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インキュバスの魚拓くれえぇえぇえ!
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ガルシアがその全裸男に近づく。
私もそれに続いてもう一つの図書館の真ん中まで歩いて足を止める。
そして、見渡し気づく。
ここが先程と同じ構造で同じ広さであることに。
記号で表すならば「∞」こんな感じだ。
「ったく、てめぇ………」
ガルシアが額に手を当て、やれやれと首を横に振った。
「ここの管理者とあろう者が、全裸で何やってんだ!」
ガルシアは右の拳を大きく振りかぶり、全裸男に向かって勢いよく振り下ろす。
ドゴオォォォォオォオオォオン。
大きな破壊音に驚き、私が顔をそこへ向ければカウンターが真っ二つに破壊され窪んだ場所に全裸男がくの字になってめり込んでいた。
ワーオ。
おそらく手加減はしていると思うが、人間レベルで言えば警察通報&逮捕レベルだ。
私がキャーとか怖い~って叫ばずにすんだのは、ラノベ読み込んだり、アニメ観まくったり、あとは、そうだな………アッチでも色々修羅場をくぐり抜けてきたこともあるからだろうな……。
どんな修羅場かって?
………まぁ、おいおい話すことになるだろうが今はその時ではないから敢えて伏せておくとしよう。
………話したくないわけじゃないからな?
「う~ん。何するのよ、ガルシアちゃん。もう少し紳士的な起こし方はできないのかしら?」
男は痛がる素振りを見せるわけでもなく、まるで何事もなかったかのようにむくりと身体を起こし、ウェーブがかった藍鉄色の乱れた髪をかきあげ、流し目でガルシアを見た。
ガルシアの背後に立つ私が全裸男の視界に入り、視線が交わる。
「ふふふ………あらぁ? このごろ城で有名になってる人間ちゃんじゃないの。どうして君がここにいるのかしら?」
全裸男が、まだ破壊されていない部分に身体を移し、うつ伏せになると頬杖をついてこちらを見た。
視線はまるで品定めをするようで居心地の悪さを覚えた。
ただ不機嫌? 敵意?……違うな。
だが、歓迎されていないことは間違いないだろう。
まあ、それはそれとして、話しをする前に全裸をどうにかしてほしい。
筋肉もそれなりにあるし、それなりに腹筋も割れてるし、悪くない眺めだなとは思うが……目のやり場に困る。
全裸男は俗に言う『イケメン』という奴なのだ。
ただのイケメンなら、目のやり場に困るということはない。
この男はイケメン要素に加えて、全裸の影響もあるのだろうが、色気ムンムンでフェロモン?が兎に角すごい。
ハッ!
もしや、私が会いたかったインキュバスちゃんではないか⁉︎
あ、ああ会いたかったぞぉーーーーーマイ、インキュバスちゃーーーん!
ハッ!
平常心平常心。
目の前にいるのがインキュバスとは限らない。
それに、今日は魔法を調べに来たんだ!
インキュバス疑惑を白黒はっきりさせるのはまたにしよう。
うむ。
それがいい。
目の前にいるのがインキュバスであれば等身大の魚拓に是非ともご協力いただきたい。
あと、サインも。
そう整理したのち、全裸男に向き直る。
「古の魔法の書を探しにきたんだ」
「何故その本が必要なのかしら?」
「こいつには魔核がないって知ってるだろ? だから、今の魔法は使えない。だが、古の魔法なら使える可能性があるんじゃないかと思ってな、な!」
「うぉっと!」
ガルシアが背中をバシリと叩いた。
「古の魔法で一体、何をするつもりなの?」
「まぁ、ただ好奇心で使ってみたいっていうのと、あと護身用だな。あっちの世界に帰るのにこれから色々と行動を起こさなきゃならないわけだし、そうなると危険が伴うだろ?」
「あっちの世界って、人間ちゃんはどの大陸出身なのかしら?」
「ユーラシア大陸だが」
「………そんな大陸あったか?」
「最近できた大陸なのかしら? それとも、認識されづらい位置にある大陸なのかしら?」
二人揃って首を傾げる。
「いや、この世界の大陸じゃない。私は別の世界から飛ばされて来たんだ」
「ハァアァァアアァァ⁉︎ そんな話、初めて聞いたぞ!」
「そりゃ、今はじめて話したしな」
「何で隠してたんだよ!」
「別に隠してたわけじゃない。話すタイミングがなかったんだってば……。私がここに来てからの騒ぎを思い出してみろよ」
ガルシアは5秒間、空を見つめた後、
「あぁ、なるほどな……」
首を数回縦に振った。
「でも納得ね」
「何が?」
「この世界に存在する者たちは、ほぼ百パーセント魔核を保有しているというのに、あなたには、その魔核がないんだもの。他の世界の人間だというなら納得だわ」
全裸男に同意し、ガルシアは首を縦に振る。
「ほぼ百パーセントってことは、私以外にも例外はいるのか? 実際」
「いいえ。あなたが魔核を保有していないという真実によって百パーセントが揺らぎ今、ほぼ百パーセントに確率が下がったのよ」
「あぁ、なるほど。っていうか、そんな簡単にこっちに転移して来たってこと信用していいのかよ?」
「陛下は、おまえが武器も何も持たず魔大陸に侵入した上、無防備な状態で昼寝していたと言っていたしな。それに、この魔大陸は人間が昼寝できるほど安全な地帯ではないし。何も知らなかったから、無防備でいたというなら納得だな」
「昼寝、見られてたのか⁉︎」
「そりゃ、この魔大陸は陛下の監視下にあるしな」
「むぅ~」
腑に落ちないが、まぁいい。
「ということで、古の魔法の書貸してくれないか?」
私もそれに続いてもう一つの図書館の真ん中まで歩いて足を止める。
そして、見渡し気づく。
ここが先程と同じ構造で同じ広さであることに。
記号で表すならば「∞」こんな感じだ。
「ったく、てめぇ………」
ガルシアが額に手を当て、やれやれと首を横に振った。
「ここの管理者とあろう者が、全裸で何やってんだ!」
ガルシアは右の拳を大きく振りかぶり、全裸男に向かって勢いよく振り下ろす。
ドゴオォォォォオォオオォオン。
大きな破壊音に驚き、私が顔をそこへ向ければカウンターが真っ二つに破壊され窪んだ場所に全裸男がくの字になってめり込んでいた。
ワーオ。
おそらく手加減はしていると思うが、人間レベルで言えば警察通報&逮捕レベルだ。
私がキャーとか怖い~って叫ばずにすんだのは、ラノベ読み込んだり、アニメ観まくったり、あとは、そうだな………アッチでも色々修羅場をくぐり抜けてきたこともあるからだろうな……。
どんな修羅場かって?
………まぁ、おいおい話すことになるだろうが今はその時ではないから敢えて伏せておくとしよう。
………話したくないわけじゃないからな?
「う~ん。何するのよ、ガルシアちゃん。もう少し紳士的な起こし方はできないのかしら?」
男は痛がる素振りを見せるわけでもなく、まるで何事もなかったかのようにむくりと身体を起こし、ウェーブがかった藍鉄色の乱れた髪をかきあげ、流し目でガルシアを見た。
ガルシアの背後に立つ私が全裸男の視界に入り、視線が交わる。
「ふふふ………あらぁ? このごろ城で有名になってる人間ちゃんじゃないの。どうして君がここにいるのかしら?」
全裸男が、まだ破壊されていない部分に身体を移し、うつ伏せになると頬杖をついてこちらを見た。
視線はまるで品定めをするようで居心地の悪さを覚えた。
ただ不機嫌? 敵意?……違うな。
だが、歓迎されていないことは間違いないだろう。
まあ、それはそれとして、話しをする前に全裸をどうにかしてほしい。
筋肉もそれなりにあるし、それなりに腹筋も割れてるし、悪くない眺めだなとは思うが……目のやり場に困る。
全裸男は俗に言う『イケメン』という奴なのだ。
ただのイケメンなら、目のやり場に困るということはない。
この男はイケメン要素に加えて、全裸の影響もあるのだろうが、色気ムンムンでフェロモン?が兎に角すごい。
ハッ!
もしや、私が会いたかったインキュバスちゃんではないか⁉︎
あ、ああ会いたかったぞぉーーーーーマイ、インキュバスちゃーーーん!
ハッ!
平常心平常心。
目の前にいるのがインキュバスとは限らない。
それに、今日は魔法を調べに来たんだ!
インキュバス疑惑を白黒はっきりさせるのはまたにしよう。
うむ。
それがいい。
目の前にいるのがインキュバスであれば等身大の魚拓に是非ともご協力いただきたい。
あと、サインも。
そう整理したのち、全裸男に向き直る。
「古の魔法の書を探しにきたんだ」
「何故その本が必要なのかしら?」
「こいつには魔核がないって知ってるだろ? だから、今の魔法は使えない。だが、古の魔法なら使える可能性があるんじゃないかと思ってな、な!」
「うぉっと!」
ガルシアが背中をバシリと叩いた。
「古の魔法で一体、何をするつもりなの?」
「まぁ、ただ好奇心で使ってみたいっていうのと、あと護身用だな。あっちの世界に帰るのにこれから色々と行動を起こさなきゃならないわけだし、そうなると危険が伴うだろ?」
「あっちの世界って、人間ちゃんはどの大陸出身なのかしら?」
「ユーラシア大陸だが」
「………そんな大陸あったか?」
「最近できた大陸なのかしら? それとも、認識されづらい位置にある大陸なのかしら?」
二人揃って首を傾げる。
「いや、この世界の大陸じゃない。私は別の世界から飛ばされて来たんだ」
「ハァアァァアアァァ⁉︎ そんな話、初めて聞いたぞ!」
「そりゃ、今はじめて話したしな」
「何で隠してたんだよ!」
「別に隠してたわけじゃない。話すタイミングがなかったんだってば……。私がここに来てからの騒ぎを思い出してみろよ」
ガルシアは5秒間、空を見つめた後、
「あぁ、なるほどな……」
首を数回縦に振った。
「でも納得ね」
「何が?」
「この世界に存在する者たちは、ほぼ百パーセント魔核を保有しているというのに、あなたには、その魔核がないんだもの。他の世界の人間だというなら納得だわ」
全裸男に同意し、ガルシアは首を縦に振る。
「ほぼ百パーセントってことは、私以外にも例外はいるのか? 実際」
「いいえ。あなたが魔核を保有していないという真実によって百パーセントが揺らぎ今、ほぼ百パーセントに確率が下がったのよ」
「あぁ、なるほど。っていうか、そんな簡単にこっちに転移して来たってこと信用していいのかよ?」
「陛下は、おまえが武器も何も持たず魔大陸に侵入した上、無防備な状態で昼寝していたと言っていたしな。それに、この魔大陸は人間が昼寝できるほど安全な地帯ではないし。何も知らなかったから、無防備でいたというなら納得だな」
「昼寝、見られてたのか⁉︎」
「そりゃ、この魔大陸は陛下の監視下にあるしな」
「むぅ~」
腑に落ちないが、まぁいい。
「ということで、古の魔法の書貸してくれないか?」
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