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彼女に持久力で負けちゃう
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登場人物
川野武 16歳 178cm
中山絵理 17歳 152cm
武と絵理は付き合いはじめて4ヶ月の仲良しカップルだ。これは、二人の愛の記録である。
とある休日の昼間、武は自室で頭を抱えていた。
もうすぐ学校行事のマラソン大会がある。当然男女全員参加だ。それに向けてトレーニングしたいという意図なのだろうが、絵理が
「来週の日曜日、一緒にジョギングしよっ☆」
と、誘ってきたのだ。
ここで一つ問題が生じる。武は身長178センチで、ガタイも良いのだが、長距離走は不思議なほど苦手だった。要は、体力が無いのだ。
絵理と一緒にジョギングでもしようものなら、自分の持久力の無さがバレてしまう…!彼女の前でそんな無様な姿を見せるのはイヤだ…!
武はなんとかその状況を回避しようと、言い訳を色々考えたのだが、なかなか名案が思いつかない。
そうこうしている内に、絵理から電話がかかってきて、「来週日曜ジョギングねっ♪来なかったらたけしくんのこと嫌いになっちゃうよ?」
絵理からこのようにたたみかけられ、武はついに観念したのだった…。
そして当日。
「お待たせ~っ♪」
可愛さと機能性を兼ね備えたランニングウェアを着た絵理が、川沿いの遊歩道に颯爽と姿を現した。
先に着いていた武は、身長の割に豊かなバストが強調された絵理のウェア姿を見て、早くも心臓の鼓動が速くなってきたのを感じた。
「それじゃあ、早速走ろっか?最初はゆっくりめのペースにしようね♪」
「う、うん…。」
そして二人はスロージョギングといったペースで走り始めた。
スッスッスッスッ、ハッハッハッハッ。
スッスッスッ、ハッハッハッ。
絵理は余裕を持って、四回吸って四回吐くという呼吸を淡々と繰り返した。
一方の武は、走り始める前から心臓が高鳴っていたということもあり、三回吸って三回吐くという呼吸。
つまり、この時点で勝負はついていたのだ。
季節は七月。暑さには辟易するが、川沿いの道には爽やかな風が舞っていた。
「風が気持ちいいね~!こんな素敵な天気の日に、たけしくんと一緒にジョギングできるなんて、私とっても幸せだよ!」
「お、俺も、ハッハッ、えりちゃんと一緒に走れるなんて、ハッハッ、すごく嬉しいよ、スッスッ」
まだ三分しか走っていないというのに、哀れな武は早くも、二回吸って二回吐くという余裕のない呼吸法になっていた。
走り出してわずか五分。
スッハッスッハッスッハッスッハッ、ゼーハッ…
「あぁ、なんだか気持ち良くなってきちゃったなぁ、ってあれ、たけしくん?なんだか鬼のような形相だけど大丈夫?具合でも悪いの??」
「い、いや、ゼーハッ、全然、ハーゼー、大丈夫、だよ、ゼー…」
「えっ、たけしくん、まさか……」
ここまでか。武は自分の運命を悟った。絵理にこんな醜態を見せては、きっと愛想を尽かされてしまうだろう。この4ヵ月、とても幸せだった…
「たけしくんバテちゃったの!?まだ五分しか走ってないのに!?私なんか一時間はこのペースで余裕で走れるよ?たけしくんがこんなに体力が無いなんて…男のくせに、女の子より弱くて恥ずかしくないの?」
「ご、ごめんっ……」
この時。武は自分自身の異変を感じた。あれ?女の子にバカにされているのに、なんだか少し嬉しいような…。
「もぉ~っ、しょうがないなぁ、女の子に体力で負けちゃう、見かけ倒しのヨワヨワたけしくん♪"僕はえりちゃんには一生かないません""男より女の方が強いです"って誠意をもって言えたら、これからも嫌いにならないでいてあげる♡できるかな?w」
「うぅ…ボクはえりちゃんには…一生…かないません…。男より…女の方が…ずっと強いです…。」
「あはははは~っ!私が要求した以上のことを言ってくれるたけしくん、マジうける~☆それでこそたけしくんだよ~!これからも、ずっと私についてきなさいね♡帰りおんぶしていってあげよっか?w」
「そ、それは恥ずかしいよ~…。」
「よしよし。ちゃんと言えたご褒美に、ぎゅ~ってしてあげるね♪これからもずっとずっと、大好きだよ…♡♡」
絵理の方がイニシアチブを握り、武の背中に両手を回した。
武は自分の不甲斐なさを悔いていたが、絵理が示してくれた無条件の愛情に応えるべく、自らの腕に、精一杯の力を込めるのだった…。
つづく
川野武 16歳 178cm
中山絵理 17歳 152cm
武と絵理は付き合いはじめて4ヶ月の仲良しカップルだ。これは、二人の愛の記録である。
とある休日の昼間、武は自室で頭を抱えていた。
もうすぐ学校行事のマラソン大会がある。当然男女全員参加だ。それに向けてトレーニングしたいという意図なのだろうが、絵理が
「来週の日曜日、一緒にジョギングしよっ☆」
と、誘ってきたのだ。
ここで一つ問題が生じる。武は身長178センチで、ガタイも良いのだが、長距離走は不思議なほど苦手だった。要は、体力が無いのだ。
絵理と一緒にジョギングでもしようものなら、自分の持久力の無さがバレてしまう…!彼女の前でそんな無様な姿を見せるのはイヤだ…!
武はなんとかその状況を回避しようと、言い訳を色々考えたのだが、なかなか名案が思いつかない。
そうこうしている内に、絵理から電話がかかってきて、「来週日曜ジョギングねっ♪来なかったらたけしくんのこと嫌いになっちゃうよ?」
絵理からこのようにたたみかけられ、武はついに観念したのだった…。
そして当日。
「お待たせ~っ♪」
可愛さと機能性を兼ね備えたランニングウェアを着た絵理が、川沿いの遊歩道に颯爽と姿を現した。
先に着いていた武は、身長の割に豊かなバストが強調された絵理のウェア姿を見て、早くも心臓の鼓動が速くなってきたのを感じた。
「それじゃあ、早速走ろっか?最初はゆっくりめのペースにしようね♪」
「う、うん…。」
そして二人はスロージョギングといったペースで走り始めた。
スッスッスッスッ、ハッハッハッハッ。
スッスッスッ、ハッハッハッ。
絵理は余裕を持って、四回吸って四回吐くという呼吸を淡々と繰り返した。
一方の武は、走り始める前から心臓が高鳴っていたということもあり、三回吸って三回吐くという呼吸。
つまり、この時点で勝負はついていたのだ。
季節は七月。暑さには辟易するが、川沿いの道には爽やかな風が舞っていた。
「風が気持ちいいね~!こんな素敵な天気の日に、たけしくんと一緒にジョギングできるなんて、私とっても幸せだよ!」
「お、俺も、ハッハッ、えりちゃんと一緒に走れるなんて、ハッハッ、すごく嬉しいよ、スッスッ」
まだ三分しか走っていないというのに、哀れな武は早くも、二回吸って二回吐くという余裕のない呼吸法になっていた。
走り出してわずか五分。
スッハッスッハッスッハッスッハッ、ゼーハッ…
「あぁ、なんだか気持ち良くなってきちゃったなぁ、ってあれ、たけしくん?なんだか鬼のような形相だけど大丈夫?具合でも悪いの??」
「い、いや、ゼーハッ、全然、ハーゼー、大丈夫、だよ、ゼー…」
「えっ、たけしくん、まさか……」
ここまでか。武は自分の運命を悟った。絵理にこんな醜態を見せては、きっと愛想を尽かされてしまうだろう。この4ヵ月、とても幸せだった…
「たけしくんバテちゃったの!?まだ五分しか走ってないのに!?私なんか一時間はこのペースで余裕で走れるよ?たけしくんがこんなに体力が無いなんて…男のくせに、女の子より弱くて恥ずかしくないの?」
「ご、ごめんっ……」
この時。武は自分自身の異変を感じた。あれ?女の子にバカにされているのに、なんだか少し嬉しいような…。
「もぉ~っ、しょうがないなぁ、女の子に体力で負けちゃう、見かけ倒しのヨワヨワたけしくん♪"僕はえりちゃんには一生かないません""男より女の方が強いです"って誠意をもって言えたら、これからも嫌いにならないでいてあげる♡できるかな?w」
「うぅ…ボクはえりちゃんには…一生…かないません…。男より…女の方が…ずっと強いです…。」
「あはははは~っ!私が要求した以上のことを言ってくれるたけしくん、マジうける~☆それでこそたけしくんだよ~!これからも、ずっと私についてきなさいね♡帰りおんぶしていってあげよっか?w」
「そ、それは恥ずかしいよ~…。」
「よしよし。ちゃんと言えたご褒美に、ぎゅ~ってしてあげるね♪これからもずっとずっと、大好きだよ…♡♡」
絵理の方がイニシアチブを握り、武の背中に両手を回した。
武は自分の不甲斐なさを悔いていたが、絵理が示してくれた無条件の愛情に応えるべく、自らの腕に、精一杯の力を込めるのだった…。
つづく
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