本能

なごみ

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「はぁ…」

「どうしたんだよ、そんな悩ましげなため息ついて。」

「んー…」

「なに、りっちゃん恋の病でも患ってんの?」

「え、りっちゃん恋してんの?」

「誰だよ、おれらのかわいいりっちゃんをたぶらかしたのは!」

「どんな悪女だ!」

誰がおまえらのだよ…つか、かわいくねぇし…
あぁ、いつもみたいにツッコむ気力もねぇわ。

「もうお前らうるさい…他んとこで飯食べろよ…」

「お母さん、りっちゃんが反抗期だ!」

「あら、それは大変!お父さんどうしましょう。」

「そんな反抗的な態度、お父さんは許さないぞ。」

「もうほんと黙れよ…」

「え、なになに。まじで悩んでる感じ?」

今までふざけてた友人達もさすがに俺の様子が可笑しいのに気がついたのか、真面目な顔になった。

「話して楽になるかもだし俺らに話してみ?」

「りっちゃんがそこまで悩むとか今までなかったよな?」

「そんな深刻なことなん?」

深刻っちゃ深刻だけど…




「…お前らさぁ、誰かの声きいて勃ったことある?」
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