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1 お化けなんて嘘さ
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朝の光が差し込む部屋で俺は目を覚ました。時計を見ると、もう八時を過ぎている。以前の俺なら、こんな時間には既に職場に向かっているか、満員電車の中で戦っている時間帯だ。でも、今は違う。俺は二十代の普通の社会人……だったんだが、最近仕事をクビになってしまった。無職の身となった俺には、時間だけが余っている。
「はぁ……今日も特にやることないな」
そんな風にぼやきながら、俺はベッドから起き上がり、適当に朝食を済ませた。テレビも特に面白い番組はやっておらず、ネットサーフィンをしても何も新しい情報はない。こうして、俺のニート生活は無為に過ぎていく。
その夜、俺はいつものように布団に入った。明日も特に予定はない。
「はぁ…寝てるだけで金がじゃんじゃん降ってきたらなぁ、いや金よりも彼女だ!可愛い子が上から降ってきたら最高なのになぁ」
そんなことを呟きながら、俺はいつの間にか眠りについていた。
少しすると突然、体に衝撃が走った。目を開けると、体が動かない。これって、もしかして金縛りってやつか? 心臓の鼓動が速くなる。部屋の中は暗く、何も見えない。だが、何か異様な気配を感じる。
「うわっ!!」
思わず声を上げてしまった。目の前に、二十代くらいの可愛い女の子が立っている。確認すると、彼女は透明で、薄く光っている。そして、頭には幽霊といえばお馴染みの白い三角の布が付いていた。
「えッ!まさか幽霊……?」
その言葉を聞いた彼女はにっこりと笑った。
「そう、私は幽霊。でも怖がらないでね。私は悪い幽霊じゃないから」
何だこの状況は。俺は完全にパニック状態だ。幽霊なんて信じていなかったのに、目の前にいるこの子はどう見ても幽霊だ。でも何故だろう、全然怖くない。
「な、なんで俺のところに来たんだ?」
彼女はふわりと浮きながら、俺の質問に答えた。
「君が『可愛い子が上から降ってきたら最高なのに』って呟いたのを聞いて、来ちゃったの」
「そんな理由で来るのかよ!?」
俺は頭を抱えた。
「私が友達になってあげる!」
「幽霊の友達なんていらないって!怖いし、なんか周り寒いし、なんなら俺友達100人いるし」
俺が文句を言うと幽霊はムッとした顔をした。
「友達いないでしょ!私見てたけど君は仕事休みの時ずっと家でダラダラしてるし、携帯が鳴る時は公式アカウントからの通知だけだし、一回女の子を部屋に連れてきた時なんて下心バレて秒で嫌われてたじゃん!」
「なんでそのことを知っているんだ……」
彼女の怒涛の反撃に俺のメンタルは秒でボロボロにされた。
「私、君の秘密たくさん知ってるから友達になってくれないと他の幽霊のみんなにバラすからね!君が死んだ後、幽霊たちにバカにされちゃうよ?」
怖すぎる…。さすが幽霊だ。そんな事を言われたら友達になる以外の選択肢はない。まぁ悪い幽霊じゃなさそうだし、顔はめちゃくちゃ可愛いからいいか。
「わかった。友達になろう。」
「やった!!そういえば自己紹介してなかったね。私の名前はサエコ!好きな食べ物はカニだよ!」
好きな食べ物以外に聞きたいことが山ほどあるんだが…。
「もう名前も知ってると思うけど俺はショウタ、えっと…好きな食べ物は肉かな」
俺はサエコが出てきてから約10分近くずっと金縛りにかかっていた。多分これはサエコの仕業だから解いてもらうためにお願いしよう。
「あと、サエコちゃん?お願いがあるんだけど」
「どうしたの!?」
「金縛りそろそろ解いてくれない?」
「えっ!金縛り!?怖い…まさか…幽霊がいるんじゃない!?……幽霊は私か!」
「私金縛り使えたんだ…。私すごいかも。」
なんなんだこの子!自分が金縛り使えるの知らないなんて…。
「サエコちゃん?金縛りの解き方は流石に知ってるよね?」
「私知らないよ?」
うん?嘘だろ!
「知らないの!?じゃあ俺ずっとこのままなの!」
「大丈夫だよ!安心して!私の幽霊友達、ギャル子ちゃんがなんとかしてくれるはず!」
「ギャル子ちゃん!?」
名前からして絶対ギャルだ……。
少し経つと俺の家のチャイムがなった。
「サエコー?」
女性の声だ。まさかギャル子ちゃんか…そんなすぐ来れるんだ。まだギャル子ちゃんの話して2分も経ってないのに。
スーっ
「サエコー!めっちゃ久しぶりじゃん。元気してた?成仏されてない?」
「ギャル子ちゃん!私がそう簡単に成仏されると思う!?」
「確かにあのサエコが成仏されるわけないか!」
なんだこの会話…。てか透けて家に入れるのになんでチャイム鳴らしたんだ…。
「ギャル子ちゃん!しょうたくんの金縛り解いてあげて欲しいの!」
「あんたがサエコの友達のしょうたくん?」
「はい、ギャル子さん金縛り解いてください。お願いします!」
「なんかめっちゃ元気なくないー?もっと元気出していこうよ?」
めっちゃギャルの絡みしてくる…。てかそもそも夜だし、幽霊出てくるし、金縛りに合うに元気なんて出ねーよ!
でもこの俺にそんなことを言う勇気はない。なぜなら俺は生まれてから友達なんて出来たことないし、仕事でもイエスマンとして言われたこと全てに従ってきたからな。と言うわけで
「はい!元気です!ギャル子さん、金縛り解いてください!」
「めっちゃいい返事じゃん!しょうた最高!うちがちょちょっと解いてあげる!」
やったぜ。どうやって解くんだろ…。
するとギャル子は突然服を脱ぎ始めた。
えっ!?
「なんで脱いでるんですか!?」
「まぁまぁ、うちのことずっと見てて。」
え、えろすぎる。おお、下着黒だ。
下から見ると絶景だな。まさか初めて見るのが幽霊の体なんて……。でもそんなの関係ないか!だってエロいんだもん!
まずい…。俺の小さな小さな三角コーンが立ち上がってしまった!
するとギャル子は俺の張り切って立ち上がった三角コーンを見ると少し微笑んだ。
「動けたじゃん。下着ぐらいでこんなに反応したの?」
「しょうたくん!やったね。金縛り解けたよ!」
サエコが喜んでいる。
ほんとだ。解けた!動ける!
「ギャル子さん!なんで!?」
「そんなの簡単!他のことに集中させればいいんだよ~。そうすればすぐ解ける。」
ありがてぇ。金縛りも解けるしギャルの下着も見れたし最高だ。へっへっへ
「しょうたくん。金縛り解けたのは良かったけど、ギャル子ちゃんの下着にめっちゃ興奮してたよね?私ちょっと嫉妬しゃったからまた金縛りかけるね…。」
うん?ちょっと待って。それはあんまりじゃないか?
うわっ!!さっきよりも強い金縛り…。
「しょうたくんが反省するまで続けるからね!」
やっぱりサエコ怖い幽霊じゃねーか!!
この日から俺と幽霊の共同生活が始まった。俺はこれからどうなるんだ…。
「はぁ……今日も特にやることないな」
そんな風にぼやきながら、俺はベッドから起き上がり、適当に朝食を済ませた。テレビも特に面白い番組はやっておらず、ネットサーフィンをしても何も新しい情報はない。こうして、俺のニート生活は無為に過ぎていく。
その夜、俺はいつものように布団に入った。明日も特に予定はない。
「はぁ…寝てるだけで金がじゃんじゃん降ってきたらなぁ、いや金よりも彼女だ!可愛い子が上から降ってきたら最高なのになぁ」
そんなことを呟きながら、俺はいつの間にか眠りについていた。
少しすると突然、体に衝撃が走った。目を開けると、体が動かない。これって、もしかして金縛りってやつか? 心臓の鼓動が速くなる。部屋の中は暗く、何も見えない。だが、何か異様な気配を感じる。
「うわっ!!」
思わず声を上げてしまった。目の前に、二十代くらいの可愛い女の子が立っている。確認すると、彼女は透明で、薄く光っている。そして、頭には幽霊といえばお馴染みの白い三角の布が付いていた。
「えッ!まさか幽霊……?」
その言葉を聞いた彼女はにっこりと笑った。
「そう、私は幽霊。でも怖がらないでね。私は悪い幽霊じゃないから」
何だこの状況は。俺は完全にパニック状態だ。幽霊なんて信じていなかったのに、目の前にいるこの子はどう見ても幽霊だ。でも何故だろう、全然怖くない。
「な、なんで俺のところに来たんだ?」
彼女はふわりと浮きながら、俺の質問に答えた。
「君が『可愛い子が上から降ってきたら最高なのに』って呟いたのを聞いて、来ちゃったの」
「そんな理由で来るのかよ!?」
俺は頭を抱えた。
「私が友達になってあげる!」
「幽霊の友達なんていらないって!怖いし、なんか周り寒いし、なんなら俺友達100人いるし」
俺が文句を言うと幽霊はムッとした顔をした。
「友達いないでしょ!私見てたけど君は仕事休みの時ずっと家でダラダラしてるし、携帯が鳴る時は公式アカウントからの通知だけだし、一回女の子を部屋に連れてきた時なんて下心バレて秒で嫌われてたじゃん!」
「なんでそのことを知っているんだ……」
彼女の怒涛の反撃に俺のメンタルは秒でボロボロにされた。
「私、君の秘密たくさん知ってるから友達になってくれないと他の幽霊のみんなにバラすからね!君が死んだ後、幽霊たちにバカにされちゃうよ?」
怖すぎる…。さすが幽霊だ。そんな事を言われたら友達になる以外の選択肢はない。まぁ悪い幽霊じゃなさそうだし、顔はめちゃくちゃ可愛いからいいか。
「わかった。友達になろう。」
「やった!!そういえば自己紹介してなかったね。私の名前はサエコ!好きな食べ物はカニだよ!」
好きな食べ物以外に聞きたいことが山ほどあるんだが…。
「もう名前も知ってると思うけど俺はショウタ、えっと…好きな食べ物は肉かな」
俺はサエコが出てきてから約10分近くずっと金縛りにかかっていた。多分これはサエコの仕業だから解いてもらうためにお願いしよう。
「あと、サエコちゃん?お願いがあるんだけど」
「どうしたの!?」
「金縛りそろそろ解いてくれない?」
「えっ!金縛り!?怖い…まさか…幽霊がいるんじゃない!?……幽霊は私か!」
「私金縛り使えたんだ…。私すごいかも。」
なんなんだこの子!自分が金縛り使えるの知らないなんて…。
「サエコちゃん?金縛りの解き方は流石に知ってるよね?」
「私知らないよ?」
うん?嘘だろ!
「知らないの!?じゃあ俺ずっとこのままなの!」
「大丈夫だよ!安心して!私の幽霊友達、ギャル子ちゃんがなんとかしてくれるはず!」
「ギャル子ちゃん!?」
名前からして絶対ギャルだ……。
少し経つと俺の家のチャイムがなった。
「サエコー?」
女性の声だ。まさかギャル子ちゃんか…そんなすぐ来れるんだ。まだギャル子ちゃんの話して2分も経ってないのに。
スーっ
「サエコー!めっちゃ久しぶりじゃん。元気してた?成仏されてない?」
「ギャル子ちゃん!私がそう簡単に成仏されると思う!?」
「確かにあのサエコが成仏されるわけないか!」
なんだこの会話…。てか透けて家に入れるのになんでチャイム鳴らしたんだ…。
「ギャル子ちゃん!しょうたくんの金縛り解いてあげて欲しいの!」
「あんたがサエコの友達のしょうたくん?」
「はい、ギャル子さん金縛り解いてください。お願いします!」
「なんかめっちゃ元気なくないー?もっと元気出していこうよ?」
めっちゃギャルの絡みしてくる…。てかそもそも夜だし、幽霊出てくるし、金縛りに合うに元気なんて出ねーよ!
でもこの俺にそんなことを言う勇気はない。なぜなら俺は生まれてから友達なんて出来たことないし、仕事でもイエスマンとして言われたこと全てに従ってきたからな。と言うわけで
「はい!元気です!ギャル子さん、金縛り解いてください!」
「めっちゃいい返事じゃん!しょうた最高!うちがちょちょっと解いてあげる!」
やったぜ。どうやって解くんだろ…。
するとギャル子は突然服を脱ぎ始めた。
えっ!?
「なんで脱いでるんですか!?」
「まぁまぁ、うちのことずっと見てて。」
え、えろすぎる。おお、下着黒だ。
下から見ると絶景だな。まさか初めて見るのが幽霊の体なんて……。でもそんなの関係ないか!だってエロいんだもん!
まずい…。俺の小さな小さな三角コーンが立ち上がってしまった!
するとギャル子は俺の張り切って立ち上がった三角コーンを見ると少し微笑んだ。
「動けたじゃん。下着ぐらいでこんなに反応したの?」
「しょうたくん!やったね。金縛り解けたよ!」
サエコが喜んでいる。
ほんとだ。解けた!動ける!
「ギャル子さん!なんで!?」
「そんなの簡単!他のことに集中させればいいんだよ~。そうすればすぐ解ける。」
ありがてぇ。金縛りも解けるしギャルの下着も見れたし最高だ。へっへっへ
「しょうたくん。金縛り解けたのは良かったけど、ギャル子ちゃんの下着にめっちゃ興奮してたよね?私ちょっと嫉妬しゃったからまた金縛りかけるね…。」
うん?ちょっと待って。それはあんまりじゃないか?
うわっ!!さっきよりも強い金縛り…。
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