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5 お化け屋敷の幽霊メイクってすごい技術ですよね。
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「ねー!しょうたくん起きて。」
くそ。まだゆっくり寝てたいのにサエコのやつこんな朝早く起こしてきやがって。
「サエコさん今何時だと思ってますか?」
「うん?朝の四時だよ?」
「早すぎるよね!サエコさん、僕ニートなの。ニートはこんな朝早く起きたらダメって決まってんのよ!」
「でも昨日約束したじゃん!今日は一緒にお出かけするって!」
そう俺は昨日サエコとある約束事をした。サエコは幽霊なのに全然怖くない。これは幽霊としてどうなのかと俺は思った。だからサエコに
「サエコ。君は全く怖くない!幽霊っぽくないんだ!だから俺が幽霊とはどんな存在なのかを教えてやる。」
「私怖くないの…!?」
「ああ、全く怖くない!サエコ悔しくないのか!幽霊になってしまったのなら一人や二人恨んでみろ!呪ってみろ!お前の幽霊人生こんなのでいいのか!」
「嫌です!私怖くなりたいです!みんなから恐れられる最強の幽霊になりたいのです!」
「そうだろ!見せつけてやろう。サエコの本当の実力を!明日出かけるぞ!俺がサエコを最強の幽霊にして見せる!」
俺はなんで約束をしてしまったんだ。今になって後悔している。この間、熱血スポ根ドラマを見たせいで熱くなってしまった。ドラマに影響されやすいのは俺の悪いところだ。しかし約束は破りたくない。
「それでしょうたくん。今日はどこに行くの?」
「サエコよ。幽霊とは昔から人々に恐れられる存在なんだ。俺たちは今日お化け屋敷に行く。幽霊の恐ろしさを勉強しに行くぞ!」
「了解であります!」
しかしサエコと一緒に出かけるのは初めてだ。
「サエコ。外ではあんまり俺に話しかけるなよ。」
「なんでよー!」
「サエコは幽霊だからみんなには見えないんだよ?周りから見たら俺が独り言で話してる変なやつに見えるだろ?」
「そんなこと気にしなくていいよ?しょうたくんは元から変な人だもん。」
「そうですか。僕はショックです。」
「さぁー!!しょうたくん。いざお化け屋敷に出陣じゃー!」
俺とサエコはお化け屋敷に向かうため電車に乗った。人が多いな。久しぶりに外に出たからか汗が止まらない。すると後ろから女性の声が聞こえた。
「キャッ!痴漢!」
痴漢?最低だな。どこのおっさんだ。まぁ俺には関係ないが。すると叫んだ女性が俺の腕を掴んできた。
「おいっ!お前痴漢しただろ!」
ん…?俺!?
「あ、あ、あ、いや、ぼ、僕はやってませんよぉ。」
くっ、コミュ症が発動してしまった。ただでさえ久しぶりに人と話すのは緊張するのに痴漢と間違えられるなんて、、。
「しょうたくん。ごめん!私女の人に当たっちゃったかも。」とサエコは俺の耳元囁いた。
あ、、。そういうことか。俺は全てを悟った表情をし駅員さんに捕まった。
なんとか事情を話し誤解だと分かってもらったから良かった。
お化け屋敷よりも電車のほうが怖いなんて…。
よし…。なんとか無事に着いたぞ。
「サエコ。お前のせいで色々あったがやっと着いた。入るぞ!着いてきなさい。」
「よし!私全力で勉強します!」
このお化け屋敷は廃病院をモチーフにしていてリアルすぎる幽霊が怖いと話題になっている。
俺は小さい時からお化け屋敷が大好きだった。今日ここに来たのもサエコに勉強させるためでもあるが俺がずっと気になっていたからである。楽しみだ。この俺を驚かせてくれ。中に入るとまず風の音や子供の笑い声、遠くで鳴る警報器の音など、リアルな環境音を使って不安感を煽って来た。こりゃ期待できる。もうこの時点でかなり怖いが俺の敵ではない。しかし隣を歩くサエコは震えていて相当怖がっている。
「サエコ。あなた本物幽霊なのになんでそんなにビビれるんだ。」
「そんなの関係ないねっ!怖いものは怖いの!」
こんなにビビってるサエコはなかなか見れない。こりゃ最高だ。先を進むと点滅する蛍光灯や突然の暗転、ランダムに動く影が恐怖を誘ってくる。
そして看護師の幽霊に扮したアクターが僕の腕を掴んできた。まだまだ俺こんなんじゃ驚かないぜ。しかし隣のサエコ恐怖が最高潮に達したらしくとんでもない大きい声で叫んだ。
「キャァーーーーー!タスケテェーー!」
おいおい驚きすぎだろ。俺は面白くなり笑いそうになると、俺の腕を掴んできたアクターの手がガタガタ震え出しているのを感じた。
「今、、キャータスケテェーって女の人の声が聞こえた…。そんな台詞ここのアクター誰も言わないのに…。」
「このお化け屋敷、本物幽霊がいるわ!」
そう言うとアクターは仕事どころじゃなくなり逃げ出してしまった。その恐怖が周りのアクターにも伝染したのか皆お化け屋敷から逃げ出し俺とサエコだけの二人だけの空間になってしまった。
「しょうたくん。これで二人だけの空間になったね🖤」
「サエコ…。お前情緒どうなってんだ。怖えーよ!」
「だって怖すぎたんだもん!そりゃ叫ぶでしょ!」
今日はお化け屋敷よりも電車に乗っている時の方が怖かった。でも俺は諦めない。絶対サエコを最強の幽霊にして見せる。
くそ。まだゆっくり寝てたいのにサエコのやつこんな朝早く起こしてきやがって。
「サエコさん今何時だと思ってますか?」
「うん?朝の四時だよ?」
「早すぎるよね!サエコさん、僕ニートなの。ニートはこんな朝早く起きたらダメって決まってんのよ!」
「でも昨日約束したじゃん!今日は一緒にお出かけするって!」
そう俺は昨日サエコとある約束事をした。サエコは幽霊なのに全然怖くない。これは幽霊としてどうなのかと俺は思った。だからサエコに
「サエコ。君は全く怖くない!幽霊っぽくないんだ!だから俺が幽霊とはどんな存在なのかを教えてやる。」
「私怖くないの…!?」
「ああ、全く怖くない!サエコ悔しくないのか!幽霊になってしまったのなら一人や二人恨んでみろ!呪ってみろ!お前の幽霊人生こんなのでいいのか!」
「嫌です!私怖くなりたいです!みんなから恐れられる最強の幽霊になりたいのです!」
「そうだろ!見せつけてやろう。サエコの本当の実力を!明日出かけるぞ!俺がサエコを最強の幽霊にして見せる!」
俺はなんで約束をしてしまったんだ。今になって後悔している。この間、熱血スポ根ドラマを見たせいで熱くなってしまった。ドラマに影響されやすいのは俺の悪いところだ。しかし約束は破りたくない。
「それでしょうたくん。今日はどこに行くの?」
「サエコよ。幽霊とは昔から人々に恐れられる存在なんだ。俺たちは今日お化け屋敷に行く。幽霊の恐ろしさを勉強しに行くぞ!」
「了解であります!」
しかしサエコと一緒に出かけるのは初めてだ。
「サエコ。外ではあんまり俺に話しかけるなよ。」
「なんでよー!」
「サエコは幽霊だからみんなには見えないんだよ?周りから見たら俺が独り言で話してる変なやつに見えるだろ?」
「そんなこと気にしなくていいよ?しょうたくんは元から変な人だもん。」
「そうですか。僕はショックです。」
「さぁー!!しょうたくん。いざお化け屋敷に出陣じゃー!」
俺とサエコはお化け屋敷に向かうため電車に乗った。人が多いな。久しぶりに外に出たからか汗が止まらない。すると後ろから女性の声が聞こえた。
「キャッ!痴漢!」
痴漢?最低だな。どこのおっさんだ。まぁ俺には関係ないが。すると叫んだ女性が俺の腕を掴んできた。
「おいっ!お前痴漢しただろ!」
ん…?俺!?
「あ、あ、あ、いや、ぼ、僕はやってませんよぉ。」
くっ、コミュ症が発動してしまった。ただでさえ久しぶりに人と話すのは緊張するのに痴漢と間違えられるなんて、、。
「しょうたくん。ごめん!私女の人に当たっちゃったかも。」とサエコは俺の耳元囁いた。
あ、、。そういうことか。俺は全てを悟った表情をし駅員さんに捕まった。
なんとか事情を話し誤解だと分かってもらったから良かった。
お化け屋敷よりも電車のほうが怖いなんて…。
よし…。なんとか無事に着いたぞ。
「サエコ。お前のせいで色々あったがやっと着いた。入るぞ!着いてきなさい。」
「よし!私全力で勉強します!」
このお化け屋敷は廃病院をモチーフにしていてリアルすぎる幽霊が怖いと話題になっている。
俺は小さい時からお化け屋敷が大好きだった。今日ここに来たのもサエコに勉強させるためでもあるが俺がずっと気になっていたからである。楽しみだ。この俺を驚かせてくれ。中に入るとまず風の音や子供の笑い声、遠くで鳴る警報器の音など、リアルな環境音を使って不安感を煽って来た。こりゃ期待できる。もうこの時点でかなり怖いが俺の敵ではない。しかし隣を歩くサエコは震えていて相当怖がっている。
「サエコ。あなた本物幽霊なのになんでそんなにビビれるんだ。」
「そんなの関係ないねっ!怖いものは怖いの!」
こんなにビビってるサエコはなかなか見れない。こりゃ最高だ。先を進むと点滅する蛍光灯や突然の暗転、ランダムに動く影が恐怖を誘ってくる。
そして看護師の幽霊に扮したアクターが僕の腕を掴んできた。まだまだ俺こんなんじゃ驚かないぜ。しかし隣のサエコ恐怖が最高潮に達したらしくとんでもない大きい声で叫んだ。
「キャァーーーーー!タスケテェーー!」
おいおい驚きすぎだろ。俺は面白くなり笑いそうになると、俺の腕を掴んできたアクターの手がガタガタ震え出しているのを感じた。
「今、、キャータスケテェーって女の人の声が聞こえた…。そんな台詞ここのアクター誰も言わないのに…。」
「このお化け屋敷、本物幽霊がいるわ!」
そう言うとアクターは仕事どころじゃなくなり逃げ出してしまった。その恐怖が周りのアクターにも伝染したのか皆お化け屋敷から逃げ出し俺とサエコだけの二人だけの空間になってしまった。
「しょうたくん。これで二人だけの空間になったね🖤」
「サエコ…。お前情緒どうなってんだ。怖えーよ!」
「だって怖すぎたんだもん!そりゃ叫ぶでしょ!」
今日はお化け屋敷よりも電車に乗っている時の方が怖かった。でも俺は諦めない。絶対サエコを最強の幽霊にして見せる。
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