突然の同居人は女の子の幽霊でしたが平凡な日常は続く

ぽたお

文字の大きさ
4 / 5

4 オンライン飲み会って終わった後すごく寂しくなりません?

しおりを挟む
プルルプルル…。
 電話か。相手は俺の唯一の友達、コウタだった。

 「コウタ。どうした?」

 「なぁ、しょうた、明日オンライン飲み会しようぜ。」

 「オンライン飲み会?まぁ良いけど」

 「おっしゃ!なら酒買っとけよ」

 オンライン飲み会か。始めてやるな。社会人だった頃は一度も誘われたことなかったからな。うん、楽しみだ。

 「ねね、しょうたくん!オンライン飲み会って何?」

 「聞いてたのか!オンライン飲み会ってのはビデオ通話とかの機能を利用して、インターネット上で仲間と飲み会を行うことだ。」

 「へー!楽しそう!!私も参加したい!」

 「いや、ダメに決まってるだろ。そもそもサエコは幽霊なんだから姿も見えないし酒も飲めないだろ?絶対ダメだ!」

 「なっ!しょうたくんの意地悪!」

 意地悪って言われても、幽霊がオンライン飲み会出来るわけないし、もし変なものが写ってコウタにまで嫌われたら俺は本当にひとりぼっちになっちまう。
 サエコには悪いが大人しくしてもらわないと。

 よし、酒も買ったしオンライン飲み会の準備でもするか。
 サエコがじっとこっち見ているがダメなものはダメだ。もしサエコに話しかけられたりしてもガン無視してやる。

 「おー!しょうた!元気そうだな。」

 「そう見えるか?仕事クビになったんだぞ。」

 「おうおう!じゃあ今日は沢山飲んで嫌なこと忘れちまおうぜ!」

 元気なやつだな。コウタは世界一周の夢を叶える為頑張って働いている良いやつだ。

 「なぁしょうた、聞いてくれよ。最近彼女が変なんだよ。」

 「なんだ?惚気話か?俺は彼女できたことないから分からんな。心当たりとかないの?」

 「いやまぁ、彼女が最近心霊スポットに行ったみたいでよ、そこで幽霊見たって言い張ってきたから俺がいるわけないって言ったら喧嘩になっちゃってさ。ほんと馬鹿だろ?幽霊なんているわけないのに。」

 なんだと…。どうやら馬鹿なのはコウタお前の方だ。幽霊はいるんだよ。意外とフレンドリーなやつがな。

 「ねね、しょうたくん。幽霊の話してる?」

 くっ、話題が幽霊だからすぐ来やがったな。無視だ無視。

 「ねね、幽霊っているのかな?私は幽霊を信じない派だな。」

 んんっ?なぜお前は信じない派なんだ!
 自分が幽霊だと言うことを忘れているのか?ありえない。

 「なぁ、しょうた。お前は幽霊を信じるか?」

 信じるも何も居るからな。しかし俺は唯一の友達であるコウタに嫌われるわけにはいかない。だからここは

 「俺も信じないな。ハハハ」

 「だよな!幽霊なんか居るわけない。居たら姿を見せてほしいもんだぜ。」

 なっ!コウタのやつ余計なこと言うな!そんなこと言ったらサエコが反応しちまう。

 「おっ!私の出番ですかね。見せてやりますか。」

 まずい!動き出した。サエコがどんなことをしようと俺はガン無視を貫くんだ!

 ビビビッ

 「なぁ、しょうた。お前のとこ電波悪いのかな?お前の画面に白いモヤみたいなのが写ってるぞ。」

 サエコのやつ俺のPCの前でうろちょろしやがって。

 「いや、気のせいじゃないか?コウタの方の電波が悪いのかも」

 「俺んとこはバリ三だぜ。最近新しいのに変えたからな!」


 うーん。しょうたくんの友達全然気付いてくれない。そうだ!


 パリンっ!

 「うわっ!しょうた!大丈夫か!お前ん家の蛍光灯割れたじゃねぇか!」

 「んん?あー蛍光灯ね。よく壊れるんだよ。ハハハ、気にすんなよ。」

 サエコのやつ!蛍光灯壊しやがった。イカれてんのか!しかし冷静にしていないとコウタに怪しまれる。

 ポーン、ガシャンっ

 「しょうたぁ!今お前の後ろで皿が飛んでたぞ!」

 「あぁハハハハ!うちの皿たまに飛ぶんだよ?コウタの家では皿飛ばないのか?」

 「飛ばねぇよ!てかその皿お前の気に入ってる一枚二万円の皿じゃねえか!しょうた、まさか幽霊とかに取り憑かれたりしてるんじゃないか!?」

 「ん?コウタ、幽霊なんか居るわけないって!」

 しょうたくんーっ!サエコ一人寂しいよぉー!呪っちゃうぞー!


 「おい!!しょうた!今呪うって女の声が聞こえたぞ!」
 
 くそ!!ダメだ。パニックになってきた。
 
 「ああ、俺たまに隣の住人に呪われるんだよ?コウタは呪われたことないのか?」

 「ねぇよ!隣の人に呪われるってどう言う状況なんだよ!」

 「ハハハハハ。コウタよ、人生で一回は呪われないともったいないぞー!」

 スッ

 「はぁ!しょうた!お前の肩に白い手が!!」

 「ああ!これね!俺のペットだよ?可愛いんだ。ひまわりの種あげると喜ぶんだよ!」

 ダメだ。頭が回らん。俺は一体何を言ってるんだ。

 「しょうた、俺幽霊信じるわ。お前憑かれてるわ!絶対に憑かれてる!」
 
 「おいおいおい、コウタくん。幽霊なんか居ないさ!おかしくなったのか?」

 「おかしいのはお前だ!」

 「コウタ、わかった。正直に言うよ。これはサプライズなんだ。」

 「サプライズ?」

 「お前と彼女の仲直りをさせるために幽霊がいるとお前に信じ込ませるために俺が仕掛けたんだよ。」

 くっ。こんな言い訳しか思い浮かばない。これで誤魔化せるかわからんが賭けるしかない。

 「しょうた。お前良いやつだな。俺は良い友達を持ったよ。俺のために蛍光灯や皿も壊してまで幽霊がいると思わせようなんて…。」

 信じやがった。コウタお前がおバカで助かったぜ。

 「気にするな。蛍光灯や皿なんて安いもんさ。男なら彼女の言ったこと信じてやるんだよ!」

 「しょうた…。お前童貞なのにカッケェよ。」

 童貞は言わなくて良いじゃんか…。

 「ありがとう!お前のおかげで彼女に謝る勇気が出てきたよ!俺彼女に謝りたいから今日はここまでにしよう!」

 「おう!ちゃんと謝れよ!」

 「しょうた!ありがとな!良い夢みろよ!あばよ!」

 ふぅ。無事に終わったな。さてと

 「サエコさん。ちょっとお話があります。」

 
 俺の初めてのオンライン飲み会は終わった。

 酒六百円 蛍光灯二千円 皿 二万円

 計二万二千六百円。

 オンライン飲み会は一回するのに二万円もかかるのか。もう二度としないと心に決めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

妻に不倫され間男にクビ宣告された俺、宝くじ10億円当たって防音タワマンでバ美肉VTuberデビューしたら人生爆逆転

小林一咲
ライト文芸
不倫妻に捨てられ、会社もクビ。 人生の底に落ちたアラフォー社畜・恩塚聖士は、偶然買った宝くじで“非課税10億円”を当ててしまう。 防音タワマン、最強機材、そしてバ美肉VTuber「姫宮みこと」として新たな人生が始まる。 どん底からの逆転劇は、やがて裏切った者たちの運命も巻き込んでいく――。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

幼馴染に告白したら、交際契約書にサインを求められた件。クーリングオフは可能らしいけど、そんなつもりはない。

久野真一
青春
 羽多野幸久(はたのゆきひさ)は成績そこそこだけど、運動などそれ以外全般が優秀な高校二年生。  そんな彼が最近考えるのは想い人の、湯川雅(ゆかわみやび)。異常な頭の良さで「博士」のあだ名で呼ばれる才媛。  彼はある日、勇気を出して雅に告白したのだが―  「交際してくれるなら、この契約書にサインして欲しいの」とずれた返事がかえってきたのだった。  幸久は呆れつつも契約書を読むのだが、そこに書かれていたのは予想と少し違った、想いの籠もった、  ある意味ラブレターのような代物で―  彼女を想い続けた男の子と頭がいいけどどこかずれた思考を持つ彼女の、ちょっと変な、でもほっとする恋模様をお届けします。  全三話構成です。

処理中です...