最強国家ミレニアム ~人間の人間による人間のためのダンジョン~ 転移先の王女様に殺されそうになったので国を奪って平和な国を目指します

周(あまね)克(まり)

文字の大きさ
2 / 32
奪われた王国

二話目 *職業診断

しおりを挟む
(どこ?。ここ) 


 千歳が意識を取り戻すとそこは宮殿のような大広間だった。


(みんなもいる)


 辺りを見回すと、同級生達や、恐らくあの時飛行機に乗っていた人達もいる。
 
 ほぼ同じタイミングで意識を取り戻したのか、まだみんな状況を飲み込めていないように見えた。

 
(そうか転移?したんだっけ。あれ?)


 だが、段々と意識が覚醒していくと周りに千歳たちとは違う人がたっているのに気付いた。何やら、中世の写真で見たことのあるような鎧を着ている人たちが千歳たちを囲んでいた。


(どういうこと?)


 自分たちが訳もわからない人間に囲まれているのに気付いたからか、ざわつき始める。そして、そんな状況で突如大広間に声が響き渡る。


「お待ちしておりました。異界の勇者様御一行」


 その声に全員の視線が同じ方向を向く。そこには豪華なドレスを見にまとった千歳より少し年上のように見える美しい女性が立っていた。


「ここは、レオルタ王国。そして私は第一王女のエリザート・ベルン・レオルタと申します。
 恐らく、この世界に招かれた際に我らの地母神にお会いされたかと思われますが?」

(地母神?。誰のこと?。あの神様のこと?)


 千歳が困惑していると、一人の男性が答えた。男性はスーツを来ていて、エリートサラリーマンのように見える。


「ああ、確かに地母神と名乗る女性の神にはあった。
 だが、そのとき言われたのは自由に生きろと言われたぞ。
 勇者とはどう言うことだ?」

(女性?。じゃあ違うんだ)

「ええ、神はいつも召喚時にはそう言うと聞いております。
 ですが、どうかこの国を救う手助けをしていただきたい」

「…‥どう言うことだ?」


 エリートサラリーマンは少し考えたような素振りをしたあと質問をした。


「この国は現在他国による侵略を受けておりまして、滅亡寸前といった状況なのです。
 此度の召喚もこの状況を救ってくださることを願ってのこと。
 しかし、皆様の自由も尊重させていただきます」

「つまり?」

「つまり、共に戦わず、お好きなように生きて下っても構いません。
 ただし、どうかこの国に牙を向けるようなことはしないでいただきたいのです」

(非常に良心的な案ね)


 千歳は王女の話を聞いてそう思ったが、後ろでCランクの男子がなにやらこそこそ話していた。


「これはダメなパターンではないだろうか?」

「確かにその可能性は高そうでごさるな」

(ござる?)


 千歳はまさか自分の学校に忍者がいるとは思わなかった。


(ダメなパターンってどう言うことなんだろう?)


 千歳が疑問に思っていると、どうやら王女とエリートサラリーマンの会話が一区切りついたようだった。


「ですので、この国のために戦ってくださるのでしたら生活は保証させていただきます。
 それと、この世界に参られた方々全員の職業を今から持ってくる水晶で調べたいと思います。
 この世界は職業が絶対といっていい世界でして、例えば魔法系の職業でしたら、魔法の才はありますが、剣術の才能は皆無です」

(生まれながらに職業が決まってるなんて嫌な世界ね)


 日本人である千歳からしたら当然の感情であった。
 そして、王女にエリートサラリーマン以外に同じ高校の女子が質問をした。


「あのー。友達がいないんですけど」

「恐らくそれは、召喚されなかったというとなのでしょう」

「そんな!」


 女子生徒は王女の返答に驚き哀しんでいる。


(きっとあのとき死ぬことを選んだのね。もしかしたら、死ななかっただけかもしれないし)


 どうやら周囲の反応からして何人かはこの場にいないようであった。


「それでは水晶で職業をお確かめください」


 王女がそう言うと水晶が運ばれて来た。そして、エリートサラリーマンが率先して手をかざすすると、水晶が輝き光が収まると一枚の紙が浮いていた。

 エリートサラリーマンはそれを手に取った。そして、王女が質問する。


「何という職業でしたか?」

「賢者と書いてあるが?」

「なんと、賢者はおよそ一万人に一人と言われる上級職業です」


 エリートサラリーマンの職業にこの世界の人たちは驚きの声をあげた。

 そのあとも次々と職業を調べるが尽く皆が上級職業であった。

 そんな和気あいあいとした雰囲気の中で王女は王宮筆頭魔導師と話していた。


「かつて、これほどまでに大規模に召喚されたことは他国の記録にもございせん、王女様」

「ええ、我らは非常に運が良い。これならば土地を取り戻すだけでなく…‥ふふふ」


 そしてそんな中ついに職業勇者が現れる。それは先日千歳が振ったサッカー部のキャプテンだった。


「おお、あなたが勇者様でしたか。どうかこの国のためにお力添えを」

「もちろんです。頑張ります」


 勇者となったサッカー部のキャプテンは快く承諾した。

 その後も次々と職業を確認していき遂に千歳の番なった。
 すると千歳は同級生達の視線が千歳に集まるのを感じた。


「やっぱり、千歳なら勇者とか竜魔導騎士見たいな最上級職業なんじゃない?」

「そうに決まってるわよ。学校のマドンナの千歳よ」


 こそこそと何やら噂されてるなと思いながら手をかざした。


「反応しない?」


 今までは必ず白く光っていた水晶が反応しなかった。
 壊れたのかと思い水晶に触れると水晶が赤く光だし、警告音のような音が鳴り響く。


「なにこれ?」


 そして、紙が出てくるのではなく、ARのように空中にとても大きく皆が見えるように職業が書かれていた。

 千歳はその文字の意味がわからなかった。


「ダンジョンマスター?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

処理中です...