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奪われた王国
二十七話目 *終結と
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爆煙が外行達を包み込む。
「ケホッ、ケホッ」
真は煙を払いながら王のいた場所を見る。
「倒したか?」
真は王の姿が見えなくなっていたため、そう言ったが
「ここは死者の世界だ。死人が死ぬわけないだろう?」
「なっ!」
真は背後からの声に反応し咄嗟に振り向く。
「死者の手」
「うっ!」
真は王の魔法の手により首の絞めつけられる。
「真!。空砲......そんな!」
「そうか、ようやく魔素が切れたか」
王は恵の魔法の発動がキャンセルされたのを見て不敵に笑う。
「私が何年お前たちのような勇者と戦ってきたと思っている。お前たちの弱点などお見通しだ。
お前たちは自身の魔力に頼った魔法を使ったことがない。言うなれば、自分の魔力だけで魔法を持続させる能力などないのだよ。
その点。死者の数手」
王は、話しながら真とは逆方向に手を向けて魔法を発動する。
「くそっ」
そこには、王の魔法により手足を掴まれ身動きの取れない外行が光る剣をもっていた。
「お前たちはまた違うようだ。
帝国の勇者とは違い自身の魔力を使って魔法を出している。誰に習った?」
「ふっ。お前は神を信じるか?」
「何を当たり前のことを?。誰しもが一度は会うことが出来る。それが神だ。
実際に目の当たりにしているのに信じるも何もないだろう?」
「僕はこの世界に来るまで神なんて信じていなかった」
「そうか、良かったな。神を信じられるようになって」
「あれは神じゃない」
「あ?」
「神は僕たちの王だ。あれは断じて僕の神ではない」
「何が言いたい?」
「魔法を誰に習ったって?。...君たちにとっての悪魔だ。光化」
外行が魔法を唱えると、体全体が発行し、王の魔法の手をすり抜ける。
「なっ。死者の」
「遅い。光速斬」
外行の光の斬撃が一瞬にして王を細切れにする。
「油断大敵だよ」
王の体が黒煙となり消滅する。
「煙!?」
その現象に外行が驚くと、
「死者の番手」
どこからともなく聞こえた王の魔法により、外行は地面に押しつぶされる。
「この世界で私を殺すことなど出来ない」
倒れる外行の前に王が煙の中から姿を現す。
「死者の数手」
王が魔法を唱えると、不意打ちをしようとしていた。雹、愛、透、恵が捉えられる。
「オリジナルか」
「おお、この世界に来たばかりにしては良く知ってるな。そうだ。
私の世界に引き込んだ生者を死が訪れるまで閉じ込め、そして、生者には私を殺すことなど出来ない。そんな究極の空間を作り出す。それが私のオリジナル『死者の世界』の力だ」
「諦めないぞ」
「何をだ?。もう死ぬんだ。ここは仲間が私を殺すとか言う場面だ。まぁ無理だろうがな。死の宣告」
王を外行の頭を掴み魔法を発動すると、外行から精気消え去る。
「少年!」
先輩転移者達が声をあげる。しかし、外行が返事を返すことはなかった。
「次はお前たちの番だ」
王は真のもとに近づいてゆく。
すると、王の作り出した世界に亀裂が入る。
「なんだ?」
王が亀裂を見ると、そこから一人の女性が姿を現す。
「どうやって入ってきた」
「みりゃ、わかるでしょ」
「ふん、まあいい。お前から...。なんだ?」
「あら、私が出てくるの少し早かったかな?」
王は自身に向けられるとてつもない殺気を背後から感じる。
「少年!」
真が声をあげる。その方向には体をだらりと揺らしながら、手で支えることもなく立ち上がる外行がいた。
「どうやって、あの状況で私の魔法に抵抗した」
「.....」
王の言葉に外行は答えることをせずに、その瞳を開けると、白目がなく、闇ともいえる真っ黒な瞳を見せる。
「まずいかも」
女性がそういうと、手に持った小さな刃物を空に振るう。すると、先輩転移者達の近くに亀裂が入り吸い込まれる。
「貴様!」
「自分の心配したほうがいいよ」
王は女性を怒鳴るが、女性は一言言うと消える。
「何を言うか....」
「カタカタ」
王は自身の手が震えていることに気付く。
「ふざけるな。私があんな小僧に恐れているだと。私はこの世界では不死身だ!。なめるなぁ」
王が外行に向かって叫び声をあげ、剣を振るおうとするが
「はっ、なっ?」
体が硬直し、声を出すこともままならなくなる。
「闇斬」
王が最後に見たのは外行の出す死者の世界よりもずっと深い闇であった。
☆
「助かったよ。確か...」
「林よ」
「林さん助かった」
「恐らく、実年齢的には五歳ほど上だと思うけど。もう三十過ぎてるんでしょ」
「ええ、まぁ」
「終わったみたい」
「えっ!?」
鴎鵺の声を受け、先輩転移者達は先ほどまで自分たちが閉じ込められていた空間と思われる黒煙を見ると、段々と晴れてゆく。
「彼は力を隠していたのか?」
「さぁ、知らない。でもなかなかにやばそう。私のスキルがフル稼働してたから」
「えっ?。それはどういう」
「内緒。気絶しちゃってるみたいね」
黒煙の晴れた場には、外行が一人倒れこんでいた。
「千歳ちゃん。わかってると思うけど、王様殺したよ。なんと驚き劣化勇者君がね」
鴎鵺はそういうと、外行の元まで歩き始める。
☆
「まさか、たいして強くなさそうなスキルだったのに。勝つなんて」
【生き残っている兵隊に降伏勧告を行いました。結果すべての兵士が軍門にくだります】
「そう」
【領域侵略を再度実行します】
「お願い」
【レオルタ王国の国土のおよそ82パーセント。および、2つの都市と67の町村を支配しました】
「全部じゃないんだ」
【王家の血筋を持つ者と、大貴族による抵抗を受け、完全制圧とはなりませんでした】
「まだまだ、内戦状態ってわけね」
☆
王都ベルンの戦場を空から見下ろす存在がいた。
「作戦変更だな。この世界の変化をまずは見届けなければ」
「ネルソン様。よろしいのですか。長年の計画が」
「良い、それよりも帰ってこのことを魔王様に報告せねば。行くぞ」
「はっ」
「それに種は植えた」
国王近衛魔導士のネルソンは傍らに仕える悪魔のような魔物と共に消え去る。
☆
この日の出来事は後日、商人たちにより諸外国に知れ渡ることとなる。これを後の世の人類はこう呼ぶ。
黙示録の最初の一ページ
☆
【勇者である真道外行のスキルは以下です】
・光の勇者
光の特殊魔法を習得し、使用の際に詠唱が入らず、周囲の魔素を用いて魔法を無限の魔力で行使できる。
・諦めない心
専用スキルのため確認できず
・闇の力(New)
専用スキルのため確認できず
「ケホッ、ケホッ」
真は煙を払いながら王のいた場所を見る。
「倒したか?」
真は王の姿が見えなくなっていたため、そう言ったが
「ここは死者の世界だ。死人が死ぬわけないだろう?」
「なっ!」
真は背後からの声に反応し咄嗟に振り向く。
「死者の手」
「うっ!」
真は王の魔法の手により首の絞めつけられる。
「真!。空砲......そんな!」
「そうか、ようやく魔素が切れたか」
王は恵の魔法の発動がキャンセルされたのを見て不敵に笑う。
「私が何年お前たちのような勇者と戦ってきたと思っている。お前たちの弱点などお見通しだ。
お前たちは自身の魔力に頼った魔法を使ったことがない。言うなれば、自分の魔力だけで魔法を持続させる能力などないのだよ。
その点。死者の数手」
王は、話しながら真とは逆方向に手を向けて魔法を発動する。
「くそっ」
そこには、王の魔法により手足を掴まれ身動きの取れない外行が光る剣をもっていた。
「お前たちはまた違うようだ。
帝国の勇者とは違い自身の魔力を使って魔法を出している。誰に習った?」
「ふっ。お前は神を信じるか?」
「何を当たり前のことを?。誰しもが一度は会うことが出来る。それが神だ。
実際に目の当たりにしているのに信じるも何もないだろう?」
「僕はこの世界に来るまで神なんて信じていなかった」
「そうか、良かったな。神を信じられるようになって」
「あれは神じゃない」
「あ?」
「神は僕たちの王だ。あれは断じて僕の神ではない」
「何が言いたい?」
「魔法を誰に習ったって?。...君たちにとっての悪魔だ。光化」
外行が魔法を唱えると、体全体が発行し、王の魔法の手をすり抜ける。
「なっ。死者の」
「遅い。光速斬」
外行の光の斬撃が一瞬にして王を細切れにする。
「油断大敵だよ」
王の体が黒煙となり消滅する。
「煙!?」
その現象に外行が驚くと、
「死者の番手」
どこからともなく聞こえた王の魔法により、外行は地面に押しつぶされる。
「この世界で私を殺すことなど出来ない」
倒れる外行の前に王が煙の中から姿を現す。
「死者の数手」
王が魔法を唱えると、不意打ちをしようとしていた。雹、愛、透、恵が捉えられる。
「オリジナルか」
「おお、この世界に来たばかりにしては良く知ってるな。そうだ。
私の世界に引き込んだ生者を死が訪れるまで閉じ込め、そして、生者には私を殺すことなど出来ない。そんな究極の空間を作り出す。それが私のオリジナル『死者の世界』の力だ」
「諦めないぞ」
「何をだ?。もう死ぬんだ。ここは仲間が私を殺すとか言う場面だ。まぁ無理だろうがな。死の宣告」
王を外行の頭を掴み魔法を発動すると、外行から精気消え去る。
「少年!」
先輩転移者達が声をあげる。しかし、外行が返事を返すことはなかった。
「次はお前たちの番だ」
王は真のもとに近づいてゆく。
すると、王の作り出した世界に亀裂が入る。
「なんだ?」
王が亀裂を見ると、そこから一人の女性が姿を現す。
「どうやって入ってきた」
「みりゃ、わかるでしょ」
「ふん、まあいい。お前から...。なんだ?」
「あら、私が出てくるの少し早かったかな?」
王は自身に向けられるとてつもない殺気を背後から感じる。
「少年!」
真が声をあげる。その方向には体をだらりと揺らしながら、手で支えることもなく立ち上がる外行がいた。
「どうやって、あの状況で私の魔法に抵抗した」
「.....」
王の言葉に外行は答えることをせずに、その瞳を開けると、白目がなく、闇ともいえる真っ黒な瞳を見せる。
「まずいかも」
女性がそういうと、手に持った小さな刃物を空に振るう。すると、先輩転移者達の近くに亀裂が入り吸い込まれる。
「貴様!」
「自分の心配したほうがいいよ」
王は女性を怒鳴るが、女性は一言言うと消える。
「何を言うか....」
「カタカタ」
王は自身の手が震えていることに気付く。
「ふざけるな。私があんな小僧に恐れているだと。私はこの世界では不死身だ!。なめるなぁ」
王が外行に向かって叫び声をあげ、剣を振るおうとするが
「はっ、なっ?」
体が硬直し、声を出すこともままならなくなる。
「闇斬」
王が最後に見たのは外行の出す死者の世界よりもずっと深い闇であった。
☆
「助かったよ。確か...」
「林よ」
「林さん助かった」
「恐らく、実年齢的には五歳ほど上だと思うけど。もう三十過ぎてるんでしょ」
「ええ、まぁ」
「終わったみたい」
「えっ!?」
鴎鵺の声を受け、先輩転移者達は先ほどまで自分たちが閉じ込められていた空間と思われる黒煙を見ると、段々と晴れてゆく。
「彼は力を隠していたのか?」
「さぁ、知らない。でもなかなかにやばそう。私のスキルがフル稼働してたから」
「えっ?。それはどういう」
「内緒。気絶しちゃってるみたいね」
黒煙の晴れた場には、外行が一人倒れこんでいた。
「千歳ちゃん。わかってると思うけど、王様殺したよ。なんと驚き劣化勇者君がね」
鴎鵺はそういうと、外行の元まで歩き始める。
☆
「まさか、たいして強くなさそうなスキルだったのに。勝つなんて」
【生き残っている兵隊に降伏勧告を行いました。結果すべての兵士が軍門にくだります】
「そう」
【領域侵略を再度実行します】
「お願い」
【レオルタ王国の国土のおよそ82パーセント。および、2つの都市と67の町村を支配しました】
「全部じゃないんだ」
【王家の血筋を持つ者と、大貴族による抵抗を受け、完全制圧とはなりませんでした】
「まだまだ、内戦状態ってわけね」
☆
王都ベルンの戦場を空から見下ろす存在がいた。
「作戦変更だな。この世界の変化をまずは見届けなければ」
「ネルソン様。よろしいのですか。長年の計画が」
「良い、それよりも帰ってこのことを魔王様に報告せねば。行くぞ」
「はっ」
「それに種は植えた」
国王近衛魔導士のネルソンは傍らに仕える悪魔のような魔物と共に消え去る。
☆
この日の出来事は後日、商人たちにより諸外国に知れ渡ることとなる。これを後の世の人類はこう呼ぶ。
黙示録の最初の一ページ
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【勇者である真道外行のスキルは以下です】
・光の勇者
光の特殊魔法を習得し、使用の際に詠唱が入らず、周囲の魔素を用いて魔法を無限の魔力で行使できる。
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