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第3章:始まるは学院対抗戦
第46話:合宿1日目│長所は自分で見つけ、短所は自分で補うこと
「…それは………。」
温泉からあがって自室に戻ろうとしていたところ、学院対抗戦に出る3人のうちの1人であるハルが居た。
ここまで対面で話したことはなかったが、何か悩みがあるのかと聞くと、話し始めてくれた。
「私、学院対抗戦に出るのに自信がないんです。」
「自信が無い?」
学院を代表する3人のうちの1人なのに自信が無い………つまりは
「あの2人に対して劣等感を抱いているのか?」
「………はい。」
あの2人………リオナとセイハは神級魔導師という、学生の中で(セシリアを除いて)トップクラスの実力があるし、いくら学院の中で強いとはいえ劣等感を抱くのはなんら不思議なことではない。
「それに………聖国からはあの聖級魔導師のセシリアさんも出場するようですし、足を引っ張るだけのような気がしてしまって………。」
そう発するハルの声は、僅かに震えていた。不安と緊張が高まり、声を出すのも難しいのだろう。
「自信がなくても、頑張れば努力は報われる。自分が2人に劣っていると感じているなら、少し考えを変えてみればいい。」
「考えを変える?」
「そうだ。ハルには悪いが、恐らくセシリアが警戒してくるのは神級魔導師であるリオナとセイハだ。だが逆を返せば、ハルに対しての警戒が薄まるということになる。そこでセシリアにとっての“想定外”を“ハル”がつくり出すことによって、チームの勝利に繋がる。」
「私も………チームに貢献できる?」
「あぁ、少なくとも実力はあるんだ。あとは自信をつけて、その実力を相手に見せつければいい。」
なんか格好つけてしまったが、俺の言いたいことは全てハルに伝えられた。ここからどうするかは、ハルが決めることだ。
そうして俺は、その場を去る。
「あ、あの!ありがとうございました!」
背後からハルの声が聞こえた。あの調子だとハルはもう大丈夫だろう。
「おう、頑張れよ。………明日からな。」
「………?」
せっかく自信がついたハルには申し訳ないが、明日から始まるのはサラが考えた、サラ独自の練習………。
つまり、『孤児の女の子が、世界2位まで上り詰めた練習』だ。
そう、俺の弟子は初めは全員孤児だった………まぁ、そのことは今思い出すことではないな。
つまりは、そんなサラの練習内容を明日からするんだ。挫けないように、諦めてしまわないように、俺は3人をサポートしよう。
そう考えた俺は、今度こそ自室にたどり着き、自分の部屋に入るのだった………。
“ドアを魔力操作を使って鍵の代わりにして開けないといけないとは”、サラも面白いことをするものだ。
───翌日
───ゲッソリ
翌日の朝6時、練習を開始するために俺とサラ、それから3人が揃ったんだが………なぜかみんな寝不足気味のようだ。昨日俺が部屋に入った時は9時ぐらいだったし、みんなもそれくらいに部屋に戻ったはずだから寝不足にはならないと思うんだが………。
「みなさんおはようございます。まずはみなさん、“1つ目の試練”クリアおめでとうございます………と言う感じではなさそうですね。」
1つ目の試練?俺がいない間に、なにかしていたのだろうか?
「昨日、みなさんが温泉に入っている間にみなさんの部屋に“鍵”をつけておきました。みなさん9時頃から解き始めていたようですが、シファ先生は2秒、セイハは3時間6分、リオナは3時間15分かかっていました。そしてハルは………なんと1時間56分と、2人よりも1時間以上早く解くことができましたね。」
あれは試練だったのか………それよりも、ハルの魔力操作は神級魔導師である2人よりも倍近く精密なのか。魔術は魔力や意思が大きいが、根本的には魔力操作が主軸となっている。ハル………もしかしたらあいつは、まだ原石なのかもしれない。
「サラ、良かったらなんだが、ハルは俺が教えてもいいか?」
気がついた時には、俺は既にそんな頼みをこの口から発していた。
・・・・・・・・・あとがき・・・・・・・・・
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温泉からあがって自室に戻ろうとしていたところ、学院対抗戦に出る3人のうちの1人であるハルが居た。
ここまで対面で話したことはなかったが、何か悩みがあるのかと聞くと、話し始めてくれた。
「私、学院対抗戦に出るのに自信がないんです。」
「自信が無い?」
学院を代表する3人のうちの1人なのに自信が無い………つまりは
「あの2人に対して劣等感を抱いているのか?」
「………はい。」
あの2人………リオナとセイハは神級魔導師という、学生の中で(セシリアを除いて)トップクラスの実力があるし、いくら学院の中で強いとはいえ劣等感を抱くのはなんら不思議なことではない。
「それに………聖国からはあの聖級魔導師のセシリアさんも出場するようですし、足を引っ張るだけのような気がしてしまって………。」
そう発するハルの声は、僅かに震えていた。不安と緊張が高まり、声を出すのも難しいのだろう。
「自信がなくても、頑張れば努力は報われる。自分が2人に劣っていると感じているなら、少し考えを変えてみればいい。」
「考えを変える?」
「そうだ。ハルには悪いが、恐らくセシリアが警戒してくるのは神級魔導師であるリオナとセイハだ。だが逆を返せば、ハルに対しての警戒が薄まるということになる。そこでセシリアにとっての“想定外”を“ハル”がつくり出すことによって、チームの勝利に繋がる。」
「私も………チームに貢献できる?」
「あぁ、少なくとも実力はあるんだ。あとは自信をつけて、その実力を相手に見せつければいい。」
なんか格好つけてしまったが、俺の言いたいことは全てハルに伝えられた。ここからどうするかは、ハルが決めることだ。
そうして俺は、その場を去る。
「あ、あの!ありがとうございました!」
背後からハルの声が聞こえた。あの調子だとハルはもう大丈夫だろう。
「おう、頑張れよ。………明日からな。」
「………?」
せっかく自信がついたハルには申し訳ないが、明日から始まるのはサラが考えた、サラ独自の練習………。
つまり、『孤児の女の子が、世界2位まで上り詰めた練習』だ。
そう、俺の弟子は初めは全員孤児だった………まぁ、そのことは今思い出すことではないな。
つまりは、そんなサラの練習内容を明日からするんだ。挫けないように、諦めてしまわないように、俺は3人をサポートしよう。
そう考えた俺は、今度こそ自室にたどり着き、自分の部屋に入るのだった………。
“ドアを魔力操作を使って鍵の代わりにして開けないといけないとは”、サラも面白いことをするものだ。
───翌日
───ゲッソリ
翌日の朝6時、練習を開始するために俺とサラ、それから3人が揃ったんだが………なぜかみんな寝不足気味のようだ。昨日俺が部屋に入った時は9時ぐらいだったし、みんなもそれくらいに部屋に戻ったはずだから寝不足にはならないと思うんだが………。
「みなさんおはようございます。まずはみなさん、“1つ目の試練”クリアおめでとうございます………と言う感じではなさそうですね。」
1つ目の試練?俺がいない間に、なにかしていたのだろうか?
「昨日、みなさんが温泉に入っている間にみなさんの部屋に“鍵”をつけておきました。みなさん9時頃から解き始めていたようですが、シファ先生は2秒、セイハは3時間6分、リオナは3時間15分かかっていました。そしてハルは………なんと1時間56分と、2人よりも1時間以上早く解くことができましたね。」
あれは試練だったのか………それよりも、ハルの魔力操作は神級魔導師である2人よりも倍近く精密なのか。魔術は魔力や意思が大きいが、根本的には魔力操作が主軸となっている。ハル………もしかしたらあいつは、まだ原石なのかもしれない。
「サラ、良かったらなんだが、ハルは俺が教えてもいいか?」
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