ツンデレは、今時モテません!?

karu

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怖い友達(佐倉美麗side)

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ともかが敵についたら負けだ。
ずーんと心が重くなる。

・・・・・・・・・うーん。

まぁ、後から話すつもりだったし...

渋々ながらに話すことにする。
「...実は...、さっきぶつかったの、あの人なの。」
私は真ん中を歩いてくるスラっとしている男子を指さす。

すると...

一番最初に驚いたのはせなだった。

「えぇ!?あの人にぶつかったんだ!?
そして後ろに吹っ飛んだの!?
あの男子生徒は176センチらしいから恐らく体重はみれいと20キロくらい違うだろうに!」

・・・・・・え?

「ねぇ?私の体重知っているの?」

平然とせなは言い放つ。

「うん。よ...「言わないで!」

慌てて止める。

「何で知ってるのよ!」
きょとんとしたあと、せなはニッコリ笑った。

「情報でしょ?知っているのは当たり前よ!」

・・・・そんな当たり前がどこにあるかぁ!

...思わず突っ込んでしまった。
反省反省。

そういえば日熊とか言う人の身長も知っていたみたいだった。
もしかすると体重も知っていたりして...
怖いから考えるのはやめておこう。

ていうかこの学校のセキュリティ大丈夫??

まぁ、いったん考えるのをやめよう。
一人頷いていると、頓珍漢なことを言い出した人物がいた。

「そうか。ということは、みれいは余程のスピードを出していたんだな。
さすがスポーツ万能型。でも危ないぞ?」
りなは注意をしながら私の鼻の前で人差し指をたてた。
思わず寄り目になってしまう。
うっとうしい!
私は頭を振る。そして、腕を組んで横を向いた。

「ふんっ。遅れそうになったんだからいいじゃない。」

「否定はしない...と、いうことは全速力で走ってたんだ...
男子が吹っ飛ぶくらいのスピード...ふふっ」

想像したのか、ともかはおかしそうに笑っている。
そしてこう続けた。

「それにしても、あれがナルシスト...」
しみじみとともかは言う。
絶滅危惧種だろうから感慨深いものがあるのだろう。

「あれがナルシストとなればこのミライヤ学園の女生徒はみんな卒倒するだろうなぁ。
そうすると、日熊くんのお仲間も怪しくなってくる。」
楽しそうに遠くを見ているせなは面白そうに目を細める。
彼女はいつも楽しそうで結構である。

そしてりなはなぜかどこかに向かって手を合わせて祈っていた。
私はりながなにか悪いものに憑かれたのではないかと思い、『どうしたの?』と声をかけようとした。
その寸前にブツブツと声が聞こえてくる。
よく耳を澄ませてみると、それはりなの声だった。
下を向いているから全然気付かなかった...
ものすごく不気味だ...

まだ聞き取れないので頑張って聞き耳を立てると、声が言葉となり、文章となり聞こえてくる。

「お願いです...
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