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第二十二章-憎悪と愛情-
第142話「三人の関係」
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「龍次さん、入りますよー」
食事会を終えた後、まだ如月家には帰っていなかった沙菜が龍次の部屋を訪ねていた。
「ノックをしろよ。入るって言った時もう入ってただろ」
龍次は、沙菜を見て露骨に顔をしかめる。
基本的には誰に対しても優しい龍次だが、沙菜にはかなり強気で接している。
他の者にも似たような傾向は見られるが、龍次は特に顕著だった。
理由は、やはり優月のことだ。
沙菜が優月に与えている影響が、龍次にはどうしても良いものだと思えない。
「そう邪険にしなくてもいいじゃありませんか。私はあなたたちの味方ですよ」
味方というのはウソではないだろう。沙菜は自分が敵だと見なした相手は容赦なく殺している。
八条瑠璃のように気に入らないが簡単に殺せないという相手もいるが、霊力が目覚めただけの人間を排除するのにそれほど苦労するとは考えにくい。
もっとも、向こうが味方だと思っているからといって、こちらにとって好ましい行動を取ってくれるとは限らないが。
「それで? なんの用だよ」
「龍次さん、このところ優月さんのことでお悩みではありませんか?」
沙菜は気味の悪い笑顔で尋ねてくる。
「別に……。最近は大きな戦いもないし、優月さんも怪我したりしてないから」
龍次にとって一番の心配事は優月が傷つくことだった。その点では安心しているぐらいだ。
「優月さん自身が無事ならそれでいいですか? ずいぶん自己犠牲的ですね」
「どういう意味だよ……」
全く心当たりがない訳ではない。
ただ、この女に踏み込んでこられるのは不快だった。
「どこかよそよそしいでしょう? 以前なら、緊張はしていても、あなたに話しかけられればうれしいという気持ちが全開だったというのに」
羅仙界に戻る途中、狭界の道を歩いている時に龍次自身も気になり尋ねたことだった。
沙菜のことは信用していないにも関わらず、彼女の話を無視することは難しい。
「今から優月さんの部屋に行ってみるといいですよ。まあ、優月さんがどうなっていてもいいというなら、強要はしませんが」
「くっ……」
もし優月の身に何かあるのだとしたら放っておく訳にいかないと仕方なく従うことにした。
優月と涼太の部屋にて。
「…………」
少し前までは弟だったはずの異性とのキス。それは甘く、危うく、特別なものだった。
ずっと一緒にいたのに、こうして愛し合うことができるとは思っていなかった。
もう離したくないとすら思った。
いつまでもこのまま――。
「え――。優月さん、なんで涼太君とキスして……」
重ねたくちびるに夢中になっていたが、龍次の声が聞こえて我に返った。
(え……!?)
あわてて目を開けて振り向くと、部屋の外に龍次の姿が。
ドアはなぜか開いている。
――見られてしまった。
こんなところを見られたら、姉弟として仲がいいだけだとは言い訳できない。
幸せな気分から一転、優月の顔は青ざめていた。
「ど、どういうこと、優月さん……」
龍次は、怒っているという風ではないが、明らかに戸惑っている。
「あ……、これは……その……」
優月は答えに窮する。
そもそも自分は隠し事などできるタチではなかったのだ。
もっと早く、ちゃんと一人を選ばなければならなかった。
それを、待ってくれている涼太に甘えていつまでも引き延ばしていた。
「優月さん……」
龍次の表情にも不安が見受けられる。
まだ怒っていなくても、真実を知れば、さすがの彼も許してはくれないだろう。
今頃になってようやく罪悪感があふれ出してきた。
あれほど大切に想ってくれていた龍次のその想いを踏みにじったのだ。
「すみません。日向先輩」
優月がうじうじ悩んでいる間に、涼太が立ち上がって龍次に深々と頭を下げた。
「優月が先輩と付き合ってることを知っていながら、手を出すような真似をして……」
これではダメだ。涼太に罪をなすりつけてはいけない。
「ち、違うんです……! 涼太は身を引こうとしてたのに、わたしが無理やり……」
優月は、龍次の前に土下座して謝った。
いくら床に額をこすりつけても足りないことは分かっている。
それでも優月にできることはこれぐらいしかなかった。
「せっかく龍次さんが、わたしなんかと付き合ってくださっていたのに、恐れ多くもわたしの方からそれを裏切るようなことをして本当に申し訳ありません……! ただ涼太は……、涼太は何も悪くないんです……!」
どんな罰を受ければ許されるのかも分からない。
だが、罰を受けるなら自分だけ。そうであるべきなのだ。
「涼太君は、優月さんのこと好きだったの……?」
唖然としていた龍次が、状況を飲み込んで尋ねてきた。
「はい……」
涼太もおずおずと答える。
こんなに申し訳なさそうにしている涼太はまず見ることがない。
自分が涼太を傷つけてしまっているのだ。
二人を、守る守ると言いながら、戦い以外で二人を一番傷つけているのは自分自身だった。
「それはいつから……?」
「はっきりとは覚えてませんけど、六年前には、もう好きだったと思います……」
六年前――、ちょうど優月が霊刀・雪華を託された頃だ。
すべての始まりともいうべき時に、涼太はもう優月に好意を持っていた。
「俺が優月さんと出会う、ずっと前か……」
龍次は考え込んだ様子になる。
しばし沈黙が続いたのち、再び龍次が口を開いた。
「優月さんもそうだったの?」
「は……、はい……」
優月は、床に手をついた体勢のまま龍次を見上げる。
龍次の表情は落ち着きを取り戻しているようにも見えた。
「二人が付き合ってなかったのは、姉弟だったから?」
まさしくそうだ。血のつながった姉弟でなければ、優月はどこかのタイミングで涼太に告白していただろうし、そうでなくても、どちらからともなく恋人という関係になっていただろう。
「じゃあ、俺が後から二人の邪魔をしてたのか」
思いもよらない言葉が龍次の口から出てきた。
少なくとも龍次は優月の正当な恋人という認識だったため、それを覆すような考え方には驚かされた。
「どんな言い訳をしても、おれが出遅れたのは事実です。優月の本来の恋人は先輩です」
龍次と涼太、二人共、自分が横恋慕していると言っている。
この状況で優月は何を言えばいいのか。
「優月さんは、俺より涼太君が好きだけど、俺がかわいそうだから別れないでいてくれたの?」
「い、いえ、そんなつもりはなくて……。二人共同じぐらい好きだから、選べなかったんです……」
「そうか……。やっぱり俺は如月が言った通り優月さんのことを理解できてなかったんだ」
理解不能な人間だという自覚はある。悪い意味で。
しかし、龍次は前向きな答えを示してくれた。
「だからもっと知りたい。優月さんのこと」
「それは――」
許してくれるということだろうか。
「先輩が優月を許すっていうなら、おれは今度こそ人間界に帰るか……」
「待って涼太君。俺は涼太君のことも放っておけないよ。優月さんのそばにいてあげたいって思ってるなら、そばにいてあげて」
「それは恋人としてってことですか?」
涼太にとって、単なる弟として優月のそばにいることは苦痛だった。それは龍次も分かっているはず。
「うん」
ということは――。
「あの……、わたしの……その……二股を許してくださるということなんでしょうか……?」
いくらなんでも都合が良すぎるとも思うが、龍次の言葉を聞く限りそういうことになる。
「涼太君だって、優月さんが俺と付き合うことを許してたんでしょ? それなのに俺の方だけ涼太君を邪魔者扱いはできないよ」
とうとう優月の二股が公認のものとなってしまった。
こんなことがあっていいのだろうか。
「話はまとまったようですね」
龍次の背後から女の声が聞こえてきた。
「如月……!」
龍次と涼太が揃って嫌そうな声を上げる。
「良かったじゃないですか優月さん。これで堂々と二股生活が送れますよ」
「如月……、このことを知らせるために俺を誘導したのか」
口振りからして、部屋のドアを開けておいたのも沙菜だろう。
「そもそも、なんでお前がおれたちの関係を知ってんだ」
涼太の疑問はもっともだ。こんなデリケートな問題を沙菜に教える訳がない。
「沙菜さんの魄気は感じなかったのに……」
魄気――羅刹の肺に宿る能力で、まとった気体に触れたものの形状・性質を読み取ることができる。
当然、何を話しているかも把握できるため、優月も警戒していたのだが。
「私には邪眼の透視があることをお忘れですか?」
似たような能力として邪眼の必要性を疑っていたが、ここにきて違いを思い知らされた。
おそらく邪眼で優月たちのやり取りを見て、くちびるを読んでいたのだろう。
「沙菜さん……。なんというか……、一応ありがとうございます」
いつまでも関係を隠していることは、涼太にも負担をかけるし、龍次に対しても不誠実だ。
「まあ、優月のためにはなったし、見逃してやるか」
涼太も今回は沙菜を殴ったりはしなかった。
「優月さん。改めてよろしくね。これからは隠し事なんてなしで」
「は、はい……!」
龍次のとんでもなく好意的な対応のおかげで、三人の関係は壊れずに済んだ。
優月は、これから一層、二人のために尽力すると決意を新たにした。
これが、人間だか羅刹だか分からない奇妙な少女の生き方だ。
第二十二章-憎悪と愛情- 完
食事会を終えた後、まだ如月家には帰っていなかった沙菜が龍次の部屋を訪ねていた。
「ノックをしろよ。入るって言った時もう入ってただろ」
龍次は、沙菜を見て露骨に顔をしかめる。
基本的には誰に対しても優しい龍次だが、沙菜にはかなり強気で接している。
他の者にも似たような傾向は見られるが、龍次は特に顕著だった。
理由は、やはり優月のことだ。
沙菜が優月に与えている影響が、龍次にはどうしても良いものだと思えない。
「そう邪険にしなくてもいいじゃありませんか。私はあなたたちの味方ですよ」
味方というのはウソではないだろう。沙菜は自分が敵だと見なした相手は容赦なく殺している。
八条瑠璃のように気に入らないが簡単に殺せないという相手もいるが、霊力が目覚めただけの人間を排除するのにそれほど苦労するとは考えにくい。
もっとも、向こうが味方だと思っているからといって、こちらにとって好ましい行動を取ってくれるとは限らないが。
「それで? なんの用だよ」
「龍次さん、このところ優月さんのことでお悩みではありませんか?」
沙菜は気味の悪い笑顔で尋ねてくる。
「別に……。最近は大きな戦いもないし、優月さんも怪我したりしてないから」
龍次にとって一番の心配事は優月が傷つくことだった。その点では安心しているぐらいだ。
「優月さん自身が無事ならそれでいいですか? ずいぶん自己犠牲的ですね」
「どういう意味だよ……」
全く心当たりがない訳ではない。
ただ、この女に踏み込んでこられるのは不快だった。
「どこかよそよそしいでしょう? 以前なら、緊張はしていても、あなたに話しかけられればうれしいという気持ちが全開だったというのに」
羅仙界に戻る途中、狭界の道を歩いている時に龍次自身も気になり尋ねたことだった。
沙菜のことは信用していないにも関わらず、彼女の話を無視することは難しい。
「今から優月さんの部屋に行ってみるといいですよ。まあ、優月さんがどうなっていてもいいというなら、強要はしませんが」
「くっ……」
もし優月の身に何かあるのだとしたら放っておく訳にいかないと仕方なく従うことにした。
優月と涼太の部屋にて。
「…………」
少し前までは弟だったはずの異性とのキス。それは甘く、危うく、特別なものだった。
ずっと一緒にいたのに、こうして愛し合うことができるとは思っていなかった。
もう離したくないとすら思った。
いつまでもこのまま――。
「え――。優月さん、なんで涼太君とキスして……」
重ねたくちびるに夢中になっていたが、龍次の声が聞こえて我に返った。
(え……!?)
あわてて目を開けて振り向くと、部屋の外に龍次の姿が。
ドアはなぜか開いている。
――見られてしまった。
こんなところを見られたら、姉弟として仲がいいだけだとは言い訳できない。
幸せな気分から一転、優月の顔は青ざめていた。
「ど、どういうこと、優月さん……」
龍次は、怒っているという風ではないが、明らかに戸惑っている。
「あ……、これは……その……」
優月は答えに窮する。
そもそも自分は隠し事などできるタチではなかったのだ。
もっと早く、ちゃんと一人を選ばなければならなかった。
それを、待ってくれている涼太に甘えていつまでも引き延ばしていた。
「優月さん……」
龍次の表情にも不安が見受けられる。
まだ怒っていなくても、真実を知れば、さすがの彼も許してはくれないだろう。
今頃になってようやく罪悪感があふれ出してきた。
あれほど大切に想ってくれていた龍次のその想いを踏みにじったのだ。
「すみません。日向先輩」
優月がうじうじ悩んでいる間に、涼太が立ち上がって龍次に深々と頭を下げた。
「優月が先輩と付き合ってることを知っていながら、手を出すような真似をして……」
これではダメだ。涼太に罪をなすりつけてはいけない。
「ち、違うんです……! 涼太は身を引こうとしてたのに、わたしが無理やり……」
優月は、龍次の前に土下座して謝った。
いくら床に額をこすりつけても足りないことは分かっている。
それでも優月にできることはこれぐらいしかなかった。
「せっかく龍次さんが、わたしなんかと付き合ってくださっていたのに、恐れ多くもわたしの方からそれを裏切るようなことをして本当に申し訳ありません……! ただ涼太は……、涼太は何も悪くないんです……!」
どんな罰を受ければ許されるのかも分からない。
だが、罰を受けるなら自分だけ。そうであるべきなのだ。
「涼太君は、優月さんのこと好きだったの……?」
唖然としていた龍次が、状況を飲み込んで尋ねてきた。
「はい……」
涼太もおずおずと答える。
こんなに申し訳なさそうにしている涼太はまず見ることがない。
自分が涼太を傷つけてしまっているのだ。
二人を、守る守ると言いながら、戦い以外で二人を一番傷つけているのは自分自身だった。
「それはいつから……?」
「はっきりとは覚えてませんけど、六年前には、もう好きだったと思います……」
六年前――、ちょうど優月が霊刀・雪華を託された頃だ。
すべての始まりともいうべき時に、涼太はもう優月に好意を持っていた。
「俺が優月さんと出会う、ずっと前か……」
龍次は考え込んだ様子になる。
しばし沈黙が続いたのち、再び龍次が口を開いた。
「優月さんもそうだったの?」
「は……、はい……」
優月は、床に手をついた体勢のまま龍次を見上げる。
龍次の表情は落ち着きを取り戻しているようにも見えた。
「二人が付き合ってなかったのは、姉弟だったから?」
まさしくそうだ。血のつながった姉弟でなければ、優月はどこかのタイミングで涼太に告白していただろうし、そうでなくても、どちらからともなく恋人という関係になっていただろう。
「じゃあ、俺が後から二人の邪魔をしてたのか」
思いもよらない言葉が龍次の口から出てきた。
少なくとも龍次は優月の正当な恋人という認識だったため、それを覆すような考え方には驚かされた。
「どんな言い訳をしても、おれが出遅れたのは事実です。優月の本来の恋人は先輩です」
龍次と涼太、二人共、自分が横恋慕していると言っている。
この状況で優月は何を言えばいいのか。
「優月さんは、俺より涼太君が好きだけど、俺がかわいそうだから別れないでいてくれたの?」
「い、いえ、そんなつもりはなくて……。二人共同じぐらい好きだから、選べなかったんです……」
「そうか……。やっぱり俺は如月が言った通り優月さんのことを理解できてなかったんだ」
理解不能な人間だという自覚はある。悪い意味で。
しかし、龍次は前向きな答えを示してくれた。
「だからもっと知りたい。優月さんのこと」
「それは――」
許してくれるということだろうか。
「先輩が優月を許すっていうなら、おれは今度こそ人間界に帰るか……」
「待って涼太君。俺は涼太君のことも放っておけないよ。優月さんのそばにいてあげたいって思ってるなら、そばにいてあげて」
「それは恋人としてってことですか?」
涼太にとって、単なる弟として優月のそばにいることは苦痛だった。それは龍次も分かっているはず。
「うん」
ということは――。
「あの……、わたしの……その……二股を許してくださるということなんでしょうか……?」
いくらなんでも都合が良すぎるとも思うが、龍次の言葉を聞く限りそういうことになる。
「涼太君だって、優月さんが俺と付き合うことを許してたんでしょ? それなのに俺の方だけ涼太君を邪魔者扱いはできないよ」
とうとう優月の二股が公認のものとなってしまった。
こんなことがあっていいのだろうか。
「話はまとまったようですね」
龍次の背後から女の声が聞こえてきた。
「如月……!」
龍次と涼太が揃って嫌そうな声を上げる。
「良かったじゃないですか優月さん。これで堂々と二股生活が送れますよ」
「如月……、このことを知らせるために俺を誘導したのか」
口振りからして、部屋のドアを開けておいたのも沙菜だろう。
「そもそも、なんでお前がおれたちの関係を知ってんだ」
涼太の疑問はもっともだ。こんなデリケートな問題を沙菜に教える訳がない。
「沙菜さんの魄気は感じなかったのに……」
魄気――羅刹の肺に宿る能力で、まとった気体に触れたものの形状・性質を読み取ることができる。
当然、何を話しているかも把握できるため、優月も警戒していたのだが。
「私には邪眼の透視があることをお忘れですか?」
似たような能力として邪眼の必要性を疑っていたが、ここにきて違いを思い知らされた。
おそらく邪眼で優月たちのやり取りを見て、くちびるを読んでいたのだろう。
「沙菜さん……。なんというか……、一応ありがとうございます」
いつまでも関係を隠していることは、涼太にも負担をかけるし、龍次に対しても不誠実だ。
「まあ、優月のためにはなったし、見逃してやるか」
涼太も今回は沙菜を殴ったりはしなかった。
「優月さん。改めてよろしくね。これからは隠し事なんてなしで」
「は、はい……!」
龍次のとんでもなく好意的な対応のおかげで、三人の関係は壊れずに済んだ。
優月は、これから一層、二人のために尽力すると決意を新たにした。
これが、人間だか羅刹だか分からない奇妙な少女の生き方だ。
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