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五章
151.俺のおれとロキのろき
むにゃむにゃと目が覚めた。窓の外は暗くなっている。ちょうどご飯の時間に起きられたようだ。
ソファで眠ったはずだが、目覚めた場所はベッドの上だった。言うまでもなく隣にロキもいる。むぎゅーっと抱き締められて、一緒にスヤスヤお昼寝しちゃったらしい。
腕の中から抜け出してむくりと起き上がり、自分の身体を恐々と見下ろす。
うむ、服はきちんと着ているな……一応胸を覗いてっと、ふむふむ、身体を弄られた形跡もなし。どうやら貞操は無事のようだ。ほっ。
ついでに下半身も確認しておこう。ベルトを外してズボンぺらっ、ふーむふむ、俺のおれも無事で何より。触られた形跡なっしんぐだ。よきよき。
なんて、今までなら心配もしなかったことを確認して溜め息を吐いた。
ロキが原作で腹黒執着攻めだったという事実を知っていて、尚且つロキの恋愛感情の対象が俺になった……元読者としては、そりゃあ警戒心がぴょこっと芽生えてもなんらおかしくない。
原作のロキは『俺を受け入れてくれないならいっそ監禁して抱き潰して堕としちゃおう』って感じのキャラだから、たかがお昼寝でもこうして一々心配をしなければならない。
主人公やら何やらである前にロキは大切なお友達だから、こうして疑うような真似をするのは心が痛むけれど……でも、だいじな貞操のためなのだからこればっかりは仕方ない。
「ふぅむ……」
原作のヤンデレ攻め主人公を思い出してちょっぴり不安を抱きながら、ぺらっと脱いでいたズボンをそっと腰まで持ち上げる。
その瞬間、ふいに後ろから伸びてきた手が俺の下腹部をツーッと撫でた。
「んにゃッ!なんっ、なんだっ!?」
あとほんのちょっぴり手を下にやったら、俺のおれに触れてしまうであろう大きな手。
びっくりして咄嗟に手をぎゅっと掴み振り返ると、甘ったるく細められた赤い瞳と視線が合った。
「……ねぇ、どうしてそういうことするの?ベッドで服脱いで可愛いルカちゃんのルカちゃんを晒すとか、絶対誘ってるよね?俺のこと試してる?」
「は、はわっ、はわわっ」
大きな手でお腹をぐっと抑えられてしまい、少しの圧迫感が容赦なく身を制してくる。
カタカタ震えたまま動けない俺を嘲笑うかのように、ロキは勢いよく起き上がって俺のお腹をぐっと引き寄せた。背後から軽く羽交い締めみたいに抱き締められているせいで、完全に動きを制限されてしまう。
もうすぐご飯の時間だってのに、今この場に流れる空気はやけに甘ったるくて擽ったい。
下腹部に置かれていた手がふと微かに移動する。まだちょっぴり顔を覗かせているそこに、その手の指先がへにゃんと触れた。
「ふにゅっ!まっ、まて!さわるなっ!そこ、だめなとこだぞっ……!」
あわあわと本気で慌てる俺をよそに、ロキが纏う甘い雰囲気は更に色濃くなっていく。
耳元にあるロキの口からはぁはぁと乱れた呼吸が聞こえてくるし、俺のおれに触れていないもう片方の手も、なんだか妖しい動きをし始めている。
流石の鈍感警戒センサーも大きく反応しだした。うぉんうぉん、ぴーぽーぴーぽー!と警戒レベルは最高潮に達してしまった。これは早いところ逃げねば、貞操があらまーっとなっちゃうぞ……。
「っは……やば、ちっちゃ、やわらか……指先だけで摘まめそう……」
「しっ、しつれーなッ!ひとなみのサイズだぞっ!ちっちゃくなんかないじょっ!」
ハッ!しまった!ロキのセリフがあまりに失礼すぎて刺さりすぎて、思わず羞恥心より屈辱が勝ってしまった。
でもでも、男のだいじなところを見て最初に言う言葉が「ちっちゃ」はないだろ。のんでりってやつだぞ。無礼だぞ。ふんすだぞ。
ていうか指先で摘まめるは流石に言い過ぎだ。指全体じゃないと摘まめないぞ。俺のはきちんと人並みにおっきいサイズで……む、むぅ……おっきぃ、よな?おっきいぞ、うむ。
「ふんっ!そんなに言うなら、ロキのろきはとーってもおっきいんだろーなッ!」
もはや完全に羞恥心を忘れてぷんすか!と言い返す。
するとロキはきょとんと瞬き、すぐに照れくさそうな顔をしてもごもごと囁いた。
「え、えぇーっ、ルカちゃんったらえっち……俺の、見たいの……?」
「はぁーんっ!?なんだっおじけづいてるのかぁっ!?やっぱり、おれのよりちっちゃいんだろっ!」
ほっぺぷくーしながらふんすふんすと言い放つと、ロキは更にへにゃんっと顔を真っ赤に染めてベルトに手を掛けた。
カチャカチャと音を立てながらベルトを引っこ抜き、チラッと俺に視線を向ける。
「……ルカちゃん、言っておくけどまだ本番はシないよ?ルカちゃんがそんなに俺のを求めてくれるのは嬉しいけど……でも、やっぱりちゃんと解してからの方がいいと思うから……」
「いいわけむよーだッ!ちゃっちゃとみせろぃ!どーせちっちゃいんだろっ!」
もごもごと小さく呟くロキにぷっちんときて、俺は滾る勢いのままロキのズボンをていやっ!と引き下ろした。ベルトは引き抜かれていたから、それはもうスルッと脱げた。
当然ロキのろきも、たまたまも、それはそれはものすごく、とんでもない迫力で現れた。
「あ、あぇ……?」
ポカーンと間抜けな顔を浮かべつつ、棍棒かな?ってくらいのグロテスクなそれをじっと見つめる。
どうしてだろう。俺の知ってるアレと違う。俺のはもっとピンク色をしているし、ぷにぷにって感じだし、ちょこんって感じのアレなのに。
ロキのはなんかこう……赤黒いドスの効いた色をしているし、すごく硬そうだし、ちょこんってよりはズドーン!って感じだ。下手をしたらアンドレアのあんどれあよりも大きいかも。
シーンと静まる空気の中、俺はスンッとロキを見上げて呟いた。
「これ、おちんちんじゃないぞ。なんかぐろいし、でっかすぎるぞ。これはおちんちんじゃない」
悟ったような顔をしながら淡々と語ると、ロキはへにゃんと眉尻を下げて答えた。
「ルカちゃん落ち着いて。これはおちんちんだよ。ルカちゃんのが可愛すぎるだけだよ」
「ちがうぞ。だってこれ、指でつかめないぞ。両手でもむりだぞ」
「あのねルカちゃん。指で掴めるのはルカちゃんの可愛いおちんちんだけなんだ。俺のは確かにおっきい部類だけど……強いて言うなら、ルカちゃんのがちっちゃすぎるだけだと思う」
稲妻みたいに衝撃が走る。ドカーン、ゴロゴロ、ドドーンって感じに。
お互いにだいじなところをぱっかーんした状態のまま、俺はピシャーッと思いっきり硬直してしまった。
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