白樫学園記

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15■ゆらめく月夜☆白樺祭 SIDE:希(了)

16.熱い体★

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 おしおき? そう思ったけど、珠希の首に鼻を埋めたら、もうなにも考えられなくなった。
 珠希の首筋に舌を這わせる。
「んっ、あ、希? ちょ、ちょっと待ってもうすぐだから、我慢してて」
「我慢、できな」
「うん、分かってるから」
 珠希がスピードを上げたのを感じた。
 僕、どうしちゃったんだろう。ただ、たまらなく珠希に触りたくて、頭がどうにかなっちゃいそうなんだ。

 どんどん流れて行く景色に酔いそうになって、僕は体の熱さと苦しさに耐えてぎゅっと目を閉じていた。
「もう、大丈夫だよ」
 ふんわりとしたベッドに横たえられたのを感じて目を開くと、心配そうな顔で僕をのぞき込む珠希の顔が見えた。
「珠希、僕、変なの、なんか体が」
「うん、薬のせいだよ」
「薬?」
「そう、あの子に飲まされたんだよ」
 薬? 晴海くんが僕に?
「大丈夫だよ、ちゃんと治まるから」
 そう言うと、珠希は僕に唇を合わせる。僕は夢中になって、珠希の舌を自分ので絡める。
 水音が響いて、お互いに息が上がっていく。それでもやめられない。
「珠希、おねが、早く触って」
「あ、うん」
 珠希は僕の髪を掴むように握って、さらに深く口付ける。その反対の手で、僕はやっと着ぐるみから解放された。それでも、ぜんぜん熱さは治まらない。
「珠希、熱いの、体が」
 早く、もっと珠希に触ってほしい。
「分かった」
 そう言うと、珠希は僕の来ていたランニングを捲り上げて、胸の尖りに吸い付いた。
「ここ、触られたの?」
「ちょ、とだけ、んんあんっ」
 珠希はそこを一層強く吸った。それでも、僕はもう胸だけじゃ足りなくて、脚をもじもじとすり合わせてしまう。
「こっちも?」
「うん、早く」
 僕がそう言うと同時に、珠希はすぐに下着を脱がせた。その時に起こった摩擦だけでも、全身に電気が走ったみたいにびくんとしてしまう。
「ここも、触られたの?」
 そう聞きながら、珠希は僕の中心をゆるゆると擦る。
「ぱ、んつの上から、ちょっと、だけ」
「そう、触られたんだ」
「ん、あんっ珠希、もと、触って」
「うん、このままじゃつらいね、1回出そうか」
 珠希は僕の中心を握り込むと、一定の速さで上下に擦る。
「あんっ、んっあ、」
 珠希がもう一度僕の胸の尖りを口に含んだ瞬間、僕はあっけなく達した。


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