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12■きらめき☆楽園バースデー SIDE:歩(了)
3.それぞれの事情
しおりを挟む「すごぉい、ほんとにプライベートアイランド~」
一度自分達の滞在する島に戻ってから、伯父さんの島についたリンは周りを見回して感激の声をあげた。
「…あの、何があったの…? 聞いていいのかな? 」
ノンが恐る恐るリンに話し掛けると、コテージに着いたみんなはリンの返事を待った。空也はさっきの出来事で状況を掴んでいるのか、オレを膝に乗っけて頭を撫でていた。
「悪い奴にはお仕置きをしなきゃね」
リンがにっこり笑った。
「え? 答になってないよ」
納得いかず身を乗り出すオレに空也が両腕で抱いて引き寄せた。
「色々事情があるんだよ。傷ついた子だっているから」
ちらっと辺りを見ると、実が俯いて順平の腕をきゅっと掴んだ。
「いいよ。リンのおかげですっきりした」
順平が、実の頭をそっと撫でた。
「ヒロ先輩が実をいじめてリンがこらしめたんだ! かっちょいい! 」
オレの言葉にみんな張り詰めた空気がとけて、くすくすと笑い出した。
「源三郎は強い」
ぼそっと呟いた竜にリンが腹に鉄拳を食らわした。
「てめぇ本名呼ぶなつってんだろ」
竜のいつもの無表情が少し歪んだ気がした。すんごい音したもんな…。
「竜もかっこよかったぞ」
オレは竜の腹を心配したけど確かにリンと竜は息がぴったりで、かっこよかった。
「でも一番強くて偉いのは、実だよ~」
リンの言葉に、実が微笑んだ。
「ここは何があるの? 」
リンが目を輝かせると順平が呆れた顔で言った。
「理事長の島なんだから控えろよ」
「あっちにうまいフルーツなってんの。うーっ腹減ったぁ」
「ああ、夕食は五人分追加を頼もう」
「そういやみんなで飯食うの始めてじゃん! 夜はバーベキューは? 肉肉! 」
「野菜も食え」
「えーやだぁ」
オレは空也と向かい合わせになり、膨れっ面で講義した。
「無理矢理口移ししてやろう」
「ひぃ! 食べます! 」
「歩と紫堂先輩って、いつもそうなの? 」
実もリンも順平オレたちを見てぽかんと口を開けた。
「紫堂先輩のイメージかわった…」
「全く腑抜けちゃってね」
シュウの言葉に春日さんが微笑んだ。
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