最も上のもっと上

雛田

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 帰りのバスに揺られながら、この島に来た時のことや、あの子に出会った時に感じたことを詞として書き出した。

ーーーこの島を出れば、別世界。神様、僕を選んで。
僕に見せて僕に感じさせて特別にして。君の力貸して。
神様、あの子にあげて。
何も要らない。僕の目も鼻も口も全部君にあげる。だから、夢を見せて。その先も。
もう絶対迷わない。間違わない。逃げたい葛藤
蔓延るambivalent.
果てしなく遠いDream world.
耐え難い衝動、抑えられない劣等感。ーーー


 俺の経験や気持ちが、誰かの力になるとは思えないけど、それでも、詞としてじゃなくても、今後、何かの時に役に立つかもしれないから。全ての新鮮な気持ちを忘れないためにも記録としてメモに保存した。
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