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早乙女の報告
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7月最初の金曜の夜。
オペが終わり、みんなで食事をしていると、一江が来た。
「部長、夕方に早乙女さんから電話がありましたー。緊急の用件なんで、折り返し欲しいそうです」
「なんだよ、あいつ!」
俺は叙々苑の焼肉弁当の残りを掻き込んだ。
「鷹、後で俺の部屋に来てくれ」
鷹の耳元で囁いた。
鷹が嬉しそうに微笑んで頷いた。
俺は部屋から早乙女に電話した。
「いしがみー!」
「あんだよ! 俺はこれから忙しいんだ!」
「ああ、聞いたよ。鷹さんのマンションに泊まるんだって?」
「一江ぇー!」
一江はさっさと帰っていた。
「あのやろう!」
「俺の話をしてもいいか?」
「手短に話せ!」
「そんなに楽しみなのか?」
「そっちはどうでもいい! さっさと話せ!」
早乙女は、今日堂前家に行き、磯良に会ったと言った。
「まさかと思ったよ。本人に会えて、しかも仕事を手伝うという了解も得られた」
「それで、磯良はどうして手伝うと言ってくれたんだ?」
「ああ、吉原さんに、大変世話になったんだと」
「どういうことで?」
「知らない」
俺は深呼吸した。
怒鳴っていれば、鷹のマンションに行くのがそれだけ遅れる。
鷹が部屋まで来た。
俺が手を振ると、恥ずかしそうに同じく手を振る。
カワイイ。
「なんで聞かなかったんだよ」
「え、あ!」
「重要なことだろう! 今後お前の下で働くにしても、その理由をしっかり掴まねぇんでどうすんだ!」
「失敗した」
俺は力が抜けた。
「お前なぁ。折角のチャンスだっただろうよ。吉原龍子に恩があるって話してくれたんだ。突っ込めばもっと詳しく話したかもしれないんだぞ?」
「確かにそうだ」
「お前、しっかりしろ!」
「すまない。何しろヤクザの家に行ったんで、どうにも怖くてな」
「お前、警官だろう!」
「そうだけど。俺はお前のように強くもないし」
「バカ!」
「今度、一緒に磯良に会ってくれないか?」
早乙女がまたその話をした。
堂前家にもついて来て欲しいと言っていた。
「俺は会わないよ。お前がまとめるチームなんだからな」
「でも、石神のために戦うんだろ?」
「それは違う。あくまで、お前が日本を守るためのチームだ。俺たちの「業」との戦いではない」
「こないだもそう言っていたよな」
「そうだ。日本は俺がいるから、必ず第一の標的になる。俺たちも戦うが、日本への攻撃の全てを防げないかもしれない」
「分かったよ。俺はそのために戦うんだな」
「早乙女、お前が頼りだ。自衛隊も引き込むが、お前がこれから組織するチームが、恐らくは最強のものになる」
「そうするよ、必ずな」
「だったら、ヤクザごときにビビってんじゃねぇ!」
「悪かった!」
まったく、思いも寄らない所で平凡になりやがる。
化け物綺羅々には全然ビビらなかったくせに。
「明日、昼飯を食いに来い!」
「分かった、それまでにお前も帰っているんだな」
「そのことは気にするんじゃねぇ!」
「分かった!」
俺は大森に電話し、一江の玄関前でウンコしとけと言った。
「え?」
電話を切った。
鷹との幸せな夜を過ごし、朝の10時頃に家に帰った。
「おかえりなさーい!」
「ニャー!」
俺の帰って来なかったので、ロボがちょっと不機嫌だった。
玄関で抱き締め、体中を撫でて抱き上げてやり、機嫌を取った。
「朝食は、あー、大丈夫ですよね?」
「目玉焼き3つ」
「……」
亜紀ちゃんが何とも言えない表情をした。
上に上がると、子どもたちが掃除や洗濯をしていた。
俺に挨拶して来る。
ジェシカも掃除を手伝っていた。
俺は一度着替えてリヴィングに戻った。
亜紀ちゃんが目玉焼きとコーヒーを持って来る。
「昼に早乙女が来るからな。ああ、雪野さんも連れて来るだろう」
「分かりましたー!」
「にゃー!」
ロボが俺の膝に乗りたがるので、横の椅子をくっつけた。
俺がいなかったので、甘えたがっている。
「ジェシカ」
「はい!」
「今晩はドライブに行くぞ」
「え? はい!」
嬉しそうに笑った。
11時半頃に、早乙女夫妻が来た。
こいつら、もうどこへ行くにも一緒だ。
ルーが迎えに出て、リヴィングに連れて来る。
二人にジェシカを紹介した。
「これから、うちのデュール・ゲリエとAI関係の主力になるからな」
「そうですか、宜しくお願いします」
早乙女達を紹介する。
「警察の公安という部署にいる男だ。ヘタレだけどな。そしてこちらはヘタレにはもったいない出来た奥さんだ」
「おい!」
「大丈夫だ、ジェシカは「ヘタレ」の意味は分からない」
「いえ、分かりますが」
「ワハハハハハ!」
笑って誤魔化した。
昼食は焼きウドンとカニ玉だ。
ジェシカは箸を使おうと格闘していた。
昼食後に、俺は早乙女夫妻を地下に誘った。
亜紀ちゃんがミルクティーを持って来る。
「石神さん、どうぞコーヒーを召し上がって下さい」
雪野さんが言った。
俺がコーヒー好きなのを知っている。
「いいんですよ。朝に飲みましたから。おい、早乙女は水でいいって言っただろう!」
「アハハハハ」
「いしがみー」
亜紀ちゃんが笑って下がった。
早乙女が昨日の堂前家でのことをまた話す。
「どうもな、最初から隣の部屋で話を聞いていたようなんだ」
「じゃあ、お前に興味があったということだな」
「そうだろうな」
「お前は堂前に警察官だと名乗っていたんだよな?」
「そうだ。仕事の内容まで話していた」
「磯良は、それに興味を示していた」
「そういうことになるな」
分からない。
「堂前たちの、磯良への態度はどうだった?」
「虐げているとか、ヘンな感情は無いようだった。むしろ大事にされているようだったぞ」
「そこも腑に落ちないな」
「言われてみればな」
「お前がもうちょっと使える奴だったらなー」
「すまん」
雪野さんが笑っている。
「石神、頼む! 一度お前が磯良と会ってくれ」
「やなんだけどなー」
「頼む。俺は本当にダメなんだ」
「そうだよなー」
「十河さんの時は、お前が行ってくれたじゃないか」
「あの人は特別だ。何しろ、地球規模で破壊しちゃうかもしれない人だからな。俺が確実に確かめなければならなかったんだよ」
「磯良も多分凄いぞ。「無限斬」だけではなかった。「無影刀」と言っていた」
「その技も確認しておかないとな」
「それは俺も考えた。今度確認させてもらうことを約束している」
「そうか。じゃあ、その時に同席するかぁ」
「頼む!」
まあ、早乙女にも荷が重いのは分かっていた。
人間関係がダメなこいつにやらせようとしているのだ。
でも、今後早乙女が率いるチームだ。
ここで踏ん張ってもらわなければならない。
「いいか、早乙女。お前がこれから仲間にする連中は、全員一癖も二癖もあるに決まってるんだ。お前がビビったら覚束ない。お前は命を晒して体当たりで行け」
「わ、分かった!」
「雪野さんには、もう十分な遺産もある」
「いしがみー」
「お前が死んだら、俺の女として大事にしてやる」
「いしがみー」
雪野さんがまた笑った。
「私もお手伝いしますよ」
「雪野さん!」
「ああ、そっちの方が断然上手く行くんだろうけどなー」
「いしがみー」
雪野さんがいれば、早乙女も必死にならざるを得ないだろう。
丁度いいのかもしれない。
俺は神宮寺磯良のことを考えた。
恐らく、俺の「虎王」と縁の深い人間なのだろう。
しかし、早乙女の下で動くのだ。
いずれは分からんが、今はまだ離れていた方がいい。
俺は、そういう予感がしていた。
オペが終わり、みんなで食事をしていると、一江が来た。
「部長、夕方に早乙女さんから電話がありましたー。緊急の用件なんで、折り返し欲しいそうです」
「なんだよ、あいつ!」
俺は叙々苑の焼肉弁当の残りを掻き込んだ。
「鷹、後で俺の部屋に来てくれ」
鷹の耳元で囁いた。
鷹が嬉しそうに微笑んで頷いた。
俺は部屋から早乙女に電話した。
「いしがみー!」
「あんだよ! 俺はこれから忙しいんだ!」
「ああ、聞いたよ。鷹さんのマンションに泊まるんだって?」
「一江ぇー!」
一江はさっさと帰っていた。
「あのやろう!」
「俺の話をしてもいいか?」
「手短に話せ!」
「そんなに楽しみなのか?」
「そっちはどうでもいい! さっさと話せ!」
早乙女は、今日堂前家に行き、磯良に会ったと言った。
「まさかと思ったよ。本人に会えて、しかも仕事を手伝うという了解も得られた」
「それで、磯良はどうして手伝うと言ってくれたんだ?」
「ああ、吉原さんに、大変世話になったんだと」
「どういうことで?」
「知らない」
俺は深呼吸した。
怒鳴っていれば、鷹のマンションに行くのがそれだけ遅れる。
鷹が部屋まで来た。
俺が手を振ると、恥ずかしそうに同じく手を振る。
カワイイ。
「なんで聞かなかったんだよ」
「え、あ!」
「重要なことだろう! 今後お前の下で働くにしても、その理由をしっかり掴まねぇんでどうすんだ!」
「失敗した」
俺は力が抜けた。
「お前なぁ。折角のチャンスだっただろうよ。吉原龍子に恩があるって話してくれたんだ。突っ込めばもっと詳しく話したかもしれないんだぞ?」
「確かにそうだ」
「お前、しっかりしろ!」
「すまない。何しろヤクザの家に行ったんで、どうにも怖くてな」
「お前、警官だろう!」
「そうだけど。俺はお前のように強くもないし」
「バカ!」
「今度、一緒に磯良に会ってくれないか?」
早乙女がまたその話をした。
堂前家にもついて来て欲しいと言っていた。
「俺は会わないよ。お前がまとめるチームなんだからな」
「でも、石神のために戦うんだろ?」
「それは違う。あくまで、お前が日本を守るためのチームだ。俺たちの「業」との戦いではない」
「こないだもそう言っていたよな」
「そうだ。日本は俺がいるから、必ず第一の標的になる。俺たちも戦うが、日本への攻撃の全てを防げないかもしれない」
「分かったよ。俺はそのために戦うんだな」
「早乙女、お前が頼りだ。自衛隊も引き込むが、お前がこれから組織するチームが、恐らくは最強のものになる」
「そうするよ、必ずな」
「だったら、ヤクザごときにビビってんじゃねぇ!」
「悪かった!」
まったく、思いも寄らない所で平凡になりやがる。
化け物綺羅々には全然ビビらなかったくせに。
「明日、昼飯を食いに来い!」
「分かった、それまでにお前も帰っているんだな」
「そのことは気にするんじゃねぇ!」
「分かった!」
俺は大森に電話し、一江の玄関前でウンコしとけと言った。
「え?」
電話を切った。
鷹との幸せな夜を過ごし、朝の10時頃に家に帰った。
「おかえりなさーい!」
「ニャー!」
俺の帰って来なかったので、ロボがちょっと不機嫌だった。
玄関で抱き締め、体中を撫でて抱き上げてやり、機嫌を取った。
「朝食は、あー、大丈夫ですよね?」
「目玉焼き3つ」
「……」
亜紀ちゃんが何とも言えない表情をした。
上に上がると、子どもたちが掃除や洗濯をしていた。
俺に挨拶して来る。
ジェシカも掃除を手伝っていた。
俺は一度着替えてリヴィングに戻った。
亜紀ちゃんが目玉焼きとコーヒーを持って来る。
「昼に早乙女が来るからな。ああ、雪野さんも連れて来るだろう」
「分かりましたー!」
「にゃー!」
ロボが俺の膝に乗りたがるので、横の椅子をくっつけた。
俺がいなかったので、甘えたがっている。
「ジェシカ」
「はい!」
「今晩はドライブに行くぞ」
「え? はい!」
嬉しそうに笑った。
11時半頃に、早乙女夫妻が来た。
こいつら、もうどこへ行くにも一緒だ。
ルーが迎えに出て、リヴィングに連れて来る。
二人にジェシカを紹介した。
「これから、うちのデュール・ゲリエとAI関係の主力になるからな」
「そうですか、宜しくお願いします」
早乙女達を紹介する。
「警察の公安という部署にいる男だ。ヘタレだけどな。そしてこちらはヘタレにはもったいない出来た奥さんだ」
「おい!」
「大丈夫だ、ジェシカは「ヘタレ」の意味は分からない」
「いえ、分かりますが」
「ワハハハハハ!」
笑って誤魔化した。
昼食は焼きウドンとカニ玉だ。
ジェシカは箸を使おうと格闘していた。
昼食後に、俺は早乙女夫妻を地下に誘った。
亜紀ちゃんがミルクティーを持って来る。
「石神さん、どうぞコーヒーを召し上がって下さい」
雪野さんが言った。
俺がコーヒー好きなのを知っている。
「いいんですよ。朝に飲みましたから。おい、早乙女は水でいいって言っただろう!」
「アハハハハ」
「いしがみー」
亜紀ちゃんが笑って下がった。
早乙女が昨日の堂前家でのことをまた話す。
「どうもな、最初から隣の部屋で話を聞いていたようなんだ」
「じゃあ、お前に興味があったということだな」
「そうだろうな」
「お前は堂前に警察官だと名乗っていたんだよな?」
「そうだ。仕事の内容まで話していた」
「磯良は、それに興味を示していた」
「そういうことになるな」
分からない。
「堂前たちの、磯良への態度はどうだった?」
「虐げているとか、ヘンな感情は無いようだった。むしろ大事にされているようだったぞ」
「そこも腑に落ちないな」
「言われてみればな」
「お前がもうちょっと使える奴だったらなー」
「すまん」
雪野さんが笑っている。
「石神、頼む! 一度お前が磯良と会ってくれ」
「やなんだけどなー」
「頼む。俺は本当にダメなんだ」
「そうだよなー」
「十河さんの時は、お前が行ってくれたじゃないか」
「あの人は特別だ。何しろ、地球規模で破壊しちゃうかもしれない人だからな。俺が確実に確かめなければならなかったんだよ」
「磯良も多分凄いぞ。「無限斬」だけではなかった。「無影刀」と言っていた」
「その技も確認しておかないとな」
「それは俺も考えた。今度確認させてもらうことを約束している」
「そうか。じゃあ、その時に同席するかぁ」
「頼む!」
まあ、早乙女にも荷が重いのは分かっていた。
人間関係がダメなこいつにやらせようとしているのだ。
でも、今後早乙女が率いるチームだ。
ここで踏ん張ってもらわなければならない。
「いいか、早乙女。お前がこれから仲間にする連中は、全員一癖も二癖もあるに決まってるんだ。お前がビビったら覚束ない。お前は命を晒して体当たりで行け」
「わ、分かった!」
「雪野さんには、もう十分な遺産もある」
「いしがみー」
「お前が死んだら、俺の女として大事にしてやる」
「いしがみー」
雪野さんがまた笑った。
「私もお手伝いしますよ」
「雪野さん!」
「ああ、そっちの方が断然上手く行くんだろうけどなー」
「いしがみー」
雪野さんがいれば、早乙女も必死にならざるを得ないだろう。
丁度いいのかもしれない。
俺は神宮寺磯良のことを考えた。
恐らく、俺の「虎王」と縁の深い人間なのだろう。
しかし、早乙女の下で動くのだ。
いずれは分からんが、今はまだ離れていた方がいい。
俺は、そういう予感がしていた。
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