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別荘の日々 Ⅸ
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昼食を終え、響子は眠った。
ロボが付き添う。
まあ、ロボは大体寝ている。
「じゃあ、今日も「訓練」に行きますかぁー!」
六花が最高に美しい顔で笑う。
「いや、買い物に行かなきゃいけないんだよ」
「そうなんですかー」
六花が最高に美しい顔でしょげる。
「六花、一緒に来いよ!」
「はい!」
双子が「ギャハハハハハ!」と笑っていた。
「今日はハマーの中で訓練だね!」
ルーが言うと、六花とハイタッチしていた。
「……」
亜紀ちゃんがスーパーに予約している。
亜紀ちゃんも誘ったが、「いいです」と言われた。
その代わり、買い足して欲しい物のメモを渡された。
六花に持たせる。
六花は、胸に谷間にメモを挟んだ。
「ここに入れておけば、絶対に気付きますもんね!」
「……」
「「ギャハハハハハハ!」」
出発した。
ハマーの中で、六花に好きなように歌わせた。
相変わらずの歌だったが、六花は楽しそうだ。
「石神先生も歌って下さいよ!」
「おう!」
俺はまた友川カズキの『ピストル』を歌った。
友川カズキの激しい絶唱ではなく、なるべく優しく歌う。
どういう理由かは分からんが、俺の中ではあの悲しい詩がそういう歌になる。
聴くのは、断然友川カズキの歌なのだが。
続けて、鈴木雅之の『別れの街』を歌った。
♪ 今から戻って もういちど会えたら ♪
六花は静かに黙って聴いていた。
目を閉じていた。
「戻ってまた会えるなら、どんなにいいでしょうね」
「そうだな」
紫苑やレイたちのことを思っているのだろう。
サーシャさん。
俺たちには、会いたい人間が一杯いる。
「お前には俺たちがいるよ」
「はい。私は石神先生がいれば」
俺は腕を伸ばして六花の肩を抱いた。
スーパーに着き、「専用駐車場」に入れる。
六花が大笑いした。
中に入ると、すぐに店長さんが飛んで来た。
俺は自由に見て回ると言って、六花と買い物をした。
「石神先生、カボチャがありますよ」
「ああ」
レイが初めて好きな食べ物だと言った。
忘れていた。
俺たちは5玉程買った。
「またパンプキンプリンですね!」
「えー! めんどくせぇだろう!」
「響子が喜びますよ」
「うーん」
レジを通し、店長さんに予約していたものと一緒に届けて欲しいと頼んだ。
六花を新館に案内する。
イタリアンレストランがあったので、中でピザを一切れずつとエスプレッソを頼んだ。
六花がニコニコしてソーセージとサラミのピザを食べる。
店を出て、ブラブラと周った。
子ども用の遊び場があった。
買物客の子どもたちが20人程遊んでいる。
小さな滑り台や、クッションのサイコロなど、子どものための遊具やおもちゃがある。
俺と六花を子どもたちが呆然と見ていた。
六花が近付いて頭を撫でてやる。
子どもたちがハーフの六花を珍しがり、集まって来る。
何人かは俺にも駆け寄って来る。
子どもたちに足と手のリズムを教える。
俺はクイーンの『We will Rock You』を歌った。
六花が床で、今朝覚えたブレイクダンスを踊り始める。
俺も楽しくなって、歌いながら踊った。
子どもたちが大喜びした。
俺たちは笑って手を振ってその場を去った。
「楽しかったですね!」
「そうだな!」
六花はリズム感が抜群にいい。
それに何よりも美しい。
まあ、子どもたちも喜ぶはずだ。
俺たちは1階のフードコートに行き、アイスコーヒーを頼んだ。
俺の顔を知っているらしい店員が持って来てくれた。
ニコニコして、握手して欲しいと言われたので、握った。
俺たちがゆっくり話していると、店長さんが走って来た。
「石神先生!」
「はい?」
「先ほど、「子どもパーク」にいらっしゃいましたか!」
「ああ、あの新館の?」
「そうです! 大騒ぎでして!」
「なんで?」
「お二人が素晴らしいダンスを見せて下さったと!」
「あ、あれは遊びというか」
店長さんは、今あの場にいた親御さんたちから、問い合わせで大変なことになっていると言った。
スーパーが用意したダンサーではないかということだった。
「それはとんだご迷惑を」
「とんでもありません! それでご相談なんですが」
「はい」
「先ほどの素晴らしいダンスの映像を、あそこで流してもいいですか?」
「はい?」
「安全確認のためのカメラが幾つもあそこにはありまして。それにお客様でも撮影されていた方がいらして」
「……」
ネットには流さないと約束してもらって、あの場だけならばいいと許可した。
「あの、石神先生の銅像を入り口に建てても?」
「絶対やめて」
六花が笑っていた。
俺たちはまた土産にいちご大福を貰って帰った。
「いちご大福は栃木のものですのに!」
「今は全国にもあるだろう!」
河原にハマーを停めた。
暑いが窓を開けて、六花の服を脱がせた。
「「あ」」
亜紀ちゃんのメモが六花のオッパイの間から出て来た。
六花がダンスをしたりして汗をかいたので、メモがボロボロになって文字も滲み、読めなかった。
「「……」」
俺は必死に一瞬見たメモの内容を思い出した。
電話で店長さんに追加の買い物を一緒に届けてもらうように頼んだ。
物凄く気持ちよく承知してくれた。
「これで大丈夫だぞ」
「すごいですね!」
「まーな!」
「石神先生! 頭いいですね!」
「お前もな!」
俺たちは安心して愛し合った。
別荘に戻ると、既にスーパーの配達が終わっていた。
亜紀ちゃんに言われた。
「タカさん」
「おう!」
「なんか、頼んだものと大分違ったんですけど」
「「……」」
ロボが付き添う。
まあ、ロボは大体寝ている。
「じゃあ、今日も「訓練」に行きますかぁー!」
六花が最高に美しい顔で笑う。
「いや、買い物に行かなきゃいけないんだよ」
「そうなんですかー」
六花が最高に美しい顔でしょげる。
「六花、一緒に来いよ!」
「はい!」
双子が「ギャハハハハハ!」と笑っていた。
「今日はハマーの中で訓練だね!」
ルーが言うと、六花とハイタッチしていた。
「……」
亜紀ちゃんがスーパーに予約している。
亜紀ちゃんも誘ったが、「いいです」と言われた。
その代わり、買い足して欲しい物のメモを渡された。
六花に持たせる。
六花は、胸に谷間にメモを挟んだ。
「ここに入れておけば、絶対に気付きますもんね!」
「……」
「「ギャハハハハハハ!」」
出発した。
ハマーの中で、六花に好きなように歌わせた。
相変わらずの歌だったが、六花は楽しそうだ。
「石神先生も歌って下さいよ!」
「おう!」
俺はまた友川カズキの『ピストル』を歌った。
友川カズキの激しい絶唱ではなく、なるべく優しく歌う。
どういう理由かは分からんが、俺の中ではあの悲しい詩がそういう歌になる。
聴くのは、断然友川カズキの歌なのだが。
続けて、鈴木雅之の『別れの街』を歌った。
♪ 今から戻って もういちど会えたら ♪
六花は静かに黙って聴いていた。
目を閉じていた。
「戻ってまた会えるなら、どんなにいいでしょうね」
「そうだな」
紫苑やレイたちのことを思っているのだろう。
サーシャさん。
俺たちには、会いたい人間が一杯いる。
「お前には俺たちがいるよ」
「はい。私は石神先生がいれば」
俺は腕を伸ばして六花の肩を抱いた。
スーパーに着き、「専用駐車場」に入れる。
六花が大笑いした。
中に入ると、すぐに店長さんが飛んで来た。
俺は自由に見て回ると言って、六花と買い物をした。
「石神先生、カボチャがありますよ」
「ああ」
レイが初めて好きな食べ物だと言った。
忘れていた。
俺たちは5玉程買った。
「またパンプキンプリンですね!」
「えー! めんどくせぇだろう!」
「響子が喜びますよ」
「うーん」
レジを通し、店長さんに予約していたものと一緒に届けて欲しいと頼んだ。
六花を新館に案内する。
イタリアンレストランがあったので、中でピザを一切れずつとエスプレッソを頼んだ。
六花がニコニコしてソーセージとサラミのピザを食べる。
店を出て、ブラブラと周った。
子ども用の遊び場があった。
買物客の子どもたちが20人程遊んでいる。
小さな滑り台や、クッションのサイコロなど、子どものための遊具やおもちゃがある。
俺と六花を子どもたちが呆然と見ていた。
六花が近付いて頭を撫でてやる。
子どもたちがハーフの六花を珍しがり、集まって来る。
何人かは俺にも駆け寄って来る。
子どもたちに足と手のリズムを教える。
俺はクイーンの『We will Rock You』を歌った。
六花が床で、今朝覚えたブレイクダンスを踊り始める。
俺も楽しくなって、歌いながら踊った。
子どもたちが大喜びした。
俺たちは笑って手を振ってその場を去った。
「楽しかったですね!」
「そうだな!」
六花はリズム感が抜群にいい。
それに何よりも美しい。
まあ、子どもたちも喜ぶはずだ。
俺たちは1階のフードコートに行き、アイスコーヒーを頼んだ。
俺の顔を知っているらしい店員が持って来てくれた。
ニコニコして、握手して欲しいと言われたので、握った。
俺たちがゆっくり話していると、店長さんが走って来た。
「石神先生!」
「はい?」
「先ほど、「子どもパーク」にいらっしゃいましたか!」
「ああ、あの新館の?」
「そうです! 大騒ぎでして!」
「なんで?」
「お二人が素晴らしいダンスを見せて下さったと!」
「あ、あれは遊びというか」
店長さんは、今あの場にいた親御さんたちから、問い合わせで大変なことになっていると言った。
スーパーが用意したダンサーではないかということだった。
「それはとんだご迷惑を」
「とんでもありません! それでご相談なんですが」
「はい」
「先ほどの素晴らしいダンスの映像を、あそこで流してもいいですか?」
「はい?」
「安全確認のためのカメラが幾つもあそこにはありまして。それにお客様でも撮影されていた方がいらして」
「……」
ネットには流さないと約束してもらって、あの場だけならばいいと許可した。
「あの、石神先生の銅像を入り口に建てても?」
「絶対やめて」
六花が笑っていた。
俺たちはまた土産にいちご大福を貰って帰った。
「いちご大福は栃木のものですのに!」
「今は全国にもあるだろう!」
河原にハマーを停めた。
暑いが窓を開けて、六花の服を脱がせた。
「「あ」」
亜紀ちゃんのメモが六花のオッパイの間から出て来た。
六花がダンスをしたりして汗をかいたので、メモがボロボロになって文字も滲み、読めなかった。
「「……」」
俺は必死に一瞬見たメモの内容を思い出した。
電話で店長さんに追加の買い物を一緒に届けてもらうように頼んだ。
物凄く気持ちよく承知してくれた。
「これで大丈夫だぞ」
「すごいですね!」
「まーな!」
「石神先生! 頭いいですね!」
「お前もな!」
俺たちは安心して愛し合った。
別荘に戻ると、既にスーパーの配達が終わっていた。
亜紀ちゃんに言われた。
「タカさん」
「おう!」
「なんか、頼んだものと大分違ったんですけど」
「「……」」
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