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響子体操
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子どもたちが夕飯のバーベキューの準備を始めた。
もう慣れたもので、誰の指示も無くとも自分で役割を持ってどんどん進める。
ルーが下味の監修をし、ハーがオニオンスープを担当している。
亜紀ちゃんがブロックの肉をガンガンカットし、皇紀は主に野菜をカットしている。
魚介類もあるが、それは先に役割を終えた人間が掛かるのだろう。
いいチームワークだった。
早乙女と雪野さんは、フルーツポンチやデザートを作る。
俺はサラダも作るように頼んだ。
目を離すと、子どもたちは野菜を用意しない。
二人は笑って、焼きベーコンを細かくカットして、たまごサラダを作ってくれた。
雪野さんがドレッシングを自作する。
ロボは広めの柵付きベッドで怜花と吹雪と寝ている。
そういう係だ。
怜花も吹雪も気持ちよさそうに眠っていた。
俺と六花は響子の運動のための「響子体操」を考えていた。
「ラジオ体操」をベースにする。
パソコンで動画を見ながらやった。
「最初は腕を前から上げる、かー」
「足にしましょうか」
「できないよ!」
六花がやって見せる。
両足を前に上げて横に拡げた。
「ほら、響子も」
「むりだよー!」
まあ、「花岡」で飛べなければ出来ない。
俺が手伝って響子の身体を抱えたが、筋力の無い響子は足をあまり上げられない。
「カッチョ悪いな」
「じゃあ、この通りでいいですか」
「しょうがねぇな」
「なんだよー!」
「次は腕の曲げ伸ばしだな」
「なんか、「皿芸」を思い出しますね」
裸で股間を皿で隠す、アレだ。
「おう! 響子、パンツ脱げよ」
「なんでよ!」
脱がない。
「まあ、この動作だと全部見えちゃうもんな」
「響子のボーボー全開ですね」
「そんな生えて無いよ!」
響子の髪の毛は金髪だが、下は黒だ。
「次はっと。なんだこりゃ」
「あ! ここで止めるとウサギですよ!」
「カワイイな!」
「響子! やって!」
響子が頭の上で両手を交差させる。
「カワイー!」
「「響子だぴょん!」って言ってみろ!」
「響子だぴょん」
六花と抱き合って笑った。
カワイイ。
「よし、次だな」
「胸の運動ですって」
「ちょっと六花、やってみろよ」
「はい」
六花の豊満なオッパイがムニュっとした。
「ワハハハハハ!」
「ちょっと気持ちいいです」
「何やってんのよ!」
「これはまだ響子には無理だな」
「もうちょっと欲しいですね」
「体操と関係ないじゃない!」
響子がムッとする。
「今度はなんだ。ああ、横の運動か」
響子にやらせる。
「おい、全然曲がってないぞ?」
「堅いですねー」
「精一杯だよ」
「オッパイもセイオッパイだよなぁ」
響子が俺を睨んで思い切り曲げた。
《グキ》
「いたーい!」
「おい、無理すんな」
「セイオッパイですからね」
「そうだぞ」
「もう!」
「次は前後だな」
また曲がらない。
「セイチッパイだからかな」
「そうですかね」
「違うよ!」
響子が自分の胸に手を充てて「ちょっと大きくなったもん」と言っている。
「ねじる運動かー」
「またグキってやりそうですね」
「そうだな。おい、響子。腰だけでいいぞ」
響子が腰だけ回してねじろうとする。
「あ! これ使えますよ!」
「あ?」
「ほら! 石神先生の上に乗って、私が今の動きを!」
「おお!」
「今晩やってみましょうね」
「いいな!」
「……」
響子が目を細くして俺たちを見た。
「手と足の運動だな」
「なんか、カッコ悪いですね」
「アレンジすっか」
俺が立って、両足を肩幅に拡げ、右腕を上に伸ばした。
「我が生涯に一片の悔いなし!」
「ラオウ!」
六花が拍手をする。
「ほら! 響子もやって!」
「我が生涯に一片の悔いなし!」
響子がやった。
「おお、なかなかサマになってるな!」
「カワイイけどカッコイイですね!」
響子がニコニコする。
「じゃあ、これは入れよう」
上半身を片足ずつ向かって曲げる運動。
「次はまた「グキ」系ですね」
「響子、死んじゃうよな」
「死なないよ!」
「じゃあ、取り敢えず膝を上げとけ」
響子が膝を交互に上げる。
「よし! これをノーパン・ミニスカでやらせよう」
「いいですね!」
「良くないよ!」
楽しみだ。
次は上半身を回転させる運動。
「おい! これはまた危険だぞ!」
「床に寝ますか」
「そうだな。ちょっと響子、寝てみろよ」
響子が床に背中を付ける。
六花が足を持って回転させた。
「これでいいんじゃないですか?」
「そうだな。なんとなくブレイクしてるな」
「私がやってないじゃん!」
俺は響子に手足を上に上げとけと言った。
俺がちょっと足を蹴る。
一回転した。
「ほら、これならほんのちょっと手伝うだけじゃん」
「……」
「今度はっと。あ! 六花!」
「はい!」
跳ねる運動。
六花が上に跳ねて、オッパイが揺れる。
「「ワハハハハハハ!」」
「……」
響子にもやらせた。
「あ! 揺れてますよ!」
「そうだな! お腹もだけどな!」
「なんなのよ!」
次はさっきと同じだから割愛した。
「最後は深呼吸か」
「最後が大事ですからね」
響子にやらせる。
ちょっと動いたせいで、息が乱れており、少し咳き込んだ。
「「ダサ!」」
「もうやらない!」
響子が怒った。
六花と笑いながら宥めた。
「ほら、「響子だぴょん」ってやってくれよ」
「あれ、カワイかったですよね!」
「最高だよ!」
響子が「しょーがないなー」と言いながらやった。
二人で褒め称えた。
早乙女たちと子どもたちが笑いながら見ていた。
まあ、響子はカワイイ。
もう慣れたもので、誰の指示も無くとも自分で役割を持ってどんどん進める。
ルーが下味の監修をし、ハーがオニオンスープを担当している。
亜紀ちゃんがブロックの肉をガンガンカットし、皇紀は主に野菜をカットしている。
魚介類もあるが、それは先に役割を終えた人間が掛かるのだろう。
いいチームワークだった。
早乙女と雪野さんは、フルーツポンチやデザートを作る。
俺はサラダも作るように頼んだ。
目を離すと、子どもたちは野菜を用意しない。
二人は笑って、焼きベーコンを細かくカットして、たまごサラダを作ってくれた。
雪野さんがドレッシングを自作する。
ロボは広めの柵付きベッドで怜花と吹雪と寝ている。
そういう係だ。
怜花も吹雪も気持ちよさそうに眠っていた。
俺と六花は響子の運動のための「響子体操」を考えていた。
「ラジオ体操」をベースにする。
パソコンで動画を見ながらやった。
「最初は腕を前から上げる、かー」
「足にしましょうか」
「できないよ!」
六花がやって見せる。
両足を前に上げて横に拡げた。
「ほら、響子も」
「むりだよー!」
まあ、「花岡」で飛べなければ出来ない。
俺が手伝って響子の身体を抱えたが、筋力の無い響子は足をあまり上げられない。
「カッチョ悪いな」
「じゃあ、この通りでいいですか」
「しょうがねぇな」
「なんだよー!」
「次は腕の曲げ伸ばしだな」
「なんか、「皿芸」を思い出しますね」
裸で股間を皿で隠す、アレだ。
「おう! 響子、パンツ脱げよ」
「なんでよ!」
脱がない。
「まあ、この動作だと全部見えちゃうもんな」
「響子のボーボー全開ですね」
「そんな生えて無いよ!」
響子の髪の毛は金髪だが、下は黒だ。
「次はっと。なんだこりゃ」
「あ! ここで止めるとウサギですよ!」
「カワイイな!」
「響子! やって!」
響子が頭の上で両手を交差させる。
「カワイー!」
「「響子だぴょん!」って言ってみろ!」
「響子だぴょん」
六花と抱き合って笑った。
カワイイ。
「よし、次だな」
「胸の運動ですって」
「ちょっと六花、やってみろよ」
「はい」
六花の豊満なオッパイがムニュっとした。
「ワハハハハハ!」
「ちょっと気持ちいいです」
「何やってんのよ!」
「これはまだ響子には無理だな」
「もうちょっと欲しいですね」
「体操と関係ないじゃない!」
響子がムッとする。
「今度はなんだ。ああ、横の運動か」
響子にやらせる。
「おい、全然曲がってないぞ?」
「堅いですねー」
「精一杯だよ」
「オッパイもセイオッパイだよなぁ」
響子が俺を睨んで思い切り曲げた。
《グキ》
「いたーい!」
「おい、無理すんな」
「セイオッパイですからね」
「そうだぞ」
「もう!」
「次は前後だな」
また曲がらない。
「セイチッパイだからかな」
「そうですかね」
「違うよ!」
響子が自分の胸に手を充てて「ちょっと大きくなったもん」と言っている。
「ねじる運動かー」
「またグキってやりそうですね」
「そうだな。おい、響子。腰だけでいいぞ」
響子が腰だけ回してねじろうとする。
「あ! これ使えますよ!」
「あ?」
「ほら! 石神先生の上に乗って、私が今の動きを!」
「おお!」
「今晩やってみましょうね」
「いいな!」
「……」
響子が目を細くして俺たちを見た。
「手と足の運動だな」
「なんか、カッコ悪いですね」
「アレンジすっか」
俺が立って、両足を肩幅に拡げ、右腕を上に伸ばした。
「我が生涯に一片の悔いなし!」
「ラオウ!」
六花が拍手をする。
「ほら! 響子もやって!」
「我が生涯に一片の悔いなし!」
響子がやった。
「おお、なかなかサマになってるな!」
「カワイイけどカッコイイですね!」
響子がニコニコする。
「じゃあ、これは入れよう」
上半身を片足ずつ向かって曲げる運動。
「次はまた「グキ」系ですね」
「響子、死んじゃうよな」
「死なないよ!」
「じゃあ、取り敢えず膝を上げとけ」
響子が膝を交互に上げる。
「よし! これをノーパン・ミニスカでやらせよう」
「いいですね!」
「良くないよ!」
楽しみだ。
次は上半身を回転させる運動。
「おい! これはまた危険だぞ!」
「床に寝ますか」
「そうだな。ちょっと響子、寝てみろよ」
響子が床に背中を付ける。
六花が足を持って回転させた。
「これでいいんじゃないですか?」
「そうだな。なんとなくブレイクしてるな」
「私がやってないじゃん!」
俺は響子に手足を上に上げとけと言った。
俺がちょっと足を蹴る。
一回転した。
「ほら、これならほんのちょっと手伝うだけじゃん」
「……」
「今度はっと。あ! 六花!」
「はい!」
跳ねる運動。
六花が上に跳ねて、オッパイが揺れる。
「「ワハハハハハハ!」」
「……」
響子にもやらせた。
「あ! 揺れてますよ!」
「そうだな! お腹もだけどな!」
「なんなのよ!」
次はさっきと同じだから割愛した。
「最後は深呼吸か」
「最後が大事ですからね」
響子にやらせる。
ちょっと動いたせいで、息が乱れており、少し咳き込んだ。
「「ダサ!」」
「もうやらない!」
響子が怒った。
六花と笑いながら宥めた。
「ほら、「響子だぴょん」ってやってくれよ」
「あれ、カワイかったですよね!」
「最高だよ!」
響子が「しょーがないなー」と言いながらやった。
二人で褒め称えた。
早乙女たちと子どもたちが笑いながら見ていた。
まあ、響子はカワイイ。
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