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天丸と天豪 Ⅲ
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天丸はジムを手放し、すぐに俺のもとへ来た。
テレビ局が援助していて、T1の団体からも止める動きもあった。
天丸自身がT1の功労者であり人気選手であったことに加え、その子どもの天豪も将来を期待される逸材だったためだ。
しかし、天丸は断固として拒否していた。
多少のイザコザは、御堂グループと「虎」の軍で押さえた。
俺は最初に京都の道間家へ二人を連れて行った。
もちろん、麗星や五平所たちには天丸と天豪のことを話している。
道間静香についても、麗星が直接知っていた。
ハマーで出掛け、京都が近付いた。
準備をする。
「おい、トラ」
「あんだ?」
「なんで女の顔を出すんだ?」
「おい、お前、よくこれが人間の女だって分かったな!」
「お前、何言ってんの?」
一江の顔面のアップをタブレットに出している。
「俺さ、京都が苦手でよ。こいつの顔を見て気持ちを落ち着けてんの」
「なんだそりゃ?」
「な、なんかこの世のもんじゃないだろ?」
「誰なんだよ?」
「俺の部下。もう十数年も毎日見てんだぜ。俺も苦労してんだ」
「お前、酷いことを言うな」
「じゃあよ! お前、この顔面を1分間見てみろよ!」
「おう」
天丸がもう消してくれと言った。
「バカヤロウ! だからこの顔面がなきゃ俺が危ないんだって!」
「お前、さっきから何言ってんだよ!」
後ろで天豪が笑っていた。
「トラさん、道間家へ行く前にどっかで食事をしませんか?」
「ああ、向こうで準備してるからよ。おい、楽しみにしてろよな!」
「そうなんですか」
身体がでかく若い天豪は、そろそろ腹が減ったらしい。
東京を7時に出て、もうすぐ昼だ。
少し何か喰わせてもいいが、きっとそれを後で後悔することになる。
もうちょっと我慢させる。
道間家に着き、二人とも驚いていた。
敷地の広大さと立派な建物に対してだ。
8メートルもの高い塀に囲まれ、内側から幾つもの建造物が聳えている。
「おい、ここが道間家なのか」
「そうだよ。日本でも昔からずっと中枢に近い所にいた名家だ」
「そうなのか」
天丸は単に規模と絢爛さに驚いていたが、天豪はそれ以外にも何か感じているようだった。
「トラさん、何かヤバい感じがするんですが」
「あんだ?」
「ここ、何かヘンですよ!」
「まあ、そうだな」
やはり、天豪には道間家の血が流れている。
あやかしを感知しているのだろう。
玄関にハマーを回すと、麗星と五平所、天狼が待っていた。
俺はハマーを停めて、三人で降りた。
「あなたさまー!」
「おう、もう元気そうだな」
「はい! ああ、こちらが光賀様ですね」
「そうだ。天丸と天豪。天豪はここに何かを感じているようだぞ」
「さようでございますか。流石は静香様の御血筋ですね」
天丸と天豪が挨拶する。
東京の土産を渡す。
千疋屋のフルーツやロールケーキなど。
小川軒のレーズンウィッチ、これは麗星と俺の好物だ。
「天豪が腹ペコなんだ。食事にしてくれ」
「トラさん!」
天豪が恥ずかしがり、みんなが笑った。
まあ、俺も空腹だ。
食堂に案内され、天狼、奈々、そして夜羽を紹介した。
夜羽はハイファが抱いて来て、天豪が卒倒しそうになった。
やはり、こいつは分かる人間だ。
昼食は俺の好物の鰻にしてくれていた。
俺は少し大き目のサイズの二重天井だが、天丸と天豪は見たことも無いでかい重箱になっていた。
鰻が8匹入っているらしい。
二人とも喜んで食べる。
勢いはあるが、意外に品の良い食べ方だった。
「おうどんもありますけど、召し上がりますか?」
「ほんとですか!」
「はい!」
流石に麗星は抜かりが無い。
大柄の格闘家の人間がどれほど食べるのかを分かっている。
とろろを溶いたうどんに大量の天ぷらがあった。
二人とも夢中で食べる。
「麗星さん、どれも本当に美味しいです」
「そうですか。沢山ございますので、ご遠慮なく」
更にまた先ほどと同じ大きさのうな重が出て、希望を聞いて天丼まで出た。
まあ、うちの子どもたちほどではない。
天丸と天豪が満足して食事を終えた。
お茶が出て、麗星が話し始めた。
「静香様は、父の妹の日向様の娘でした。私も何度かお会いしたことはございます」
「そうなんですか!」
「はい。幼少の頃から、お母様と一緒にここへ来られました。わたくしが庭をご案内したこともございますのよ?」
「そうだったんですね!」
天丸も天豪も嬉しそうだった。
「わたくしと同じく美しい方でした。そしてお優しく落ち着かれた方で」
「はい、その通りです」
「……」
「道間の者はみんな美しく生まれます。わたくしをご覧になればお分かりかと。それに天狼、奈々、夜羽も……」
「「……」」
「おい、もういい」
「はい。とにかく、静香様は素敵な方でした」
「はい」
天豪も綺麗な顔立ちをしている。
静香さんに似ている。
天丸も悪い顔ではないのだが。
麗星が自慢気に言うことは確かにその通りだ。
「麗星、天豪に道間の才能はあるか?」
「はい、ございます。恐らくは「流観」の才が大きいかと」
「りゅうかん?」
麗星が説明した。
物事の流れ、気やエネルギーの流れを見る才能だそうだ。
当主である麗星は、見ただけで相手の才能が分かる。
その見立てによって、天狼も鍛錬を始めており、そのうちに奈々も夜羽も始めるだろう。
道間家の当主とは、そういう者だった。
だから直系の血筋が必要なのだ。
「静香様も濃い御血でした。ですので天豪さんも大きな才能がございますことでしょう」
「おい、どうして道間家の人間が外で暮らしていたんだ?」
「それは分かりかねます。何分数十年前のことですし、記録も残っておりませんので」
「そうか」
静香さんの母親・日向さんも、あの時に殺されていたことは分かっている。
夫も一緒に死んでいて、それは京都の道間家でのことだった。
宇羅によって呼び戻されたのだろう。
静香さんにもきっと招集が掛かっていただろうが、何かを感じたか応じなかった。
しかし、「業」は静香さんまで殺した。
余程道間家の血筋を残したく無かったのだろう。
「静香様の御葬儀にも出られず、申し訳ありませんでした」
「いいえ、トラから聞いてます。こちらも大変だったようで」
「はい。しばらくは一切の外部から切り離されていました。それにもしもあの時にご連絡を受けても、到底外へは出られなかったと思います」
「そうですか……」
天丸も納得していた。
今も思い出して辛そうにしてはいるが。
「麗星、どうして天豪はその後も狙われなかったんだと思う?」
「はい、恐らくは日本での活動をそれ以上は続けられない状況ではなかったかと」
「どういうことだ?」
「「業」は道間家や神宮寺、葛葉やその他の多くの名家を襲いました。あれほどのことをして、反撃が無いはずがございません」
「なんだって?」
「わたくしにも分かりません。ですが、そうでなければ「業」が天豪さんを見逃すはずがございません」
「そうか」
その通りだと思うが、一体どのような勢力が動こうとしたのか。
当時の「業」では、まだ手の出せなかった所もある。
花岡家がそうだし、石神家もそうだろう。
日本を裏面で支えて来た何かが動くことを予期したのか。
俺たちは話を終え、天豪は麗星によってもっと詳しく才能を調べてもらうことになった。
天豪を連れて行く麗星に少し話をして、俺は天丸を連れて、地下闘技場へ降りた。
もう以前とは違ってエレベーターが備えられてある。
今は道間家の鍛錬場の一つとなっていた。
「おい、こんなところでどうすんだ?」
「ここは妖魔と対戦出来る。お前、ちょっとやってみるか?」
「おう!」
天丸が嬉しそうに笑った。
俺はコンバットスーツに着替えさせ、天丸をリングに上げた。
相手は以前に俺が相手した、地下闘技場のチャンピオンだ。
体長が4メートルほどある。
「おい、トラ!」
「がんばれ」
「こいつ、でかすぎだろう!」
「数千キロの奴もいるぞ」
「おい!」
天丸が初めて遭遇する、圧倒的な存在に驚いていた。
俺は大笑いし、始めさせた。
テレビ局が援助していて、T1の団体からも止める動きもあった。
天丸自身がT1の功労者であり人気選手であったことに加え、その子どもの天豪も将来を期待される逸材だったためだ。
しかし、天丸は断固として拒否していた。
多少のイザコザは、御堂グループと「虎」の軍で押さえた。
俺は最初に京都の道間家へ二人を連れて行った。
もちろん、麗星や五平所たちには天丸と天豪のことを話している。
道間静香についても、麗星が直接知っていた。
ハマーで出掛け、京都が近付いた。
準備をする。
「おい、トラ」
「あんだ?」
「なんで女の顔を出すんだ?」
「おい、お前、よくこれが人間の女だって分かったな!」
「お前、何言ってんの?」
一江の顔面のアップをタブレットに出している。
「俺さ、京都が苦手でよ。こいつの顔を見て気持ちを落ち着けてんの」
「なんだそりゃ?」
「な、なんかこの世のもんじゃないだろ?」
「誰なんだよ?」
「俺の部下。もう十数年も毎日見てんだぜ。俺も苦労してんだ」
「お前、酷いことを言うな」
「じゃあよ! お前、この顔面を1分間見てみろよ!」
「おう」
天丸がもう消してくれと言った。
「バカヤロウ! だからこの顔面がなきゃ俺が危ないんだって!」
「お前、さっきから何言ってんだよ!」
後ろで天豪が笑っていた。
「トラさん、道間家へ行く前にどっかで食事をしませんか?」
「ああ、向こうで準備してるからよ。おい、楽しみにしてろよな!」
「そうなんですか」
身体がでかく若い天豪は、そろそろ腹が減ったらしい。
東京を7時に出て、もうすぐ昼だ。
少し何か喰わせてもいいが、きっとそれを後で後悔することになる。
もうちょっと我慢させる。
道間家に着き、二人とも驚いていた。
敷地の広大さと立派な建物に対してだ。
8メートルもの高い塀に囲まれ、内側から幾つもの建造物が聳えている。
「おい、ここが道間家なのか」
「そうだよ。日本でも昔からずっと中枢に近い所にいた名家だ」
「そうなのか」
天丸は単に規模と絢爛さに驚いていたが、天豪はそれ以外にも何か感じているようだった。
「トラさん、何かヤバい感じがするんですが」
「あんだ?」
「ここ、何かヘンですよ!」
「まあ、そうだな」
やはり、天豪には道間家の血が流れている。
あやかしを感知しているのだろう。
玄関にハマーを回すと、麗星と五平所、天狼が待っていた。
俺はハマーを停めて、三人で降りた。
「あなたさまー!」
「おう、もう元気そうだな」
「はい! ああ、こちらが光賀様ですね」
「そうだ。天丸と天豪。天豪はここに何かを感じているようだぞ」
「さようでございますか。流石は静香様の御血筋ですね」
天丸と天豪が挨拶する。
東京の土産を渡す。
千疋屋のフルーツやロールケーキなど。
小川軒のレーズンウィッチ、これは麗星と俺の好物だ。
「天豪が腹ペコなんだ。食事にしてくれ」
「トラさん!」
天豪が恥ずかしがり、みんなが笑った。
まあ、俺も空腹だ。
食堂に案内され、天狼、奈々、そして夜羽を紹介した。
夜羽はハイファが抱いて来て、天豪が卒倒しそうになった。
やはり、こいつは分かる人間だ。
昼食は俺の好物の鰻にしてくれていた。
俺は少し大き目のサイズの二重天井だが、天丸と天豪は見たことも無いでかい重箱になっていた。
鰻が8匹入っているらしい。
二人とも喜んで食べる。
勢いはあるが、意外に品の良い食べ方だった。
「おうどんもありますけど、召し上がりますか?」
「ほんとですか!」
「はい!」
流石に麗星は抜かりが無い。
大柄の格闘家の人間がどれほど食べるのかを分かっている。
とろろを溶いたうどんに大量の天ぷらがあった。
二人とも夢中で食べる。
「麗星さん、どれも本当に美味しいです」
「そうですか。沢山ございますので、ご遠慮なく」
更にまた先ほどと同じ大きさのうな重が出て、希望を聞いて天丼まで出た。
まあ、うちの子どもたちほどではない。
天丸と天豪が満足して食事を終えた。
お茶が出て、麗星が話し始めた。
「静香様は、父の妹の日向様の娘でした。私も何度かお会いしたことはございます」
「そうなんですか!」
「はい。幼少の頃から、お母様と一緒にここへ来られました。わたくしが庭をご案内したこともございますのよ?」
「そうだったんですね!」
天丸も天豪も嬉しそうだった。
「わたくしと同じく美しい方でした。そしてお優しく落ち着かれた方で」
「はい、その通りです」
「……」
「道間の者はみんな美しく生まれます。わたくしをご覧になればお分かりかと。それに天狼、奈々、夜羽も……」
「「……」」
「おい、もういい」
「はい。とにかく、静香様は素敵な方でした」
「はい」
天豪も綺麗な顔立ちをしている。
静香さんに似ている。
天丸も悪い顔ではないのだが。
麗星が自慢気に言うことは確かにその通りだ。
「麗星、天豪に道間の才能はあるか?」
「はい、ございます。恐らくは「流観」の才が大きいかと」
「りゅうかん?」
麗星が説明した。
物事の流れ、気やエネルギーの流れを見る才能だそうだ。
当主である麗星は、見ただけで相手の才能が分かる。
その見立てによって、天狼も鍛錬を始めており、そのうちに奈々も夜羽も始めるだろう。
道間家の当主とは、そういう者だった。
だから直系の血筋が必要なのだ。
「静香様も濃い御血でした。ですので天豪さんも大きな才能がございますことでしょう」
「おい、どうして道間家の人間が外で暮らしていたんだ?」
「それは分かりかねます。何分数十年前のことですし、記録も残っておりませんので」
「そうか」
静香さんの母親・日向さんも、あの時に殺されていたことは分かっている。
夫も一緒に死んでいて、それは京都の道間家でのことだった。
宇羅によって呼び戻されたのだろう。
静香さんにもきっと招集が掛かっていただろうが、何かを感じたか応じなかった。
しかし、「業」は静香さんまで殺した。
余程道間家の血筋を残したく無かったのだろう。
「静香様の御葬儀にも出られず、申し訳ありませんでした」
「いいえ、トラから聞いてます。こちらも大変だったようで」
「はい。しばらくは一切の外部から切り離されていました。それにもしもあの時にご連絡を受けても、到底外へは出られなかったと思います」
「そうですか……」
天丸も納得していた。
今も思い出して辛そうにしてはいるが。
「麗星、どうして天豪はその後も狙われなかったんだと思う?」
「はい、恐らくは日本での活動をそれ以上は続けられない状況ではなかったかと」
「どういうことだ?」
「「業」は道間家や神宮寺、葛葉やその他の多くの名家を襲いました。あれほどのことをして、反撃が無いはずがございません」
「なんだって?」
「わたくしにも分かりません。ですが、そうでなければ「業」が天豪さんを見逃すはずがございません」
「そうか」
その通りだと思うが、一体どのような勢力が動こうとしたのか。
当時の「業」では、まだ手の出せなかった所もある。
花岡家がそうだし、石神家もそうだろう。
日本を裏面で支えて来た何かが動くことを予期したのか。
俺たちは話を終え、天豪は麗星によってもっと詳しく才能を調べてもらうことになった。
天豪を連れて行く麗星に少し話をして、俺は天丸を連れて、地下闘技場へ降りた。
もう以前とは違ってエレベーターが備えられてある。
今は道間家の鍛錬場の一つとなっていた。
「おい、こんなところでどうすんだ?」
「ここは妖魔と対戦出来る。お前、ちょっとやってみるか?」
「おう!」
天丸が嬉しそうに笑った。
俺はコンバットスーツに着替えさせ、天丸をリングに上げた。
相手は以前に俺が相手した、地下闘技場のチャンピオンだ。
体長が4メートルほどある。
「おい、トラ!」
「がんばれ」
「こいつ、でかすぎだろう!」
「数千キロの奴もいるぞ」
「おい!」
天丸が初めて遭遇する、圧倒的な存在に驚いていた。
俺は大笑いし、始めさせた。
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