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4章 「RU⭐︎KA」
1月5日①
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【1/5
今日1日で大きく進展した。】
朝、登校しようとエントランスを出ると、道の先に見覚えのあるポニーテールを見つけた。
「あ、サキ姉。」
「お、遥希じゃん。久しぶり。」
声をかけたのは同じ孤児院の出身で、このマンションの住人、黒石 沙貴乃。3つ上の大学生だ。そして、沙貴乃の隣を歩いていた少女も振り返る。
「え、月摘さん?」
「髙野くん?沙貴さんと知り合い?」
「知り合いも何も、同じ孤児院で育ったお姉さんみたいな人だけど。俺にとってはそっちが驚きの組み合わせなんだが。」
「栞凪とはダンススクールで一緒でな。あの事件から、家にはいられないって言うから、うちに泊めてたんだ。女の家に帰ればマスコミや警察は怪しむことはないし、うちのマンションのセキュリティは強いから、悪戯されることもないだろうと思ってね。」
「でも昨日、違う方向に帰っていったじゃん。」
「一回事務所に寄ったの。そこから、沙貴さんと。」
「遥希もうちに来る?人気アイドルのルカと寝れるよ?」
「ちょ!言い方…」
「サキ姉のそう言うとこ変わんないな。」
「またまたぁ。来たいくせに。水着グラビアもしない、ルカの入浴シーン動画もあるけど見る?」
「え?!何してるんですか?早く消してください!!」
「結構出るとこ出てるんだよなぁ。あ、ちなみに…」
「だからサキ姉に彼氏できないんだよ。」
沙貴乃の言葉を遮るように言うと、
「ふーん、言うじゃない。いいのね?葵に遥希の秘密バラしても…。その流れで葵を襲っちゃっても…。」
「月摘さん、この人から早いとこ離れた方がいいよ。」
(そういえば、SCCが能力者を集めているなら…。)
「サキ姉、何か人に見えてないものが見えたりする?」
「幽霊とか?あぁ、でも聞こえたりはするよ。人の心音が、会話してる相手のだけ。」
「やっぱり…。」
「何がやっぱりなの?遥希の心拍数、上がってるよ。おっぱい吸う?」
「いいから早く大学行けよ…。月摘さんは俺の友達が連れて行くから。」
そうしていると涼香と真季が来る。
「おはよう、遥希くん。あ、栞凪ちゃんもだ。おはよう。」
「お、おはよう。」
「遥希、この方は?まさか…新しい女…。」
「やめろやめろ。孤児院の変態姉だよ。サキ姉。」
「変態大学生でーす。」
「遥希くん、こんな綺麗な人を変態呼ばわりしちゃダメだよ。」
「お?こっちの子は見る目あるねぇ。今日、栞凪と一緒に泊まっていく?」
「やめとけ、涼香。」
そして途中から優太も合流し、登校した。優太と教室に入った時のクラスメイトの目線からは、いつもと違うものを感じた。
(馬鹿馬鹿しい。ただの被害妄想だろ。でも涼香達は多分、これよりきつい目に遭う。早く元のイメージに戻ってくれ。)
休み時間に栞凪のいる教室の前を通りかかると、涼香と真季が囲んで話していた。
「涼香、あんな奴の味方するんだ。学校こないやつと友達になってどうすんのよ。」
「相手はアイドルだからね。相当稼いでるだろうし。奢ってもらえるんじゃない?」
「あーね。2人も、もうちょっと賢いと思ってたのになぁ。」
漏れ聞こえてくる話に舌打ちをしながら、自分の教室に戻り優太と話す。
「時間のかかりそうな作戦だな。」
「今度テストあるだろ?栞凪はいい点出せるからそれで…」
「僻みを呼ぶだけだと思うぞ。」
「やっぱりか…。早く犯人を見つけないとな。」
帰り道、また5人でファミレスに寄る。
「毎日、サキ姉が帰るまで待ってたのか?」
「うん。事務所で時間潰して。」
「なるほど。ここで俺と同じマンションに帰っても酷いことになるしな。」
「さて、犯人探しについてなんですが。」
真季が犯人探しの進展を報告する。
「ルカのファンで、催眠術師って探すの難しいんだけど、なんでそんな話に?」
「栞凪は傘を持たされたと思い込んでいたら、凶器だった、って事件なんだ。だから栞凪に催眠術仕掛けたのかもと思って。」
「なるほど、遥希がいるにしてはめちゃくちゃな推理ね。」
「葵の能力を使えば犯人探しとか簡単なんだが、死体に触らないといけないしな。」
「それだ!他人に思い込ませる能力とかあるんじゃない?」
「能力って?」
「遥希、何隠してるんだよ。」
優太と栞凪に能力について説明した。
「そんなことが…。」
「羨ましい…。」
「あんまり意味ないぞ。直接的に働くことないし…。第六感、みたいな。そうなんだよな。今まで聞いた能力は、第六感に過ぎないんだ。相手に干渉する能力なんてあるのか…?」
「でも、館に連れて行かれたじゃない。」
「あぁ、確かにそうか。と言うことは、そう言う奴がいることも想定して犯人探しをしないといけないのか。」
「ややこしくなってきたな。」
「沙貴さんも、その能力者ってこと?」
「ああ。朝判明したけど。あの孤児院は、能力者を集めてるんだ。そう考えると、この犯人もSCCが知っている可能性があるな。」
「そんな能力は存在しない。あくまで、能力は第六感に過ぎない。」
今日1日で大きく進展した。】
朝、登校しようとエントランスを出ると、道の先に見覚えのあるポニーテールを見つけた。
「あ、サキ姉。」
「お、遥希じゃん。久しぶり。」
声をかけたのは同じ孤児院の出身で、このマンションの住人、黒石 沙貴乃。3つ上の大学生だ。そして、沙貴乃の隣を歩いていた少女も振り返る。
「え、月摘さん?」
「髙野くん?沙貴さんと知り合い?」
「知り合いも何も、同じ孤児院で育ったお姉さんみたいな人だけど。俺にとってはそっちが驚きの組み合わせなんだが。」
「栞凪とはダンススクールで一緒でな。あの事件から、家にはいられないって言うから、うちに泊めてたんだ。女の家に帰ればマスコミや警察は怪しむことはないし、うちのマンションのセキュリティは強いから、悪戯されることもないだろうと思ってね。」
「でも昨日、違う方向に帰っていったじゃん。」
「一回事務所に寄ったの。そこから、沙貴さんと。」
「遥希もうちに来る?人気アイドルのルカと寝れるよ?」
「ちょ!言い方…」
「サキ姉のそう言うとこ変わんないな。」
「またまたぁ。来たいくせに。水着グラビアもしない、ルカの入浴シーン動画もあるけど見る?」
「え?!何してるんですか?早く消してください!!」
「結構出るとこ出てるんだよなぁ。あ、ちなみに…」
「だからサキ姉に彼氏できないんだよ。」
沙貴乃の言葉を遮るように言うと、
「ふーん、言うじゃない。いいのね?葵に遥希の秘密バラしても…。その流れで葵を襲っちゃっても…。」
「月摘さん、この人から早いとこ離れた方がいいよ。」
(そういえば、SCCが能力者を集めているなら…。)
「サキ姉、何か人に見えてないものが見えたりする?」
「幽霊とか?あぁ、でも聞こえたりはするよ。人の心音が、会話してる相手のだけ。」
「やっぱり…。」
「何がやっぱりなの?遥希の心拍数、上がってるよ。おっぱい吸う?」
「いいから早く大学行けよ…。月摘さんは俺の友達が連れて行くから。」
そうしていると涼香と真季が来る。
「おはよう、遥希くん。あ、栞凪ちゃんもだ。おはよう。」
「お、おはよう。」
「遥希、この方は?まさか…新しい女…。」
「やめろやめろ。孤児院の変態姉だよ。サキ姉。」
「変態大学生でーす。」
「遥希くん、こんな綺麗な人を変態呼ばわりしちゃダメだよ。」
「お?こっちの子は見る目あるねぇ。今日、栞凪と一緒に泊まっていく?」
「やめとけ、涼香。」
そして途中から優太も合流し、登校した。優太と教室に入った時のクラスメイトの目線からは、いつもと違うものを感じた。
(馬鹿馬鹿しい。ただの被害妄想だろ。でも涼香達は多分、これよりきつい目に遭う。早く元のイメージに戻ってくれ。)
休み時間に栞凪のいる教室の前を通りかかると、涼香と真季が囲んで話していた。
「涼香、あんな奴の味方するんだ。学校こないやつと友達になってどうすんのよ。」
「相手はアイドルだからね。相当稼いでるだろうし。奢ってもらえるんじゃない?」
「あーね。2人も、もうちょっと賢いと思ってたのになぁ。」
漏れ聞こえてくる話に舌打ちをしながら、自分の教室に戻り優太と話す。
「時間のかかりそうな作戦だな。」
「今度テストあるだろ?栞凪はいい点出せるからそれで…」
「僻みを呼ぶだけだと思うぞ。」
「やっぱりか…。早く犯人を見つけないとな。」
帰り道、また5人でファミレスに寄る。
「毎日、サキ姉が帰るまで待ってたのか?」
「うん。事務所で時間潰して。」
「なるほど。ここで俺と同じマンションに帰っても酷いことになるしな。」
「さて、犯人探しについてなんですが。」
真季が犯人探しの進展を報告する。
「ルカのファンで、催眠術師って探すの難しいんだけど、なんでそんな話に?」
「栞凪は傘を持たされたと思い込んでいたら、凶器だった、って事件なんだ。だから栞凪に催眠術仕掛けたのかもと思って。」
「なるほど、遥希がいるにしてはめちゃくちゃな推理ね。」
「葵の能力を使えば犯人探しとか簡単なんだが、死体に触らないといけないしな。」
「それだ!他人に思い込ませる能力とかあるんじゃない?」
「能力って?」
「遥希、何隠してるんだよ。」
優太と栞凪に能力について説明した。
「そんなことが…。」
「羨ましい…。」
「あんまり意味ないぞ。直接的に働くことないし…。第六感、みたいな。そうなんだよな。今まで聞いた能力は、第六感に過ぎないんだ。相手に干渉する能力なんてあるのか…?」
「でも、館に連れて行かれたじゃない。」
「あぁ、確かにそうか。と言うことは、そう言う奴がいることも想定して犯人探しをしないといけないのか。」
「ややこしくなってきたな。」
「沙貴さんも、その能力者ってこと?」
「ああ。朝判明したけど。あの孤児院は、能力者を集めてるんだ。そう考えると、この犯人もSCCが知っている可能性があるな。」
「そんな能力は存在しない。あくまで、能力は第六感に過ぎない。」
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