5 / 17
彼女にとっての報われる努力
しおりを挟む
「冒険者パーティーとかで無茶振りされて、それでも頑張っていた人が結局追放される話があるじゃない」
この間も彼女は追放物の話をしていた気がするが、追放物が多いのか、追放物が好きなのかどっちだろう?
「たとえば?」
話の合間にケーキに手を伸ばす彼女にそうたずねる。……そういえばダイエットは終わったのだろうか?
「色々あるけど……薬を大量に作らされてたんだけど、僧侶の加入で治療要員が他に要らなくなったって追い出されるとか」
その薬が実は規格外で追い出したパーティーは弱体化するわけだな。それくらいは何となくわかるようになった。
「で、その追放された人が次の環境でそこでの経験が生かされてものすごい活躍する話ってあるじゃない」
それでもざまぁとやらが今回の話のメインではないらしい。
「最初はねー、努力や苦労が認められて良かったねー、とかほのぼのとか痛快とかそういう気持ちで読んでられるんだけど、あまりにもそれが後々まで根拠として引っ張られすぎると、こき使われてただけなんだから経験になったといえどあれを基準にするのはおかしいからね? あの環境は異常だったんだからね? 周りが評価してくれるぶん前よりいいと思うかもだけど、役に立てて嬉しいかもしれないけど、余裕があるような気がするかもしれないけど、だからって同じかそれ以上のことしちゃ駄目だからね? まだまだ色々壊れるかもだからね? とか心配になるのよねー」
そういや前のバイト先がブラック過ぎてつぶれて、新しいの始めたら暇すぎていたたまれないとか言ってたやつがいたな。正直ビョーキだと思った。
「自己評価が低いまま系だと特に」
どうでもいいけど、そういうのも無自覚チートになるのか? 基準も壊れるもののうちに入るってことか。
「仕舞いには、将来の拠り所になるからと不条理な現状を許容することを読者に推奨してるんじゃって思うものまであるの。個人差あるし、努力は必ず報われる訳じゃないし、叶うより壊れる方が先かもしれないし、無理させすぎるかもしれないのに」
どれだけ無茶なの読んだんだよ、それ。……最近薦められたのでそんなのあったか?
いちばん質が悪いのは安易に同意も否定もしづらいってとこだな。フィクションのはずなんだけど。
「いやけど、そういう人はそこまでオンノベを読み込む時間はないだろうから、小説の影響のせいでって事はないと思うけど」
とりあえずそう返す。解決にはならないがそう間違ってもいないだろう。
「そうかなぁ?」
それに詳しくはわからないが、あれは努力すれば報われると信じる人よりも、多少なりと報われないと思う現状から逃避したい傾向がある人が読者の割合としては多いジャンルだろう。
その中にフィクションと割り切れない人や、自己投影してしまう人がいても、彼女が心配しているほど無茶はしないと思う。偏見だが。
ただとりあえず、これだけは思う。
元々繊細な話題ではあるが、ダイエットの事に関しては触れない方がいい気がする。
そのものに失敗したのか、甘い物でも食べなければやっていられないことが出来たのかまでは分からないが、恐らくそうなのだろう。
……それこそ、混同してると言われそうだが。
この間も彼女は追放物の話をしていた気がするが、追放物が多いのか、追放物が好きなのかどっちだろう?
「たとえば?」
話の合間にケーキに手を伸ばす彼女にそうたずねる。……そういえばダイエットは終わったのだろうか?
「色々あるけど……薬を大量に作らされてたんだけど、僧侶の加入で治療要員が他に要らなくなったって追い出されるとか」
その薬が実は規格外で追い出したパーティーは弱体化するわけだな。それくらいは何となくわかるようになった。
「で、その追放された人が次の環境でそこでの経験が生かされてものすごい活躍する話ってあるじゃない」
それでもざまぁとやらが今回の話のメインではないらしい。
「最初はねー、努力や苦労が認められて良かったねー、とかほのぼのとか痛快とかそういう気持ちで読んでられるんだけど、あまりにもそれが後々まで根拠として引っ張られすぎると、こき使われてただけなんだから経験になったといえどあれを基準にするのはおかしいからね? あの環境は異常だったんだからね? 周りが評価してくれるぶん前よりいいと思うかもだけど、役に立てて嬉しいかもしれないけど、余裕があるような気がするかもしれないけど、だからって同じかそれ以上のことしちゃ駄目だからね? まだまだ色々壊れるかもだからね? とか心配になるのよねー」
そういや前のバイト先がブラック過ぎてつぶれて、新しいの始めたら暇すぎていたたまれないとか言ってたやつがいたな。正直ビョーキだと思った。
「自己評価が低いまま系だと特に」
どうでもいいけど、そういうのも無自覚チートになるのか? 基準も壊れるもののうちに入るってことか。
「仕舞いには、将来の拠り所になるからと不条理な現状を許容することを読者に推奨してるんじゃって思うものまであるの。個人差あるし、努力は必ず報われる訳じゃないし、叶うより壊れる方が先かもしれないし、無理させすぎるかもしれないのに」
どれだけ無茶なの読んだんだよ、それ。……最近薦められたのでそんなのあったか?
いちばん質が悪いのは安易に同意も否定もしづらいってとこだな。フィクションのはずなんだけど。
「いやけど、そういう人はそこまでオンノベを読み込む時間はないだろうから、小説の影響のせいでって事はないと思うけど」
とりあえずそう返す。解決にはならないがそう間違ってもいないだろう。
「そうかなぁ?」
それに詳しくはわからないが、あれは努力すれば報われると信じる人よりも、多少なりと報われないと思う現状から逃避したい傾向がある人が読者の割合としては多いジャンルだろう。
その中にフィクションと割り切れない人や、自己投影してしまう人がいても、彼女が心配しているほど無茶はしないと思う。偏見だが。
ただとりあえず、これだけは思う。
元々繊細な話題ではあるが、ダイエットの事に関しては触れない方がいい気がする。
そのものに失敗したのか、甘い物でも食べなければやっていられないことが出来たのかまでは分からないが、恐らくそうなのだろう。
……それこそ、混同してると言われそうだが。
1
あなたにおすすめの小説
元夫をはじめ私から色々なものを奪う妹が牢獄に行ってから一年が経ちましたので、私が今幸せになっている手紙でも送ろうかしら
つちのこうや
恋愛
牢獄の妹に向けた手紙を書いてみる話です。
すきま時間でお読みいただける長さです!
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
王族に婚約破棄させたらそりゃそうなるよね? ……って話
ノ木瀬 優
恋愛
ぽっと出のヒロインが王族に婚約破棄させたらこうなるんじゃないかなって話を書いてみました。
完全に勢いで書いた話ですので、お気軽に読んで頂けたらなと思います。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる