7 / 7
これも「ざまぁ」というのかな?[異世界][転生]
(6/6)根拠も逃避もなく妄想出来るか痛すぎるわ
しおりを挟む
だから、ホント恨んでとかないんだけど。
「えーっと、巻き込んでごめんなさい」
修道院を教えてくれた先輩に話しかける。
「イエ、ワタクシメガミノホドシラズデシタ」
せめて片言じゃなくしゃべってぇぇぇ。
「モウシワケゴザイマセンオウジョサマ」
つまり、王女が攫われて紆余曲折のパターンでしたというオチが。オンノベでこのパターンもあったのに気づかなかった。てか、この年齢になって「あたしはお姫様なの」とか根拠も逃避もなく妄想出来るか痛すぎるわ。
殿下の顔どっかでみたようなと思ってたら自分とパーツが似てたんだわアレ。てか、父親の顔覚えてたのに国王陛下と結びつかなかったわ……うん、ものすごくかわいがられてたんだね、デレデレの表情しか覚えてないもん。色は同じなのに肖像画とかっけらも結びつかなかった。なお母は化粧映えする模様。肖像画は美人系だけど記憶の中だとかわいい系。心労がたたって療養中だそうで会えていない。……心労の原因ってあたしかな? 一人っ子ではないとはいえ他は男だし、あたしより下に子供がいるって話も知らない。それが誰かに攫われて川に捨てられましたとくれば王妃ならしっかりしろっていうのもちょっと無茶だよねー。
で、探してはいたらしいけど経緯が経緯だから見つからない……というか、条件に合った特徴の似てる候補が複数いて絞り込めないうちに学園に通う年齢に近づいちゃったと。
それでとりあえず候補者できる限り下級貴族の養女にして学園に通わせることにしたようで。
……まー、上位貴族の養女にしたら、違いましたって時に困るよな。下手にプライド持ったり変に贅沢になったりしたら、その後の生活が大変だし、家の方も養女にした以上下手に放りだしもできないだろうし。
その点下位なら、多少有能だったり裕福だったりする平民に嫁ぐこともあるし、最悪一生飼い殺しにしても上位貴族ほどの金はかからない。要求がエスカレートするようならそれを理由に罪人扱いで立場を取り上げて平民に戻せばいいわけだし、さらに最悪ならその後普通に罪に問えるだろうし。
判明した時点で王族に戻すのは無理でも学園を卒業させて貴族とは認めらさせて上位貴族とでも娶せて立場を上げようとか考えてたようで。
違うならあっさりと切り捨てるような人が血縁じゃなくて良かったわー、それでも。王としてどうかは知らないけどあたしの感覚的に。
そこまでして王女様を学園に入れたかったのにこの通りトンズラしちゃたわけで。当然学園は卒業はできていないし、今から入り直すのも無理。ずいぶんバレなかったもんだわ。
事情知らせとけってのも違う場合とかを考えたら無茶だったんだろうなぁ。もしかして男爵も正確には知らなかったんじゃなかろうな? 思ってた以上に緩かったんだな。
とにかく逃げる要素特にないはずと思っていたのにいなくなった。
それが先輩がイチャモンつけて追放したせいという理解をされてね……完全に間違いではないけど。
あたし自分から望みました喜々として行きましたと言っても、貴族の価値観どっぷりの人たちには通じなくて。なんか無駄にけなげで不憫に思われて余計執着された気がする
明確に不貞となる近づき方はしてなかったから先輩に酌量の余地もなかったらしくて。王族に関わると同じ事をしても絶対騒ぎの規模変わってくるって思ったなそういや。
で、結果、先輩はあたしの侍女になりました。
……修道院で侍女なんて付けないよふつーたぶん。
いや、なんか先輩、修道院で済まない事態になりそうでさー。
で、さすがにそれはどうかと思って、何とかならないかなーと、やたらあたしに望みはないかと聞いてくる娘にお父様と呼ばれたいらしい陛下に訴えてみたら、何をどう解釈されたのか侍女として先輩がやってきちゃって。
別に自らの手で報復したいとか思ってませんよー?
王女とか本はたくさん手に入るかもしれないけど、そもそも読む時間なさそうだし。
家族が探してくれてたってのは嬉しいけど、王女に戻りたいとか欠片も思ってないのに。
貴族の価値観どっぷりな人には信じてもらえなくて、先輩も含めて。
逆恨みされるよりはいいけど、誇り傷つけられたとか思ってないから、ホントに何かする気ないんだって。
てか、今は陛下がちょろちょろ構ってくるけど、忙しいだろう事もあってさすがにそのうちそこまでじゃなくなるだろうから、むしろあたしの立場って弱いと思うんだけど。
それとも既に手遅れな事やっちゃった?
……貴族のお嬢様には、済まない事態の方が修道院よりマシだったんだろうか?
先輩学園卒業してるし、まだまだ分からない事も多いしなぁ、それでも。
これも「ざまぁ」というのかなぁ?
困ってるのはむしろあたしという気もある意味するけれど。
---------------------------------
しおり数で更新
「えーっと、巻き込んでごめんなさい」
修道院を教えてくれた先輩に話しかける。
「イエ、ワタクシメガミノホドシラズデシタ」
せめて片言じゃなくしゃべってぇぇぇ。
「モウシワケゴザイマセンオウジョサマ」
つまり、王女が攫われて紆余曲折のパターンでしたというオチが。オンノベでこのパターンもあったのに気づかなかった。てか、この年齢になって「あたしはお姫様なの」とか根拠も逃避もなく妄想出来るか痛すぎるわ。
殿下の顔どっかでみたようなと思ってたら自分とパーツが似てたんだわアレ。てか、父親の顔覚えてたのに国王陛下と結びつかなかったわ……うん、ものすごくかわいがられてたんだね、デレデレの表情しか覚えてないもん。色は同じなのに肖像画とかっけらも結びつかなかった。なお母は化粧映えする模様。肖像画は美人系だけど記憶の中だとかわいい系。心労がたたって療養中だそうで会えていない。……心労の原因ってあたしかな? 一人っ子ではないとはいえ他は男だし、あたしより下に子供がいるって話も知らない。それが誰かに攫われて川に捨てられましたとくれば王妃ならしっかりしろっていうのもちょっと無茶だよねー。
で、探してはいたらしいけど経緯が経緯だから見つからない……というか、条件に合った特徴の似てる候補が複数いて絞り込めないうちに学園に通う年齢に近づいちゃったと。
それでとりあえず候補者できる限り下級貴族の養女にして学園に通わせることにしたようで。
……まー、上位貴族の養女にしたら、違いましたって時に困るよな。下手にプライド持ったり変に贅沢になったりしたら、その後の生活が大変だし、家の方も養女にした以上下手に放りだしもできないだろうし。
その点下位なら、多少有能だったり裕福だったりする平民に嫁ぐこともあるし、最悪一生飼い殺しにしても上位貴族ほどの金はかからない。要求がエスカレートするようならそれを理由に罪人扱いで立場を取り上げて平民に戻せばいいわけだし、さらに最悪ならその後普通に罪に問えるだろうし。
判明した時点で王族に戻すのは無理でも学園を卒業させて貴族とは認めらさせて上位貴族とでも娶せて立場を上げようとか考えてたようで。
違うならあっさりと切り捨てるような人が血縁じゃなくて良かったわー、それでも。王としてどうかは知らないけどあたしの感覚的に。
そこまでして王女様を学園に入れたかったのにこの通りトンズラしちゃたわけで。当然学園は卒業はできていないし、今から入り直すのも無理。ずいぶんバレなかったもんだわ。
事情知らせとけってのも違う場合とかを考えたら無茶だったんだろうなぁ。もしかして男爵も正確には知らなかったんじゃなかろうな? 思ってた以上に緩かったんだな。
とにかく逃げる要素特にないはずと思っていたのにいなくなった。
それが先輩がイチャモンつけて追放したせいという理解をされてね……完全に間違いではないけど。
あたし自分から望みました喜々として行きましたと言っても、貴族の価値観どっぷりの人たちには通じなくて。なんか無駄にけなげで不憫に思われて余計執着された気がする
明確に不貞となる近づき方はしてなかったから先輩に酌量の余地もなかったらしくて。王族に関わると同じ事をしても絶対騒ぎの規模変わってくるって思ったなそういや。
で、結果、先輩はあたしの侍女になりました。
……修道院で侍女なんて付けないよふつーたぶん。
いや、なんか先輩、修道院で済まない事態になりそうでさー。
で、さすがにそれはどうかと思って、何とかならないかなーと、やたらあたしに望みはないかと聞いてくる娘にお父様と呼ばれたいらしい陛下に訴えてみたら、何をどう解釈されたのか侍女として先輩がやってきちゃって。
別に自らの手で報復したいとか思ってませんよー?
王女とか本はたくさん手に入るかもしれないけど、そもそも読む時間なさそうだし。
家族が探してくれてたってのは嬉しいけど、王女に戻りたいとか欠片も思ってないのに。
貴族の価値観どっぷりな人には信じてもらえなくて、先輩も含めて。
逆恨みされるよりはいいけど、誇り傷つけられたとか思ってないから、ホントに何かする気ないんだって。
てか、今は陛下がちょろちょろ構ってくるけど、忙しいだろう事もあってさすがにそのうちそこまでじゃなくなるだろうから、むしろあたしの立場って弱いと思うんだけど。
それとも既に手遅れな事やっちゃった?
……貴族のお嬢様には、済まない事態の方が修道院よりマシだったんだろうか?
先輩学園卒業してるし、まだまだ分からない事も多いしなぁ、それでも。
これも「ざまぁ」というのかなぁ?
困ってるのはむしろあたしという気もある意味するけれど。
---------------------------------
しおり数で更新
45
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
問い・その極悪令嬢は本当に有罪だったのか。
風和ふわ
ファンタジー
三日前、とある女子生徒が通称「極悪令嬢」のアース・クリスタに毒殺されようとした。
噂によると、極悪令嬢アースはその女生徒の美貌と才能を妬んで毒殺を企んだらしい。
そこで、極悪令嬢を退学させるか否か、生徒会で決定することになった。
生徒会のほぼ全員が極悪令嬢の有罪を疑わなかった。しかし──
「ちょっといいかな。これらの証拠にはどれも矛盾があるように見えるんだけど」
一人だけ。生徒会長のウラヌスだけが、そう主張した。
そこで生徒会は改めて証拠を見直し、今回の毒殺事件についてウラヌスを中心として話し合っていく──。
思惑通り──誰の?
章槻雅希
ファンタジー
王太子セレスティノは王立学院の卒業謝恩会で婚約者ベアトリクス・アルトドルファー公爵令嬢への婚約破棄を宣言した。傍らに男爵家の娘フローラ・ガウクを侍らせて。
この暴挙に国王は怒り、王太子セレスティノは廃嫡され、辺境の地へと流された。
ここまではよくある話である。そして、1か月後、王都には反乱軍が押し寄せ、王都民はそれを歓喜して迎え入れたのである。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様に重複投稿、自サイトにも掲載。
先にわかっているからこそ、用意だけならできたとある婚約破棄騒動
志位斗 茂家波
ファンタジー
調査して準備ができれば、怖くはない。
むしろ、当事者なのに第3者視点でいることができるほどの余裕が持てるのである。
よくある婚約破棄とは言え、のんびり対応できるのだ!!
‥‥‥たまに書きたくなる婚約破棄騒動。
ゲスト、テンプレ入り混じりつつ、お楽しみください。
(完結)嘘つき聖女と呼ばれて
青空一夏
ファンタジー
私、アータムは夢のなかで女神様から祝福を受けたが妹のアスペンも受けたと言う。
両親はアスペンを聖女様だと決めつけて、私を無視した。
妹は私を引き立て役に使うと言い出し両親も賛成して……
ゆるふわ設定ご都合主義です。
旧王家の血筋って、それ、敵ですよね?
章槻雅希
ファンタジー
第一王子のバルブロは婚約者が不満だった。歴代の国王は皆周辺国の王女を娶っている。なのに将来国王になる己の婚約者が国内の公爵令嬢であることを不満に思っていた。そんな時バルブロは一人の少女に出会う。彼女は旧王家の末裔だった。
何でも奪っていく妹が森まで押しかけてきた ~今更私の言ったことを理解しても、もう遅い~
秋鷺 照
ファンタジー
「お姉さま、それちょうだい!」
妹のアリアにそう言われ奪われ続け、果ては婚約者まで奪われたロメリアは、首でも吊ろうかと思いながら森の奥深くへ歩いて行く。そうしてたどり着いてしまった森の深層には屋敷があった。
ロメリアは屋敷の主に見初められ、捕らえられてしまう。
どうやって逃げ出そう……悩んでいるところに、妹が押しかけてきた。
自業自得の召喚代償
みっちぇる。
ファンタジー
魔王に対抗するために召喚した?
そんなの私達には関係ないじゃない!
―ー関係ない人に全て押し付けて自分たちは高みの見物?
そんなのは許しません!
それ相応の犠牲ははらってもらいます。
……シリアスを目指しましたがなりそこねました。
この話に恋愛要素はありませんが、今後追加するおまけに恋愛要素を入れる予定なので恋愛カテゴリーに変更しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる