ご令嬢は異世界のPCライフを楽しみたい為に、辺境伯爵のお飾り妻になります。

花かつお

文字の大きさ
1 / 4

前編

しおりを挟む
 ◇前編


 わたくし、伯爵令嬢ルイナアリアテーゼ・バスダビルは、気難しいと言われる辺境伯の下へ嫁ぐ事になりました。 勿論、政略結婚でございます。


 ……なので


 夫になるアスタリスク辺境伯曰く、
 自分は、仕事で忙しい身なので貴女の事ばかり構ってられない。だから貴女は、領地で好きに生活すると良いとおっしゃられました。

 わたくしは、こうして、お飾りの妻になりました。


 ウフフフフフッ………



「ヨッシャー!!お飾りの妻になれたわー!!領地で好きな事しても良いって、ありがとう!アスタリスク辺境伯爵さまーっ万歳!これで毎日、ネット見放題生活ができるわーーーーっ」




 なぜ、わたくしがこんなに喜ぶ理由は、わたくしが10歳の時、魔術書に載ってた召喚の魔方陣のお勉強していた時に何気なく、珍しくて面白くて便利な万能な楽しい物よこちらに来いと指で魔方陣を描いたら、急に魔方陣が動きだし光りはじめ空間が歪んだと感じた瞬間にわたくしの目の前に

 黒い四角い物体が現れ、

『ただ今より、語源を今の地域に設定致します。 なお、ノートパソコンの基本設定は、異次元を越えた瞬間にすべて完了しております。』

 不思議な声が聞こえ、パカッと黒い蓋が開き
 開いた部分にはツルツルしたガラスと違った黒い板に下の台の部分には小さい四角い物体が順番よく整列しています。

 驚く事に、黒い板が光だしパパパーンと音が鳴り出す

『あなたが、新しいボクのマスターですね。分からない事あれば、ヘルプのボクにお尋ねください』

 黒い蓋の画面には、白い動物がフヨフヨ動いておりそれが、わたくしと異世界のパソコンと言われる機器正しくは、パーソナルコンピューターのヘルプアシスタント“オーリー”との出会いでした。

 オーリーが言うには、地球の格安中古パソコンショップの廃棄処分する時代遅れのパソコンを保管してる倉庫の片隅にずっと何年も置かれていたそうだ。
 そして、気づいたらここに召喚されたそうです。
 オーリーは、パソコンのただのヘルプ機能だったらしいけど、この魔力がある世界に召喚された時に自我を持つようになった事。

 あと、パソコンを動かす力は、地球で電気と言われる雷の力だったのが電気の代わりに今は、わたくしの魔力でパソコンは起動してるらしく、魔力が切れそうになったらパソコンに魔力を込めて欲しいとお願いされました。


 それから、わたくしの生活は変わりました。
 何と、パソコンは異世界の地球とこちらの世界もネットで検索できるようになっておりわたくしが 知らなかった豊富な知識や発想、様々な世界が
 広がっておりました。

 ちなみにオーリーは何の動物か聞いたら、海にいる 幻の白いオルカ(シャチ)をモデルにしたマスコットキャラと 言われました。後からネットで検索して知ったんですが、あの鋭い牙を持った生き物をこんな可愛い姿に描ける異世界人の創造力はスゴいと思いました。脱帽です。

 そして、パソコンは物凄く便利でした。
 特にネットの検索機能はすっごい便利でベンリすぎて 、これなしでは
 生きてはいけないと思ったある日……


 何気なく、わたくしの事を検索したら、

 何とわたくしの名前がヒットしたのです。

 流行りの無駄に長いタイトルをしたネット小説で

「乙女ゲーのヒロインに転生した自称ヒロイン達に悪役令嬢だと勘違いされてるご令嬢は、仕事をしろよと怒られています」

 の悪役ご令嬢と勘違いされる“ルイナアリアテーゼ・バスダビル” とーー

 とりあえずその小説を読んでみる事にしました。


 ……って、わたくしの事じゃんマジかー!おっとネットの影響ですっかり庶民的な言葉遣いも上手く使えるようになったわたくしはオーリーにヘルプすると

『マスターボクが調べた結果、この世界は、宇宙の管理者が造った世界の一つで、その小説をベースにした平行世界みたいです。なので、この世界に産まれた。この国の王都に住んでる女の子の5人に1人は自分をゲームの世界に転生したヒロインと勘違いして、マスターをゲームの悪役の令嬢だと思い込んで、断罪しようとする女の子達に身も心も、追いつめられますが、マスターを慕ってる人々に助けられて、最後はハッピーエンド展開に持ち込み、この国の第4王子と婚約するとボクの予測シュミレートの結果が出ました』

「何それ、嫌ーーーっわたくし、将来はうちの田舎領地に引っ込んで、楽しくネット生活しながら異世界知識でワクワク領地経営する予定なんだから、王族と婚約なんて無理ーーーーっあと勝手に人を悪役にする勘違いヒロインだと思い込む女の子の数、多すぎない?ってか怖すぎて、会いたくないですわ、絶対に」

『マスター、どうします?』

「決まってるでしょ、それなら、先に王族じゃない地方の貴族の方と婚約して王都を離れるのよ!」


 ◇◇◇


 そして、わたくしは考えた結果、辺境伯爵の
 お飾り妻になったのです。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

最高魔導師の重すぎる愛の結末

甘寧
恋愛
私、ステフィ・フェルスターの仕事は街の中央にある魔術協会の事務員。 いつもの様に出勤すると、私の席がなかった。 呆然とする私に上司であるジンドルフに尋ねると私は昇進し自分の直属の部下になったと言う。 このジンドルフと言う男は、結婚したい男不動のNO.1。 銀色の長髪を後ろに縛り、黒のローブを纏ったその男は微笑むだけで女性を虜にするほど色気がある。 ジンドルフに会いたいが為に、用もないのに魔術協会に来る女性多数。 でも、皆は気づいて無いみたいだけど、あの男、なんか闇を秘めている気がする…… その感は残念ならが当たることになる。 何十年にも渡りストーカーしていた最高魔導師と捕まってしまった可哀想な部下のお話。

「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」

透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。 そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。 最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。 仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕! ---

女避けの為の婚約なので卒業したら穏やかに婚約破棄される予定です

くじら
恋愛
「俺の…婚約者のフリをしてくれないか」 身分や肩書きだけで何人もの男性に声を掛ける留学生から逃れる為、彼は私に恋人のふりをしてほしいと言う。 期間は卒業まで。 彼のことが気になっていたので快諾したものの、別れの時は近づいて…。

やさしい・悪役令嬢

きぬがやあきら
恋愛
「そのようなところに立っていると、ずぶ濡れになりますわよ」 と、親切に忠告してあげただけだった。 それなのに、ずぶ濡れになったマリアナに”嫌がらせを指示した張本人はオデットだ”と、誤解を受ける。 友人もなく、気の毒な転入生を気にかけただけなのに。 あろうことか、オデットの婚約者ルシアンにまで言いつけられる始末だ。 美貌に、教養、権力、果ては将来の王太子妃の座まで持ち、何不自由なく育った箱入り娘のオデットと、庶民上がりのたくましい子爵令嬢マリアナの、静かな戦いの火蓋が切って落とされた。

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

悪役令嬢(濡れ衣)は怒ったお兄ちゃんが一番怖い

下菊みこと
恋愛
お兄ちゃん大暴走。 小説家になろう様でも投稿しています。

処理中です...