13 / 13
番外編
わたしたちのことーーそれから、ふたたび
しおりを挟む
わたしはルリ
母は、薬師のリンと近所の人に慕われてる
わたしたち双子に優しくて、時に厳しい母が大好きだ。
わたしには双子の兄がいる。
そして、わたしたち双子は勇者と巫女だ。
◇
わたしたちは、産まれる前の記憶があるーー
温かい空間の中で、誰かの声を聞いた。
『君は、巫女になりたい?』
『巫女より、わたしは勇者になりたいの』
『そっか、僕はどっちでも良いから、僕が巫女になるよ』
『やったーーありがとう』
『あっそろそろ時間だ。行こうか』
『わかったわ。先に行ってて、お兄ちゃん』
そんな会話をして、わたしたちは、リン母さまのもとへ産まれたのだ。
産まれた、わたしたちの容姿は
兄のコハクは、黒髪で目の色がリン母さまの金色の目を受けつぎ、わたしは、父親の金髪と目は青色を受けついだ。
たから
はじめて会う人は、わたしたちの事を双子とは思わないだろう。
まあ、特に気にする事じゃない。だって、わたしは、私。
コハクは、コハクだしね。双子で産まれた事は変わりはないものーー
南の地で、母とお隣の家族と楽しく暮らしていたら、突然、勇者と東の国の王子様がやって来た。母の事を捜していたが、見つからなかったらしい母が勇者のおじさんに見つかるまで、隠していたのは
なんと!お隣のバカ息子さんのお父さんが母さまを見つからないように隠蔽の術をかけていたんだってさすが、お隣のお父さん、隠れ賢者様だ。
どおりで、わたしたち親子を探す人が来なかったんだ。
そして、わたしたちは、はじめて会った王子さま、つまり、わたしたちの父親は、わたしたちとリン母さまを一緒に連れて帰りたいと賢者のお父さんに言っていたが、それはリン母さまが決める事だから、無理矢理連れていっても、リン母さまはまた、逃げてしまうよと言ったら、王子さまは黙って東の国に帰っていたーー。
そして、賢者のお父さんが色々とわたしたち双子に教えてくれた。ここは神が作った箱庭の世界、異世界にある“ゲーム”という遊戯盤があり、それを参考にして作った世界との事ーーただ、その神が作った理の一つに勇者と巫女にはスペア(代用品)という設定を作ったらしいーーまったくもって人の事を何だと思ってるんだと、わたしと兄は怒り狂った。
それを見た賢者のお父さんは笑って言った。
ー実はね、君たちが産まれた瞬間にその制度は壊れたんだよー
えっ?何故と問いかけると
「君たちの父親が手順を踏まずにリンさんと子供を作ってしまった事だよ一応、神前の前で王族は結婚の誓いの儀式をし、神に報告しないとね。母親は勇者と巫女の力を持つ双子を産んでしまうんだよ。だからコハク君は巫女の力を持ち、ルリちゃんは勇者の力を持ってるんだよ」
なるほど、今までの勇者や巫女の双子の場合ならスペアとなる片割れの子は、勇者や巫女の力を持ってない子と一緒に産まれるはずだったのに、東の王子様は、どうやら結婚する前に母さまを妊娠させてしまったらしいーーうん。色々とダメダメな王子様だけど、わたしたちにとっては、いい事だった。
その後、15歳になったわたしとコハクは東の王都に、この持ってる力を生かすために勉強しにいく事にした。
その間に賢者のお父さんがリン母さんとの仲が進んでいたりして想像して一人ニヤニヤしていたらコハクが
「ルリ、きっと母さんと賢者のお父さんはまだ結婚しないよ。母さんの事だ。僕らが結婚するまで、くっつかないぞ。だから僕らは早く好きな人を探して結婚しようね」
「そうね。コハク、賢者のお父さんがいくら待つって言ってもねーけど、王子様たちもまだ諦めてないみたいだけど、まあどちらにしても母さまを幸せにしない人には、わたしたちは、許す気はないけどね」
そうお互い言って、笑いながら王都に向かったのだった。
数年後、まさか先にコハクが、“嫁”にいく事になるとは思いもしなかったけど……
とりあえず、この話はまたいずれどこかで
ん、わたしはと言うと
「ルーンおじさん、あっちで暴れていた魔物達しめたので わたし帰りますね。あっ報酬はギルド経由でいいんでじゃ早く帰らないとわたしの旦那さまも寂しがるし朝、考えた新しいメニューのパン種もいい感じに発酵してると思うんで、これで」
「ありがとうね。ルリちゃん。主婦なのに悪いねーちょっと数が多すぎて困ってたんだ。助かったよ。また今度パン屋さんにも行くから
よろしくね」
そう、わたしも結婚して、故郷でパン屋をしています。たまに、東の勇者のルーンおじさんと一緒に各国で暴れる魔物をわたしの勇者の力で倒したりして充実な毎日を暮らしています。
ーーのはずが
「ルリちゃん、ごめんだけど、また勝手にスペアを復活させた馬鹿が現れたらしく。ちょっと時間あるなら私たちといっしょに東まで行ってくれる?」
と賢者お父さんに言われ、また王都に向かうのだったーー
母は、薬師のリンと近所の人に慕われてる
わたしたち双子に優しくて、時に厳しい母が大好きだ。
わたしには双子の兄がいる。
そして、わたしたち双子は勇者と巫女だ。
◇
わたしたちは、産まれる前の記憶があるーー
温かい空間の中で、誰かの声を聞いた。
『君は、巫女になりたい?』
『巫女より、わたしは勇者になりたいの』
『そっか、僕はどっちでも良いから、僕が巫女になるよ』
『やったーーありがとう』
『あっそろそろ時間だ。行こうか』
『わかったわ。先に行ってて、お兄ちゃん』
そんな会話をして、わたしたちは、リン母さまのもとへ産まれたのだ。
産まれた、わたしたちの容姿は
兄のコハクは、黒髪で目の色がリン母さまの金色の目を受けつぎ、わたしは、父親の金髪と目は青色を受けついだ。
たから
はじめて会う人は、わたしたちの事を双子とは思わないだろう。
まあ、特に気にする事じゃない。だって、わたしは、私。
コハクは、コハクだしね。双子で産まれた事は変わりはないものーー
南の地で、母とお隣の家族と楽しく暮らしていたら、突然、勇者と東の国の王子様がやって来た。母の事を捜していたが、見つからなかったらしい母が勇者のおじさんに見つかるまで、隠していたのは
なんと!お隣のバカ息子さんのお父さんが母さまを見つからないように隠蔽の術をかけていたんだってさすが、お隣のお父さん、隠れ賢者様だ。
どおりで、わたしたち親子を探す人が来なかったんだ。
そして、わたしたちは、はじめて会った王子さま、つまり、わたしたちの父親は、わたしたちとリン母さまを一緒に連れて帰りたいと賢者のお父さんに言っていたが、それはリン母さまが決める事だから、無理矢理連れていっても、リン母さまはまた、逃げてしまうよと言ったら、王子さまは黙って東の国に帰っていたーー。
そして、賢者のお父さんが色々とわたしたち双子に教えてくれた。ここは神が作った箱庭の世界、異世界にある“ゲーム”という遊戯盤があり、それを参考にして作った世界との事ーーただ、その神が作った理の一つに勇者と巫女にはスペア(代用品)という設定を作ったらしいーーまったくもって人の事を何だと思ってるんだと、わたしと兄は怒り狂った。
それを見た賢者のお父さんは笑って言った。
ー実はね、君たちが産まれた瞬間にその制度は壊れたんだよー
えっ?何故と問いかけると
「君たちの父親が手順を踏まずにリンさんと子供を作ってしまった事だよ一応、神前の前で王族は結婚の誓いの儀式をし、神に報告しないとね。母親は勇者と巫女の力を持つ双子を産んでしまうんだよ。だからコハク君は巫女の力を持ち、ルリちゃんは勇者の力を持ってるんだよ」
なるほど、今までの勇者や巫女の双子の場合ならスペアとなる片割れの子は、勇者や巫女の力を持ってない子と一緒に産まれるはずだったのに、東の王子様は、どうやら結婚する前に母さまを妊娠させてしまったらしいーーうん。色々とダメダメな王子様だけど、わたしたちにとっては、いい事だった。
その後、15歳になったわたしとコハクは東の王都に、この持ってる力を生かすために勉強しにいく事にした。
その間に賢者のお父さんがリン母さんとの仲が進んでいたりして想像して一人ニヤニヤしていたらコハクが
「ルリ、きっと母さんと賢者のお父さんはまだ結婚しないよ。母さんの事だ。僕らが結婚するまで、くっつかないぞ。だから僕らは早く好きな人を探して結婚しようね」
「そうね。コハク、賢者のお父さんがいくら待つって言ってもねーけど、王子様たちもまだ諦めてないみたいだけど、まあどちらにしても母さまを幸せにしない人には、わたしたちは、許す気はないけどね」
そうお互い言って、笑いながら王都に向かったのだった。
数年後、まさか先にコハクが、“嫁”にいく事になるとは思いもしなかったけど……
とりあえず、この話はまたいずれどこかで
ん、わたしはと言うと
「ルーンおじさん、あっちで暴れていた魔物達しめたので わたし帰りますね。あっ報酬はギルド経由でいいんでじゃ早く帰らないとわたしの旦那さまも寂しがるし朝、考えた新しいメニューのパン種もいい感じに発酵してると思うんで、これで」
「ありがとうね。ルリちゃん。主婦なのに悪いねーちょっと数が多すぎて困ってたんだ。助かったよ。また今度パン屋さんにも行くから
よろしくね」
そう、わたしも結婚して、故郷でパン屋をしています。たまに、東の勇者のルーンおじさんと一緒に各国で暴れる魔物をわたしの勇者の力で倒したりして充実な毎日を暮らしています。
ーーのはずが
「ルリちゃん、ごめんだけど、また勝手にスペアを復活させた馬鹿が現れたらしく。ちょっと時間あるなら私たちといっしょに東まで行ってくれる?」
と賢者お父さんに言われ、また王都に向かうのだったーー
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
【完結】召喚された2人〜大聖女様はどっち?
咲雪
恋愛
日本の大学生、神代清良(かみしろきよら)は異世界に召喚された。同時に後輩と思われる黒髪黒目の美少女の高校生津島花恋(つしまかれん)も召喚された。花恋が大聖女として扱われた。放置された清良を見放せなかった聖騎士クリスフォード・ランディックは、清良を保護することにした。
※番外編(後日談)含め、全23話完結、予約投稿済みです。
※ヒロインとヒーローは純然たる善人ではないです。
※騎士の上位が聖騎士という設定です。
※下品かも知れません。
※甘々(当社比)
※ご都合展開あり。
冷遇された聖女の結末
菜花
恋愛
異世界を救う聖女だと冷遇された毛利ラナ。けれど魔力慣らしの旅に出た途端に豹変する同行者達。彼らは同行者の一人のセレスティアを称えラナを貶める。知り合いもいない世界で心がすり減っていくラナ。彼女の迎える結末は――。
本編にプラスしていくつかのifルートがある長編。
カクヨムにも同じ作品を投稿しています。
[完結]気付いたらザマァしてました(お姉ちゃんと遊んでた日常報告してただけなのに)
みちこ
恋愛
お姉ちゃんの婚約者と知らないお姉さんに、大好きなお姉ちゃんとの日常を報告してただけなのにザマァしてたらしいです
顔文字があるけどウザかったらすみません
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる