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35 港町③
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「あのね。その可愛い顔に大きな胸も身体に付いてるからって、私のことをバカにするんじゃないわよ。胸が小さい人にだって、大きくなりたいという願望はあるんだから」
胸のことを言われたので、反射的にオフィーリア様の胸を見てしまい、それが彼女を苛々させてしまったらしい。
「ちょ……ちょっと待ってください! そんなの、してないです!」
彼女との胸の大きさを比較するなんて、考えたこともなかった。
私はオフィーリア様のような体型に憧れることがあるし、きっと誰もがないものねだりだと思うのに。
「はーっ……まあ、良いわ。それって、私が貴女のことを知って、一番にイラついたところだから、言いたかっただけ。で。ジョサイアがどうしたの? せっかく前から好きな女性と結婚出来たのに、幸せな結婚生活とはいかなかったの?」
「……え? 好きな女性って、オフィーリア様のことでは?」
私がそう言うとオフィーリア様は、半目になって低い声になった。
「……まず、最初に言っておくけど、ジョサイアは私の事なんか、好きじゃないわ。向けられる感情を強いて言うと、無関心よ。婚約者の役目を果たしている人形とでも思って居たんじゃないかしら」
「えっ……なんで、そんな酷いことを言うんですか……あんなにも、大事にされていて……」
彼女はジョサイアと婚約していた間、ずっと贅沢をさせて貰っていたはずだ。それなのに、そんな言い方……。
「何もわかってないわね。レニエラ様。なんでも言いなりになる男なんて、私の事を愛していないわ。本当に愛してくれている人は、言わなければならないことを、私にちゃんと言ってくれる男よ。贅沢させて甘やかされるだけなんて、まるで飼い猫じゃない。そんな愛され方を望むのなら、話すこともないわ。だって、何にでも肯定しか返さないのなら、そもそも話す意味がないでしょう?」
「っ……それは、確かに……そうですが」
なんだかとても怒っている様子のオフィーリア様に、たじたじになってしまい何を言うべきか迷った。
ここまでで一番に良くわからないのが、ジョサイアがなんで、私のことを好きなことになっているの……? 少し前まで、彼は彼女と愛し合っていたはずなのに。
「私も彼が好きではないわ。ジョサイアは私とは違うところを、いつも見ていたもの。そんな男、こっちから願い下げよ」
私の心の中の疑問を見透かすように、オフィーリア様はそうキッパリと言った。
胸のことを言われたので、反射的にオフィーリア様の胸を見てしまい、それが彼女を苛々させてしまったらしい。
「ちょ……ちょっと待ってください! そんなの、してないです!」
彼女との胸の大きさを比較するなんて、考えたこともなかった。
私はオフィーリア様のような体型に憧れることがあるし、きっと誰もがないものねだりだと思うのに。
「はーっ……まあ、良いわ。それって、私が貴女のことを知って、一番にイラついたところだから、言いたかっただけ。で。ジョサイアがどうしたの? せっかく前から好きな女性と結婚出来たのに、幸せな結婚生活とはいかなかったの?」
「……え? 好きな女性って、オフィーリア様のことでは?」
私がそう言うとオフィーリア様は、半目になって低い声になった。
「……まず、最初に言っておくけど、ジョサイアは私の事なんか、好きじゃないわ。向けられる感情を強いて言うと、無関心よ。婚約者の役目を果たしている人形とでも思って居たんじゃないかしら」
「えっ……なんで、そんな酷いことを言うんですか……あんなにも、大事にされていて……」
彼女はジョサイアと婚約していた間、ずっと贅沢をさせて貰っていたはずだ。それなのに、そんな言い方……。
「何もわかってないわね。レニエラ様。なんでも言いなりになる男なんて、私の事を愛していないわ。本当に愛してくれている人は、言わなければならないことを、私にちゃんと言ってくれる男よ。贅沢させて甘やかされるだけなんて、まるで飼い猫じゃない。そんな愛され方を望むのなら、話すこともないわ。だって、何にでも肯定しか返さないのなら、そもそも話す意味がないでしょう?」
「っ……それは、確かに……そうですが」
なんだかとても怒っている様子のオフィーリア様に、たじたじになってしまい何を言うべきか迷った。
ここまでで一番に良くわからないのが、ジョサイアがなんで、私のことを好きなことになっているの……? 少し前まで、彼は彼女と愛し合っていたはずなのに。
「私も彼が好きではないわ。ジョサイアは私とは違うところを、いつも見ていたもの。そんな男、こっちから願い下げよ」
私の心の中の疑問を見透かすように、オフィーリア様はそうキッパリと言った。
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