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05 キスマーク★
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私は脱衣所で鏡を見て、驚いてしまった。けれど、これが原因なのだから、そうなってしまうことも仕方ないのだろうか……。
見た事もない……首筋や胸元にかけて、異常な数の鬱血痕。私が眠っている間に、ギルがせっせと付けていたらしい。
異常な熱量を感じさせてしまう執着……怖いくらいの、キスマークの数。
これは何度でも言いたいんだけど、ギルでなかったら、これも絶対に嫌だったと思う。けど……別に彼なら良いかなと思ってしまった。
監禁してこれをしてしまう程に、尋常ではない、私への強い執着。いつも涼しい顔をして大量の仕事をこなすギルが、私のことをこんなにも好きだったなんて。
「ローレン」
私は服を脱いで浴室の硝子扉を開こうとして呼ばれ、背後を振り返った。
「……ギル……! 何?」
そこに、ギルの姿が見えて驚いた。私は無防備な裸になっていたしここで彼が脱衣所に入ってくるなんて、思いもしなかったからだ。
「そういえば、忘れていたと思って……」
「え……」
だんだんと彼が近付いて来る……それなのに、私は抵抗も何もせずに見ていた。
本来ならばここで悲鳴をあげなければならないと思うのに……それを、せずにただ彼がやって来るのを見ていた。
「ローレン。首にキスマークがあっただろう? それを、塗り替えていない」
その時、ようやく私はギルの事を怖いと思った。青い目が焦点が合っていない。私を見ているようで、見ていない。
……よほど、あの時のことが心の傷として心に残ってしまったのかもしれない。ほんの軽い冗談のつもりだったのに。
「あれはっ……あれは、冗談よ。ギル……私は誰ともそんな事……していないわ」
ギルは私の近くまで来て、背後から抱きしめると首筋に吸い付いた。
「ああっ……ギルっ……あんっ」
首筋は太い血管が走り、傷が付けば死んでしまうほどに重要な器官だ。それゆえに刺激に敏感なのか、吸い付いたギルの強い刺激に恐怖しているはずなのに、激しく感じる気持ちよさに私は喘ぎ声をあげた。
「ローレン……冗談なんて、嘘だよね? あんなにまで悩ませておいて?」
ギルは私を背中から抱きしめて、片手は胸を掴み、もう片方は固く閉じた太ももを割ろうとしていた。これまでは全裸で抱かれているというのに、不思議と性的なものを感じなかった。
けれど、今ではやたらといやらしい触り方になっていた。閉じた太ももに手が這わされては戻り、拒むように力を入れた私を楽しむようにして、ギルは傍にある耳を噛んだ。
「やっ……ごめんなさいっ……私っ……冗談だったの! あれは、私……ああっ……」
ギルは私の身体を抱き上げると、浴室へと入り、水を出して身体全体にシャワーを掛けた。そして、抱きしめたままで足の付け根へと集中的に水を掛けた。
抗えぬ快感に太ももを固く閉じていた力は緩み、力なく彼の長い指を受け入れた。既に濡れていたのか、掛けられた水に反応したのか、くちゅくちゅと立てる水音が響いて、私はギルの指で一度達した。
くったりと力が抜けてされるがままな私を浴槽のふちに座らせると、彼はシャワーを秘部に当てたままで、胸はまるで揉みほぐすようにして揉まれ、軽く立った胸の先に彼は吸い付いた。
見た事もない……首筋や胸元にかけて、異常な数の鬱血痕。私が眠っている間に、ギルがせっせと付けていたらしい。
異常な熱量を感じさせてしまう執着……怖いくらいの、キスマークの数。
これは何度でも言いたいんだけど、ギルでなかったら、これも絶対に嫌だったと思う。けど……別に彼なら良いかなと思ってしまった。
監禁してこれをしてしまう程に、尋常ではない、私への強い執着。いつも涼しい顔をして大量の仕事をこなすギルが、私のことをこんなにも好きだったなんて。
「ローレン」
私は服を脱いで浴室の硝子扉を開こうとして呼ばれ、背後を振り返った。
「……ギル……! 何?」
そこに、ギルの姿が見えて驚いた。私は無防備な裸になっていたしここで彼が脱衣所に入ってくるなんて、思いもしなかったからだ。
「そういえば、忘れていたと思って……」
「え……」
だんだんと彼が近付いて来る……それなのに、私は抵抗も何もせずに見ていた。
本来ならばここで悲鳴をあげなければならないと思うのに……それを、せずにただ彼がやって来るのを見ていた。
「ローレン。首にキスマークがあっただろう? それを、塗り替えていない」
その時、ようやく私はギルの事を怖いと思った。青い目が焦点が合っていない。私を見ているようで、見ていない。
……よほど、あの時のことが心の傷として心に残ってしまったのかもしれない。ほんの軽い冗談のつもりだったのに。
「あれはっ……あれは、冗談よ。ギル……私は誰ともそんな事……していないわ」
ギルは私の近くまで来て、背後から抱きしめると首筋に吸い付いた。
「ああっ……ギルっ……あんっ」
首筋は太い血管が走り、傷が付けば死んでしまうほどに重要な器官だ。それゆえに刺激に敏感なのか、吸い付いたギルの強い刺激に恐怖しているはずなのに、激しく感じる気持ちよさに私は喘ぎ声をあげた。
「ローレン……冗談なんて、嘘だよね? あんなにまで悩ませておいて?」
ギルは私を背中から抱きしめて、片手は胸を掴み、もう片方は固く閉じた太ももを割ろうとしていた。これまでは全裸で抱かれているというのに、不思議と性的なものを感じなかった。
けれど、今ではやたらといやらしい触り方になっていた。閉じた太ももに手が這わされては戻り、拒むように力を入れた私を楽しむようにして、ギルは傍にある耳を噛んだ。
「やっ……ごめんなさいっ……私っ……冗談だったの! あれは、私……ああっ……」
ギルは私の身体を抱き上げると、浴室へと入り、水を出して身体全体にシャワーを掛けた。そして、抱きしめたままで足の付け根へと集中的に水を掛けた。
抗えぬ快感に太ももを固く閉じていた力は緩み、力なく彼の長い指を受け入れた。既に濡れていたのか、掛けられた水に反応したのか、くちゅくちゅと立てる水音が響いて、私はギルの指で一度達した。
くったりと力が抜けてされるがままな私を浴槽のふちに座らせると、彼はシャワーを秘部に当てたままで、胸はまるで揉みほぐすようにして揉まれ、軽く立った胸の先に彼は吸い付いた。
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