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第1章 存在の意義
22話 怠惰の効果
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☆
へたり込んでいた僕に、恐ろしいほどの倦怠感が襲う。立ち上がる気力すら奪うこの怠さはおよそ5分ほどかかり抜けてきた。
脇で心配そうに伺うペンネ。術を発動した後からずっと側で僕の様子を観察している。ベルフェゴールからはどのような説明をされているかは分からない。が、対象に対しこれだけ拘束する時間を与える魔術は素人から見ても強力であった。
「ふぅ、何とか元に戻ったか・・・」
「ごめんなさい、デバフ効果というのは分かっていたけれど、これ程強力だとは知らなかったの」
「怪我をしたわけじゃないから、気にしないで」
神経質な彼女のことだ。フォローを入れとかなければ彼女は気に病むだろう。
『ベルよ、また力をつけたな』
『ありがたきお言葉、です~』
地獄組はこっちで成長を確かめている。この後、ペンネがこの魔術を制御できるまでひたすらサンドバッグに徹したのだった。
・
・
・
後半の方では、如何に相手に悟られずに疲労感を体に反映させることはできるのか、という検証に移っていた。最大火力で発動すれば20分以上の昏睡状態、最小火力はどれ程体に反映させることができるのか。それが課題である。
僕の指揮棒では魔術師同士の戦闘では勝てるだろう。詠唱の時間を無くしタクトを振れば発動するのだから、初見では引けを取ることは無いと思う。
しかし、剣術使いや剣士との戦闘においては僕になす術はない。今のところは戦っていないが、彼らの足捌きの前では魔術は避けられてしまうかもしれない。
そんな時、ペンネがいれば戦況はガラリと変わる。相手に悟られないデバフ。これ程の脅威は無いだろう。相手は普段通りのモーションで攻防を繰り広げても、実際は僕らが有利に戦闘が進むのである。ペンネが敵では無く、本当に良かったと思う。
初日にして僕らの戦闘スタイルが確立した。今の僕は他の人から見てまだ駆け出しの魔術師としてしか認識されていない。そんなに強力な魔法を出す必要もなく、これ以上の修練は必要ないと判断する。
『お主ら、もうこれ以上の修練は無意味では?』
『やっぱりそう思うよね』
『これよりかは外で戦闘して経験を積んだ方が良いぞ、魔石の件もあるしの』
『了解、彼女にも聞いてみるよ』
「ペンネ、明日からのことなんだけど・・」
「やっぱり嫌ですか?」
瞳にうっすら涙が浮かび始める。罪悪感が・・。続きを話す。
「嫌、修練は一応毎日行う。時間は1刻(1時間)程だけどね。それよりも外で一緒に経験を積まない?」
「外で?村から出るのですか?」
「うん、ちょっと事情があってね」
「私は構いませんが、昨日のようにはならないですかね?ルカさんも魔獣が出ると仰っていましたし・・・」
「僕らには神霊操壁がある。それに、ペンネが″怠惰の感情″を覚えてくれたからよっぽどの事じゃなければやられないと思うんだ。」
「う~ん」
「それに村周辺で探索するつもりだから最悪は直ぐに帰ってこよう、約束するよ」
「分かりました、ではそのようにしましょう」
こうして僕らの実践訓練が始まった。
へたり込んでいた僕に、恐ろしいほどの倦怠感が襲う。立ち上がる気力すら奪うこの怠さはおよそ5分ほどかかり抜けてきた。
脇で心配そうに伺うペンネ。術を発動した後からずっと側で僕の様子を観察している。ベルフェゴールからはどのような説明をされているかは分からない。が、対象に対しこれだけ拘束する時間を与える魔術は素人から見ても強力であった。
「ふぅ、何とか元に戻ったか・・・」
「ごめんなさい、デバフ効果というのは分かっていたけれど、これ程強力だとは知らなかったの」
「怪我をしたわけじゃないから、気にしないで」
神経質な彼女のことだ。フォローを入れとかなければ彼女は気に病むだろう。
『ベルよ、また力をつけたな』
『ありがたきお言葉、です~』
地獄組はこっちで成長を確かめている。この後、ペンネがこの魔術を制御できるまでひたすらサンドバッグに徹したのだった。
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後半の方では、如何に相手に悟られずに疲労感を体に反映させることはできるのか、という検証に移っていた。最大火力で発動すれば20分以上の昏睡状態、最小火力はどれ程体に反映させることができるのか。それが課題である。
僕の指揮棒では魔術師同士の戦闘では勝てるだろう。詠唱の時間を無くしタクトを振れば発動するのだから、初見では引けを取ることは無いと思う。
しかし、剣術使いや剣士との戦闘においては僕になす術はない。今のところは戦っていないが、彼らの足捌きの前では魔術は避けられてしまうかもしれない。
そんな時、ペンネがいれば戦況はガラリと変わる。相手に悟られないデバフ。これ程の脅威は無いだろう。相手は普段通りのモーションで攻防を繰り広げても、実際は僕らが有利に戦闘が進むのである。ペンネが敵では無く、本当に良かったと思う。
初日にして僕らの戦闘スタイルが確立した。今の僕は他の人から見てまだ駆け出しの魔術師としてしか認識されていない。そんなに強力な魔法を出す必要もなく、これ以上の修練は必要ないと判断する。
『お主ら、もうこれ以上の修練は無意味では?』
『やっぱりそう思うよね』
『これよりかは外で戦闘して経験を積んだ方が良いぞ、魔石の件もあるしの』
『了解、彼女にも聞いてみるよ』
「ペンネ、明日からのことなんだけど・・」
「やっぱり嫌ですか?」
瞳にうっすら涙が浮かび始める。罪悪感が・・。続きを話す。
「嫌、修練は一応毎日行う。時間は1刻(1時間)程だけどね。それよりも外で一緒に経験を積まない?」
「外で?村から出るのですか?」
「うん、ちょっと事情があってね」
「私は構いませんが、昨日のようにはならないですかね?ルカさんも魔獣が出ると仰っていましたし・・・」
「僕らには神霊操壁がある。それに、ペンネが″怠惰の感情″を覚えてくれたからよっぽどの事じゃなければやられないと思うんだ。」
「う~ん」
「それに村周辺で探索するつもりだから最悪は直ぐに帰ってこよう、約束するよ」
「分かりました、ではそのようにしましょう」
こうして僕らの実践訓練が始まった。
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