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魔神とシスターの徒然

ルナベレッタの日常③

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『Mobius Cross_メビウスクロス徒然:ルナベレッタの日常③』


 夏。
照りつける太陽。風は爽やかで、青々と揺れる葉叢が地面に強い影を落とす夏。
 医療の知識を求めて、医者を訪ね歩き、とうとう帝都からちょっと外れた所まで来てしまったルナベレッタ。呆れる魔神ギルトをよそに、より人気の無い医者へと逆·たらい回しにされ、最後に1戸の民家に辿り着いた。

 …本当だ…仕立屋に見える…
現にルナベレッタはそう紹介された。“服も売ってるけど治療もやってる店”そして…


 「このカバタレがあぁーッ!!」


“特殊な人だから会ってみるといい。”


 ルナベレッタはすくみあがった。
店の奥から怒号が飛んできたのだ。反射的に心の中ですみませんを5回唱えたが、ギルトがそれを吸って冷静になってみると、聞こえてくるのは女と女が口論している声であることに気づいた。
恐る恐る覗く…

 立っているのは医者っぽい白い衣の女。
「蛇に咬まれたらその蛇の頭を踏み潰して持って来んかいッ!」

寝かされているのは患者っぽい女。
「そ、そんなの無理に決まってるでしょ!?;」

「種類がわからんじゃないか!頭の形はッ?!」

「ひらぺったかったと思うけど…;」
「解った!解毒剤!効きが良い飲み方と悪い飲み方どっちがいいッ!?」

「え?良い方に決まってるでしょ;」

「よしきたッ!」
 女は白衣を翻して狭い店内を勢いよく走り回り、奥の棚から水差しを3つ手にした。そのついでに、視界に入ったルナベレッタに口早に一声。
「あ,客!?ちょっと待ってなッ!」

白衣の女は水差しを構えて患者の元へと屈む
「ほら四つん這いになって尻向けなッ!」


「…は…?」


「尻に投与(い)れるから早くせんかいッ!!」

「エッッ…///な、なななナニ言ってるの?!!」
仰向けに寝ている患者は一気に赤面し思わず自分の股間を手でガードした。
「ナニよそのプレイ!!あたしにそのケは無いわ…!ハァ…ハァ」

医者は患者の足を掴んで開かせようとする。

「キャー!///い、イヤイヤイヤイヤ!」

「コラ暴れんな鼓動を落ち着かせろ!毒が早く回るだろがいッ!」

「ド、ドクターが興奮させてるんでしょ…苦しい…ハァ…ハァ…」

「アッーほら毒回っとるじゃないかッ!
…ちょっとそこのお客ッ!!こっち来て手伝いなッ!!」

突如ルナベレッタご指名
「え??え?!」

まくし立てる医者
「急ぐッ!」
「は、はい!」

 素直なルナベレッタは医者に言われるがまま、仰向けの患者の足を持ち上げ腰を曲げさせ、固定するのを手伝った。
…アレだ!Vの字に開いた股の間から顔が覗く…あのポーズだ!!罪深き大罪の前門と汚らわしき穢出の後門が、全開である…。

患者は色んな意味で息も絶え絶えだ。
「お…お嫁に…いけないぃ…穢されるぅ…」

「違うわカバタレッ!!医療行為じゃ,男でもするわ,女同士なだけマシと思えッ!」
言うやいなや女医は、水差しの細い筒先を患者の“穢出の門”へと通ずる込み、“清浄の雫”を注ぐ…
「ねッ!?“肛門”から入れる“解毒剤”は効くだろッ!?」
女医には遠慮など無かった。
患者は「ぁふん」と声を上げ力尽きた…。
…ルナベレッタは、女二人で女一人を押さえ込み辱めている。。かのような今の状況に、言い知れぬ背徳を感じ放心していた…。
ギルトは新たな罪の味の門を開くのだった…。



「ほらいつまで押さえてんだい!?患者の顔と息と脈見るからどきなッ!」

「ぁゎわごめんなさいっ!//」

 患者の様子を注意深く観察する女医。その様子を熱心に観察するルナベレッタ。
この女医は口こそ悪いが、きっとテキパキしているだけに違いない…。

 「ヒーッヒッヒ!
毒蛇の本場イウヌポリスから手に入れたこの解毒剤!どんな効き目か見極めたるッ…!」

…。

「「…ルナベレッタ。コイツに関わるのはよした方がいいんじゃないか?」」

「…私はそうは思いません。」

「「本気で言ってるのか…?」」
そう言ったギルトだったが、共有するルナベレッタの視線から感じ取ることができた。
水差しの先に取り付けられた、デリケートゾーンを傷つけない為の革のカバー。女医の、脈を測る右手。万一に備えて別の解毒剤に添えられたままの左手。そして何より、経過の一切を見逃すまいとする真剣な眼差し。その誇り高き配慮を。

 患者の様子が落ち着くと、女医はルナベレッタに話しかけた。
「ねーちゃん待たせたねッ。救急…じゃないね?服かい?」

「…はじめまして。ルナベレッタと申します。御医者様に…貴女に会うために此処に来ました。お名前をお聞きしてもよろしいでしょうか。」

「?…いかにも。アタイはドクター。
Dr.ヒポポクラティス8世」

to be continued?(余裕があったら)
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