線香花火の様に

紫陽花

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3.消え損ない

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用なんて別に無いけどさ、ひょっとして、もしかしたら君に会えるかもしれない。

ひょっとしてなんて君が誰かさんを気にかけて見舞いに来てくれるか、あるいは君自信が怪我でもしなきゃあり得ないのに。

暫くその辺を歩き回って、やっぱりそんな体力は俺には無くて、中庭のベンチに座ってみたりした。
ほら、やっぱりひょっとしては無かったよ。
もう消灯時間か。
消灯時間が来れば、俺にできるのは君をただ想うことだけ。

でも、ただ想うことさえもが、俺の体力を奪っていく。そうしたら、寝たくも無いけど、意識を失うように、眠りにつく。

起きたらまた君のひょっとしてを待つ。
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