純粋な初恋(シリーズあり)

橋本衣

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ある意味凄いな、2人とも。だけど、可哀想だな、聖

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「、、、、で?休日の人を呼び出しておいて、何も言わないそこ2人どうした?」

さく、あんまり怒りモードで話さないであげて」

「俺らも事情分かんないけど、来てからずっとこれだから!」

じゅん高さつかさも、別に俺怒ってる訳じゃなくて、、、、今日の朝ハワイから帰って来てさっきまで寝てたのに昼に起こされて機嫌が悪いだけ」

「「「「「「「怒ってるんじゃんか」」」」」」」

拝啓、天国のママ、パパ、咲夜さきや兄さん、雅陽みやび姉さん夫婦、雅之まさゆき兄さん夫婦、お元気ですか?俺はあまり元気じゃないです。

3月中旬で、つい先日高校を卒業し俺は卒業祝いで羅人あみひとを祖父母宅に預けて、フユさん達5人とハワイ旅行に行って帰って来た今日、急に玲央れおいとの2人に呼び出された俺。
純の家に居ると来てみたら、他のみんなも集められていて、集めた当の本人である2人は壁に視線を向けて、体育座りをしている状態。
俺は呆れて何も言えないと言うか、不機嫌モードだ。

「最初に連絡されたのは純なんでしょ?理由とかは?」

「うん、朝イチに俺ん家に行く。みんなも呼ぶからって。だけど、理由は言われてないし聞けない雰囲気だし」

「朔は何か分かんない?ほら、幼馴染兼メンバーとしての知識とかで」

「そう言われてもねぇ、千尋ちひろ。そう言うのは分からないし、怪しい事とかなかった、と思うけ、、、、ぁ」

「?、朔君何か思い当たりあるの?」

「いや、柊月ひづき、思い当たりではないんだけど、そう言えばのぞむ君が変な事言ってたなって」

「変な事って?何かヒントになるかもだし、言って」

「分かったよ、おさむ。「普段抑制剤を飲むのを忘れる2人から此処数ヶ月、フェロモンを感じ取れない」、って」

「「ビクッ」」

「「「「「「「え!それって」」」」」」」

「うん、多分2人のこの反応からして、」

俺の言葉を聞いて明らかに、肩を震わせて反応する玲央と糸。
内心、呆れてしまうが普通に言えよ、と思いながら2人の真後ろまで近づいて、視線を合わせるようにしゃがみ込み、耳元で発する。

「妊娠したでしょ?2人とも」

「「、、、、」」

「はいかいいえ。言わなかったら、玲央は恥ずかしい写真を夢斗ゆめとに渡す。糸は良晴よしはる叔父さんの悪口を言った動画を送る」

「「はい!そうです!!妊娠しました!!!!!!」」

「「「「「「「えげつないな、朔」」」」」」」

俺の質問に無言を貫こうとしたから、脅したら素早く俺の方を見て返答してくる辺り、本当にされるのが嫌なんだな、と思う。
まぁ、糸の場合は今後の家族付き合いにも関わるしな。自業自得なんだけどさ。
そう思いながら、2人をソファに座らせて、俺と千尋と修の3人で尋問みたいな形を取る。

「んで、今妊娠何ヶ月よ」

「俺も糸も3ヶ月。同じ間隔でヒート来るじゃん?」

「じゃあ、なんで妊娠したって発覚したのさ」

「それは僕がちょっと体調不良になった時あったでしょ?それで玲央と病院行った時に、僕が先に発覚して、その流れで玲央も」

「それじゃあ、2人の恋人さんには?」

「「言えてません」」

「馬鹿なの?」

「朔いくらなんでも言い過ぎだ。恋人に言えない事情もあるかもしれないだろう。まぁ、柊月は隠す事なく教えてくれたが」

三都弥みつや君、、、、!」

「そこイチャつくな~」

「でも、恋人さんに言わないのはダメだと思うな。俺は悲しいし、隠されてるのは」

五十鈴いすず、安心しろ俺は言うから」

「修、、、、!」

「そこもイチャつくなよ~、、、、千尋、俺とイチャつこう?」

「、司急にキモい事言わないでくれる?」

「申し訳ございませんでした」

「司が可哀想過ぎるんだけど、だけど俺も可哀想」

なんて、外野がうるさいのはさておき。
2人から差し出されてテーブルに置かれた2つのエコー写真。この2人の様子からして言えない状況にあるのかもしれない。
だけど、玲央の家も糸の家もどっちも、そう言うのに怒ったり反対する感じではない。特に玲央の家の場合は前例が前例だし。
じゃあ、ひじりとまー君の方に問題がある??2人に何か言われた?
俺は頭の中でそう推理をして、足を組んで2人を見つめて言う。

「聖とまー君に何か言われた?それともされた?」」

「「!、いや、それは」」

「ハァァ、ここで何も言わなかったら、俺は2人の親友を辞める」

「「え」」

「ちょっ、朔!それは言い過ぎだろ」

「千尋は黙ってて」

俺の言葉に、一気に顔色を変える玲央と糸。他のみんなも驚いた顔をして俺を見ている。
千尋に関しては焦った表情をしながら、俺に突っかかってくるが、今は止めないで欲しい。
これは、幼馴染兼メンバー、そして親友としての問題だ。

「言うの?言わないの?」

「、分かった。言う」

「玲央!」

「言わないと、ダメだろ。特に俺の方は、」

「教えて」

「、、、、聖に前に言われたんだよ。子供がもし出来たら、俺は芸能界を辞める、引退って」

「!、、、、それで、玲央はなんて返したのさ」

「その時の俺は、眠たかったから、分かった、って返答した。妊娠なんて、そんな早くにはしないし、って思ってたし」
「でも、いざ高校卒業してすぐに妊娠発覚して、、、、、、、、怖いんだ。もし聖に言って芸能界を本当に辞めさせられるのが」

「ハァァ、聖の奴、望君にバレたら怒られる事ぐらい想像しろよ」

「え?今、そっちの心配?」

「純は黙ってろ」バシッ

「司、痛い」

玲央の悲痛な言葉に俺は結構同情してしてしまうのが正直な話だ。俺だって芸能界を辞めろ、なんて言われたら苦しいし、フユさんに言われたらって考えただけで嫌だし。前に言われたし。
でも、聖がそんな簡単に、アイドルを頑張っている玲央に言うだろうかって言う疑問さえ残る。
そう思いながら、糸の方に視線を向ける。俺の視線に気づいたのか、気まずそうな顔をしながらも口を開く糸。

「えっと、僕はね、、、、その、、、、、、、、覚えて、ないんだよね」

「は?、何が?誰が?」

「だから、その、、、、まさ君、僕とヒートの時にヤった記憶がないん、だよね~」

そう言う糸の顔は冷や汗ダラダラで、目がマグロの如く泳いでいる。
その表情を見て、俺達8人は察した。コイツ、また何かをやらかしたか、やりやがったと。そして、その被害者がまー君だと言うのは明白で、俺はため息をつきながら、目の笑ってない笑みで糸を見つめ、肩を優しくだけど力強く掴み言う。

「詳しく丁寧に話せ。分かったな?」

「はい!!、、、、前のヒートの時、お酒の弱い正君にウォッカを飲ませて、酔っている時に縛り上げて、それで、」

「それで」

「、興奮状態に陥った僕は、、、、朝までぶっ通しでヤりました」

「、、、、良晴叔父さんに連絡しなくちゃ」

俺はそう言って、ポケットからスマホを取り出すと、糸が俺に勢い良くしがみ付いてきた。
どれだけ叔父さんに連絡されるのが嫌なんだよ。マジで。

「ご慈悲を!朔、どうか僕にご慈悲を!!!」

「いや、いくら番でも、従兄弟に記憶のない逆強姦はちょっと、」

「ど正論!」

「僕でも、流石にそれはやらないかなぁ、、、、三都弥君がお酒弱かったら別だけど」

「柊月、、、、柊月???」

「意外とあぁ言う事をやるよな、糸って。でも縛り上げるのは流石に無理だわ」

「俺、修にされるんだったら頑張るから!」

「何を???」

「千尋」

「却下」

「何も言ってないのに!!」

「その顔が馬鹿な考えしてるし、俺の性格上はやりません」

「クッ、、、、」

「千尋が強いな、こりゃあ。俺は、委員長にされそう」

「純は言わなくても良い事言わないで。それで、糸はともかく玲央はどうするのさ?」

「僕はともかくって何!?」

「あ?叔父さんに連絡して欲しいって事ね」

「そうは言ってませんって、朔羅さくらさん」

「俺は、、、、辞めたくない。でも、言わないのも聖を裏切ってる感じがする。だから、言いたい」

「、、、、分かった。俺も付き添う、糸、お前の方も俺が付き添うから分かったな」

「サー、イエッサー!!」

寂しそうな顔をしながら、そう言う玲央に、しょうがないなぁ、と思いながらそう返答する。ついでに糸にもニコッと笑みを向けてそう言った。
糸は何故か、軍人みたいな返答をしてきた。おじさんに連絡されるのが嫌ならするなよ。

























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