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探り合い
14. 指輪は甘く 〜リーゼロッテ〜
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ユリウスの傷が癒えるのは案外早かった。自室のベッドに潜り込んだまま、どれだけ声をかけても返事がなかったのはほんの数日で、そのうちにいつも通り元気いっぱいの顔でひょこっと出てきた。
「リゼ様ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。以後このようなことがないように気を付けます」
さっと敬礼するユリウス。何があったか言う気はないみたいだ。ユリウスが引きこもっている間、アンナもにやにやするばかりで何も教えてくれなかった。
私の臣下であるユリウスが殿下に刃を向けたのだから、どんなお咎めがあるかと戦々恐々していたものの、ヴィンフリート殿下からは何の連絡もなく、城内も普段と特に変わらない。そんなに気にするほどの出来事ではないのかもしれない。
私は問いただす事を諦めて、向かいの椅子を勧めた。
「ちょうど良かったわ。さっそく手伝ってほしいことがあるの」
「何なりとお申し付けください」
私の隣では、アンナがフィナンシェを頬張りながら真剣な面持ちでペンを握り、百合の透かし絵が入った紙と対峙している。
「ヴィンフリート殿下へのお手紙を作成してるの。三人それぞれが自信のあるものを出し合って、一番出来が良かったものを私からの手紙として採用しましょう」
「お手紙ですか、なんでまた……」
「できたー!」
アンナが椅子の上にガバッと立ち上がり、出来上がった作品を掲げて誇らしげに胸を張った。
「これぞ会心の出来。どうですか姫様?」
「だんだん上手になってきてるわね」
「この調子でより素晴らしい手紙を創出するべく頑張ります」
嬉しそうに、また新しい紙をセットして机に向かう。呆気にとられながらユリウスがアンナの作品を手に取り凝視した。
「なるほど、そういうことですか」
ダイナミックに紙いっぱいに書かれた一字一字は、文字というよりは誰にも理解されない絵画のような独特かつ奇怪な様子を呈している。ところどころ何て書いてあるか判別できないくらいだった。
「文章自体はユリウスがいない間に出来上がったの」
アンナの机にある水色の紙を指差す。そこにはきちんと読める字で文章が書いてある。アンナはそれを見ながらせっせとペンを走らせているのだ。
『親愛なるヴィンフリート殿下
お元気ですか?
この前は、庭園で一緒にお茶できて、嬉しかったです。これは、殿下にぴったりだと思ったので、贈ります。使ってください。
また今度、一緒にお茶してください。
リーゼロッテ』
手紙としての体裁は整っているものの、内容は二十歳過ぎの王女が婚約者へ書く手紙としてはあまりにもお粗末。ところどころ綴りも間違っている。
「これは……なかなかの出来ですね」
「でしょう? 私とアンナの力作よ」
利き手の右手ではなく左手でペンを持つアンナを見て、ユリウスも腕まくりして自分に用意された席につき、ピンと背筋を伸ばした。
「よし、では俺も」
「紙は沢山あるから遠慮せずどんどん使ってね」
『世間知らず姫あるある十箇条』その五、字が下手。
ヴィンフリート殿下への指輪が出来上がったら、添え状をつけてお贈りしようと思いついた。読み書きができないという設定は既出なので、ここで実際にどれだけ本当にできないのか披露しておこう、と。
「アンナは右手で書いても元々字下手だから問題ないんじゃないか?」
「ふっ、ユリウス如きには私が生み出す芸術の海は渡れまい」
「これのどこが芸術だ」
いつもの調子を取り戻した二人に安堵し、左利きの私は右手でペンを握った。
そうして次々と出来上がった珠玉の名作品がリビングの床に所狭しと並んだ。
「圧巻の作品群ですね」
「壮絶の間違いだろ」
「姫様は右で書いてもかすかに上品さが出ちゃってますよね。うーん、惜しい」
「やっぱり私じゃ駄目ね」
「駄目な方が良いんじゃないですか、この場合」
やいのやいの口々に意見を言い合い、いくつかに絞っていき最終的に一通まで無事に絞り込むことができた。
「私はこっちの方が力作なんだけどなあ」
ぶつぶつ文句を言っているアンナが、最後にふざけて小躍りしながら、ペンを指先だけで摘みふるふると書いた一通。難読文字のオンパレード。
「……これもう一回再現しろって言われても出来ませんよ?」
「そこはまあ、すぐにリゼ様が成長して上手くなったってことで」
「はい、これで決定。作業終了」
証拠隠滅とばかりに床に広がった不採用を三人でかき集め、ひとまず書斎の棚に保管しておくことにした。
その翌日、指輪が届いた。
二つの箱をテーブルに置き、それぞれ中身を確認する。
一つは私が自分用に購入したブルーダイヤの指輪。
「わあ……」
箱を開けた瞬間、隣で目を輝かせていたアンナが歓声を上げた。
「綺麗、姫様の瞳と同じ色! とっても素敵です。これ、もしかしなくてもものすごいお高いですよね」
「そうね。これだけ澄んだ青色はとても貴重で、クレマチスではなかなかお目にかかれないわ」
わかっていてあえてこれを選んだのだけれど、こうして普段着のまま指を通すと何だかいけないことをしている気持ちになる。
「うわー、これ売っただけでしばらく暮らせそう」
ぶつぶつ呟きながら手を合わせ始めたアンナを笑いながら、指輪を箱に戻した。
「そう。これは本当に貴重なもの。だから無事に婚約破棄できたら、お返しするつもり」
「え、そうなんですか。姫様にすっごく似合ってるのに」
これはあくまでもヴィンフリート殿下を失望させるために手に入れたもの。代金もリングエラの王室から出ているのだから、目的を果たした後はきちんと換金するなり次の婚約者に渡してもらうなりして、リングエラにお返ししなければ。
もう一つの箱は、殿下への贈り物の指輪。箱を開けると、澄んだ青緑色の指輪がしっかりと台座に収まっていた。
「これが王子への? また爽やかな感じで。ちょっと王子の印象とは違いますね」
男性用にひと回り大きく作られた指輪は、さっきの指輪とほぼ同じデザインで、青緑色の石の周りに白銀の小粒な宝石がしっかり埋め込まれている。
(同じデザインでお願いしたら沢山の宝石が使われるだろうとは思ってたけど……)
それを狙ってのオーダーが、予想以上に豪奢な造りで目を見張ってしまった。王室からの注文だからわざと高価な石を沢山使ったのかも、と疑いたくなるほど。
ヴィンフリート殿下は普段指輪をつけないと言っていた。これだけ派手できらきらしていたら、絶対につけないだろう。何だこれは、と突っ返されるかもしれない。
(それならそれでまあ良いでしょう)
私の散財ぶりをアピールするためだけに、わざわざ殿下が眉を顰めそうなものを用意したのだから。もしこれが私の手元に戻ってきたら、夜の明かりで赤く煌く様子を、婚約破棄される日まで一人こっそり毎夜楽しむことにしよう。
その日の夕方、この指輪にアンナ作の手紙を添えてユリウスからディルクへ、ディルクからヴィンフリート殿下へと献上された。ついでに、ディルクに読み書きの指南も依頼しておく。
殿下からの返事が私の元に届けられたのは、その翌朝のことだった。
「え、もう? 早! 王子早すぎ!」
「ディルクに渡してからまだ一日も経ってない。あの王子忙ぶってるだけで実は暇なのか?」
わあわあと騒ぎ立てるアンナとユリウスに苦笑しつつ封を開け、その手紙に目を通す。
(これは……)
「あの字と同じ。やはり王子は達筆ですね」
「問題は内容だ」
我先にと二人が覗き込もうとするのを遮って、私は書斎に駆け込んだ。
「リゼ様?」
「どうしたんですか?」
そのまま扉を閉めて鍵をかける。どんどんと強く叩かれる扉を背にしゃがみ込み、殿下からの手紙を胸に抱きしめた。
(何これ……本当にあの殿下が?)
見事な文字で書かれていたのは指輪のお礼、そしてほのかな甘さを乗せた文章だった。
(何で? どうして?)
庭園のテラスで相対した時の、殿下の強張った顔を思い出す。あの人がこの手紙を……イメージがかけ離れすぎていて信じられない。
誰かの代筆では。いいえ、それはない。この字は確かにヴィンフリート殿下の字。では誰かが代わりに文面だけ作成した? だとしても、殿下があらかじめ目を通して納得した上で書かれているってことよね。
それよりも信じられないのは、私がこの手紙を読んでひどく動揺していること。心臓がバクバク激しく動いて苦しい。地上にいた頃、夢中で読み耽った恋愛小説に出てくる愛の手紙と比べたら、全然大したことない、淡い内容。それなのに私の心を強く揺さぶる。
(これはラブレターと思っていいのかしら……)
全身の血が沸騰しそうな勢い。きっと顔は真っ赤になっている。しばらく表には出られない。
「姫様どうしたんですかー」
「リゼ様、開けてください」
どんどんと扉を叩く音にも二人の声がけに、何も返せなかった。
「リゼ様ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。以後このようなことがないように気を付けます」
さっと敬礼するユリウス。何があったか言う気はないみたいだ。ユリウスが引きこもっている間、アンナもにやにやするばかりで何も教えてくれなかった。
私の臣下であるユリウスが殿下に刃を向けたのだから、どんなお咎めがあるかと戦々恐々していたものの、ヴィンフリート殿下からは何の連絡もなく、城内も普段と特に変わらない。そんなに気にするほどの出来事ではないのかもしれない。
私は問いただす事を諦めて、向かいの椅子を勧めた。
「ちょうど良かったわ。さっそく手伝ってほしいことがあるの」
「何なりとお申し付けください」
私の隣では、アンナがフィナンシェを頬張りながら真剣な面持ちでペンを握り、百合の透かし絵が入った紙と対峙している。
「ヴィンフリート殿下へのお手紙を作成してるの。三人それぞれが自信のあるものを出し合って、一番出来が良かったものを私からの手紙として採用しましょう」
「お手紙ですか、なんでまた……」
「できたー!」
アンナが椅子の上にガバッと立ち上がり、出来上がった作品を掲げて誇らしげに胸を張った。
「これぞ会心の出来。どうですか姫様?」
「だんだん上手になってきてるわね」
「この調子でより素晴らしい手紙を創出するべく頑張ります」
嬉しそうに、また新しい紙をセットして机に向かう。呆気にとられながらユリウスがアンナの作品を手に取り凝視した。
「なるほど、そういうことですか」
ダイナミックに紙いっぱいに書かれた一字一字は、文字というよりは誰にも理解されない絵画のような独特かつ奇怪な様子を呈している。ところどころ何て書いてあるか判別できないくらいだった。
「文章自体はユリウスがいない間に出来上がったの」
アンナの机にある水色の紙を指差す。そこにはきちんと読める字で文章が書いてある。アンナはそれを見ながらせっせとペンを走らせているのだ。
『親愛なるヴィンフリート殿下
お元気ですか?
この前は、庭園で一緒にお茶できて、嬉しかったです。これは、殿下にぴったりだと思ったので、贈ります。使ってください。
また今度、一緒にお茶してください。
リーゼロッテ』
手紙としての体裁は整っているものの、内容は二十歳過ぎの王女が婚約者へ書く手紙としてはあまりにもお粗末。ところどころ綴りも間違っている。
「これは……なかなかの出来ですね」
「でしょう? 私とアンナの力作よ」
利き手の右手ではなく左手でペンを持つアンナを見て、ユリウスも腕まくりして自分に用意された席につき、ピンと背筋を伸ばした。
「よし、では俺も」
「紙は沢山あるから遠慮せずどんどん使ってね」
『世間知らず姫あるある十箇条』その五、字が下手。
ヴィンフリート殿下への指輪が出来上がったら、添え状をつけてお贈りしようと思いついた。読み書きができないという設定は既出なので、ここで実際にどれだけ本当にできないのか披露しておこう、と。
「アンナは右手で書いても元々字下手だから問題ないんじゃないか?」
「ふっ、ユリウス如きには私が生み出す芸術の海は渡れまい」
「これのどこが芸術だ」
いつもの調子を取り戻した二人に安堵し、左利きの私は右手でペンを握った。
そうして次々と出来上がった珠玉の名作品がリビングの床に所狭しと並んだ。
「圧巻の作品群ですね」
「壮絶の間違いだろ」
「姫様は右で書いてもかすかに上品さが出ちゃってますよね。うーん、惜しい」
「やっぱり私じゃ駄目ね」
「駄目な方が良いんじゃないですか、この場合」
やいのやいの口々に意見を言い合い、いくつかに絞っていき最終的に一通まで無事に絞り込むことができた。
「私はこっちの方が力作なんだけどなあ」
ぶつぶつ文句を言っているアンナが、最後にふざけて小躍りしながら、ペンを指先だけで摘みふるふると書いた一通。難読文字のオンパレード。
「……これもう一回再現しろって言われても出来ませんよ?」
「そこはまあ、すぐにリゼ様が成長して上手くなったってことで」
「はい、これで決定。作業終了」
証拠隠滅とばかりに床に広がった不採用を三人でかき集め、ひとまず書斎の棚に保管しておくことにした。
その翌日、指輪が届いた。
二つの箱をテーブルに置き、それぞれ中身を確認する。
一つは私が自分用に購入したブルーダイヤの指輪。
「わあ……」
箱を開けた瞬間、隣で目を輝かせていたアンナが歓声を上げた。
「綺麗、姫様の瞳と同じ色! とっても素敵です。これ、もしかしなくてもものすごいお高いですよね」
「そうね。これだけ澄んだ青色はとても貴重で、クレマチスではなかなかお目にかかれないわ」
わかっていてあえてこれを選んだのだけれど、こうして普段着のまま指を通すと何だかいけないことをしている気持ちになる。
「うわー、これ売っただけでしばらく暮らせそう」
ぶつぶつ呟きながら手を合わせ始めたアンナを笑いながら、指輪を箱に戻した。
「そう。これは本当に貴重なもの。だから無事に婚約破棄できたら、お返しするつもり」
「え、そうなんですか。姫様にすっごく似合ってるのに」
これはあくまでもヴィンフリート殿下を失望させるために手に入れたもの。代金もリングエラの王室から出ているのだから、目的を果たした後はきちんと換金するなり次の婚約者に渡してもらうなりして、リングエラにお返ししなければ。
もう一つの箱は、殿下への贈り物の指輪。箱を開けると、澄んだ青緑色の指輪がしっかりと台座に収まっていた。
「これが王子への? また爽やかな感じで。ちょっと王子の印象とは違いますね」
男性用にひと回り大きく作られた指輪は、さっきの指輪とほぼ同じデザインで、青緑色の石の周りに白銀の小粒な宝石がしっかり埋め込まれている。
(同じデザインでお願いしたら沢山の宝石が使われるだろうとは思ってたけど……)
それを狙ってのオーダーが、予想以上に豪奢な造りで目を見張ってしまった。王室からの注文だからわざと高価な石を沢山使ったのかも、と疑いたくなるほど。
ヴィンフリート殿下は普段指輪をつけないと言っていた。これだけ派手できらきらしていたら、絶対につけないだろう。何だこれは、と突っ返されるかもしれない。
(それならそれでまあ良いでしょう)
私の散財ぶりをアピールするためだけに、わざわざ殿下が眉を顰めそうなものを用意したのだから。もしこれが私の手元に戻ってきたら、夜の明かりで赤く煌く様子を、婚約破棄される日まで一人こっそり毎夜楽しむことにしよう。
その日の夕方、この指輪にアンナ作の手紙を添えてユリウスからディルクへ、ディルクからヴィンフリート殿下へと献上された。ついでに、ディルクに読み書きの指南も依頼しておく。
殿下からの返事が私の元に届けられたのは、その翌朝のことだった。
「え、もう? 早! 王子早すぎ!」
「ディルクに渡してからまだ一日も経ってない。あの王子忙ぶってるだけで実は暇なのか?」
わあわあと騒ぎ立てるアンナとユリウスに苦笑しつつ封を開け、その手紙に目を通す。
(これは……)
「あの字と同じ。やはり王子は達筆ですね」
「問題は内容だ」
我先にと二人が覗き込もうとするのを遮って、私は書斎に駆け込んだ。
「リゼ様?」
「どうしたんですか?」
そのまま扉を閉めて鍵をかける。どんどんと強く叩かれる扉を背にしゃがみ込み、殿下からの手紙を胸に抱きしめた。
(何これ……本当にあの殿下が?)
見事な文字で書かれていたのは指輪のお礼、そしてほのかな甘さを乗せた文章だった。
(何で? どうして?)
庭園のテラスで相対した時の、殿下の強張った顔を思い出す。あの人がこの手紙を……イメージがかけ離れすぎていて信じられない。
誰かの代筆では。いいえ、それはない。この字は確かにヴィンフリート殿下の字。では誰かが代わりに文面だけ作成した? だとしても、殿下があらかじめ目を通して納得した上で書かれているってことよね。
それよりも信じられないのは、私がこの手紙を読んでひどく動揺していること。心臓がバクバク激しく動いて苦しい。地上にいた頃、夢中で読み耽った恋愛小説に出てくる愛の手紙と比べたら、全然大したことない、淡い内容。それなのに私の心を強く揺さぶる。
(これはラブレターと思っていいのかしら……)
全身の血が沸騰しそうな勢い。きっと顔は真っ赤になっている。しばらく表には出られない。
「姫様どうしたんですかー」
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