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王家の謎
33. 発覚 〜ヴィンフリート〜
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ベルツ公爵に通じているであろう侍女と門衛の二人は、表立って何か行動する様子はないものの明らかにこちら側を警戒している様子を見せた。
ビアンカの手引きをした直後に何故か敵地の中心部へ異動になったのだから、当然と言えば当然か。しかし余りにもあからさますぎて苦笑せざるを得ない。
侍女は俺の身の回りの世話を、門衛はディルクについて城内の雑務を行なっている。俺とディルクが執務室にこもる際は、侍従次長が代わりに二人を監視している。侍従次長はディルクが宰相だった頃の侍従長であり、ディルクの数少ない旧友でもある。
「今時そんなことする馬鹿がいるとは驚きですね。僕がちゃんと見ておくのでどうぞご安心を」
軽薄そうな笑顔とは裏腹に、長年王城を取り仕切ってきただけのことはあり、有能で信頼のおける男である。
そうこうしているうちに、父上の退位式が執り行われることとなった。
「四日後とは……また随分と急だな」
「陛下には陛下のお考えがあるのでしょう」
「そうか? 常々早く辞めたいと言っていたから、気が急いているんじゃないか?」
退位式が終わると、速やかに次王の任命及び即位式も執り行われる。その準備のために城内は俄かに騒がしくなってきていた。
俺は俺で、やるべきことが残っている。リゼに例の魔術をかけた犯人は依然として不明のまま、日を追うごとに手がかりは煙のように断ち消えていく。ベルツ公爵の息がかかった者がまだ他にも城内のどこかに紛れ込んでいるかもしれない中で、気は抜けない。
(リゼに会いに行く時間は無いか……)
ベッドに横たわり青白い顔をしたリゼを思い出す。あれからだいぶ回復したと人づてに聞いてはいるものの、もうしばらく顔を見ていない分、心の奥がざわつく。また花が綻ぶような可憐な笑顔を見せてくれるだろうか。リゼのことを考えれば考えるほどますます無性に会いたくて仕方がない。
俺が渡した指輪は、ちゃんとあの細い指にはめてくれているだろうか。一見シンプルで何の変哲もない普通の指輪だが、あれには俺の魔術がかけてある。万が一またリゼを狙う輩が現れた時のために、かけられた魔術を吸収するように作ってある。無傷とはいかないまでも、かすり傷程度で済むだろう。
もっとも、それはリゼが指輪を身に付けていた時の話だ。近くに置いてあるだけでも指輪は魔力に反応して発動するが、その効力は半減する。
(俺の『命令』だと受け取っていれば、間違いなく身に付けているはずだ)
自分がリゼに特別好かれていないことはわかっている。そこにはいったん目を瞑ろう。義務感からで構わないから、あの指輪を身に付けていて欲しい。
表立って彼女の盾になれない以上、できることはこれくらいしかない。
退位式は礼拝堂で行われる。三部制となっており、第一部で一般市民、第二部で貴族とそれぞれ最後の謁見を行う。それが滞りなく済むと第三部、王座の返還の儀式に移る。
父上は俺が生まれる前に即位をしたため、退位式に列席するのはこれが初めてだ。王族及び王位継承候補者として、父上の隣に用意された席に母と二人で座る。
「今日までありがとうございます」
「どうぞ今後もご健勝であらせられますように」
第一部、それほど大きくはない礼拝堂に次々と押し寄せる人の群れに、父上がどれほど国民に慕われる王だったかを思い知る。
「お父様を越えられるかしらねえ」
扇で口元を隠しにやつく母にあえて返事はしなかった。
第二部から列席予定のリゼは、なかなか姿を見せない。母とは反対側の隣、ぽっかり空いた席の存在が重い。第一部が押して予定より遅れているため、リゼが来ないことも周りは気にしていないようだが、何だか妙な胸騒ぎがした。
「ディルク、リゼの様子を見に行ってほしい」
すぐ後ろに控えていたディルクに小声で告げると、すぐにディルクが姿を消した。
名残惜しそうに父上を何度も振り返っては、出口へと吸い込まれていく人々。
そうしてようやく始まった第二部は、予め列席の意を示した家が階級順に謁見を許される。
この一月余りであちこち飛び回り内政を学ぶ中で、貴族の顔触れは大体頭に入っている。行列をなす貴族達の中に、欠けている人物がいないか目を凝らす。
最後尾の方には、最も疑わしいベルツ公爵とシュルツ伯爵が二人揃って並んでいるのが見えた。
(やはり直接動きはしないか……)
配下の者がどこかに潜んでいるのか。
ディルクはまだ戻らず、リゼも来ない。
(何かがおかしい)
何か重大なことを見落としていないか。
嫌な汗と焦りの感情だけが次々と湧いてくる。
そもそもはディルクが宰相から侍従長になったのが、事の発端だった。反国王派を一網打尽にするために父上とディルクが考えた作戦。予想通り奴等は影で動きを活発に始めた。ディルクはその痕跡を追っていた。
そしてリゼが狙われた。
一方で本来狙われるはずだった父上は今日までこうして健やかに職責を全うできた。
何故奴らの矛先が父上ではなくリゼに向いたのか。考えられる理由としては、奴等の目的が今現在の王座ではなく、次の王座に変わったからではないか。
(しかしそれなら狙われるのは俺のはずだ)
何故、俺ではなくリゼが襲われたのか。
俺とディルクはてっきり、奴等は王妃の座を狙っているのだとばかり思い込んでいた。ちょうどシュルツ伯爵に年頃の娘がいたこともあって、そう考えるのが自然だった。
けれど違う。ただ王妃になりたいだけなら、リゼに手をかけずとも俺を誘惑するなり父上に取り入るなり、やり方は他にいくらでもあったはずだ。
第一、リゼを傷付けただけでは俺が婚約破棄をしてすぐに次の相手を探すとは限らない。そこにシュルツ伯爵の娘が候補として入るかも不確定だ。
(そもそも、風邪に見せかけた魔術でリゼを襲って何になる?)
一晩でほぼ回復するほどのごく軽い風邪を装った巧妙な魔術。わざわざそんなものを使って何がしたかったのか。あんなもの、然るべき者が見なければ魔術だと気付くこともなく、そのまま見過ごされるだろう。
(つまり……そういうことか)
母に小突かれ顔を上げると、貴族達の列は粛々と進み、ベルツ公爵とシュルツ伯爵もすぐ近くまで迫っていた。その後ろには小柄な少女、おそらくシュルツ伯爵の娘が付き従い、こちらをにこにこと微笑みながら見つめている。
(リゼが襲われたのはおそらく……俺への当て付けだ)
奴等の狙いは俺。次期国王の座を掴むことが奴等の本当の目的。
ゆらゆらと茶色い巻き毛が風に乗って揺れている。まん丸な瞳は俺から決して逸らされない。
(ビアンカと言ったか……リゼを襲ったのはあの娘だな)
リゼの体に残っていた魔術の痕跡と同じ気配が、微かに感じられる。間違いない。
(この場で俺をやるつもりか。ならば受けて立とう。)
俺が立ち上がろうとしたと同時にビアンカから突如、強い気の力が発せられ地面が揺らいだ。大きなどよめきの中、俺は前方に佇むビアンカを睨み付け、悠然と微笑む彼女と対峙した。
瞬間、目の前に何かが疾風の如く現れた。風を切りすっくと俺の前に立ちはだかり、視界が遮られる。
「間に合ったようですね」
「ギリギリセーフ、良かったー」
よく知る男の声と、声だけは聞き覚えがある女の声。
「お前達……ここに何しに来た」
「何って、もちろん殿下をお助けに」
「あ、お初お目にかかります王子。私アンナと申します、姫様の第一の臣下です」
「おいこら、誰が第一の臣下だって? 俺が第一に決まってるだろ」
「はあ? どの口が言うんだこの馬鹿ユリウスが」
「何だとー」
聞いたことのある罵り合いが始まりかけたところで割って入る。
「おい、お前達、リゼはどうした。何故リゼを放ってここに来たんだ」
「そのリゼ様の『命令』なんで」
ビアンカに向けた剣を真っ直ぐに構えたそのままの姿勢で、ユリウスが低く唸った。
「俺だって不本意ですがリゼ様の命令に逆らうわけにはいかないんで」
「そうそう、他ならぬ姫様の命令だから仕方なく。ねえ」
アンナも両手に短剣を構え、前方に鋭い視線を向けながらも声だけは何だか間が抜けている。
「相手は魔術使いだ。お前達の手に負える相手じゃない」
だから下がれ、と前に踏み出した足を、ユリウスに容赦なく踏みつけられた。
「?! お前……」
「簡単な術返しの戦法くらいは、ちゃちゃっと会得したんでご心配なく。あんま地上人舐めんなよって話です」
「我々が応戦してる間に王子は力溜め込んでくれいってことです。姫様の命令である以上、王子の身柄は我々が何としても守ります」
話している間にも、少し離れたところに立っているビアンカの魔力はどんどん膨れ上がっている。
「闇魔術か」
ろくでもないものに手を出したな。
余程早く死にたいのか。
「わかった、ここは二人に任せる。できる限り持ち堪えろ」
俺の言葉に二人は強く頷き返し武器を構え直した。
ビアンカの手引きをした直後に何故か敵地の中心部へ異動になったのだから、当然と言えば当然か。しかし余りにもあからさますぎて苦笑せざるを得ない。
侍女は俺の身の回りの世話を、門衛はディルクについて城内の雑務を行なっている。俺とディルクが執務室にこもる際は、侍従次長が代わりに二人を監視している。侍従次長はディルクが宰相だった頃の侍従長であり、ディルクの数少ない旧友でもある。
「今時そんなことする馬鹿がいるとは驚きですね。僕がちゃんと見ておくのでどうぞご安心を」
軽薄そうな笑顔とは裏腹に、長年王城を取り仕切ってきただけのことはあり、有能で信頼のおける男である。
そうこうしているうちに、父上の退位式が執り行われることとなった。
「四日後とは……また随分と急だな」
「陛下には陛下のお考えがあるのでしょう」
「そうか? 常々早く辞めたいと言っていたから、気が急いているんじゃないか?」
退位式が終わると、速やかに次王の任命及び即位式も執り行われる。その準備のために城内は俄かに騒がしくなってきていた。
俺は俺で、やるべきことが残っている。リゼに例の魔術をかけた犯人は依然として不明のまま、日を追うごとに手がかりは煙のように断ち消えていく。ベルツ公爵の息がかかった者がまだ他にも城内のどこかに紛れ込んでいるかもしれない中で、気は抜けない。
(リゼに会いに行く時間は無いか……)
ベッドに横たわり青白い顔をしたリゼを思い出す。あれからだいぶ回復したと人づてに聞いてはいるものの、もうしばらく顔を見ていない分、心の奥がざわつく。また花が綻ぶような可憐な笑顔を見せてくれるだろうか。リゼのことを考えれば考えるほどますます無性に会いたくて仕方がない。
俺が渡した指輪は、ちゃんとあの細い指にはめてくれているだろうか。一見シンプルで何の変哲もない普通の指輪だが、あれには俺の魔術がかけてある。万が一またリゼを狙う輩が現れた時のために、かけられた魔術を吸収するように作ってある。無傷とはいかないまでも、かすり傷程度で済むだろう。
もっとも、それはリゼが指輪を身に付けていた時の話だ。近くに置いてあるだけでも指輪は魔力に反応して発動するが、その効力は半減する。
(俺の『命令』だと受け取っていれば、間違いなく身に付けているはずだ)
自分がリゼに特別好かれていないことはわかっている。そこにはいったん目を瞑ろう。義務感からで構わないから、あの指輪を身に付けていて欲しい。
表立って彼女の盾になれない以上、できることはこれくらいしかない。
退位式は礼拝堂で行われる。三部制となっており、第一部で一般市民、第二部で貴族とそれぞれ最後の謁見を行う。それが滞りなく済むと第三部、王座の返還の儀式に移る。
父上は俺が生まれる前に即位をしたため、退位式に列席するのはこれが初めてだ。王族及び王位継承候補者として、父上の隣に用意された席に母と二人で座る。
「今日までありがとうございます」
「どうぞ今後もご健勝であらせられますように」
第一部、それほど大きくはない礼拝堂に次々と押し寄せる人の群れに、父上がどれほど国民に慕われる王だったかを思い知る。
「お父様を越えられるかしらねえ」
扇で口元を隠しにやつく母にあえて返事はしなかった。
第二部から列席予定のリゼは、なかなか姿を見せない。母とは反対側の隣、ぽっかり空いた席の存在が重い。第一部が押して予定より遅れているため、リゼが来ないことも周りは気にしていないようだが、何だか妙な胸騒ぎがした。
「ディルク、リゼの様子を見に行ってほしい」
すぐ後ろに控えていたディルクに小声で告げると、すぐにディルクが姿を消した。
名残惜しそうに父上を何度も振り返っては、出口へと吸い込まれていく人々。
そうしてようやく始まった第二部は、予め列席の意を示した家が階級順に謁見を許される。
この一月余りであちこち飛び回り内政を学ぶ中で、貴族の顔触れは大体頭に入っている。行列をなす貴族達の中に、欠けている人物がいないか目を凝らす。
最後尾の方には、最も疑わしいベルツ公爵とシュルツ伯爵が二人揃って並んでいるのが見えた。
(やはり直接動きはしないか……)
配下の者がどこかに潜んでいるのか。
ディルクはまだ戻らず、リゼも来ない。
(何かがおかしい)
何か重大なことを見落としていないか。
嫌な汗と焦りの感情だけが次々と湧いてくる。
そもそもはディルクが宰相から侍従長になったのが、事の発端だった。反国王派を一網打尽にするために父上とディルクが考えた作戦。予想通り奴等は影で動きを活発に始めた。ディルクはその痕跡を追っていた。
そしてリゼが狙われた。
一方で本来狙われるはずだった父上は今日までこうして健やかに職責を全うできた。
何故奴らの矛先が父上ではなくリゼに向いたのか。考えられる理由としては、奴等の目的が今現在の王座ではなく、次の王座に変わったからではないか。
(しかしそれなら狙われるのは俺のはずだ)
何故、俺ではなくリゼが襲われたのか。
俺とディルクはてっきり、奴等は王妃の座を狙っているのだとばかり思い込んでいた。ちょうどシュルツ伯爵に年頃の娘がいたこともあって、そう考えるのが自然だった。
けれど違う。ただ王妃になりたいだけなら、リゼに手をかけずとも俺を誘惑するなり父上に取り入るなり、やり方は他にいくらでもあったはずだ。
第一、リゼを傷付けただけでは俺が婚約破棄をしてすぐに次の相手を探すとは限らない。そこにシュルツ伯爵の娘が候補として入るかも不確定だ。
(そもそも、風邪に見せかけた魔術でリゼを襲って何になる?)
一晩でほぼ回復するほどのごく軽い風邪を装った巧妙な魔術。わざわざそんなものを使って何がしたかったのか。あんなもの、然るべき者が見なければ魔術だと気付くこともなく、そのまま見過ごされるだろう。
(つまり……そういうことか)
母に小突かれ顔を上げると、貴族達の列は粛々と進み、ベルツ公爵とシュルツ伯爵もすぐ近くまで迫っていた。その後ろには小柄な少女、おそらくシュルツ伯爵の娘が付き従い、こちらをにこにこと微笑みながら見つめている。
(リゼが襲われたのはおそらく……俺への当て付けだ)
奴等の狙いは俺。次期国王の座を掴むことが奴等の本当の目的。
ゆらゆらと茶色い巻き毛が風に乗って揺れている。まん丸な瞳は俺から決して逸らされない。
(ビアンカと言ったか……リゼを襲ったのはあの娘だな)
リゼの体に残っていた魔術の痕跡と同じ気配が、微かに感じられる。間違いない。
(この場で俺をやるつもりか。ならば受けて立とう。)
俺が立ち上がろうとしたと同時にビアンカから突如、強い気の力が発せられ地面が揺らいだ。大きなどよめきの中、俺は前方に佇むビアンカを睨み付け、悠然と微笑む彼女と対峙した。
瞬間、目の前に何かが疾風の如く現れた。風を切りすっくと俺の前に立ちはだかり、視界が遮られる。
「間に合ったようですね」
「ギリギリセーフ、良かったー」
よく知る男の声と、声だけは聞き覚えがある女の声。
「お前達……ここに何しに来た」
「何って、もちろん殿下をお助けに」
「あ、お初お目にかかります王子。私アンナと申します、姫様の第一の臣下です」
「おいこら、誰が第一の臣下だって? 俺が第一に決まってるだろ」
「はあ? どの口が言うんだこの馬鹿ユリウスが」
「何だとー」
聞いたことのある罵り合いが始まりかけたところで割って入る。
「おい、お前達、リゼはどうした。何故リゼを放ってここに来たんだ」
「そのリゼ様の『命令』なんで」
ビアンカに向けた剣を真っ直ぐに構えたそのままの姿勢で、ユリウスが低く唸った。
「俺だって不本意ですがリゼ様の命令に逆らうわけにはいかないんで」
「そうそう、他ならぬ姫様の命令だから仕方なく。ねえ」
アンナも両手に短剣を構え、前方に鋭い視線を向けながらも声だけは何だか間が抜けている。
「相手は魔術使いだ。お前達の手に負える相手じゃない」
だから下がれ、と前に踏み出した足を、ユリウスに容赦なく踏みつけられた。
「?! お前……」
「簡単な術返しの戦法くらいは、ちゃちゃっと会得したんでご心配なく。あんま地上人舐めんなよって話です」
「我々が応戦してる間に王子は力溜め込んでくれいってことです。姫様の命令である以上、王子の身柄は我々が何としても守ります」
話している間にも、少し離れたところに立っているビアンカの魔力はどんどん膨れ上がっている。
「闇魔術か」
ろくでもないものに手を出したな。
余程早く死にたいのか。
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