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第3話 求める姿と本当の姿
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先輩たちとレーブ・パラダイスへ遊びに行き、そして、幸人さんと友達になった日曜日の翌日。
一晩たっても楽しさが抜けなかったぼくは、朝登校して教室に入って早々、友だちにレーブ・パラダイスでの出来事を聞いてもらっていた。
「でねでね、そこのパンケーキが本当に美味しくて……」
「……ふふっ」
「……なにがおかしいの?」
会話の途中、クスクスと笑いだした友だちに、ぼくは首を傾げた。向かい側に座っている友だちは、その笑みを隠そうとしないまま答える。
「あはは、ごめんごめん。なんか……久しぶりだったからさ。碧がそんなに楽しそうにしているの」
「……そう?」
「うん、碧、最近なんか悩んでるような顔してたじゃない?だから安心したんだ」
「…………」
彼の言葉にぼくは黙り込む。
たしかに、彼の言う通りだ。ぼくは最近、大神先輩と幸人さんの仲を進展させようと、躍起になっていたかもしれない……。
でも遊園地デートの後、ぼくはうちでその日のことを思い返して、やっとわかった。
大神先輩は幸人さんの弱みをちゃんと把握して、サポートに回っている。幸人さんも、そんな大神先輩を信頼してそばに居る。
ぼくが横からどうこうする必要なんて、最初からなかったんだ。最初からわかりきっていたことなのに、推しのカップルに余計な気をまわすなんて、ぼくもまだまだだな……。
これからはそっと2人の仲を見守って、応援しよう……。それが、ぼくなりに出した答えだ。
「……ごめんね真桜くん、心配かけて……」
「いいよいいよ!ただ、もっと頼ってほしいな?幼なじみなんだし……」
そうそう、今話を聞いてもらっているこの子は、ぼくの幼なじみ。少し長めの黒い髪とタレ目が特徴で、優しい雰囲気を持っている。名前は日下部 真桜くん。
お互いの母親が仲良しという繋がりで、物心が着いた時からずっと一緒にいる。そんな長い付き合いだからか、いつもこうやってぼくを気遣ってくれるし、誰に対しても気さくに接するコミュニケーションの高さも持っていて……。
なんというか、ぼくにはもったいないくらいのいい子です……。
ああちなみに、真桜くんも例に漏れず、ぼくのBL趣味については知らないよ!
「それにしても碧、最近大神先輩や友沢先輩と一緒にいることが多いなって思ってたけど……一緒に遊園地に行くほど仲良くなるなんてすごいね!」
「い、いや、なんというか……奇跡が起きただけで、ぼく自身は全然すごくないよ……!」
「そうかな?だって、昔から碧の周りにいろんな人が集まってきてたじゃん?それって、碧がいい人だからだよ。大神先輩も友沢先輩も、幸人がいい人だって見抜いたから、仲良くなりたいって思ったんじゃないかな?」
「……真桜くん……」
真桜くんの言うように、ぼくはいい人なのか。それは自分自身ではよくわからない。
けど……。
隠れラーピッドちゃんと一緒に写真を撮る時、大神先輩と幸人さんは、僕に向かって笑いかけてくれた。
一緒にいていいんだよって言ってくれるように……。
今はあの笑顔を信じたい。信じて、ちゃんと2人と向き合いたい。
「あぁそうだ、ひとつだけ心配なことがあるんだけど……」
不意に、真桜くんが心配そうにこちらを見つめて、そう言ってきた。
「心配なことって?」
「……ほら、大神先輩と友沢先輩ってうちの学校のツートップで、かなりの人気者じゃん?他の生徒から……その、僻みとかで何か言われてないかなって……」
「……あー」
……星彩高等学校のツートップと呼ばれる、バスケ部エースの大神先輩と生徒会長の幸人さん。真桜くんの言うように、二人は学年問わず、ほとんどの生徒から慕われている。中には熱狂的なファンもいるのだとか。
基本的に大神先輩も幸人さんも、お互い以外の生徒たちには平等に接している。
そんな中、もし二人が特別扱いをしている生徒がいると知ったら……ファンは間違いなく、その生徒に恨みを抱くだろう。
……で、今のところぼくがその生徒になる可能性大なわけだ。
実際のところ、今ちょっと困ってることがあった。
「……実は、一人だけだけどやたら絡んでくる人がいてさ……」
溜息をつきつつも、ぼくは思いきって真桜くんにその事を打ち明けてみることにした。
「え……誰それ?」
「2年生の御子柴って人なんだけど__」
一晩たっても楽しさが抜けなかったぼくは、朝登校して教室に入って早々、友だちにレーブ・パラダイスでの出来事を聞いてもらっていた。
「でねでね、そこのパンケーキが本当に美味しくて……」
「……ふふっ」
「……なにがおかしいの?」
会話の途中、クスクスと笑いだした友だちに、ぼくは首を傾げた。向かい側に座っている友だちは、その笑みを隠そうとしないまま答える。
「あはは、ごめんごめん。なんか……久しぶりだったからさ。碧がそんなに楽しそうにしているの」
「……そう?」
「うん、碧、最近なんか悩んでるような顔してたじゃない?だから安心したんだ」
「…………」
彼の言葉にぼくは黙り込む。
たしかに、彼の言う通りだ。ぼくは最近、大神先輩と幸人さんの仲を進展させようと、躍起になっていたかもしれない……。
でも遊園地デートの後、ぼくはうちでその日のことを思い返して、やっとわかった。
大神先輩は幸人さんの弱みをちゃんと把握して、サポートに回っている。幸人さんも、そんな大神先輩を信頼してそばに居る。
ぼくが横からどうこうする必要なんて、最初からなかったんだ。最初からわかりきっていたことなのに、推しのカップルに余計な気をまわすなんて、ぼくもまだまだだな……。
これからはそっと2人の仲を見守って、応援しよう……。それが、ぼくなりに出した答えだ。
「……ごめんね真桜くん、心配かけて……」
「いいよいいよ!ただ、もっと頼ってほしいな?幼なじみなんだし……」
そうそう、今話を聞いてもらっているこの子は、ぼくの幼なじみ。少し長めの黒い髪とタレ目が特徴で、優しい雰囲気を持っている。名前は日下部 真桜くん。
お互いの母親が仲良しという繋がりで、物心が着いた時からずっと一緒にいる。そんな長い付き合いだからか、いつもこうやってぼくを気遣ってくれるし、誰に対しても気さくに接するコミュニケーションの高さも持っていて……。
なんというか、ぼくにはもったいないくらいのいい子です……。
ああちなみに、真桜くんも例に漏れず、ぼくのBL趣味については知らないよ!
「それにしても碧、最近大神先輩や友沢先輩と一緒にいることが多いなって思ってたけど……一緒に遊園地に行くほど仲良くなるなんてすごいね!」
「い、いや、なんというか……奇跡が起きただけで、ぼく自身は全然すごくないよ……!」
「そうかな?だって、昔から碧の周りにいろんな人が集まってきてたじゃん?それって、碧がいい人だからだよ。大神先輩も友沢先輩も、幸人がいい人だって見抜いたから、仲良くなりたいって思ったんじゃないかな?」
「……真桜くん……」
真桜くんの言うように、ぼくはいい人なのか。それは自分自身ではよくわからない。
けど……。
隠れラーピッドちゃんと一緒に写真を撮る時、大神先輩と幸人さんは、僕に向かって笑いかけてくれた。
一緒にいていいんだよって言ってくれるように……。
今はあの笑顔を信じたい。信じて、ちゃんと2人と向き合いたい。
「あぁそうだ、ひとつだけ心配なことがあるんだけど……」
不意に、真桜くんが心配そうにこちらを見つめて、そう言ってきた。
「心配なことって?」
「……ほら、大神先輩と友沢先輩ってうちの学校のツートップで、かなりの人気者じゃん?他の生徒から……その、僻みとかで何か言われてないかなって……」
「……あー」
……星彩高等学校のツートップと呼ばれる、バスケ部エースの大神先輩と生徒会長の幸人さん。真桜くんの言うように、二人は学年問わず、ほとんどの生徒から慕われている。中には熱狂的なファンもいるのだとか。
基本的に大神先輩も幸人さんも、お互い以外の生徒たちには平等に接している。
そんな中、もし二人が特別扱いをしている生徒がいると知ったら……ファンは間違いなく、その生徒に恨みを抱くだろう。
……で、今のところぼくがその生徒になる可能性大なわけだ。
実際のところ、今ちょっと困ってることがあった。
「……実は、一人だけだけどやたら絡んでくる人がいてさ……」
溜息をつきつつも、ぼくは思いきって真桜くんにその事を打ち明けてみることにした。
「え……誰それ?」
「2年生の御子柴って人なんだけど__」
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