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偽聖女なので、聖女じゃありません 2
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気を取り直して、ギフトへ念を込めると半透明な文字で記されていた。
使える魔法は闇属性とある。望んでいた聖女とは真逆なイメージしか抱けない属性である。
そして、それまで見ないように下げていた目線を上げ、ギフトを見れば【偽聖女】と表示されていた。
(『似たような』ってコレじゃないんだけど…。聖女って付いてるけど、見つかったらどうなるか分かりたくないんだけど…)
どうか地味な魔法でありませんように…という願いを込めながら、何を思うでもなく魔法を発動させた。
魔法は発動したものの、ヘドロのようにドロドロな見た目で、とても触りたくない雰囲気を放っていた。
魔法とはイメージさえ固まっていれば、後は念じるだけという教えによって、通常は既存の魔法を覚えるのが一般的だ。
ただし魔法を発動してから、どのような効果を発揮し、そして消失するのかといったことを考え、魔法として定める必要があった。
そのため素人は各属性で同じような魔法を型として覚えることが推奨されている。
例えばボール型、ランスやブレイドといった武器系の型、広範囲に放つ型、盾や壁のような型など既に作られた魔法を覚え、基礎を固める。
(ってことは…)
朝日が上がり、食堂の扉を開ける。既に家族は席に着いており、多くある椅子から一つの座席へと座った。その席は父から離れた席で、使用人は通常と違うミーリアを訝しむが平静を装って食事を用意する。
食事中は探るような父の視線を上手く避けつつ、食事を終えると足早に庭へと繰り出した。
庭師たちによって整えられた庭を抜けて、誰も近くへ来ない場所まで歩いていった。元々は畑を植えていたが、専属の者が帰郷しているために荒れ放題で使用人でも近寄らない場所だった。
周囲を見回し、小さな森林と浅い池がある静かな場所なのが確認できた。
早速思いついたイメージする事にした。試すのは水だ。闇魔法をイメージ通りに発動させるように、念を込める。そっと閉じていた目を開けると、そこにあったのは見た目は水、色は黒がかった薄い青、魔法の影から禍々しい見た目の物がうねっていた。
イメージしていた水とは違う見た目に一瞬困惑したが、黒っぽい物が影へ向かい、魔法を維持するように願うと一変した。先程の水が見た目も水に変化していたのだ。ただし手のひらの上だけを見れば誰もが水魔法だと思うだろう。それというのも地面に目を向ければ、そこには手から離れた水の影と自身の影から食み出る何かが存在していたからだった。
使える魔法は闇属性とある。望んでいた聖女とは真逆なイメージしか抱けない属性である。
そして、それまで見ないように下げていた目線を上げ、ギフトを見れば【偽聖女】と表示されていた。
(『似たような』ってコレじゃないんだけど…。聖女って付いてるけど、見つかったらどうなるか分かりたくないんだけど…)
どうか地味な魔法でありませんように…という願いを込めながら、何を思うでもなく魔法を発動させた。
魔法は発動したものの、ヘドロのようにドロドロな見た目で、とても触りたくない雰囲気を放っていた。
魔法とはイメージさえ固まっていれば、後は念じるだけという教えによって、通常は既存の魔法を覚えるのが一般的だ。
ただし魔法を発動してから、どのような効果を発揮し、そして消失するのかといったことを考え、魔法として定める必要があった。
そのため素人は各属性で同じような魔法を型として覚えることが推奨されている。
例えばボール型、ランスやブレイドといった武器系の型、広範囲に放つ型、盾や壁のような型など既に作られた魔法を覚え、基礎を固める。
(ってことは…)
朝日が上がり、食堂の扉を開ける。既に家族は席に着いており、多くある椅子から一つの座席へと座った。その席は父から離れた席で、使用人は通常と違うミーリアを訝しむが平静を装って食事を用意する。
食事中は探るような父の視線を上手く避けつつ、食事を終えると足早に庭へと繰り出した。
庭師たちによって整えられた庭を抜けて、誰も近くへ来ない場所まで歩いていった。元々は畑を植えていたが、専属の者が帰郷しているために荒れ放題で使用人でも近寄らない場所だった。
周囲を見回し、小さな森林と浅い池がある静かな場所なのが確認できた。
早速思いついたイメージする事にした。試すのは水だ。闇魔法をイメージ通りに発動させるように、念を込める。そっと閉じていた目を開けると、そこにあったのは見た目は水、色は黒がかった薄い青、魔法の影から禍々しい見た目の物がうねっていた。
イメージしていた水とは違う見た目に一瞬困惑したが、黒っぽい物が影へ向かい、魔法を維持するように願うと一変した。先程の水が見た目も水に変化していたのだ。ただし手のひらの上だけを見れば誰もが水魔法だと思うだろう。それというのも地面に目を向ければ、そこには手から離れた水の影と自身の影から食み出る何かが存在していたからだった。
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