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カオスソルベ編
第6話「カオスソルベ誕生!ミルフィーユはトモダチ」②
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昨夜の大雨が嘘のように晴れた朝、カフェ「ルーヴル」は昼の開店に向けて準備をしている…はずなのだが…
「あんな雨の中、10分も立ち尽くした挙句、そのあとバイクで帰ってきて…」
「面目ない…」
勇者様も、流石に風邪には勝利できなかった模様だ。
「でも…風邪ひいてる姉御って…ちょっと色っぽいっつーか…守ってやりたく…ごへっ…」
トルテの背後から、サン・ジェルマン学園中等部の女子制服姿の一悟によるグーパンチが飛び出した。ご丁寧にも、左手はティッシュを掴みつつ鼻を押さえている。
男の時のクセが出てくるたび、目のやり場に困るトルテからツッコまれるものの、それ以外は何の支障もない。カバンの中にココアを入れ、カフェの前で下妻先生と合流し、学校のある高台に通じる坂のふもとでみるく、あずき、ラテと合流。みるくに関しては、ケガが治るまではあずきと一緒に登校する事になり、ラテはみるくの所で厄介になることになった。
「えー…氷見雪斗の事だが、昨晩から自宅に戻ってきていないそうだ。心当たりのある者は、先生たちか瀬戌警察署に連絡するように。それから、漆山マコは昨晩おたふく風邪と診断されたため、1週間ほど出席停止となった。」
本当の事を知っているとはいえ、他の生徒達にはこう言わざるを得ないという葛藤…どれほど下妻先生に重くのしかかっているのだろう。漆山マコの件はあまりにも唐突のことだった。恐らくはシャベッターのアカウントが凍結されたショック、もしくは雪斗の行方が「ブラックビター」に関係する場所にあるのか知っていると、先生は推測した。だとしたら、あんなむしゃくしゃした声で電話をして来ない。
「エクレール、僕だけど!!!漆山マコは昨夜からおたふく風邪になったって事で休みにしといてよねっ!!!!!」
「高萩さん…氷見雪斗が行方不明だそうですわね。」
「えぇ…そのようですわね。」
「最近の彼は奇行が目立ってましたし…何か危ない薬でもされていらしたのでしょうねぇ…」
「もう氷見雪斗も落ちぶれたものですわね。それはそうと、隣のクラスに長身の女性が…」
雪斗不在の影響も激しかった。あれほど共に雪斗を慕っていた女子達が、手の平を返すように雪斗に対する陰口を言うようになった。どうしてこうにも簡単に手のひらを返せるのか…あずきには理解しがたい光景だ。
「まったく…吉田と幣原の態度どきたらーっ!!!!!うがーーーーーーーっ!!!!!」
昼休みに入り、あずきの怒りはゆで卵が一瞬にして燻製になってしまうほどヒートアップだ。雪斗が不在で、雪斗のファンが次々と「Club YUKI」を離れてしまっても、あずきはファンクラブの腕章を外していない。
「それでも、その腕章は外さねぇんだな…」
「ワタクシはどんな理由があろうとも、吉田や幣原のようにあっけなく簡単にユキ様のファンを辞めるような真似は致しません!あの2人のように簡単に手のひら返すような行為は、ワタクシの信念に反します!!!」
彼のコミュニケーション能力の問題をしっている以上、尚更だ。仮に彼が戻って来た時、あずきは再び彼を受け入れるための依り代として居続ける決意を固めたのだ。
「それほど、あずきちゃんは氷見くんの事を考えてるの凄いや。」
「一悟の事を想うみるく程ではございませんけどね。「ファン」と「好きな人」はワケが違いますけど、共に「相手を想う気持ちがある」という事に変わりはないですわ。」
みるくの言葉に、あずきが少し誇らしげに微笑んだ。
風紀委員長の汀良瑞希は、目の前の人物に対して眉間にしわを寄せている。
「服装の乱れは、風紀の乱れ…ちゃんと制服を着てくださいませんか?破廉恥すぎます!!!」
そう言いながら、瑞希の黒ぶちメガネが「ギラッ」と光る。
「サイズ…合わない…窮屈…」
瑞希の目の前に居るのは、水色のロングヘアに水色の瞳の少女で、顔立ちはソルベと瓜二つ…凹凸の激しい体格のせいなのか、瑞希が用意した制服が入らないようだ。スカートから下はちゃんと着ているのだが、問題は上の方で、ブラウスはギリギリ着られても、上着であるセーラーカラージャケットが入らないようだ。
「そのセリフ、今朝もマカロン様の前で仰ってましたよね?」
実はマカロンもとい、漆山マコのおたふく風邪は真っ赤なウソで、この少女がマカロンの制服を無理矢理着てしまい…
「着られた…でも…キツい…」
「パァンッ!!!!!!」
「ぎゃーーーーーーーーーんっ!!!!(泣)」
マカロンの目の前で一瞬にして上着とブラウスのボタンをすべて飛ばすわ、スカートのファスナーも飛ばすわ…という、マカロンにとっては大惨事を引き起こしてしまい、「コイツが居る間は学校行かない」とティラミスもとい、汀良瑞希に喚き散らしたという。そのため、この様に風紀委員長・汀良瑞希として氷見雪斗を媒体として生成された少女を世話する事になったのだ。
「キーンコーンカーンコーン…」
昼休み終了を告げるチャイムが鳴り響く。
「とにかく、あなたは現在学校関係者ではないのですから、勝手にこの空き教室を出てうろちょろせぬように!!!いいですね?」
「はぁ~い…」
少女はどことなく面白くないようだ。瑞希は空き教室を出ると、少女はそっと窓辺に目を向ける。
「ミルフィーユと…遊びたい…」
少女の手には、ブレイブスプーンとよく似た黒いティースプーンが輝いている。媒体が覚えている記憶と感覚は、この少女にはない。唯一覚えているのはミルフィーユの事で、それ以外は殆ど傀儡のようなものと言っても過言ではない。
「「明日も遊ぼう」って言ったの…ミルフィーユだもん…」
「あんな雨の中、10分も立ち尽くした挙句、そのあとバイクで帰ってきて…」
「面目ない…」
勇者様も、流石に風邪には勝利できなかった模様だ。
「でも…風邪ひいてる姉御って…ちょっと色っぽいっつーか…守ってやりたく…ごへっ…」
トルテの背後から、サン・ジェルマン学園中等部の女子制服姿の一悟によるグーパンチが飛び出した。ご丁寧にも、左手はティッシュを掴みつつ鼻を押さえている。
男の時のクセが出てくるたび、目のやり場に困るトルテからツッコまれるものの、それ以外は何の支障もない。カバンの中にココアを入れ、カフェの前で下妻先生と合流し、学校のある高台に通じる坂のふもとでみるく、あずき、ラテと合流。みるくに関しては、ケガが治るまではあずきと一緒に登校する事になり、ラテはみるくの所で厄介になることになった。
「えー…氷見雪斗の事だが、昨晩から自宅に戻ってきていないそうだ。心当たりのある者は、先生たちか瀬戌警察署に連絡するように。それから、漆山マコは昨晩おたふく風邪と診断されたため、1週間ほど出席停止となった。」
本当の事を知っているとはいえ、他の生徒達にはこう言わざるを得ないという葛藤…どれほど下妻先生に重くのしかかっているのだろう。漆山マコの件はあまりにも唐突のことだった。恐らくはシャベッターのアカウントが凍結されたショック、もしくは雪斗の行方が「ブラックビター」に関係する場所にあるのか知っていると、先生は推測した。だとしたら、あんなむしゃくしゃした声で電話をして来ない。
「エクレール、僕だけど!!!漆山マコは昨夜からおたふく風邪になったって事で休みにしといてよねっ!!!!!」
「高萩さん…氷見雪斗が行方不明だそうですわね。」
「えぇ…そのようですわね。」
「最近の彼は奇行が目立ってましたし…何か危ない薬でもされていらしたのでしょうねぇ…」
「もう氷見雪斗も落ちぶれたものですわね。それはそうと、隣のクラスに長身の女性が…」
雪斗不在の影響も激しかった。あれほど共に雪斗を慕っていた女子達が、手の平を返すように雪斗に対する陰口を言うようになった。どうしてこうにも簡単に手のひらを返せるのか…あずきには理解しがたい光景だ。
「まったく…吉田と幣原の態度どきたらーっ!!!!!うがーーーーーーーっ!!!!!」
昼休みに入り、あずきの怒りはゆで卵が一瞬にして燻製になってしまうほどヒートアップだ。雪斗が不在で、雪斗のファンが次々と「Club YUKI」を離れてしまっても、あずきはファンクラブの腕章を外していない。
「それでも、その腕章は外さねぇんだな…」
「ワタクシはどんな理由があろうとも、吉田や幣原のようにあっけなく簡単にユキ様のファンを辞めるような真似は致しません!あの2人のように簡単に手のひら返すような行為は、ワタクシの信念に反します!!!」
彼のコミュニケーション能力の問題をしっている以上、尚更だ。仮に彼が戻って来た時、あずきは再び彼を受け入れるための依り代として居続ける決意を固めたのだ。
「それほど、あずきちゃんは氷見くんの事を考えてるの凄いや。」
「一悟の事を想うみるく程ではございませんけどね。「ファン」と「好きな人」はワケが違いますけど、共に「相手を想う気持ちがある」という事に変わりはないですわ。」
みるくの言葉に、あずきが少し誇らしげに微笑んだ。
風紀委員長の汀良瑞希は、目の前の人物に対して眉間にしわを寄せている。
「服装の乱れは、風紀の乱れ…ちゃんと制服を着てくださいませんか?破廉恥すぎます!!!」
そう言いながら、瑞希の黒ぶちメガネが「ギラッ」と光る。
「サイズ…合わない…窮屈…」
瑞希の目の前に居るのは、水色のロングヘアに水色の瞳の少女で、顔立ちはソルベと瓜二つ…凹凸の激しい体格のせいなのか、瑞希が用意した制服が入らないようだ。スカートから下はちゃんと着ているのだが、問題は上の方で、ブラウスはギリギリ着られても、上着であるセーラーカラージャケットが入らないようだ。
「そのセリフ、今朝もマカロン様の前で仰ってましたよね?」
実はマカロンもとい、漆山マコのおたふく風邪は真っ赤なウソで、この少女がマカロンの制服を無理矢理着てしまい…
「着られた…でも…キツい…」
「パァンッ!!!!!!」
「ぎゃーーーーーーーーーんっ!!!!(泣)」
マカロンの目の前で一瞬にして上着とブラウスのボタンをすべて飛ばすわ、スカートのファスナーも飛ばすわ…という、マカロンにとっては大惨事を引き起こしてしまい、「コイツが居る間は学校行かない」とティラミスもとい、汀良瑞希に喚き散らしたという。そのため、この様に風紀委員長・汀良瑞希として氷見雪斗を媒体として生成された少女を世話する事になったのだ。
「キーンコーンカーンコーン…」
昼休み終了を告げるチャイムが鳴り響く。
「とにかく、あなたは現在学校関係者ではないのですから、勝手にこの空き教室を出てうろちょろせぬように!!!いいですね?」
「はぁ~い…」
少女はどことなく面白くないようだ。瑞希は空き教室を出ると、少女はそっと窓辺に目を向ける。
「ミルフィーユと…遊びたい…」
少女の手には、ブレイブスプーンとよく似た黒いティースプーンが輝いている。媒体が覚えている記憶と感覚は、この少女にはない。唯一覚えているのはミルフィーユの事で、それ以外は殆ど傀儡のようなものと言っても過言ではない。
「「明日も遊ぼう」って言ったの…ミルフィーユだもん…」
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