激甘革命!マジパティ(分割版)

夜ノ森あかり

文字の大きさ
26 / 248
カオスソルベ編

第8話「甦る記憶!カオスソルベの正体が明かされる時」④

しおりを挟む
「パンっ!!!!パンッ!!!!!」



 その時、突然2発の銃声が鳴り響き、その銃声がティラミスを襲った。ティラミスは咄嗟とっさに避けるが、相当腕の立つ者が現れた事を、彼女は確信した。そして、ミルフィーユ達はそのスキにコスチュームを直す。

「何奴!?このティラミスに対し、なんたる無礼な!!!名を名乗りなさい!!!!!」

 ティラミスがそう叫ぶと、電灯の上に突如1人の少女が現れた。銀色のワンサイドアップのロングヘアーをなびかせ、マジパティと似たような紫と黒を基調としたコスチュームに、菫色の仮面…身体つきはソルベとほぼ変わらないようだ。そんな少女は、紫色の拳銃をティラミスに向けている。





「ルミエール・デ・ピストレ!!!マジパティにならって「サントノーレ」とでもしておきましょうか。」



 銀髪の少女は「サントノーレ」と言った。そんな彼女は電灯から飛び降りるや否や、ティラミスに拳銃を突きつける。

「カオスイーツにした人間の個人情報をベラベラ喋るなんて、随分と親切なオグルね?私の銃がお礼を言いたがってるの。受け取ってくれるわね?」





「パーーーーーーーーーン!!!!」



 サントノーレは、喋りながらティラミスに向かって拳銃のトリガーを引くが、ティラミスは咄嗟に避ける。

「どうやら只者ではないようですね?ですが、こちらには人質がいます!!!これ以上銃を放つなら、人質の命はありません!!!!」

 ティラミスはカオスイーツの近くまでバク転し、持ってるクナイをみかんに突きつける。

「ひっ…」

「な…なんてヤツ…」

「そう…それでいいわ。それでこそ立派なメッションよ、あなた。」

 銀髪少女の口元から、余裕であることが伺える。彼女はそう言いながら拳銃を空高く投げ飛ばし、フッと音を立てて消えた。



「いいことを教えてあげましょうか?本当のヒーローってのはね…民間人を撃ったり、盾にしないのがセオリーなの…」



 ティラミスが消えたかと思った刹那、サントノーレはカオスイーツの至近距離までやって来るや否や、飛び上がって右足に炎を纏わせる。

「よっ!!!!!」

 そう言い放つサントノーレの炎をまとった蹴りが、カオスイーツの腹部に炸裂する。その炎を纏った蹴りはカオスイーツの腹部を凹ませ、カオスイーツは思わずみかんを手から放してしまった。



「ミカン!!!」

 空中に放り出されたみかんをカオスソルベが受け止めるが、カオスソルベはみかんを抱きかかえたまま、背中を激しく打ち付け、バウンドした。幸いにもみかんに怪我はなかったが、カオスソルベのコスチュームは背中の部分が大きく破れ、そこからタバコを押し付けられたような跡が露わになった。



「あ…あれは…」

 カオスソルベの背中を見て、ミルフィーユはある話を思い出しかけるが、それを遮るかのように、右手に放り投げたはずの拳銃を持ったサントノーレがミルフィーユの背中を「ポン」とたたく。

「あとはみんなで何とかすることね!オルヴォワ♪」

 そう言いながら、サントノーレはどこかへ去ってしまった。



「あんな固てぇヤツ、どうしろって…」

 ミルフィーユがそうぼやくと、プディングはある事に気づいた。

「ミルフィーユ、今回はあたしに任せてください!!!気づいたことがあるんです!」

「気づいたこと?」

 突然のプディングの発言に、ミルフィーユは驚きを隠せない。

「はい…なので、カオスイーツが生成した人形たちはお願いします!あたしが元を絶ちますので…」

 そう言いながら、プディングはカオスイーツの前に立ち、プディングワンドを構える。

「あぁ、任せたぜ!!!ライス、ラテ、今助けるっ!!!!!」

 ミルフィーユはミルフィーユグレイブを構え、アイスカオスイーツが生成した白い人形達に埋め尽くされたライスとラテの救助を試みる。





「ミルフィーユの拳と蹴りが効かず、先ほどのサントノーレの炎をまとった蹴りが効いたのは…恐らく、カオスイーツの身体の中に含まれている空気が少ないから。空気の少ないアイスは濃厚な味わいですが、そのままいただこうとすると固いんです。そして含まれている空気が少ない分、断熱効果は一目瞭然っ!先ほどのサントノーレの蹴りで証明されました!!!」

 プディングの言葉と同時に、プディングワンドの球体がぐるぐると回転を始める。回転が収まったと同時に、プディングワンドは黄色い光を放つ。



「プディングメテオ!!!フランベ!!!」



 カオスイーツの頭上から炎を纏った大きな球体が降ってきて、カオスイーツをみるみるうちに溶かしつくしてしまった。

「アデュー♪」

 プディングがそう言いながらウインクをすると、カオスイーツは光の粒子となり、みるみるうちに氷見冷斗ひみれいとの姿へと戻っていく。カオスイーツが元の姿に戻った事により、カオスイーツが生成した白い人形達は消え去った。

「大丈夫か?」

「えぇ…助かりましたわ。」

「怖かったですー…」

 集合体恐怖症トライポフォビアのラテは、涙目になりながら咄嗟にミルフィーユに抱きつく。

「くっ…またしても…カオスソルベ、帰ってきたらお説教です!!!」

 そう捨て台詞を吐きながら、ティラミスはフッと音を立てて消えてしまった。







「虐待だ…彼はプールの授業をいつも見学するだろ?…それ、虐待による火傷の跡を隠すためなんだ。」





 何事もなかったかのように遊ぶ冷斗とみかんを見つめるカオスソルベ…背中にあるタバコを押し付けられたことによる火傷の跡が、一悟達を認めたくない現実に陥れる。

「あ…あの火傷の跡は…」

「カオスソルベ…お前…本当は…」

 昨日のアンニンの言葉が脳裏に甦る。双子達と一緒にいる時のカオスソルベと重なるあの面影…





「気づいちゃったんだね…僕の媒体ばいたいのこと…」

 そう言いながらカオスソルベは、ミルフィーユ達の方へ振り向く。

「媒…体…?」

「そうだよ…僕は氷見雪斗の身体を媒体として、お父様に力を分け与えられて生まれた。媒体のことはミルフィーユの事しか覚えてなかったけど、大体はマカロンお姉ちゃんとティラミスから聞いてる。傲慢ごうまんで、自己中で、素直じゃない癖に、マジパティとしては最弱だって…そんなんだから、勇者様からマジパティとしての地位をはく奪されたんだ。」





「違う!僕は傲慢で自己中なんかじゃないっ!!!」



 まるでカオスソルベの言っている事を否定するかのように、どこかから雪斗の声がした。

「やかましい…媒体は媒体らしく大人しくしてよ。ウザいんだよ…」

 雪斗の言葉に対して、カオスソルベが一蹴する。

「氷見雪斗の失踪事件が全国に知らされたのは知ってる…でも、変に強がり続けてずっと1人ぼっちのままでいる奴なんて、もういなくなっていいと思う。レイトとミカンには悪いけど…」





「だったら、早く僕の身体を返せ!!!」



「返さないって言ってるでしょ!!!!!」

 カオスソルベは、今度は声を荒げた。

「僕はお前と違って、ミルフィーユとケンカするつもりなんてない!!!ただ「トモダチになりたい」、「一緒に戦いたい」って言えば済む話を、ここまで引っ張った分際で…だから、お父様の力がカオスイーツを強める力であろうとも、僕はミルフィーユと一緒に戦うもん。媒体は引っ込んでなよ…」

 そう言いながら変身を解くカオスソルベに対して、雪斗の言葉は出てこない。そんなカオスソルベと雪斗のやり取りに、一悟は不意にある事を思いついた。



「カオスソルベ…明日、一緒に学校へ行こう!!!お前に…話したいことがある…」



「「「ええええええええええええええええっ!!!!??????」」」

 一悟のその発言に、みるく、あずき、ラテは驚きを隠せない。



「このままだと俺も…お前も…前に進めない…」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

​『イージス艦長、インパール最前線へ。――牟田口廉也に転生した俺は、地獄の餓死作戦を「鉄壁の兵站要塞」に変える』

月神世一
SF
​【あらすじ】 ​「補給がなければ、戦場に立つ資格すらない」 ​ 坂上真一(さかがみ しんいち)、50歳。  かつてイージス艦長として鉄壁の防空網を指揮し、現在は海上自衛隊で次世代艦の兵站システムを設計する男。  背中には若き日の過ちである「仁王」の刺青を隠し持ち、北辰一刀流の達人でもある彼は、ある日、勤務中に仮眠をとる。 ​ 目が覚めると、そこは湿気と熱気に満ちた1944年のビルマだった。  鏡に映っていたのは、小太りで口髭の男――歴史の教科書で見た、あの「牟田口廉也」。 ​ しかも時期は、日本陸軍史上最悪の汚点とされる「インパール作戦」決行の直前。  部下たちは「必勝の精神論」を叫び、無謀な突撃を今か今かと待っている。 ​ (……ふざけるな。俺に、部下を餓死させろと言うのか?) ​ 現代の知識と、冷徹な計算、そして海自仕込みのロジスティクス能力。  すべてを駆使して、坂上(中身)は歴史への介入を開始する。  精神論を振りかざすふりをして上層部を欺き、現地改修で兵器を強化し、密かに撤退路を整備する。 ​ これは、「史上最も無能な指揮官」の皮を被った「現代の有能な指揮官」が、確定した敗北の運命をねじ伏せ、数万の命を救うために戦う、逆転の戦記ドラマ。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

処理中です...