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カオスソルベ編
第9話「クグロフ来日!異臭騒ぎの放課後」①
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「ここがシュトーレンが開いたカフェね。随分いいお店建てたわねぇ…」
飛行機の到着時間が深夜であったため、やむなく開店時間狙いでの来訪とはなってしまったが、久しぶりの勇者・シュトーレンとの再会に、白石玉菜は心を躍らせている。
「カランカラン…」
「いらっしゃいませー!!!」
20代くらいの金髪の青年がドアを開ける。早速カウンター席に座り、カウンターにいるマスターに声をかける。
「久しぶり!今は…「聖一郎」って呼ぶべきだったわね?聖一郎…」
「ちゃんと覚えててくれたんだ。」
「当たり前でしょー?あの時は「男の姿でパティシエ見習いやってる」って言ってたし、このお店も「首藤聖一郎」名義だってトーニから聞いてたの。」
「首藤聖一郎」…これが、シュトーレンが男の姿の時の名前である。当初は本来の姿でパティシエの資格を取得するつもりだったが、一部の厄介な人間に腕っぷし見せつけたところ、運悪くその場にパティシエの専門学校関係者がいて、門前払いを食らい、仕方なく男として資格を取得。そしてそのまま「首藤聖一郎」名義で木苺ヶ丘に店を構えることになったのである。そして、この店のための費用は全て、アントーニオ・パネットーネの実家が負担している。
「会いに来た理由は、パリでのことだけじゃないでしょ?はい、玉菜の大好物♪」
そう言いながら、シュトーレンは玉菜の目の前に山積みのシュークリームのお皿を出す。
「きゃはっ☆ひっさびさのシュークリーム!!!あれから「次にシュークリームを食べるときは、絶対に聖一郎が作ったやつ」って決めてたんだー♪」
玉菜は山積みのシュークリームを美味しそうにほおばった。クイニー・アマンとの戦い直後はしんみりとしてしまい、シュークリームを食べる気にはなれなかった。でも、久々に勇者様の働く姿を見て、玉菜は元気を取り戻した。
「おいふぃぃ~!!!!!それからさぁ…ミルフィーユ達の事なんだけど…」
一方、一悟達は住居スペースにいる。リビングにはみるく、あずき、ラテ、ココアがいるが、そこに一悟はいない。実を言うと一悟の治療の件でアンニンから申し出があり、それが理由でシュトーレンが一悟に住居スペースの掃除と洗濯を任せたのである。そんな彼は、現在洗面所でシュトーレンの下着を、ティッシュで鼻を押さえながら洗っているのだった。
「いいのかなぁ…勝手に人の日記帳見ちゃって…」
「世の中、ブログというサービスや、SNSがあるんですのよ!!!それに…先ほどの一悟の言った事を理解するためにも…ワタクシ達は知らなければなりません。ユキ様の心の本音を…」
古ぼけた水色の日記帳…「氷見雪斗」と書かれた名前の部分には、明らかに修正テープで消された跡がある。みるくとあずきは恐る恐る、雪斗の日記帳に手を触れる。
雪斗の失踪事件から4日。今日は振り替え休日なのだが、サン・ジェルマン学園中等部では実力テストがあるため、中等部の生徒達はみんな高台にある校舎へと向かっている。しかし、雪斗の情報が公開されて初めての登校であるため、報道陣が何人も押しかけている。
「お姉ちゃん…お勉強になると、厳しい…」
高台のふもとで「はぁ…」と、ため息をつくカオスソルベの所へ、一悟とムッシュ・エクレールもとい、下妻先生がやってきた。ココアは一悟のカバンの中にいるようだ。
「ちゃんと来たんだな?」
「ミルフィーユが誘ってくれたんだもん♪」
カオスソルベは、一悟の言葉ににっこりと微笑んだ。
「媒体が媒体である以上、実力テストはお前が「氷見雪斗」名義で受けなければならない。それにしても、カオスの力でカオスイーツに牙を剥くなど、本当に悪い奴には見えないが…まぁ、その着崩した制服だけは個人的には認めんがな!!!」
そしてみるくとあずきも、ほぼ同時にやって来る。報道陣の事もあり、ラテはみるくのカバンの中にいる。
「おはよう、いっくん。」
「おはよ。」
「おはようございます、叔父様に一悟。そして…ユキさん。」
「ユキ…さん?」
あずきの突然の呼び名に、カオスソルベは首をかしげる。
「昨日話し合って決めたんだもんね?」
「えぇ…彼を媒体としているのなら、彼の呼び名に近い方がよろしいかと思いまして。ご迷惑でした?」
「別にいいよー♪だっていちいち「カオスソルベ」じゃ長いもんね?」
無事にカオスソルベと合流できた一悟達は、正門へと向かった。
カオスソルベ曰く、元々カオスソルベと雪斗は感覚が繋がっているのだが、雪斗はそれを認めようとせず、例え一悟達が雪斗の話をしていても、雪斗には聞こえていても理解できず、視界も雪斗の目の周りは真っ暗な闇の中にいるようにしか見えないということだった。
正門にいる守衛には、下妻先生がカオスソルベは「転校生の「雪ヶ谷ヒミカ」で、学校の体験編入にやってきた」と説明し、下妻先生はカオスソルベを職員室に連れ、アンニンもとい仁賀保先生にも事情を説明した。
「この子がそうなのね。言動は本当に彼が媒体なのか疑わしくなるほどだけど、あのボンクラ政治家のせいでマジパティが戦いづらい状態の今だからこそ、彼女の匿い方を考える事が一番ね。」
仁賀保先生は納得したようだ。そして2年A組の教室へ入り、下妻先生は体験編入生を紹介する。
「本日、体験編入をしていただくことになった、雪ヶ谷ヒミカさんだ。みんな、仲良くするように!」
テスト自体は難しい問題こそあったものの、大半はマカロンから教わった問題も多く、カオスソルベにとってはなんとかこなせる手ごたえだった。
飛行機の到着時間が深夜であったため、やむなく開店時間狙いでの来訪とはなってしまったが、久しぶりの勇者・シュトーレンとの再会に、白石玉菜は心を躍らせている。
「カランカラン…」
「いらっしゃいませー!!!」
20代くらいの金髪の青年がドアを開ける。早速カウンター席に座り、カウンターにいるマスターに声をかける。
「久しぶり!今は…「聖一郎」って呼ぶべきだったわね?聖一郎…」
「ちゃんと覚えててくれたんだ。」
「当たり前でしょー?あの時は「男の姿でパティシエ見習いやってる」って言ってたし、このお店も「首藤聖一郎」名義だってトーニから聞いてたの。」
「首藤聖一郎」…これが、シュトーレンが男の姿の時の名前である。当初は本来の姿でパティシエの資格を取得するつもりだったが、一部の厄介な人間に腕っぷし見せつけたところ、運悪くその場にパティシエの専門学校関係者がいて、門前払いを食らい、仕方なく男として資格を取得。そしてそのまま「首藤聖一郎」名義で木苺ヶ丘に店を構えることになったのである。そして、この店のための費用は全て、アントーニオ・パネットーネの実家が負担している。
「会いに来た理由は、パリでのことだけじゃないでしょ?はい、玉菜の大好物♪」
そう言いながら、シュトーレンは玉菜の目の前に山積みのシュークリームのお皿を出す。
「きゃはっ☆ひっさびさのシュークリーム!!!あれから「次にシュークリームを食べるときは、絶対に聖一郎が作ったやつ」って決めてたんだー♪」
玉菜は山積みのシュークリームを美味しそうにほおばった。クイニー・アマンとの戦い直後はしんみりとしてしまい、シュークリームを食べる気にはなれなかった。でも、久々に勇者様の働く姿を見て、玉菜は元気を取り戻した。
「おいふぃぃ~!!!!!それからさぁ…ミルフィーユ達の事なんだけど…」
一方、一悟達は住居スペースにいる。リビングにはみるく、あずき、ラテ、ココアがいるが、そこに一悟はいない。実を言うと一悟の治療の件でアンニンから申し出があり、それが理由でシュトーレンが一悟に住居スペースの掃除と洗濯を任せたのである。そんな彼は、現在洗面所でシュトーレンの下着を、ティッシュで鼻を押さえながら洗っているのだった。
「いいのかなぁ…勝手に人の日記帳見ちゃって…」
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古ぼけた水色の日記帳…「氷見雪斗」と書かれた名前の部分には、明らかに修正テープで消された跡がある。みるくとあずきは恐る恐る、雪斗の日記帳に手を触れる。
雪斗の失踪事件から4日。今日は振り替え休日なのだが、サン・ジェルマン学園中等部では実力テストがあるため、中等部の生徒達はみんな高台にある校舎へと向かっている。しかし、雪斗の情報が公開されて初めての登校であるため、報道陣が何人も押しかけている。
「お姉ちゃん…お勉強になると、厳しい…」
高台のふもとで「はぁ…」と、ため息をつくカオスソルベの所へ、一悟とムッシュ・エクレールもとい、下妻先生がやってきた。ココアは一悟のカバンの中にいるようだ。
「ちゃんと来たんだな?」
「ミルフィーユが誘ってくれたんだもん♪」
カオスソルベは、一悟の言葉ににっこりと微笑んだ。
「媒体が媒体である以上、実力テストはお前が「氷見雪斗」名義で受けなければならない。それにしても、カオスの力でカオスイーツに牙を剥くなど、本当に悪い奴には見えないが…まぁ、その着崩した制服だけは個人的には認めんがな!!!」
そしてみるくとあずきも、ほぼ同時にやって来る。報道陣の事もあり、ラテはみるくのカバンの中にいる。
「おはよう、いっくん。」
「おはよ。」
「おはようございます、叔父様に一悟。そして…ユキさん。」
「ユキ…さん?」
あずきの突然の呼び名に、カオスソルベは首をかしげる。
「昨日話し合って決めたんだもんね?」
「えぇ…彼を媒体としているのなら、彼の呼び名に近い方がよろしいかと思いまして。ご迷惑でした?」
「別にいいよー♪だっていちいち「カオスソルベ」じゃ長いもんね?」
無事にカオスソルベと合流できた一悟達は、正門へと向かった。
カオスソルベ曰く、元々カオスソルベと雪斗は感覚が繋がっているのだが、雪斗はそれを認めようとせず、例え一悟達が雪斗の話をしていても、雪斗には聞こえていても理解できず、視界も雪斗の目の周りは真っ暗な闇の中にいるようにしか見えないということだった。
正門にいる守衛には、下妻先生がカオスソルベは「転校生の「雪ヶ谷ヒミカ」で、学校の体験編入にやってきた」と説明し、下妻先生はカオスソルベを職員室に連れ、アンニンもとい仁賀保先生にも事情を説明した。
「この子がそうなのね。言動は本当に彼が媒体なのか疑わしくなるほどだけど、あのボンクラ政治家のせいでマジパティが戦いづらい状態の今だからこそ、彼女の匿い方を考える事が一番ね。」
仁賀保先生は納得したようだ。そして2年A組の教室へ入り、下妻先生は体験編入生を紹介する。
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