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勇者クラフティ編
第11話「今日は何の日?それぞれの悩み事」④
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瀬戌警察署の近くには、彩聖会瀬戌病院がある。この病院はジュレのバイト先で、尚且つアンニンの看護学校時代の同期生が務めている。その病院の入口で、アンニンはもの凄く機嫌が悪かった。
「よくも私の可愛いディアナちゃんに…葉っぱをかぶせてくれたわね…」
病院の駐車場に止めていたポルシェ「ディアナちゃん」が、カオスイーツの攻撃を受けたようだ。カオスイーツが瀬戌警察署を柏の葉で埋めようとした刹那、アンニンにとって聞き覚えのある声が響く。
「見つけた!!!カオスイーツ!!!!!」
「ピンクのマジパティ・ミルフィーユ!!!」
「黄色のマジパティ・プディング!!!」
「ブルーのマジパティ・ソルベ!!!」
「スイート…」
「「レボリューション!!!」」
「「「マジパティ!!!!!」」」
最後は見事にハモった。
「禍々しい混沌のスイーツさん、勇者の愛でおねんねの時間ですよ?」
「やっと現れましたか…マジパティども。」
今回のカオスイーツも、ティラミスが生成したモノだった。
「待ちくたびれましたが、ご説明いたします!!!今回カオスイーツにしたのは米沢我夢というW大学の学生です。あんな夜中に瀬戌駅にいるものですから、カオスイーツにするのも容易いこと…」
ティラミスの言葉に、プディングの表情は青ざめる。最悪の状況が現実となってしまった瞬間だ。
「今回彼をターゲットにしたのは他でもありません。我々の動きに、警察が邪魔になった…それなら、過去に警察に恨みを持った者…母親の交通事故に対して、ずさんな扱いをされた彼が匹敵だったのです。」
「ドゴッ…」
ティラミスの言葉にミルフィーユまでも愕然とする中、ソルベはカオスイーツに飛び掛かり、無言で腹部に蹴りをお見舞いする。
「丁度、ユキがお前に言い残した事があるらしい…「やっぱり鬼よりも悪魔じゃん!ムカつく!!!」…だとさ?」
ソルベの蹴りでカオスイーツの腹部は凹むが、今回のカオスイーツは弾力のあるカオスイーツなのか、凹んだ部分はすぐに元通りになり、反動でソルベは瀬戌警察署に投げ飛ばされてしまった。
「うぐっ…」
「相変わらずの生意気なクチを…いいことを教えてあげます!ブラックビターの拠点に運んだ時に着用していた制服は下着や靴に至るまで、私が処分しておきました!!!」
「な、なんだってーーーーーーー!!!」
相変わらず「悪魔」って言われるのが嫌いな「鬼」さんだった。カオスイーツは戦意を失ってしまったミルフィーユ、プディング…そして、ソルベに柏の葉を降らせ、全員簀巻きの状態に縛り付けてしまった。
「もーーーーーーーっ!!!雪斗のバカーーーーーーーーっ!!!!!」
「さぁ、マジパティどものエネルギーを吸い取り、警察署を潰してしまいなさいっ!!!!!」
ミルフィーユ達を簀巻きにした柏の葉は、黒い火花を放ちながら、彼女達のエネルギーを奪い取り始める。
その頃あずきは、カフェ「ルーヴル」に来ていた。あずきの手には大きめの紙袋がぶら下げられている。
「臨時休業…ですの?」
「夜中にカオスイーツが現れたの。一悟達は浄化のために親父と現場に向かってるわ。」
「ユキ様…無事だとよいのですが…」
僧侶から連絡があり、用意していた雪斗のためのプレゼント…本人が不在の現在、渡すにも渡せない…そう思ったあずきは、ある事をひらめいた。
「勇者様、必ず一悟達を連れて戻ります!!!それまで、この荷物を預かってくださいましっ!!!」
「ちょっと…ライス!!!」
あずきはカフェ「ルーヴル」を飛び出し、スイーツ界の住人・ライスの姿に戻る。そして、自らが生成した爆弾を足元へ投げつけ…
「ライス、参りますっ!!!」
カオスイーツが放つ巨大な柏の葉は、警察署の入口を封鎖し、中にいる警察官達は署の中に閉じ込められてしまった。エネルギーを吸い取られているミルフィーユ達の体力もそろそろ限界だ。
「ジャスト・モーメント!!!ちょっと待ったっ!!!!!」
突然のガレットの声と、勢いよく走る自転車の音…ティラミスが振り向くと、そこには必死にママチャリをこいでいるムッシュ・エクレールと、後ろで仁王立ちをするガレットがもの凄いスピードでカオスイーツに向かっていた。
「はぁっ!?」
何が何だかわからない鬼さんだった。そして…
「鬼さん、こちら♪」
突然ソルベの目の前に煙が現れ、そこからライスが現れた。ライスは小さい爆弾がついた矢を短弓にかけ、カオスイーツ目掛けて放った。
「ゴー、ボンバーっ!!!!!」
矢はカオスイーツに直撃したと同時に爆発し、ミルフィーユ達を襲っていた黒い火花は消え去った。
「今ですっ…大勇者様っ!!!」
「魔界仕込みの魔眼…発動!!!!!」
突然ガレットの額から第三の目が現れ、目が開く。開いた目が光り出すと同時に、ミルフィーユ達を簀巻きにしていた柏の葉が緩み、それと同時にムッシュ・エクレールがこいでいた自転車は、電柱に衝突する。
「ガシャン…」
「今だ、マジパティ!!!みるくの兄ちゃんを助けるんだっ!!!!!」
さりげなく飛び降りるところが、いかにも大勇者様らしい。
「ユキ様にもお伝えになって。制服の件は安心してください…って。」
そう言いながら、ライスはソルベにウインクをした。
「プディング!ソルベ!行くぜ!!!」
「「OK!」」
ミルフィーユの言葉にプディングとソルベが答えると、3人はミルフィーユグレイブ、プディングワンド、ソルベアローを出す。
「3つの心を1つに合わせて…」
3人がそう叫んだ瞬間、3人の武器は光の粒子となり、真っ白な柄に、水晶のような剣先、そしてそれぞれのカラーに合わせた装飾が付いた細身の片手剣・パティブレードに変わった。
「勇者の力を1つの剣に!!!ミルフィーユブレード!!!」
「勇者の愛を1つの剣に!!!プディングブレード!!!」
「勇者の知性を1つの剣に!!!ソルベブレード!!!」
3人はそれぞれのパティブレードを構え、ピンク、黄色、水色の光をまといつつ、カオスイーツに飛び掛かる。
「「「マジパティ・トリニティ・ピュニシオン!!!!!」」」
ティラミスに蹴り上げられ、やっと起き上がったカオスイーツだが、ピンクの光を纏ったミルフィーユにミルフィーユブレードで縦に斬られ、続いて黄色の光を纏ったプディングにプディングブレードで横に斬られる。そして、最後に水色の光を纏ったソルベによってソルベブレードで斬られた。
「「「アデュー♪」」」
3人が同時にウインクすると、カオスイーツは光の粒子となり、本来の姿を取り戻す。そして、プディングはカオスイーツから戻った兄を優しく抱きしめる。
カオスイーツの影響で封鎖された国道16号線と日光街道は、カオスイーツが浄化されたことでカオスイーツに襲われるの状態に戻り、襲われた警察署、アンニンのポルシェ「ディアナちゃん」を覆った柏の葉も光の粒子となって消え去った。
カオスイーツの件が解決し、カフェ「ルーヴル」は無事に開店にありつけた。
「いらっしゃいませー!!!」
ユキも、雪斗の意識の中で仕事内容は見ていたようで、さくさくとこなしている。そんな一悟達の所へ、ある人物がやって来る。みるくの兄の我夢だ。
「こんにちわ、米沢ですけど…妹のみるくはお邪魔してませんか?」
彼の声が聞こえた途端、厨房から黄色いスカーフを撒いた女子中学生が出てくる。
「お兄ちゃん!!!」
「心配…かけちゃったな?」
「ううん!ねぇ…お兄ちゃん、お兄ちゃんはどうして検事を…」
「それはちょっと長くなるから…すみません、少し妹と話をさせてください。」
みるくと我夢は、カフェ「ルーヴル」を出る。
「母さんの事故…納得がいかなかったんだ。目撃者である一悟が、その時の事を話せなかったし…それに事故を起こしたのが、産通省の元関係者…それをその時の瀬戌署の署長が父さんに…証拠も揃っていた、一悟以外にも目撃者がいた…なのに…あの署長は…」
みるくが初めて、兄が母の事故の事で涙したのを見た瞬間だった。そして、2人の所へ一悟とよく似た刑事がやってくる。後ろには彼の部下も一緒だ。
「当時の署長は、かえでさんの事故が自分にとって不都合だったと判断したんだ。当時の署長の怠慢は、埼玉県警上層部にも影響を及ぼした…それが公になるまで時間がかかったのも、その元署長が上手く言いくるめ続けていたから。」
一悟の父は、みるくと我夢に母親の事故の後処理のずさんさを話した。一悟がショックで話せなかったからでも、加害者の身分が理由でもなかった…それは、署長という身分を利用し、好き勝手に事故をずさんに扱った男が、自分にとって不都合な事故だと勝手に判断したからだった。そして、部下と共に一悟の父はみるくと我夢の前で土下座をする。
「本当に、申し訳ございませんでしたっ!!!!!」
「ありがとうございます。英雄さん…英雄さんや、今も署で働いている人たちが悪いと言っているのではありません。俺は母さんの事故のように、裁く側の私利私欲で裁かれるべき事が裁かれない事を少しでも減らすため、検事になろうと決意しました。あの時は、まだ俺も中学生で法律について詳しくなかった…母の事故の扱いの真相がやっとわかっただけでも、俺にはプラスでした。いずれは法廷で被告人を裁くところ、見ていてくださいね?」
そう言いながら、我夢は一悟の父に手を差し出す。
「あぁ…頑張れよ、大学生…」
この時、みるくは兄がやっと心の底から笑ったと思った。
やがてカフェ「ルーヴル」は閉店時間を迎え、一悟達は店を閉める。店を閉めた後、シュトーレンは冷蔵庫からケーキを持ってきた。
「勇者さま、そのケーキって…」
白いクリームにライオンの飾りが乗ったバースデーケーキ…そして、ここで一悟とみるくは誰の誕生日か理解する事が出来た。
「あ…姉御…このケーキ…」
5月5日は、トルテの誕生日だった。
「ビックリさせようと思って…」
「実際は別の日なんだろうけど、お前とセーラが出会ったのが5月5日の今日…だからな。」
その言葉に、本日の主役・トルテは目を潤ませる。
そして、住居スペースから雪斗が元の氷見雪斗の姿で出てくる。服装はサン・ジェルマン学園中等部の制服姿で、全てあずきが高萩家で全てそろえたようだ。
「み…みんな…」
「雪斗…やっと戻れたんだな。」
「寛解よ!ユキを手なづけるのはあなた次第だから、今後は上手くコントロールするように!」
僧侶様の言葉に、雪斗は苦笑いをする。
「ユキくん、女の子の姿でもちゃんと1人で着替えとかできないと、またユキちゃんが機嫌を損ねちゃうからね?」
みるくの言葉に、アンニンが相槌を打つ。
「今日は私が一悟達を送るわ。エクレールは自分で帰れ!」
「叔父様、高萩家で送りますから…」
僧侶に自分で帰るように言われたムッシュ・エクレールを、あずきが宥める。
「そういや、9日が雪斗の誕生日なんだよな?誕生日プレゼントだ!」
そう言いながら、ガレットは雪斗にブレイブレットを手渡す。一悟のとは色違いだ。
「あーーーーーーっ!!!おやっさん、俺っちのはないんスかーーーーーー?」
「お前はあとで人生で一番デカいのプレゼントするから、待ってろっての…」
「それって、用意してないってコトじゃないっすかー!!!」
賑やかなトルテの誕生日会も終わり、ムッシュ・エクレールのアパート。ここに、一華がやってくる。
「えーっと…伯父さんの部屋は203号室…と。」
「ピンポーン…」
「おじさーん!引っ越し蕎麦持ってきたよー!!!」
203号室のドアが開き、そこから中学生が出てきた。
「一華、うるさいよ…」
「生意気になったな…涼ちゃん…これ、お母さんから。おじさんと一緒に食べてね。」
「はいはい…」
一華は涼也という少年に引っ越し蕎麦を手渡す。伯父一家の部屋をあとにした一華は、弟の担任の姿を見つける。
「あっ!!!下妻先生…」
しおらしく階段を降りようとする一華だったが、リムジンから降りた中学教師は…
「明日の練習、作業の合間に見に行くからな?あずき。」
リムジンに乗っている少女に笑顔で話す姿…しかも、リムジンに描かれているロゴはまさしく「高萩コンツェルン」のモノ…一華の目の前は真っ白になった。
「おや…それは彼女からのプレゼントかい?愛されてるね…」
弟の担任は一華にそう言うと、そのまま部屋に入ってしまった。
「なんで…こうなるの…」
その30分後、千葉一華は弟に八つ当たりをぶちかますのであった。
「よくも私の可愛いディアナちゃんに…葉っぱをかぶせてくれたわね…」
病院の駐車場に止めていたポルシェ「ディアナちゃん」が、カオスイーツの攻撃を受けたようだ。カオスイーツが瀬戌警察署を柏の葉で埋めようとした刹那、アンニンにとって聞き覚えのある声が響く。
「見つけた!!!カオスイーツ!!!!!」
「ピンクのマジパティ・ミルフィーユ!!!」
「黄色のマジパティ・プディング!!!」
「ブルーのマジパティ・ソルベ!!!」
「スイート…」
「「レボリューション!!!」」
「「「マジパティ!!!!!」」」
最後は見事にハモった。
「禍々しい混沌のスイーツさん、勇者の愛でおねんねの時間ですよ?」
「やっと現れましたか…マジパティども。」
今回のカオスイーツも、ティラミスが生成したモノだった。
「待ちくたびれましたが、ご説明いたします!!!今回カオスイーツにしたのは米沢我夢というW大学の学生です。あんな夜中に瀬戌駅にいるものですから、カオスイーツにするのも容易いこと…」
ティラミスの言葉に、プディングの表情は青ざめる。最悪の状況が現実となってしまった瞬間だ。
「今回彼をターゲットにしたのは他でもありません。我々の動きに、警察が邪魔になった…それなら、過去に警察に恨みを持った者…母親の交通事故に対して、ずさんな扱いをされた彼が匹敵だったのです。」
「ドゴッ…」
ティラミスの言葉にミルフィーユまでも愕然とする中、ソルベはカオスイーツに飛び掛かり、無言で腹部に蹴りをお見舞いする。
「丁度、ユキがお前に言い残した事があるらしい…「やっぱり鬼よりも悪魔じゃん!ムカつく!!!」…だとさ?」
ソルベの蹴りでカオスイーツの腹部は凹むが、今回のカオスイーツは弾力のあるカオスイーツなのか、凹んだ部分はすぐに元通りになり、反動でソルベは瀬戌警察署に投げ飛ばされてしまった。
「うぐっ…」
「相変わらずの生意気なクチを…いいことを教えてあげます!ブラックビターの拠点に運んだ時に着用していた制服は下着や靴に至るまで、私が処分しておきました!!!」
「な、なんだってーーーーーーー!!!」
相変わらず「悪魔」って言われるのが嫌いな「鬼」さんだった。カオスイーツは戦意を失ってしまったミルフィーユ、プディング…そして、ソルベに柏の葉を降らせ、全員簀巻きの状態に縛り付けてしまった。
「もーーーーーーーっ!!!雪斗のバカーーーーーーーーっ!!!!!」
「さぁ、マジパティどものエネルギーを吸い取り、警察署を潰してしまいなさいっ!!!!!」
ミルフィーユ達を簀巻きにした柏の葉は、黒い火花を放ちながら、彼女達のエネルギーを奪い取り始める。
その頃あずきは、カフェ「ルーヴル」に来ていた。あずきの手には大きめの紙袋がぶら下げられている。
「臨時休業…ですの?」
「夜中にカオスイーツが現れたの。一悟達は浄化のために親父と現場に向かってるわ。」
「ユキ様…無事だとよいのですが…」
僧侶から連絡があり、用意していた雪斗のためのプレゼント…本人が不在の現在、渡すにも渡せない…そう思ったあずきは、ある事をひらめいた。
「勇者様、必ず一悟達を連れて戻ります!!!それまで、この荷物を預かってくださいましっ!!!」
「ちょっと…ライス!!!」
あずきはカフェ「ルーヴル」を飛び出し、スイーツ界の住人・ライスの姿に戻る。そして、自らが生成した爆弾を足元へ投げつけ…
「ライス、参りますっ!!!」
カオスイーツが放つ巨大な柏の葉は、警察署の入口を封鎖し、中にいる警察官達は署の中に閉じ込められてしまった。エネルギーを吸い取られているミルフィーユ達の体力もそろそろ限界だ。
「ジャスト・モーメント!!!ちょっと待ったっ!!!!!」
突然のガレットの声と、勢いよく走る自転車の音…ティラミスが振り向くと、そこには必死にママチャリをこいでいるムッシュ・エクレールと、後ろで仁王立ちをするガレットがもの凄いスピードでカオスイーツに向かっていた。
「はぁっ!?」
何が何だかわからない鬼さんだった。そして…
「鬼さん、こちら♪」
突然ソルベの目の前に煙が現れ、そこからライスが現れた。ライスは小さい爆弾がついた矢を短弓にかけ、カオスイーツ目掛けて放った。
「ゴー、ボンバーっ!!!!!」
矢はカオスイーツに直撃したと同時に爆発し、ミルフィーユ達を襲っていた黒い火花は消え去った。
「今ですっ…大勇者様っ!!!」
「魔界仕込みの魔眼…発動!!!!!」
突然ガレットの額から第三の目が現れ、目が開く。開いた目が光り出すと同時に、ミルフィーユ達を簀巻きにしていた柏の葉が緩み、それと同時にムッシュ・エクレールがこいでいた自転車は、電柱に衝突する。
「ガシャン…」
「今だ、マジパティ!!!みるくの兄ちゃんを助けるんだっ!!!!!」
さりげなく飛び降りるところが、いかにも大勇者様らしい。
「ユキ様にもお伝えになって。制服の件は安心してください…って。」
そう言いながら、ライスはソルベにウインクをした。
「プディング!ソルベ!行くぜ!!!」
「「OK!」」
ミルフィーユの言葉にプディングとソルベが答えると、3人はミルフィーユグレイブ、プディングワンド、ソルベアローを出す。
「3つの心を1つに合わせて…」
3人がそう叫んだ瞬間、3人の武器は光の粒子となり、真っ白な柄に、水晶のような剣先、そしてそれぞれのカラーに合わせた装飾が付いた細身の片手剣・パティブレードに変わった。
「勇者の力を1つの剣に!!!ミルフィーユブレード!!!」
「勇者の愛を1つの剣に!!!プディングブレード!!!」
「勇者の知性を1つの剣に!!!ソルベブレード!!!」
3人はそれぞれのパティブレードを構え、ピンク、黄色、水色の光をまといつつ、カオスイーツに飛び掛かる。
「「「マジパティ・トリニティ・ピュニシオン!!!!!」」」
ティラミスに蹴り上げられ、やっと起き上がったカオスイーツだが、ピンクの光を纏ったミルフィーユにミルフィーユブレードで縦に斬られ、続いて黄色の光を纏ったプディングにプディングブレードで横に斬られる。そして、最後に水色の光を纏ったソルベによってソルベブレードで斬られた。
「「「アデュー♪」」」
3人が同時にウインクすると、カオスイーツは光の粒子となり、本来の姿を取り戻す。そして、プディングはカオスイーツから戻った兄を優しく抱きしめる。
カオスイーツの影響で封鎖された国道16号線と日光街道は、カオスイーツが浄化されたことでカオスイーツに襲われるの状態に戻り、襲われた警察署、アンニンのポルシェ「ディアナちゃん」を覆った柏の葉も光の粒子となって消え去った。
カオスイーツの件が解決し、カフェ「ルーヴル」は無事に開店にありつけた。
「いらっしゃいませー!!!」
ユキも、雪斗の意識の中で仕事内容は見ていたようで、さくさくとこなしている。そんな一悟達の所へ、ある人物がやって来る。みるくの兄の我夢だ。
「こんにちわ、米沢ですけど…妹のみるくはお邪魔してませんか?」
彼の声が聞こえた途端、厨房から黄色いスカーフを撒いた女子中学生が出てくる。
「お兄ちゃん!!!」
「心配…かけちゃったな?」
「ううん!ねぇ…お兄ちゃん、お兄ちゃんはどうして検事を…」
「それはちょっと長くなるから…すみません、少し妹と話をさせてください。」
みるくと我夢は、カフェ「ルーヴル」を出る。
「母さんの事故…納得がいかなかったんだ。目撃者である一悟が、その時の事を話せなかったし…それに事故を起こしたのが、産通省の元関係者…それをその時の瀬戌署の署長が父さんに…証拠も揃っていた、一悟以外にも目撃者がいた…なのに…あの署長は…」
みるくが初めて、兄が母の事故の事で涙したのを見た瞬間だった。そして、2人の所へ一悟とよく似た刑事がやってくる。後ろには彼の部下も一緒だ。
「当時の署長は、かえでさんの事故が自分にとって不都合だったと判断したんだ。当時の署長の怠慢は、埼玉県警上層部にも影響を及ぼした…それが公になるまで時間がかかったのも、その元署長が上手く言いくるめ続けていたから。」
一悟の父は、みるくと我夢に母親の事故の後処理のずさんさを話した。一悟がショックで話せなかったからでも、加害者の身分が理由でもなかった…それは、署長という身分を利用し、好き勝手に事故をずさんに扱った男が、自分にとって不都合な事故だと勝手に判断したからだった。そして、部下と共に一悟の父はみるくと我夢の前で土下座をする。
「本当に、申し訳ございませんでしたっ!!!!!」
「ありがとうございます。英雄さん…英雄さんや、今も署で働いている人たちが悪いと言っているのではありません。俺は母さんの事故のように、裁く側の私利私欲で裁かれるべき事が裁かれない事を少しでも減らすため、検事になろうと決意しました。あの時は、まだ俺も中学生で法律について詳しくなかった…母の事故の扱いの真相がやっとわかっただけでも、俺にはプラスでした。いずれは法廷で被告人を裁くところ、見ていてくださいね?」
そう言いながら、我夢は一悟の父に手を差し出す。
「あぁ…頑張れよ、大学生…」
この時、みるくは兄がやっと心の底から笑ったと思った。
やがてカフェ「ルーヴル」は閉店時間を迎え、一悟達は店を閉める。店を閉めた後、シュトーレンは冷蔵庫からケーキを持ってきた。
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5月5日は、トルテの誕生日だった。
「ビックリさせようと思って…」
「実際は別の日なんだろうけど、お前とセーラが出会ったのが5月5日の今日…だからな。」
その言葉に、本日の主役・トルテは目を潤ませる。
そして、住居スペースから雪斗が元の氷見雪斗の姿で出てくる。服装はサン・ジェルマン学園中等部の制服姿で、全てあずきが高萩家で全てそろえたようだ。
「み…みんな…」
「雪斗…やっと戻れたんだな。」
「寛解よ!ユキを手なづけるのはあなた次第だから、今後は上手くコントロールするように!」
僧侶様の言葉に、雪斗は苦笑いをする。
「ユキくん、女の子の姿でもちゃんと1人で着替えとかできないと、またユキちゃんが機嫌を損ねちゃうからね?」
みるくの言葉に、アンニンが相槌を打つ。
「今日は私が一悟達を送るわ。エクレールは自分で帰れ!」
「叔父様、高萩家で送りますから…」
僧侶に自分で帰るように言われたムッシュ・エクレールを、あずきが宥める。
「そういや、9日が雪斗の誕生日なんだよな?誕生日プレゼントだ!」
そう言いながら、ガレットは雪斗にブレイブレットを手渡す。一悟のとは色違いだ。
「あーーーーーーっ!!!おやっさん、俺っちのはないんスかーーーーーー?」
「お前はあとで人生で一番デカいのプレゼントするから、待ってろっての…」
「それって、用意してないってコトじゃないっすかー!!!」
賑やかなトルテの誕生日会も終わり、ムッシュ・エクレールのアパート。ここに、一華がやってくる。
「えーっと…伯父さんの部屋は203号室…と。」
「ピンポーン…」
「おじさーん!引っ越し蕎麦持ってきたよー!!!」
203号室のドアが開き、そこから中学生が出てきた。
「一華、うるさいよ…」
「生意気になったな…涼ちゃん…これ、お母さんから。おじさんと一緒に食べてね。」
「はいはい…」
一華は涼也という少年に引っ越し蕎麦を手渡す。伯父一家の部屋をあとにした一華は、弟の担任の姿を見つける。
「あっ!!!下妻先生…」
しおらしく階段を降りようとする一華だったが、リムジンから降りた中学教師は…
「明日の練習、作業の合間に見に行くからな?あずき。」
リムジンに乗っている少女に笑顔で話す姿…しかも、リムジンに描かれているロゴはまさしく「高萩コンツェルン」のモノ…一華の目の前は真っ白になった。
「おや…それは彼女からのプレゼントかい?愛されてるね…」
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「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
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こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
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そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
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