激甘革命!マジパティ(分割版)

夜ノ森あかり

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勇者クラフティ編

第28話「勇者もびっくり!?ダークミルフィーユはロリータがお好き」④

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「ダークミルフィーユの意識の中で、クラフティがカオスに負けたのは知ってる。あの時のトモちん…いや、あたし達は自分それぞれがクラフティと一緒に居たい気持ちが先走りしすぎていたんだ!!!」

 保健室の中で、友菓は僧侶に自分の知っている限りの事を洗いざらい話す。あの時は、クリームパフですら勇者クラフティを狙う恋のライバルとしか見えなかった…彼は、カオスと戦う勇者に対して忠実なだけだったのかもしれない…少なくとも、友菓の心の中ではそう思う。



「「恋は盲目」…そう言う事ね。」



 僧侶はそう言いながら、窓に映る景色を見つめる。グラウンドでは、パフェの再生合体カオスイーツと戦うプディングとソルベ、そして2人のクリームパフの姿が見える。

「クラフティだって…本当はマジパティ同士が自分をかけて争う事を望んでいなかったはず…」

 窓から移るプディング達は、カオスイーツに対して優勢だ。その姿を見つめる友菓は、そっと自分のブレイブスプーンを握りしめる。

「友菓…あなたなら、どうなさいますか?自分が犯してしまった過ちに気づいてしまったあと…自分の目の前で困っている人をみかけてしまったら…」

 瑞希の言葉が友菓に重くのしかかる。それでも、友菓はブレイブスプーンを握る手を緩めようとはしない…



「無関心でなんか、いられないっ!!!」



 その瞬間、友菓のブレイブスプーンが再びマジパティとしての力を目覚めさせる…



「そうね、それでこそ勇者と共に戦うマジパティよ…ガトー、氷川台さんを高等部の格技場まで瞬間移動させて。一悟が危ない状況よ。」

 僧侶はそう言いながら、ガトーにマジパティ達とのグループLIGNEリーニュのタイムラインを見せる。







「ソルベブリザード!!!」

 グラウンドにいるソルベが長弓をバトンの要領で回転させるや否や、長弓から猛吹雪が起こり、瞬く間にカオスイーツの全身を凍りつかせる。

「今よ!プディング!!!」

 魔界のクリームパフが活動できるのもあと僅かだ。プディングは言われるがまま、プディングワンドを構える。

「行きましょう、ラテ!!!」

「もちろんですっ!!!」

 プディングワンドを構えたプディングは、ラテを右肩に乗せ、ウインクをする。



「精霊の力と…」

「勇者の愛を一つに合わせて…」

「アメイジングイマジネーション!!!」

 ラテは黄色の光を纏いながら、プディングが持っている黄色い杖の球体に飛び乗る。その瞬間、ラテの姿がみるみるうちにプディングと瓜二つになり、さらに黄色い光を放ちながら本物のプディングを含め、5人に分身した。5人になったプディングは全員球体をくるくると回転させ、プディングワンドを空高く掲げる。



「プディングメテオ!フランベ!!!!!」



 プディングの掛け声と同時に、杖の球体は黄色い光を放ち、5つの巨大な球体をカオスイーツの頭上に降らせる。



「ファンタジア!!!」



 プディングが叫んだ瞬間、熱を持った球体は全てカオスイーツに直撃し、カオスイーツは「じゅわっ」という音を立てながら瞬く間に溶け出してしまう。

「アデュー♪」

 攻撃が決まり、元の姿に戻ったラテと1人に戻ったプディングがウインクをしたと同時に、カオスイーツは光の粒子となり、本来の姿である吉田よしだしげよと幣原善枝しではらよしえの姿へと戻っていく…

「うわっ…最近、運動部のおっかけでブラックリスト入りしている2人じゃん…最悪…」

「それ、まなちゃんが言うべきセリフではないと思うけど…」

 吉田と幣原を見るなり、不快な表情を浮かべるクリームパフ(玉菜)に、プディングはツッコミを入れつつ、いきなりプディングワンドから黄色い光を帯びた鎖を放つ。



「ジャラッ…」



 プディングが放った鎖の先には、ピンク色のツインテールの片方に黄色いメッシュを携えたダークミルフィーユが、黒い杖を構えている。



「あたし達に同じ手は、二度も通用しませんっ!!!ダークミルフィーユ…いいえ、明日香さんっ!!!!!」







 時間はプディング達がダークミルフィーユとグラウンドで対峙している5分ほど前に遡る。ミルフィーユの体力は、ココア共々限界を極めていた。

「フン!勇者の力など、所詮は儚いものよ…ショートケーキカオスイーツよ、トドメだ!」

 ベイクがカオスイーツに支持を出そうとした刹那、格技場にいるカオスイーツ目掛けて、1本の水色の光を帯びた矢が放たれる。



「ちょーっと待ったぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」



 少女の叫び声と共に、水色のロングヘアーを頭頂部でハーフアップにした褐色肌のソルベが格技場に土足で入って来る。コスチュームはネロが変身したソルベ、雪斗が変身したソルベとは違い、上半身はみるくが変身したプディングと色違いともとれるようなトップスに、玉菜が変身したクリームパフとよく似たフリルスカート…さらに、足元は一悟が変身したミルフィーユと同じハイソックスにショートブーツ姿だ。

「なんて忌々しい…貴様もマジパティか!!!」

「そう、あたしはブルーのマジパティ・ソルベ!!!カオスイーツを浄化しに参上して来たっ!!!!!」

 敵幹部の問いかけに、ソルベに変身した友菓が仁王立ちで堂々と答える。



「神聖な道場を、カオスイーツのクリームで汚すなんて言語道断!禍々しい混沌のスイーツ、勇者の知性を甘く見ないでよねっ!!!!!」



 8年ぶりの名乗り…忘れていたと思ったら、身体が覚えていた。そんな彼女を、ベイクは不快な眼差しで見つめる。

「カルマン・ガレット・ブラーヴ・シュヴァリエのマジパティではないようだが、まぁいい。貴様も始末してくれる…」

 ベイクがそう言うと、カオスイーツは目を赤く光らせ、ソルベに変身した友菓に飛び掛かる。



「ソルベストリーム!!!」



 ソルベが長弓を回転させながら叫んだ刹那、ソルベアローから激しい水流が解き放たれ、水流の直撃を受けたカオスイーツの身体は徐々に縮んでいき、カオスイーツの真後ろでデカい面かましている甲冑の青年は、激流の巻き添えを食らい、ミルフィーユとココアはカオスイーツの攻撃から解放される。

「げほっ…げほっ…」

「あたしに力を授けた勇者様であろうがなかろうが、勇者様を悪く言うのは感心しないから!」

 そう言いながらソルベは腰に着いた黄緑色の宝石を取り出す。



「精霊の意志よ!今こそ、ここに甦り、勇者の光と共に結びつけ!!!ミントジュエル!!!」



 ソルベはそう叫ぶと、ソルベアローのてっぺんに黄緑色の宝石をはめ込む。その瞬間、ソルベアローに水色の光の弦が張られ、同時にカオスイーツは水色の球立方体の中に閉じ込められてしまい、身動きが取れなくなってしまう。ソルベが思いっきり弦を引くと同時に、光の矢が現れ、水色の光を帯びた光の矢にスイーツのエネルギーが蓄積される。



「ソルベシュート!!!!!」



 ソルベは掛け声と同時に、矢と弦から右手を離す。



「サンクション!!!」



 ソルベが叫んだ瞬間、放たれた光の矢は立方体の中へ吸収され、立方体の中で無数に増殖する。四方八方から放たれる無数の矢に、カオスイーツは黙って攻撃を受けるしかなかった。

「アデュー♪」

 ソルベがウインクをしたと同時に、カオスイーツは光の粒子となり、本来の姿である高等部剣道部の外部顧問の姿へと戻って行く。

「くそっ…マジパティめ…よくも私の鎧を…ただではすまさん!!!」

 ベイクはそう言うが、ソルベとベイクの間に黒い光が割り込む。



「ダークパニッシュ!!!!!」



 黒い光とダークミルフィーユの声が響き渡り、彼の右腕を黒い光が叩き、彼の鎧を傷つける。

「ベイク、あなたはカオスイーツを戦わせるだけでいいの!マジパティと直接戦うのは私だけ…引きなさい!!!」

「くっ…あのお方の寵愛を受けしマジパティめ…」

 そう言いながら、ベイクはフッと音を立てて消えてしまった。



「ミルフィーユ…無事で…何よりよ…」



 甲冑の青年がいなくなった直後、ダークミルフィーユはミルフィーユに向かって振り向き、優しく微笑む。その表情は、間違いなく一悟が知っている人物そのもので、ミルフィーユは彼女の表情を見るなり、とても切なく感じた。

「でも、今度会う時は絶対にソルベは1人残らず潰してやるわ!!!」

 そうソルベに対する宣戦布告を口走ったダークミルフィーユは、フッと音を立てて消えてしまった。



『あすちゃんとしての優しさ…間違いなく残ってる。一悟が今のあすちゃんに勝つには、僅かに残るあすちゃんの優しさに委ねるしかないのかな?』
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