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レインボーポット編
第39話「大勇者の危機!!!カルマン少年と勇者モンブラン」⑤
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理科室に避難したフットサルチームの面々は、化け物に襲われる勇者と、それを嘲笑う女豹に恐怖を覚える。そんな中、雪斗とよく似た小学生は、咄嗟に窓を開け、大きく息を吸い込み…
「負けるなーーーーーっ!!!勇者ーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」
勇者に向かって、叫び始めたのだった。自分が化け物にされた時、双子の妹から聞いた事、母親が仕事でないのに一晩帰って来られなかった事…彼の頭の中に思い浮かんだのが、勇者とマジパティだったからだ。戦隊ヒーローが大好きな氷見冷斗にとって、最近の兄の言動の違和感から、兄がマジパティとして勇者と共に戦っている事に薄々気づいていた。もし、兄がそうであるなら…彼は、一縷の望みを勇者に託したのだった。
「化け物を…僕達の優しい蘭ちゃんに戻してーーーーーーーーーー!!!!!」
その叫びに、他のメンバーたちも一緒になり、冷斗と共に勇者に声援を送り始めた。その様子に、瑞希は友菓に目を向ける。
「友菓…行けますね?」
「あたぼーよ!勇者の知性が黙ってないさ♪」
校舎から響く勇者への声援…それに動かされたのは、シュトーレンや友菓だけではなかった。
「ばあちゃん…俺…守りたいものがあるんだ…だから…」
震える腕…すくむ足…それでも、カオスイーツから抜け出ようとする未来の娘を守りたい…祖母が刺客から自分を逃がすために大剣を託し、命を落としたと言うなら…
「俺に…力をかしてくれ!!!!!」
叫びと共に、カルマン少年は祖母の形見の大剣の鞘を抜き始めた。
カルマン少年が鞘から大剣を抜いたと同時に、剣から白い光が放たれ、グラウンド全体が一瞬にして白い光に包まれる。
「ぐあっ…なんだ、この光は…」
白い光が放たれると、女勇者はカオスイーツから瞬く間に引きはがされ、満身創痍のまま自分の大剣を拾い上げた。
「ヒタム…勇者ガレットを侮辱しただけではなく、アタシの大切な僧侶様を痛めつけた罪…償ってもらうわ!!!」
息をきらしながらそう話す女勇者は、全身に黄金のオーラを纏わせ始めるが、纏ったオーラは一瞬にして赤い光に変わり、女勇者の全身は何事もなかったかのように回復した。
「えっ…これ…って…?」
きょとんとする女勇者の目の前に赤い光の葉っぱと、レインボーポットが現れ、ポットは女勇者の手元に降りる。
「レインボーポット?」
「それは、「勇気のリーフ」…子供たちの声援と、勇者の力に目覚めたばかりの過去の俺…そして、お前のカオスイーツを浄化したいという気持ちが一つになった事で、生まれたんだ。おめでとう…勇者シュトーレン!」
突然現れた真紅の甲冑姿の父親の姿に気づいた女勇者は、レインボーポットの蓋を開ける。勇気のリーフは瞬く間にポットの中に入り込み、ポットの底から赤い光がまるで水のように湧き上がり、マジパティの紋章に女の勇者の横顔をかたどったレリーフが赤い光を放つ。
「それから、これはお前とトルテの愛の結晶…「トルテジュエル」だ。セーラ…母さんに、結婚の事報告しような?」
「そうだね…親父。」
女勇者の父親がさし出した淡い緑色の宝石は、女勇者の大剣にたどり着くと、大剣の飾りとして装着される。
トルテジュエルが女勇者の大剣の飾りとなったと同時に、白い光は収まり、そこには大勇者だけでなく、勇者クラフティとソルベが2人…勇者クラフティの手元には、レインボーポットが水色の光を放っている。
「くそっ…あの時、暴走車に轢かれたはず…」
「残念でしたー!あんなへなちょこミサイルで、子供遺したままカミさんの所へいけるかよっ!!!いったらいったで、延々と説教コースだよ…」
大勇者の言葉に、女豹は苛立ちを覚える。
「くそっ…カオスイーツ!!!勇者もろとも、学校全体をのみこ…」
「ソルベストリーム!!!!!」
女豹のセリフを遮るかの如く、友菓が回転させた長弓から強い水圧の海水が解き放たれ、練り飴のカオスイーツは体育倉庫付近まで後退する。
「雪斗の弟がいる手前、これ以上カオスイーツの好き勝手にはさせないっ!!!」
ユキはそう言いながら、長弓を回転させ冷気を放ち、カオスイーツは身動きが取れなくなった。
「今だよ、勇者様っ!!!」
己のマジパティの言葉に、女勇者は大剣を構え、カオスイーツの前で大きく振り上げ…
「ブレイブストライク!!!!!」
カオスイーツは勇者の大剣によって一刀両断され、光の粒子と共に本来の姿へと戻っていく…
「わっ…蘭丸ちゃんだったのぉ?」
「蘭丸って…玉菜の弟の?」
ユキが勇者の質問に頷くと、女勇者は驚きの声を上げた。
「かくなる上は…」
まだ諦めていないのか、ヒタムの爪がカルマン少年に襲い掛かろうとするが…
「ザッ…」
「なんでこの時代に来たのか知らねぇが…勇者モンブランを殺めた以上、ヒタム…てめぇだけは絶対に封印してやる!!!」
カルマン少年を守るかのように、未来のカルマン少年である大勇者がヒタムを大剣で斬りつけた。斬りつけただけでは事切れないのか、ヒタムは「チッ」と舌打ちした後、「フッ」と音を立てて消えてしまった。
女豹が去り、カルマン少年は大勇者の前で祖母の形見である大剣を持つ。今度は抱きかかえず、左手でぎゅっと鞘を握る。
「勇者として目覚めた後は、きっと色んな困難に遭遇するだろう…でも、守りたい存在を見つけたお前は1人じゃねぇ!ヨハンもジュリアもいる。困ったときは2人から知恵をかりる…そうすりゃ、いずれはお前もいずれ巡り合う自分のマジパティと共にカオスと戦える。絶対にな…」
未来の自分の言葉に、カルマン少年は決意に満ちた表情を見せる。
「はいっ!!!それから、俺の結婚相手って…」
「それは、自分の目で確かめろ!!でも…これだけは言っておく!誰かに自慢したくなるほど、素敵な女性だ!こんな可愛い娘が生まれるんだからなっ♪」
大勇者と少年は大きな声で笑った。そして、少年は祖母の形見を持ったままスーッと、グラウンドから姿を消した。恐らく、29年前のスイーツ界へ帰ったのだろう…
………
それから3日後の早朝。大勇者は子供達と弟、妹一家を連れて瀬戌メモリアルパークにある首藤家の墓へやって来た。
「ばあさん…紹介するよ。長女のセーラ、長男のアランに次女のマリア…それから、ばあさんが死んだときまだ乳飲み子だったエレナとニコラス…そして、エレナの旦那のモーガンと、子供のカイルとカレン…」
シュトーレンが墓に花束を生け、アランが墓に水をかける。マリアは父親と一緒にお墓に線香を添える。
「俺に残した手紙…確かに受け取った。もう俺達勇者の末裔は、スイーツ界に戻るつもりはない…ここで暮らすさ。ばあさんが愛した瀬戌の街で…歴代国王の本当の意図に逆らいながら…」
墓前でそう話す大勇者の言葉に、卒塔婆の陰から勇者モンブランが微笑んでいる…そんな様子を、女勇者は感じ取った。
「負けるなーーーーーっ!!!勇者ーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」
勇者に向かって、叫び始めたのだった。自分が化け物にされた時、双子の妹から聞いた事、母親が仕事でないのに一晩帰って来られなかった事…彼の頭の中に思い浮かんだのが、勇者とマジパティだったからだ。戦隊ヒーローが大好きな氷見冷斗にとって、最近の兄の言動の違和感から、兄がマジパティとして勇者と共に戦っている事に薄々気づいていた。もし、兄がそうであるなら…彼は、一縷の望みを勇者に託したのだった。
「化け物を…僕達の優しい蘭ちゃんに戻してーーーーーーーーーー!!!!!」
その叫びに、他のメンバーたちも一緒になり、冷斗と共に勇者に声援を送り始めた。その様子に、瑞希は友菓に目を向ける。
「友菓…行けますね?」
「あたぼーよ!勇者の知性が黙ってないさ♪」
校舎から響く勇者への声援…それに動かされたのは、シュトーレンや友菓だけではなかった。
「ばあちゃん…俺…守りたいものがあるんだ…だから…」
震える腕…すくむ足…それでも、カオスイーツから抜け出ようとする未来の娘を守りたい…祖母が刺客から自分を逃がすために大剣を託し、命を落としたと言うなら…
「俺に…力をかしてくれ!!!!!」
叫びと共に、カルマン少年は祖母の形見の大剣の鞘を抜き始めた。
カルマン少年が鞘から大剣を抜いたと同時に、剣から白い光が放たれ、グラウンド全体が一瞬にして白い光に包まれる。
「ぐあっ…なんだ、この光は…」
白い光が放たれると、女勇者はカオスイーツから瞬く間に引きはがされ、満身創痍のまま自分の大剣を拾い上げた。
「ヒタム…勇者ガレットを侮辱しただけではなく、アタシの大切な僧侶様を痛めつけた罪…償ってもらうわ!!!」
息をきらしながらそう話す女勇者は、全身に黄金のオーラを纏わせ始めるが、纏ったオーラは一瞬にして赤い光に変わり、女勇者の全身は何事もなかったかのように回復した。
「えっ…これ…って…?」
きょとんとする女勇者の目の前に赤い光の葉っぱと、レインボーポットが現れ、ポットは女勇者の手元に降りる。
「レインボーポット?」
「それは、「勇気のリーフ」…子供たちの声援と、勇者の力に目覚めたばかりの過去の俺…そして、お前のカオスイーツを浄化したいという気持ちが一つになった事で、生まれたんだ。おめでとう…勇者シュトーレン!」
突然現れた真紅の甲冑姿の父親の姿に気づいた女勇者は、レインボーポットの蓋を開ける。勇気のリーフは瞬く間にポットの中に入り込み、ポットの底から赤い光がまるで水のように湧き上がり、マジパティの紋章に女の勇者の横顔をかたどったレリーフが赤い光を放つ。
「それから、これはお前とトルテの愛の結晶…「トルテジュエル」だ。セーラ…母さんに、結婚の事報告しような?」
「そうだね…親父。」
女勇者の父親がさし出した淡い緑色の宝石は、女勇者の大剣にたどり着くと、大剣の飾りとして装着される。
トルテジュエルが女勇者の大剣の飾りとなったと同時に、白い光は収まり、そこには大勇者だけでなく、勇者クラフティとソルベが2人…勇者クラフティの手元には、レインボーポットが水色の光を放っている。
「くそっ…あの時、暴走車に轢かれたはず…」
「残念でしたー!あんなへなちょこミサイルで、子供遺したままカミさんの所へいけるかよっ!!!いったらいったで、延々と説教コースだよ…」
大勇者の言葉に、女豹は苛立ちを覚える。
「くそっ…カオスイーツ!!!勇者もろとも、学校全体をのみこ…」
「ソルベストリーム!!!!!」
女豹のセリフを遮るかの如く、友菓が回転させた長弓から強い水圧の海水が解き放たれ、練り飴のカオスイーツは体育倉庫付近まで後退する。
「雪斗の弟がいる手前、これ以上カオスイーツの好き勝手にはさせないっ!!!」
ユキはそう言いながら、長弓を回転させ冷気を放ち、カオスイーツは身動きが取れなくなった。
「今だよ、勇者様っ!!!」
己のマジパティの言葉に、女勇者は大剣を構え、カオスイーツの前で大きく振り上げ…
「ブレイブストライク!!!!!」
カオスイーツは勇者の大剣によって一刀両断され、光の粒子と共に本来の姿へと戻っていく…
「わっ…蘭丸ちゃんだったのぉ?」
「蘭丸って…玉菜の弟の?」
ユキが勇者の質問に頷くと、女勇者は驚きの声を上げた。
「かくなる上は…」
まだ諦めていないのか、ヒタムの爪がカルマン少年に襲い掛かろうとするが…
「ザッ…」
「なんでこの時代に来たのか知らねぇが…勇者モンブランを殺めた以上、ヒタム…てめぇだけは絶対に封印してやる!!!」
カルマン少年を守るかのように、未来のカルマン少年である大勇者がヒタムを大剣で斬りつけた。斬りつけただけでは事切れないのか、ヒタムは「チッ」と舌打ちした後、「フッ」と音を立てて消えてしまった。
女豹が去り、カルマン少年は大勇者の前で祖母の形見である大剣を持つ。今度は抱きかかえず、左手でぎゅっと鞘を握る。
「勇者として目覚めた後は、きっと色んな困難に遭遇するだろう…でも、守りたい存在を見つけたお前は1人じゃねぇ!ヨハンもジュリアもいる。困ったときは2人から知恵をかりる…そうすりゃ、いずれはお前もいずれ巡り合う自分のマジパティと共にカオスと戦える。絶対にな…」
未来の自分の言葉に、カルマン少年は決意に満ちた表情を見せる。
「はいっ!!!それから、俺の結婚相手って…」
「それは、自分の目で確かめろ!!でも…これだけは言っておく!誰かに自慢したくなるほど、素敵な女性だ!こんな可愛い娘が生まれるんだからなっ♪」
大勇者と少年は大きな声で笑った。そして、少年は祖母の形見を持ったままスーッと、グラウンドから姿を消した。恐らく、29年前のスイーツ界へ帰ったのだろう…
………
それから3日後の早朝。大勇者は子供達と弟、妹一家を連れて瀬戌メモリアルパークにある首藤家の墓へやって来た。
「ばあさん…紹介するよ。長女のセーラ、長男のアランに次女のマリア…それから、ばあさんが死んだときまだ乳飲み子だったエレナとニコラス…そして、エレナの旦那のモーガンと、子供のカイルとカレン…」
シュトーレンが墓に花束を生け、アランが墓に水をかける。マリアは父親と一緒にお墓に線香を添える。
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