20 / 22
第19話 ボンバーマン松永
しおりを挟む
「ほほう、それで拙者の所に身を寄せたいと?」
信貴山城の主、松永秀久は目の前に現れた面妖な三人組にそう尋ねた。
ちなみに彼は対信長対策に急造された支城、南畑ミネンド城に出向いている際に三人と遭遇したのだが、何処か舶来語を思わせるミネンドの名称は松永が「なんとなく」と、部下が首を捻る理由で命名されたらしい。
「松永弾正におかれましては寛大な所存を期待する」
とスキンヘッドのソーイ・ミョーシ。
三人組とは三好三人衆の存在感を持つソーイ・ナギャス・イワーニャのミョーシ達であった。
ちなみに弾正というのは松永が朝廷から賜った官位で、武将が一つの学校とするなら学級委員に相当する役職であるらしい。
「ふむ、時にお主らはなかなか面白い特技を持っていると聞いておるが」
と松永。
「そだよー。よろしくね、松永ちん?」
と派手な服装の女性、イワーニャ。
「三好三人衆と弾正の過去の因縁は知ってるけど、ここは再び手を取り合う事を提案したい」
と半ズボンに野球帽のナギャス。
彼の言う通り、松永は三好三人衆と手を取り京都での政治の実権を握っていたが、その後仲違いして三人衆の縁の寺を焼き払い追放した過去がある。
「手を取り合う……ふむ、では握手といこうか」
と松永が提案し、この時代に握手?と疑問に思いながらもナギャスが手を差し出すと。
「……うぎゃああっ!!」
突然ナギャスの体が炎に包まれ、次の瞬間爆裂四散した。
「ナギャス!?」
「ま、松永どのこれは一体!?」
突然の事に驚くイワーニャとソーイ。
「あー、実は俺も神様アマテラスに呼ばれた転生者でな。
存在感持ちで本名が、松永秀雄という」
「松永……ヒデオ?」
「そして俺の存在感は『一触即発』。
触れた物を爆破させる能力だ」
「では、最初からそのつもりで!?」
「ナギャスと言ったか、こいつの能力はちょいと危険だったからなあ。
裏切られて寝首をかかれでもされたら叶わん」
実際の史実でも、松永秀久は裏切りの常習犯であり、逆に部下の裏切りに敏感だったと言われている。
「さて仲間を一人吹っ飛ばしてしまった訳だが、なおも俺に従う気があるかい?」
そう言って松永秀久、いや秀雄はニヤリと笑うのだった。
「今まで防衛戦が主だった我々の戦いも、いよいよ攻める側ですか」
「つっても裏切り者の鎮圧やけどな」
そう口を開く、豪商と賢者。
奇しくも、凡人信長であるオズワルド達一行は、この松永の居城である信貴山城へ向け兵を進めている最中であった……
信貴山城の主、松永秀久は目の前に現れた面妖な三人組にそう尋ねた。
ちなみに彼は対信長対策に急造された支城、南畑ミネンド城に出向いている際に三人と遭遇したのだが、何処か舶来語を思わせるミネンドの名称は松永が「なんとなく」と、部下が首を捻る理由で命名されたらしい。
「松永弾正におかれましては寛大な所存を期待する」
とスキンヘッドのソーイ・ミョーシ。
三人組とは三好三人衆の存在感を持つソーイ・ナギャス・イワーニャのミョーシ達であった。
ちなみに弾正というのは松永が朝廷から賜った官位で、武将が一つの学校とするなら学級委員に相当する役職であるらしい。
「ふむ、時にお主らはなかなか面白い特技を持っていると聞いておるが」
と松永。
「そだよー。よろしくね、松永ちん?」
と派手な服装の女性、イワーニャ。
「三好三人衆と弾正の過去の因縁は知ってるけど、ここは再び手を取り合う事を提案したい」
と半ズボンに野球帽のナギャス。
彼の言う通り、松永は三好三人衆と手を取り京都での政治の実権を握っていたが、その後仲違いして三人衆の縁の寺を焼き払い追放した過去がある。
「手を取り合う……ふむ、では握手といこうか」
と松永が提案し、この時代に握手?と疑問に思いながらもナギャスが手を差し出すと。
「……うぎゃああっ!!」
突然ナギャスの体が炎に包まれ、次の瞬間爆裂四散した。
「ナギャス!?」
「ま、松永どのこれは一体!?」
突然の事に驚くイワーニャとソーイ。
「あー、実は俺も神様アマテラスに呼ばれた転生者でな。
存在感持ちで本名が、松永秀雄という」
「松永……ヒデオ?」
「そして俺の存在感は『一触即発』。
触れた物を爆破させる能力だ」
「では、最初からそのつもりで!?」
「ナギャスと言ったか、こいつの能力はちょいと危険だったからなあ。
裏切られて寝首をかかれでもされたら叶わん」
実際の史実でも、松永秀久は裏切りの常習犯であり、逆に部下の裏切りに敏感だったと言われている。
「さて仲間を一人吹っ飛ばしてしまった訳だが、なおも俺に従う気があるかい?」
そう言って松永秀久、いや秀雄はニヤリと笑うのだった。
「今まで防衛戦が主だった我々の戦いも、いよいよ攻める側ですか」
「つっても裏切り者の鎮圧やけどな」
そう口を開く、豪商と賢者。
奇しくも、凡人信長であるオズワルド達一行は、この松永の居城である信貴山城へ向け兵を進めている最中であった……
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
3
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる