護国の鳥

凪子

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春の章

13

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学生寮には歴史を感じさせるセピア色の空気がこもっている。

入口に張り出された表を確認すると、二人部屋のメンバーが記してあった。

「やっぱりな。お前は俺と同室だ」

レッドはユリシスの肩をたたいて指さす。

「親父さんに感謝しろよ。二人部屋の相方なんて、よっぽどのことがない限り変更できないんだから」

ユリシスはむっとした顔で、

「父は関係ない」

「あるさ」

澄ました顔でレッドは言う。

「お父君が軍機大臣ぐんきだいじんで、ここの校長先生だからこそ、お前は少なくとも同室の奴に寝首をかかれる心配はないってわけだ」

「関係ないと言っているだろう」

剣呑けんのんな面持ちでユリシスは跳ね返した。
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