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王立魔法学園編Ⅰ
紺の誓い
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「ただいま~つかれたぁ~」
誰も居ない自分の部屋に戻ってくる。
そして着替えもせずにそのままベッドにダイブ。
決闘は三日後の放課後に勝手に決まってしまった。
それだけでなく困ったことに決闘の話はビリネコ同様に学園中に一瞬で広まりシロムと契約した際に声を掛けてくれた女の子からは応援をされた。
そのこと自体は嬉しいのだけど決闘なんてやる気が出ないんだよねぇ。
「紺の誓いとは久しい」
私が自分のベッドに突っ伏していると、シロムは隣で懐かしそうに呟いた。
「どういうのなの?」
きっと私の表情はムスッとしているに違いない。
白猫であるシロムが私をチラ見してクスッとほくそ笑むほどだ。
それほど決闘が憂鬱なのだよ。
だって転入してきて初日でシロムと契約して目立ってしまったのに二日目で魔法の成績はそぐわず、最下位であるビリの汚名と白猫を契約したことからネコの名称を合わせビリネコなんて呼ばれてしまったのに決闘だなんて転生してからあまりいいことがないと言えるだろう。
「女神マリアが創ったと言われておる。言葉では解決出来ないこともあるだろうから、その時は力で示せ、と」
シロムは猫らしく毛繕いをしながら紺の誓いについて教えてくれた。
はぁ。またくそ女神様ですか。
結局最後は力技。力こそこの世の全て。
なんて言いたげだなぁ。
「何も死ぬ訳ではない。だがワタシとの契約は反故になってしまうな」
浮かない顔をしていたのかうつ伏せになっていた私に近寄り、肩を軽く叩く。
「やっぱりシロムも破棄にされるのは嫌だったりするの?」
私は主にゴウが寄り付かないからシロムが居てくれて嬉しいのだけれど、きっと私を虐めるのにゴウはシロムが邪魔なんだろうなぁ。
果たして当の本人はどう思っているのか。
「契約を破棄したからと言って近寄ってはいけない、だなんて盟約はなかったはずだ」
確かにそんな約束はしていない。
負けたらシロムとの契約は破棄になり、勝てば今後一切やっかみを言わないと約束してくれた。
私にとっても悪くない条件だ。
それよりも!
「むぅ。その口ぶりなら私がゴウに負けるみたいじゃんか」
やってみなきゃ分からないとは思うのだけど、シロムのその口ぶりに多少なりの怒りを覚えてしまう。
「現にそうだろ。あんな砂じゃアイツには勝てん。ましてや対策もしてくるだろう」
「うぐっ。対策って?」
確かにあんな砂じゃ目潰し程度にしかならない。
これ以上自分の情けなさを指摘されると困るので対策は何か訊ねてみた。
「風魔法は使ってくるだろうな。無闇に土魔法を使うべきではない」
「って言われても私は土魔法しかろくに使えないんだよね」
砂を撒いてくると分かれば風魔法で防ぐのは当たり前だよね。
風量によるかもしれないけど私が使える他の魔法でも私の場合は威力が果てしなく弱いせいで簡単に防がれてしまいそうだ。
「その土魔法もイマイチだがな。それならヤツの魔力切れを狙うのも手だろう」
「獣術のことは大して教えてくれなかったのにやけに協力的だね?」
イマイチなんて言われたのでちょっとした反抗として今回は協力的なのを笑う。
実は私と契約破棄したくないんじゃなかろうか。
「ヤツはいけ好かん。それだけだ」
だが返ってきた答えはやけに短く、シロムは丸まって目を瞑ってしまった。
どうやらお昼寝タイムと洒落込むらしい。
「さいですか」
勝とうが負けようが当日までは私の眠りはよくないんだろうなと考え、セシリーたちにアドバイスを貰ったりして対策もしっかりしていこうと決め、ミレッタがご飯に呼びに来るまで日課の砂いじりに没頭していた。
誰も居ない自分の部屋に戻ってくる。
そして着替えもせずにそのままベッドにダイブ。
決闘は三日後の放課後に勝手に決まってしまった。
それだけでなく困ったことに決闘の話はビリネコ同様に学園中に一瞬で広まりシロムと契約した際に声を掛けてくれた女の子からは応援をされた。
そのこと自体は嬉しいのだけど決闘なんてやる気が出ないんだよねぇ。
「紺の誓いとは久しい」
私が自分のベッドに突っ伏していると、シロムは隣で懐かしそうに呟いた。
「どういうのなの?」
きっと私の表情はムスッとしているに違いない。
白猫であるシロムが私をチラ見してクスッとほくそ笑むほどだ。
それほど決闘が憂鬱なのだよ。
だって転入してきて初日でシロムと契約して目立ってしまったのに二日目で魔法の成績はそぐわず、最下位であるビリの汚名と白猫を契約したことからネコの名称を合わせビリネコなんて呼ばれてしまったのに決闘だなんて転生してからあまりいいことがないと言えるだろう。
「女神マリアが創ったと言われておる。言葉では解決出来ないこともあるだろうから、その時は力で示せ、と」
シロムは猫らしく毛繕いをしながら紺の誓いについて教えてくれた。
はぁ。またくそ女神様ですか。
結局最後は力技。力こそこの世の全て。
なんて言いたげだなぁ。
「何も死ぬ訳ではない。だがワタシとの契約は反故になってしまうな」
浮かない顔をしていたのかうつ伏せになっていた私に近寄り、肩を軽く叩く。
「やっぱりシロムも破棄にされるのは嫌だったりするの?」
私は主にゴウが寄り付かないからシロムが居てくれて嬉しいのだけれど、きっと私を虐めるのにゴウはシロムが邪魔なんだろうなぁ。
果たして当の本人はどう思っているのか。
「契約を破棄したからと言って近寄ってはいけない、だなんて盟約はなかったはずだ」
確かにそんな約束はしていない。
負けたらシロムとの契約は破棄になり、勝てば今後一切やっかみを言わないと約束してくれた。
私にとっても悪くない条件だ。
それよりも!
「むぅ。その口ぶりなら私がゴウに負けるみたいじゃんか」
やってみなきゃ分からないとは思うのだけど、シロムのその口ぶりに多少なりの怒りを覚えてしまう。
「現にそうだろ。あんな砂じゃアイツには勝てん。ましてや対策もしてくるだろう」
「うぐっ。対策って?」
確かにあんな砂じゃ目潰し程度にしかならない。
これ以上自分の情けなさを指摘されると困るので対策は何か訊ねてみた。
「風魔法は使ってくるだろうな。無闇に土魔法を使うべきではない」
「って言われても私は土魔法しかろくに使えないんだよね」
砂を撒いてくると分かれば風魔法で防ぐのは当たり前だよね。
風量によるかもしれないけど私が使える他の魔法でも私の場合は威力が果てしなく弱いせいで簡単に防がれてしまいそうだ。
「その土魔法もイマイチだがな。それならヤツの魔力切れを狙うのも手だろう」
「獣術のことは大して教えてくれなかったのにやけに協力的だね?」
イマイチなんて言われたのでちょっとした反抗として今回は協力的なのを笑う。
実は私と契約破棄したくないんじゃなかろうか。
「ヤツはいけ好かん。それだけだ」
だが返ってきた答えはやけに短く、シロムは丸まって目を瞑ってしまった。
どうやらお昼寝タイムと洒落込むらしい。
「さいですか」
勝とうが負けようが当日までは私の眠りはよくないんだろうなと考え、セシリーたちにアドバイスを貰ったりして対策もしっかりしていこうと決め、ミレッタがご飯に呼びに来るまで日課の砂いじりに没頭していた。
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