38 / 131
帝さんと脳筋坊主
8
しおりを挟む結界に当たってズルズルと落ちた脳筋だけど、戦う気は削げていないみたいで、こっちを憎しみの籠った目で睨み付けてる。
その心意気はいいと思うよ~坊主!!
脳筋が走り出して魔法を放ってくるけど、全部木刀で弾いてく。
脳筋とはいうと……また横っ腹がら空きになっているので近づき様に倒れられない程度の強さで立て続けに叩き込む。
脳筋はようやく魔法を放っても弾かれることに気付いたのか、大剣をどこからか取り出して向かってくる。
だけどやっぱり横っ腹ががら空き。
でも、あえてそこに叩き込まずに脳筋の攻撃を受け流し、顔面にパンチを入れる。
?『クソッ!!』
何度も何度も弾かれ受け流されて、イライラ最高潮な脳筋(笑)
そんな脳筋が繰り出す攻撃は単調すぎで全く面白くなーい
脳筋の手首を骨折手前くらいの勢いで叩き込んで、大剣を落とさせてそこからは素手でボコりタイムwww
麗「さっきは何て言ってたっけ?
女相手とか、ババアとか言ってた気がするんだけど?
私、礼儀がなってない人間ってさ~大っ嫌いなの。
それを踏まえたことで何か言うことは?」
脳筋が泣き始めたので一旦手を止めて聞くと、
?『……悪かった…降参だ……』
っていう反抗的な回答が帰ってきたので、
麗「あ"?何だって?」
ドスきかせてもう一回聞く。
?『……すいませんでした…降参です…』
ブルブル震えながら言葉を直して言った脳筋。
よろしい。よくできたじゃないかwww
ル「……終了!勝者はレイカだ」
ルイスさんの言葉と共に試合は終了。
結界が全部解けるなり、雪嘩と桃嘩が駆け寄って抱きついてきて、勢いに負けて私が尻餅をつくっていう(笑)
麗「うわっ!!どうしたの2人とも~」
雪「何で魔法使わないんだ!心配したぞ!!
……でも、レイカすごくカッコ良かった!!」
桃「れぃまぁまちゅおーい!!
ぶんっちぇにゃっちぇ、びょかーんにゃっちゃ!!」
麗「ふふっありがとう~」
目をキラキラさせて、そう言ってくる2人に思わず笑みが零れる。
ル「あーお取り込み中悪いんだが、ちょっといいか?」
あ、忘れてたwww
麗「あっはーい」
くっつき虫状態の2人を連れてルイスさんのとこに。
ル「……見たところ怪我はないみてぇだな。
お嬢ちゃん、雷帝がすまねぇな……でもまぁこれでしばらくは大人しくなるだろ。」
すまなそうに言ってるけど全然顔がそうじゃないルイスさん。けどそれは一瞬で、ギルドに来たときと同じように雰囲気を180°ガラッと変えて真面目に話始めた。
ル「それで、さっき話そうとしていたのはお嬢ちゃんの魔法で助けてもらいたい方が居て、その方を助けるのにどうか協力してもらえないだろうかという協力要請だったんだ……お嬢ちゃん、どうか協力してもらえないだろうか?
もちろんお礼はきっちりさせてもらう。
……この通りだ!」
ルイスさんに深々と頭を下げてそう言われて、帝さん達の殺気だった視線に納得がいった。
そりゃ自分が助けたいと思ってる人物を救う術を持っているヤツが素性も分からない、ランクも低い、極めつけは小娘って言ったら殺気だつわぁ~
脳筋坊主は分かんないけど。
……しゃあない、聞いちゃったからにはムシれないじゃない?
私、そこまでくずぅい人間じゃないも~ん
ってかいつの間にか他の帝さん達も頭下げてるし。
麗「……分かったから頭上げてくれます?
他の人もそうして下さい。」
ル「じゃあ引き受けてくれるのか!お嬢ちゃん!!」
うわぁ……涙と鼻水でルイスさん顔がぁ……
麗「引き受けますけど、条件付きでですよ?」
ル「あぁ!!………グヘッ…そこはOKするだろ……」
私の返事に抱きついて来ようとしたルイスさんを背負い投げた私は悪くないwww
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
124
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる