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王道は傍観しててこそ萌えるんだ!
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しおりを挟む麗「ただいま~」
雪「おかえりレイカ!」
桃「まぁまおかえり!」
シ「レイカちゃんおかえり~」
麗「ちょ、ソレどうしたの?」
お出迎えしてくれた雪嘩と桃嘩とシーナさんなんだけど……3人とも両手にこれでもかってくらい山盛りな布地を持ってるんですよね(笑)
シ「後ひと月で6の月でしょう?
6の月初めから一週間、ホーラスシオンの方々が開催される四季祭りが始まるからこれはその準備に必要なのよ!」
麗「ホーラスシオン?四季祭り?」
聞きなれない単語に聞き返したら、
雪「ホーラスシオンは四季を司る貴族で、他の貴族とは違って民との距離が近いし良くしてくれるから市民に人気があるとアランが言ってた!」(`・ω・´)ノ
桃「しきまちゅりはねー、きせつをちゅかさどりゅかみしゃまたちにね?
ことちもきてくれてありあとー!ってしゅるおまちゅりなのー」(*・ω・*)ノ
なんとも可愛い2人がエッヘンって感じで説明してくれました。
癒されるわぁ~(*´ω`)
あ、でもなんでその大量の布地が必要なんだろ?
その疑問に答えてくれたのは、皆のスーパーお姉さんであるシーナさんです!
シ「四季祭りの時は女性は妖精、男性は王子様の仮装がルールだから後のひと月で皆で作ろうって話になったのよ~」
なんでも、遠い昔に妖精の姿で下界を散策していた4つの季節を束ねる女神様がこの国の王子様と恋に落ちて、季節が来るごとに逢瀬を重ねてお互いを深く愛しあっていった。
けれどある日、秘密の関係がバレる。
そして王子様は女神様の力を利用しようと目論んだ国王が女神を捕らえようとしていることに、女神様は他の神が王子様の記憶を消して何もなかったようにしようとしていることに気付く。
2人はお互いの為に離ればなれになることに……そしてのちに王となった王子様は歴代の王の中で一番と謳われる名君になって天寿を全うすると、2人の仲を見守っていた世界神様取り計らいによって王子様はこの国を守る守護神となりそこで漸く女神様と結ばれた。
っていう恋愛漫画ばりの伝承があって、そこから祭りの時は2人が出会った時の仮装をすると、カップルであれば2人のように末長く愛し合えることができ、独り身であれば2人のように運命の相手と出会えるっていうジンクスが生まれて、時を経て四季祭りでは2人の仮装をすることがルールになったらしい。
ちなみに季節の区分は、春が3の月~5の月。夏が6の月~8の月。秋が9の月~11の月。冬が12の月~2の月。って分けられてる。
シ「あ、もちろんレイカちゃんもその中に入ってるからね!」
桃「とーかはかぁいいーのちゅくるの~」
雪「我は綺麗なのー」
シ「それじゃあ、早く私の裁縫部屋に行きましょ!」
っとまあこんな感じでキャッキャとはしゃいでる雪嘩達よりもやる気満々なシーナさんに裁縫部屋へ連れて行かれました。
シーナさんの裁縫部屋はギルドの中でも一番大きい部屋なんだけど、部屋の半分が大量の布地や服の型、裁縫道具で占められてる。
この状態を見ればシーナさんが服作りに並々ならぬ情熱を注いでるのが分かるし、仕立てる服の完成度をみたら本業って言っていいと思うんだけど……趣味らしいんだよね~
応援ありがとうございます!
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