拝啓母上。私はお家に帰りたいです。

花桃

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ぱーりぃ一週間前!

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麗「今日は楽しかったね~」


雪・桃「「うん!」」


桃「とーかまたみあちゃんちょ、りしゃちゃんとあしょぶー!」


雪「リサの話はとても興味深いものが多かったから、我もまた今日みたいに話したい!」


麗「そっか!
じゃあまた今度お誘いしよう……わっ!あ、あのすみませんでした!」



前見ないで歩いてたら、シルクハットを目深に被ったモーニングコートの男の人にぶつかった。



『いえ、こちらこそ失礼したね……お嬢さん』



私が慌てて頭を下げて謝ると、男の人は優しい声色でそう言ってくれた。

だけど、その声には酷く嫌な記憶を思い出させられた。



麗「何で……あれ?」



心臓が凍りつくくらいの恐怖を感じながら声の主を恐る恐る見上げると、そこにはもう誰も居なかった。



麗「雪嘩、今ぶつかった人は?」


雪「もう行ったが……どうかしたのか?」


麗「ううん、何でもないよ~
私ったらうっかりだねww」



怪訝な表情で言ってきた雪嘩に、『アイツじゃない。居るわけがない。しっかりしろ。』そう自分に言い聞かせながら『いつも』通りに笑顔を浮かべて言った。


レオに気付かれた時みたいにじゃなくて、完全に『いつも』の私になるように私自身をコントロールして。


ギルドに帰ってきて、シーナさんと四季祭りの衣装作りの作業を3人で少しずつ進めてから、さっき夜ご飯を済ませたところなんだけど……何か身体を動かしたくて動かしたくてしょうがない。

う~ん、素振り……あ、サンドバッグをひたすらパンチするのもいいなぁ~



麗「雪嘩、桃嘩。

闘技場でちょっと身体を動かしてからお風呂入ろうと思うんだけど……2人共眠そうだねww
先お風呂入って寝ちゃう?」



私の問いかけにあくびをしながら頷いた2人とそこで別れて闘技場に向かうと、虎さんが木刀で素振りしてた。



麗「虎さんさっきオッサン達に花街に誘われてなかったっけ?」


景「誘われたが断った」



真面目な顔で珍しい事を言った虎さんを不思議に思いつつ、1週間ぶりの稽古をつけてもらった。

明日も学校あるから軽くだけどね~



景「……何があったんだ?」


麗「……」



組手の最中に何の前置きもなく、唐突に言ってきた虎さんにかなりヒヤッとした。



景「何があったか聞いてるんだ」



答えたくなくて鋭い視線で言う虎さんから目を逸らしたら、



ードシャァァァッ



おもいっくそ地面を滑る感じに投げ飛ばされた。



麗「いっ……」



全身に走る痛みに声が出そうになるのを何とか堪えて、フラフラしながら立ち上がった。



景「もう一度聞くぞ……何があった?」


麗「話しますが、弟子としてではなく孫としてはなしたいことですので……」


景「分かった。今日は終いだ」


麗「師匠、ありがとうございました」


景「じゃったらこっちの格好の方がいいな」



礼をして頭を下げると、虎さんはそう言って若返る前の虎さん……お爺ちゃんの姿になった。

久しぶりに見るお爺ちゃんの姿に私は思わず抱きついて、そのまま帰りの出来事を話した。



景「あん男はもう居ねぇ。
麗嘩、安心しろ」


麗「ごめん、らしくないよね。
というかさ……お爺ちゃんは何で分かったわけ?
完璧だったよね?」


景「そりゃあワシは麗嘩、おめぇの爺ちゃんだからだな」



お爺ちゃんの胸元から顔を上げて聞くと、至極当然な顔でそう言われて泣きそうになった。

だけど、そっちよりも投げ飛ばされた時に出来た擦り傷が痛くて涙が出そう。



麗「……お爺ちゃん、今の言葉にはすごく胸を打たれたんだけどね?
これ、めっちゃ痛い」((つд; )


景「あ、すまんww[ヒール]」( ´∀`)ノ



爆笑しながらお爺ちゃんがヒールで治してくれたけど……私何で投げ飛ばされたのかな?

口を割させるだけにしては酷いと思う。


その後、お爺ちゃんに次に同じようなことがあったら言うように念を押されまくった。

ガチな様子のお爺ちゃんに違和感を感じたけど、これ以上自分が不安になる要素を考えたくなくて、お風呂に入ってから必死に忘れる努力をして寝た。
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