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最終章~旅立ち~
最終話 願いの果て――
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―――管理者部屋
あれからどれ程の月日が経過したのであろうか、管理者部屋もずいぶんと様変わりし、部屋の中央に円卓が置かれ、8つの席に8人の男女が座している。その中には当然レイの姿もあった。
「イル、アール、トリー、フィーア、サンク、セイス、そしてリンネ。皆の努力のかいもあってついにこの日を迎えることが出来ました」
レイは一人一人の顔を見て労いの言葉を掛ける。
「これより僕らはリンネの本体――この世界の真なる創造主に会いに行きます。その前に皆、何か言い残す言葉はありませんか?イル?」
「ありません」
「アール?」
「ないない」
「トリー?」
「皆さんがないなら別に……」
「フィーア?」
「あると思うか?」
「サンク?」
「ないです」
「セイス?」
「ないねぇ」
「リンネ?」
「ないよ」
誰も言い残すことはないと言う。レイはまぁそんなものかと一人納得し、管理者ウィンドウを出現させて最後の操作を行った。
――――――
彼女は紅茶を好んで良く飲む。しかし、紅茶の銘柄にこだわりはなく、値段も手頃なモノから目が飛び出るほどの値打ちモノまで、等しく美味しいと感じてしまう。それは彼女の舌が単に貧乏舌であるためなのか、それとも紅茶は全て、それそのものを嗜んでいる時を楽しむための道具に過ぎない、という彼女の考えからくるものなのか、兎に角、今彼女はいつも利用している喫茶店で紅茶を嗜みつついつもの空想に耽っていた。
――さて、こんなところだろうか?
彼女は何かを創り終えた時のような達成感を感じていた。しかし、直ぐに自嘲するような笑みを浮かべる。
――馬鹿らしい、こんな事に多くの力を割いてしまうなんて――
思って彼女はソーサーからティーカップを取り、紅茶を一口飲む。その所作は流麗で思わず見惚れてしまうほどに美しい。
――美味しい
そう彼女は感じ、また一口紅茶を飲む。
ふと彼女は自身の前に人の気配を感じ、視線を目の前に移すと一人の中性的な白い人物がいるではないか。
――!!
彼女は驚く。今目の前にいる人物は彼女が馬鹿らしいと断じた空想上の人物にそっくりであったからだ。
「お邪魔でしたか?」
その人物が言う。彼女は更に驚く、声まで空想上の人物とそっくりそのままであったからだ。
「いや、邪魔などではないが……君は?」
「わかりませんか?」
その人物は微笑みながらそう言うが、彼女はそんなことはあり得ないと自身の仮説を一蹴する。
「わからないね」
そう乱暴に言うと、その人物は捨てられた仔犬のような表情で「そうですか」と残念そうに言った。すると彼女はその人物の表情を見て良心が痛んだのか、一人の人物の名をだす。するとその人物はパァッと明るい顔になり、自分がその人物であると言い出した。
「ありえない!!」
彼女は思わずそう叫ぶ。そしてハッと我に返り、周囲を見るがあれだけの大声を出したと言うのに誰も自分を見ていない。
まるで自分とその人物だけが現実から切り取られたかのように。
するとその人物は優しく微笑み言う。
「有り得ない事こそ、有り得ないのです」
続けてその人物は言う。
「さあ答え合わせと参りましょう」
言ってその人物は彼女の手を引く、共に歩むために。
そして彼女は旅立った。永遠の旅路へと……
あれからどれ程の月日が経過したのであろうか、管理者部屋もずいぶんと様変わりし、部屋の中央に円卓が置かれ、8つの席に8人の男女が座している。その中には当然レイの姿もあった。
「イル、アール、トリー、フィーア、サンク、セイス、そしてリンネ。皆の努力のかいもあってついにこの日を迎えることが出来ました」
レイは一人一人の顔を見て労いの言葉を掛ける。
「これより僕らはリンネの本体――この世界の真なる創造主に会いに行きます。その前に皆、何か言い残す言葉はありませんか?イル?」
「ありません」
「アール?」
「ないない」
「トリー?」
「皆さんがないなら別に……」
「フィーア?」
「あると思うか?」
「サンク?」
「ないです」
「セイス?」
「ないねぇ」
「リンネ?」
「ないよ」
誰も言い残すことはないと言う。レイはまぁそんなものかと一人納得し、管理者ウィンドウを出現させて最後の操作を行った。
――――――
彼女は紅茶を好んで良く飲む。しかし、紅茶の銘柄にこだわりはなく、値段も手頃なモノから目が飛び出るほどの値打ちモノまで、等しく美味しいと感じてしまう。それは彼女の舌が単に貧乏舌であるためなのか、それとも紅茶は全て、それそのものを嗜んでいる時を楽しむための道具に過ぎない、という彼女の考えからくるものなのか、兎に角、今彼女はいつも利用している喫茶店で紅茶を嗜みつついつもの空想に耽っていた。
――さて、こんなところだろうか?
彼女は何かを創り終えた時のような達成感を感じていた。しかし、直ぐに自嘲するような笑みを浮かべる。
――馬鹿らしい、こんな事に多くの力を割いてしまうなんて――
思って彼女はソーサーからティーカップを取り、紅茶を一口飲む。その所作は流麗で思わず見惚れてしまうほどに美しい。
――美味しい
そう彼女は感じ、また一口紅茶を飲む。
ふと彼女は自身の前に人の気配を感じ、視線を目の前に移すと一人の中性的な白い人物がいるではないか。
――!!
彼女は驚く。今目の前にいる人物は彼女が馬鹿らしいと断じた空想上の人物にそっくりであったからだ。
「お邪魔でしたか?」
その人物が言う。彼女は更に驚く、声まで空想上の人物とそっくりそのままであったからだ。
「いや、邪魔などではないが……君は?」
「わかりませんか?」
その人物は微笑みながらそう言うが、彼女はそんなことはあり得ないと自身の仮説を一蹴する。
「わからないね」
そう乱暴に言うと、その人物は捨てられた仔犬のような表情で「そうですか」と残念そうに言った。すると彼女はその人物の表情を見て良心が痛んだのか、一人の人物の名をだす。するとその人物はパァッと明るい顔になり、自分がその人物であると言い出した。
「ありえない!!」
彼女は思わずそう叫ぶ。そしてハッと我に返り、周囲を見るがあれだけの大声を出したと言うのに誰も自分を見ていない。
まるで自分とその人物だけが現実から切り取られたかのように。
するとその人物は優しく微笑み言う。
「有り得ない事こそ、有り得ないのです」
続けてその人物は言う。
「さあ答え合わせと参りましょう」
言ってその人物は彼女の手を引く、共に歩むために。
そして彼女は旅立った。永遠の旅路へと……
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