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17、甘やかせとは言ってない!
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「……おい。俺は、甘えてもいいと言ったが、俺を甘やかせとは言ってないぞ!」
「ほら、次。『あーん』だ」
俺は、差し出された菓子をバクッと頬張り咀嚼する。ゔぅ……納得がいかない。
なぜか、あの後――。
エグベアートの頭を抱きしめた状態だった俺は、ひょいっと抱き上げられてベッドから降ろされた。
そのまま座ったエグベアートの膝の上に乗せられ、応接室から持って来た菓子や軽食を食べているのだ――俺が!
しかも、この歳で『あーん』攻めにされているとか、わけわからん。幼児化したオッサンとかキモいだろうに!
「ベッドで、あんな事を言うフーマが悪い」
「はあ? 意味がわかんないんだけど!」
慰めて文句を言われる理不尽さよ。そもそも、ベッドでいじけていたのはエグベアートだ。
「フーマは男をわかっていない」
「悪いけど、生まれた時から俺は立派な男だぞ! ほんの……少しだけ、経験が少ないだけだ」
いや、少しどころか魔法使いだし。なんなら、そっち方面では機能してないないけどな!
頬がカァッと熱くなる。くっ……絶対に、こんなイケメンには言うもんか。
「そういう所も、だ! よく今まで無事だった……そうか、あいつか……」
ピタリとエグベアートの手が止まる。背後でボソボソと言われ、うまく聞きとれない。
「今、なんだって?」
「いや、なんでもない。私は初めて神に感謝した」
「え……初めて? 侯爵家の人間がそれでいいのかよ?」
初代神子に忠誠を誓った家柄のくせに。
俺の言葉に不敵な笑みを浮かべたエグベアートは、更に菓子を差し出してくる。スプーンにてんこ盛りのクリームにかぶり付く。
「ついてるぞ」
「ありがと――んん゛ん‼︎」
クイッと俺の顎を指先で摘んだエグベアートは、口元に垂れたクリームを舐め取った。赤く艶かしい舌に、ドキ――ッとする。
「お、おま……⁉︎」
「垂れたら服が汚れる。気にするな、ただの嫉妬だ」
「いや、服って魔法で綺麗に出来るし! 嫉妬するくらい腹減ってるなら、俺に餌付けしていないで自力で食え! いたいけなオッサンを揶揄うなっ」
「そうだな。私も食べるとするか」
くくっと笑ったエグベアートの上で、ひとり真っ赤になっている俺がバカみたいだ。まあ、元気になってくれたのなら、構わないけどさ。
「あ! そういえば、訊き忘れた」
口に出してしまってから、しまったと思う。エグベアート本人には言い難い内容だ。
「何をだ?」
「あー、エグベアートの穢れに耐性があることを、どうやって調べたのかをさ。何か魔道具とかを使うのかなって」
エグベアートに尋ねるにはデリカシーが無さ過ぎたが、誤魔化しても仕方ない。
「それならば、私が答えられる。幼い頃、誘拐されて、穢れの中に放り込まれたからだ」
「な……なんだよ、それ……」
喉の奥が引き攣って言葉に詰まる。
「犯人は父に懸想していたメイドだった。買い物に出た母と、馬車ごと誘拐されたんだ。本来なら通る道ではなかった。その日の護衛と御者は買収されていたらしい。穢れに落ちた私に魔力暴走を起こさせ、母諸共消そうとしたんだ。だが――」
「エグベアートは穢れに耐性があった、か?」
「そうだ。どうやって助かったかは覚えていない。ただ、普通の貴族令嬢だった母にとっては、恐ろしい出来事だ。助けに来るべき、夫や親族は穢れに近づくことすら出来なかった。それが原因で、母は侯爵家を出て行ったのだ」
トラウマは、母親だったのか……。俺自身『置いていかないで』と何度も叫んだ覚えがあるが。
「それならさ、エグベアートを疎む必要なんてないだろ。むしろ、魔力暴走を起こさなかったことを感謝されてもいいくらいだ!」
俺の主張に、エグベアートは悲しげに笑う。
「だが、闇属性が主の侯爵家にとっては違う。闇が『悪』になってはならないのだ。やったのはメイドだが、母は侯爵家に醜聞をつくった。そして原因の私は、異端児と呼ばれるようになったのだ。いっそ、魔力暴走をおこしてしまえば、父も兄も母に捨てられる事もなかった。だから私は疎まれて当然なんだ」
「はぁぁあ⁉︎」
まるで、自分が死んだ方がいいみたいな言い方だ。エグベアートが根底に抱えているのは、身内に対する罪悪感。だから、カーティス副団長が心配するくらい無謀な働き方をずっと続け、自分を追い詰めてきたのか。
でも!
「違うだろうが。なんだその歪んだ思考は! それに、前侯爵はエグベアートを恨んでないって。てか、エグベアートを大好きだろ、あの人」
自分に似て嘘が苦手とか言っていたし、大人になってもエグベアートを伯爵邸の皆に見守らせていたに違いない。
俺はエグベアートの顔をちゃんと見たくて、膝を跨ぐように座り直す。戸惑うエグベアートの頬を両手で挟んで、視線を合わせた。
息子を思って、嫌な父親を演じ続ける前侯爵。家宝のオーブを弟に託した現侯爵。
「絶対に、何か理由があるんだ。きっと、単純な話じゃない。もっと根深い何か……俺がそれを見つけてやる」
俺が、ただの召喚に巻き込まれた神子だとしても、何か出来ることがある筈だ。
「だから、俺を信じろよ。頼りないかもしれないけど、俺はエグベアートの味方だ。絶対に裏切らない」
ゴクリとエグベアートの喉が上下する。
「……フーマ。それは何て言うか……すごい殺し文句だな」
「え、そうか?」
ずっと事勿れ主義だったオッサンの、ただのヤル気宣言だが。
エグベアートは目を細めて、俺を見つめた。
「私もあなたの騎士として誓おう。私もフーマを絶対に裏切らない。命をかけて、フーマを守る」
エグベアートは俺を引き寄せ、口づけをした――唇に。
……………ちょっと待て。
騎士の誓いって、肩に剣を当てるんじゃなかったっけ? 姫への誓いなら、手の甲にキスとかさ。
マウスツーマウスなら人工呼吸。
誓いの口づけっていったら、プロポーズか結婚式じゃないか?
なら、今のは?
異世界の常識、わからねぇ――――!
「ほら、次。『あーん』だ」
俺は、差し出された菓子をバクッと頬張り咀嚼する。ゔぅ……納得がいかない。
なぜか、あの後――。
エグベアートの頭を抱きしめた状態だった俺は、ひょいっと抱き上げられてベッドから降ろされた。
そのまま座ったエグベアートの膝の上に乗せられ、応接室から持って来た菓子や軽食を食べているのだ――俺が!
しかも、この歳で『あーん』攻めにされているとか、わけわからん。幼児化したオッサンとかキモいだろうに!
「ベッドで、あんな事を言うフーマが悪い」
「はあ? 意味がわかんないんだけど!」
慰めて文句を言われる理不尽さよ。そもそも、ベッドでいじけていたのはエグベアートだ。
「フーマは男をわかっていない」
「悪いけど、生まれた時から俺は立派な男だぞ! ほんの……少しだけ、経験が少ないだけだ」
いや、少しどころか魔法使いだし。なんなら、そっち方面では機能してないないけどな!
頬がカァッと熱くなる。くっ……絶対に、こんなイケメンには言うもんか。
「そういう所も、だ! よく今まで無事だった……そうか、あいつか……」
ピタリとエグベアートの手が止まる。背後でボソボソと言われ、うまく聞きとれない。
「今、なんだって?」
「いや、なんでもない。私は初めて神に感謝した」
「え……初めて? 侯爵家の人間がそれでいいのかよ?」
初代神子に忠誠を誓った家柄のくせに。
俺の言葉に不敵な笑みを浮かべたエグベアートは、更に菓子を差し出してくる。スプーンにてんこ盛りのクリームにかぶり付く。
「ついてるぞ」
「ありがと――んん゛ん‼︎」
クイッと俺の顎を指先で摘んだエグベアートは、口元に垂れたクリームを舐め取った。赤く艶かしい舌に、ドキ――ッとする。
「お、おま……⁉︎」
「垂れたら服が汚れる。気にするな、ただの嫉妬だ」
「いや、服って魔法で綺麗に出来るし! 嫉妬するくらい腹減ってるなら、俺に餌付けしていないで自力で食え! いたいけなオッサンを揶揄うなっ」
「そうだな。私も食べるとするか」
くくっと笑ったエグベアートの上で、ひとり真っ赤になっている俺がバカみたいだ。まあ、元気になってくれたのなら、構わないけどさ。
「あ! そういえば、訊き忘れた」
口に出してしまってから、しまったと思う。エグベアート本人には言い難い内容だ。
「何をだ?」
「あー、エグベアートの穢れに耐性があることを、どうやって調べたのかをさ。何か魔道具とかを使うのかなって」
エグベアートに尋ねるにはデリカシーが無さ過ぎたが、誤魔化しても仕方ない。
「それならば、私が答えられる。幼い頃、誘拐されて、穢れの中に放り込まれたからだ」
「な……なんだよ、それ……」
喉の奥が引き攣って言葉に詰まる。
「犯人は父に懸想していたメイドだった。買い物に出た母と、馬車ごと誘拐されたんだ。本来なら通る道ではなかった。その日の護衛と御者は買収されていたらしい。穢れに落ちた私に魔力暴走を起こさせ、母諸共消そうとしたんだ。だが――」
「エグベアートは穢れに耐性があった、か?」
「そうだ。どうやって助かったかは覚えていない。ただ、普通の貴族令嬢だった母にとっては、恐ろしい出来事だ。助けに来るべき、夫や親族は穢れに近づくことすら出来なかった。それが原因で、母は侯爵家を出て行ったのだ」
トラウマは、母親だったのか……。俺自身『置いていかないで』と何度も叫んだ覚えがあるが。
「それならさ、エグベアートを疎む必要なんてないだろ。むしろ、魔力暴走を起こさなかったことを感謝されてもいいくらいだ!」
俺の主張に、エグベアートは悲しげに笑う。
「だが、闇属性が主の侯爵家にとっては違う。闇が『悪』になってはならないのだ。やったのはメイドだが、母は侯爵家に醜聞をつくった。そして原因の私は、異端児と呼ばれるようになったのだ。いっそ、魔力暴走をおこしてしまえば、父も兄も母に捨てられる事もなかった。だから私は疎まれて当然なんだ」
「はぁぁあ⁉︎」
まるで、自分が死んだ方がいいみたいな言い方だ。エグベアートが根底に抱えているのは、身内に対する罪悪感。だから、カーティス副団長が心配するくらい無謀な働き方をずっと続け、自分を追い詰めてきたのか。
でも!
「違うだろうが。なんだその歪んだ思考は! それに、前侯爵はエグベアートを恨んでないって。てか、エグベアートを大好きだろ、あの人」
自分に似て嘘が苦手とか言っていたし、大人になってもエグベアートを伯爵邸の皆に見守らせていたに違いない。
俺はエグベアートの顔をちゃんと見たくて、膝を跨ぐように座り直す。戸惑うエグベアートの頬を両手で挟んで、視線を合わせた。
息子を思って、嫌な父親を演じ続ける前侯爵。家宝のオーブを弟に託した現侯爵。
「絶対に、何か理由があるんだ。きっと、単純な話じゃない。もっと根深い何か……俺がそれを見つけてやる」
俺が、ただの召喚に巻き込まれた神子だとしても、何か出来ることがある筈だ。
「だから、俺を信じろよ。頼りないかもしれないけど、俺はエグベアートの味方だ。絶対に裏切らない」
ゴクリとエグベアートの喉が上下する。
「……フーマ。それは何て言うか……すごい殺し文句だな」
「え、そうか?」
ずっと事勿れ主義だったオッサンの、ただのヤル気宣言だが。
エグベアートは目を細めて、俺を見つめた。
「私もあなたの騎士として誓おう。私もフーマを絶対に裏切らない。命をかけて、フーマを守る」
エグベアートは俺を引き寄せ、口づけをした――唇に。
……………ちょっと待て。
騎士の誓いって、肩に剣を当てるんじゃなかったっけ? 姫への誓いなら、手の甲にキスとかさ。
マウスツーマウスなら人工呼吸。
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なら、今のは?
異世界の常識、わからねぇ――――!
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