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8 実は武闘派です
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「なめてんじゃねえぞ!」
斜め後ろからチンピラその1が殴りかかってくる。が、鋭さも何もない、素人丸出しの一撃なんて目をつむっていても簡単にかわせる。ついでに軽く腕に掌を当てて力の方向を変えてやるだけであらぬ方へすっ飛んでいく。
どがしゃん。
派手な音がして、チンピラが突っ込んだ壷が割れた。と言うか、木っ端微塵に砕けた。結構高そうな壷だったけど、大丈夫かな?
「ああっ!?」
「てめえっ!」
やっぱり大丈夫ではなかったらしい。一同の目の色が変わった。
今度は前と後ろから同時に仕掛けてきた。
あーあー、駄目だよそれじゃ。同時に来るならちゃんと連携取らないと。そんなんじゃこうするだけでーー
最小限の動きでかわすと、二人は絵に描いたような同士討ちを見せた。互いの刃物が互いを傷つける。
「「ギャアアアッ」」
大袈裟だよ。腕にかすり傷がついただけじゃん。
練度が大したことないのもこれでわかる。
こうなると、後は戦いというよりも単なる作業になる。全員をノックアウトするのに三分とかからなかった。
「て、てめえ、なにもんだ?」
「すぐにわかるわよーーあら、来たみたいね」
店に警吏の一団が雪崩れ込んできた。
「こいつら全員偽造文書による違法金融業者よ。しょっぴいて!」
「了解です。ご苦労様でした」
「この文書の分だけ先に回収させてもらうわね。後は隊長さんにお任せするわ」
「かしこまりました。後のことはお任せください」
女将さんがこいつらに騙し取られたであろう金額を計算し、その分を商会の金庫から持ち出す。
「お、おい、一体あの女は何なんだよ!?」
「あの方はな王妃様の懐刀と呼ばれる、フェリシア・カートライト侯爵令嬢だ」
「侯爵令嬢? あれが?」
言った男をぎらりと睨むと、気弱げに目を伏せた。ダメね、一回負けたくらいで牙を抜かれてるようじゃまるっきり使えないわ。
完全に興味を失って、あたしはその場を後にした。すぐに宿へ戻る。
「ただいまー」
女将さんが奥から飛び出してきた。
「ああ、良かった。無事だったんだね」
「大丈夫ですよお。あんなのが何人いたって負けるわけないですから」
にぱっと笑って見せると、やっと女将さんの表情も緩んだ。
「はい、これ。偽の証文、取り返してきたよ。それとこっちは証文に基づいて騙し取られてたと思うお金も取り返して来たから。もう大丈夫だよ。安心していいからね」
「あたしゃ何てお礼を言えばいいんだい」
「お礼なんて要らないよ。明日も美味しいご飯期待してるからね」
「そんなのはあたりまえにやるけどさーー」
「それで十分。今日は疲れたからもう寝るね。おやすみなさーい」
キリがないので、強引に切り上げる。疲れていたのは事実だったので、本当にさっさと寝ることにした。
明日はもう少し平穏でありますように。
斜め後ろからチンピラその1が殴りかかってくる。が、鋭さも何もない、素人丸出しの一撃なんて目をつむっていても簡単にかわせる。ついでに軽く腕に掌を当てて力の方向を変えてやるだけであらぬ方へすっ飛んでいく。
どがしゃん。
派手な音がして、チンピラが突っ込んだ壷が割れた。と言うか、木っ端微塵に砕けた。結構高そうな壷だったけど、大丈夫かな?
「ああっ!?」
「てめえっ!」
やっぱり大丈夫ではなかったらしい。一同の目の色が変わった。
今度は前と後ろから同時に仕掛けてきた。
あーあー、駄目だよそれじゃ。同時に来るならちゃんと連携取らないと。そんなんじゃこうするだけでーー
最小限の動きでかわすと、二人は絵に描いたような同士討ちを見せた。互いの刃物が互いを傷つける。
「「ギャアアアッ」」
大袈裟だよ。腕にかすり傷がついただけじゃん。
練度が大したことないのもこれでわかる。
こうなると、後は戦いというよりも単なる作業になる。全員をノックアウトするのに三分とかからなかった。
「て、てめえ、なにもんだ?」
「すぐにわかるわよーーあら、来たみたいね」
店に警吏の一団が雪崩れ込んできた。
「こいつら全員偽造文書による違法金融業者よ。しょっぴいて!」
「了解です。ご苦労様でした」
「この文書の分だけ先に回収させてもらうわね。後は隊長さんにお任せするわ」
「かしこまりました。後のことはお任せください」
女将さんがこいつらに騙し取られたであろう金額を計算し、その分を商会の金庫から持ち出す。
「お、おい、一体あの女は何なんだよ!?」
「あの方はな王妃様の懐刀と呼ばれる、フェリシア・カートライト侯爵令嬢だ」
「侯爵令嬢? あれが?」
言った男をぎらりと睨むと、気弱げに目を伏せた。ダメね、一回負けたくらいで牙を抜かれてるようじゃまるっきり使えないわ。
完全に興味を失って、あたしはその場を後にした。すぐに宿へ戻る。
「ただいまー」
女将さんが奥から飛び出してきた。
「ああ、良かった。無事だったんだね」
「大丈夫ですよお。あんなのが何人いたって負けるわけないですから」
にぱっと笑って見せると、やっと女将さんの表情も緩んだ。
「はい、これ。偽の証文、取り返してきたよ。それとこっちは証文に基づいて騙し取られてたと思うお金も取り返して来たから。もう大丈夫だよ。安心していいからね」
「あたしゃ何てお礼を言えばいいんだい」
「お礼なんて要らないよ。明日も美味しいご飯期待してるからね」
「そんなのはあたりまえにやるけどさーー」
「それで十分。今日は疲れたからもう寝るね。おやすみなさーい」
キリがないので、強引に切り上げる。疲れていたのは事実だったので、本当にさっさと寝ることにした。
明日はもう少し平穏でありますように。
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