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174 攻略開始
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俺たちが到着した翌日、予定していた国からの派遣部隊が出揃った。
「全員が一斉に突入したら窮屈になるだけだろうから、ローテーションを組んで順番に攻略していこう」
もっともな意見だったので、それが採用された。
「余計な意見だがな。我々が一番最初に入って、そのまま最後まで踏破してしまえば同じことか」
ブロディの野郎が偉そうにほざいてやがる。やれるもんならやってみやがれっての。
ともあれ、一番危険な先陣を切ってくれるという話であれば、断る理由はない。まずはレジーナ王国の部隊がダンジョンに入ることになった。
「引き際を間違えなけりゃいいけどな」
多分ブロディの部隊は強いだろう。そこは疑ってない。ただ功名心に逸ったブロディが暴走するのは、割と高い確率であるんじゃないかと思う。
それが現実になった時にどう動くかはあらかじめ想定しとかないとまずい気がする。
幸い打ち合わせの時間は取れたので、他国のメンバーと色々話すことができた。
ただ、話の内容的には俺が想定していたものとはかけ離れてしまったわけだが……
「あなたが噂のコータローくんなのね。一度会ってみたかったのよね」
そんな風に言ってきたのは他国の召喚勇者であるキョウコさんだった。その言葉をきっかけに、女性の召喚勇者がわらわらと集まってきた。
「えー、あなたがコータローくんなの」
「やだ、想像してたのよりかわいい」
「か、かわいい!?」
生まれてこの方、かわいいなんて言われたことはない。言われたくもない。実際に言われてみると気持ち悪いだけだった。
「勘弁してくれ」
げんなりしてしまう。すると、キョウコさんが食い気味に訊いてきた。
「ねえねえ、コータローくんって勇者として召喚されたんじゃないって聞いたんだけど、本当なの?」
「え? 何それ、どういうこと?」
他の召喚勇者も食いついてきた。やはりこの手の話は需要が高いらしい。
「お姫様の呪いを解くために喚ばれたんだよね。で、艱難辛苦の果てに首尾よく解呪に成功してそのお姫様を娶ったんでしょ」
「…まあ、そんなところか……」
微妙にと言うか、何か違っているが、そういうことにしておこう。説明がめんどくさいし、何よりこっ恥ずかしい。
「でも、そんな経緯なのに最前線で戦えるのって、すごくない?」
「戦えるどころか、オルタナで一番強いって話じゃないの?」
「いや、それはさすがに言い過ぎ……」
何だってそんな話になるんだ? そんなことねえし、そうなるつもりもない。俺はただ単に嫁さんたちを守れればいいだけなんだが。
「それより、そろそろ戻って来てもいい頃じゃないか?」
ブロディたちはどこまで潜って行ったのか。帰ってくる気配もない。
「功を逸って無茶してなければいいけど……」
シルヴィア、そういうのは思ってても口に出しちゃいかんって前に教えたよな……
二番手は俺たちじゃないんだが、いつでも動ける準備をしといた方がよさそうだ。
そう思った時、ダンジョンの入口付近が騒がしくなった。
「全員が一斉に突入したら窮屈になるだけだろうから、ローテーションを組んで順番に攻略していこう」
もっともな意見だったので、それが採用された。
「余計な意見だがな。我々が一番最初に入って、そのまま最後まで踏破してしまえば同じことか」
ブロディの野郎が偉そうにほざいてやがる。やれるもんならやってみやがれっての。
ともあれ、一番危険な先陣を切ってくれるという話であれば、断る理由はない。まずはレジーナ王国の部隊がダンジョンに入ることになった。
「引き際を間違えなけりゃいいけどな」
多分ブロディの部隊は強いだろう。そこは疑ってない。ただ功名心に逸ったブロディが暴走するのは、割と高い確率であるんじゃないかと思う。
それが現実になった時にどう動くかはあらかじめ想定しとかないとまずい気がする。
幸い打ち合わせの時間は取れたので、他国のメンバーと色々話すことができた。
ただ、話の内容的には俺が想定していたものとはかけ離れてしまったわけだが……
「あなたが噂のコータローくんなのね。一度会ってみたかったのよね」
そんな風に言ってきたのは他国の召喚勇者であるキョウコさんだった。その言葉をきっかけに、女性の召喚勇者がわらわらと集まってきた。
「えー、あなたがコータローくんなの」
「やだ、想像してたのよりかわいい」
「か、かわいい!?」
生まれてこの方、かわいいなんて言われたことはない。言われたくもない。実際に言われてみると気持ち悪いだけだった。
「勘弁してくれ」
げんなりしてしまう。すると、キョウコさんが食い気味に訊いてきた。
「ねえねえ、コータローくんって勇者として召喚されたんじゃないって聞いたんだけど、本当なの?」
「え? 何それ、どういうこと?」
他の召喚勇者も食いついてきた。やはりこの手の話は需要が高いらしい。
「お姫様の呪いを解くために喚ばれたんだよね。で、艱難辛苦の果てに首尾よく解呪に成功してそのお姫様を娶ったんでしょ」
「…まあ、そんなところか……」
微妙にと言うか、何か違っているが、そういうことにしておこう。説明がめんどくさいし、何よりこっ恥ずかしい。
「でも、そんな経緯なのに最前線で戦えるのって、すごくない?」
「戦えるどころか、オルタナで一番強いって話じゃないの?」
「いや、それはさすがに言い過ぎ……」
何だってそんな話になるんだ? そんなことねえし、そうなるつもりもない。俺はただ単に嫁さんたちを守れればいいだけなんだが。
「それより、そろそろ戻って来てもいい頃じゃないか?」
ブロディたちはどこまで潜って行ったのか。帰ってくる気配もない。
「功を逸って無茶してなければいいけど……」
シルヴィア、そういうのは思ってても口に出しちゃいかんって前に教えたよな……
二番手は俺たちじゃないんだが、いつでも動ける準備をしといた方がよさそうだ。
そう思った時、ダンジョンの入口付近が騒がしくなった。
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